なかないひばり

nakanai hibari

なかないひばり
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神107
  • 萌×283
  • 萌33
  • 中立4
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
24
得点
970
評価数
227
平均
4.3 / 5
神率
47.1%
著者
ミナヅキアキラ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
価格
¥690(税抜)  
ISBN
9784813032588

あらすじ

どうして俺を恨まないんだ どうして俺のことが好きなんだ

お前の気持ちを知りながら気付かないふりをしてる──
新進気鋭の写真家である清澄は、亡き親友の弟のひばりと2人で暮らしている。
仕事仲間でもあった親友の死に責任を感じ、ひばりを引き取ったのだ。
唯一の肉親をうしなったひばりの「家族」になることを誓った清澄。
お前の大切なひとを奪ったのは俺だから。
しかし、ひばりはそんな清澄に言えない想いを抱えていて…?

表題作なかないひばり

清澄,元モデルのカメラマン
ひばり,18歳,清澄の亡き親友の弟で高校3年生

その他の収録作品

  • わがままきかせて
  • あとがき

レビュー投稿数24

王道の良さが生きている

ミナヅキ先生がBLから少し離れる、と仰ったのは何年前でしたかねえ…。
大好きな作家さまでBLを描かれなくなるということに少なからずショックを受けましたが、数年ぶりにBL作品に戻ってきてくださってめっちゃうれしい。

ミナヅキ先生と言うと、若干癖のある絵柄を描かれる作家さまで、ゆえに好みが分かれそうな絵柄ではありましたが(個人的には凄く好きでしたけれども)、すっきりした絵柄になられた気がします。

ということでレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





主人公は元モデルで現在は新進気鋭のカメラマンである清澄。
人気上昇中のカメラマンである清澄には同居人がいる。DKのひばりだ。
ひばりは、清澄の親友でカメラマンをする清澄のアシスタントをしてくれていた「みさご」の弟。事故で急逝したみさごの代わりにひばりの面倒を見ている。

みさご、そしてひばりの兄弟は親がなく施設育ち。二人寄り添い、助け合い生きてきた。

そんなみさごが事故に遭った。
清澄が頼んだ所用をこなすために雪の中をバイクで運転したのが原因だった。

そう思い込み、贖罪の思いからひばりを引き取り、守ってきた清澄。
ずっと弟のように接してきた清澄だが、けれど彼は知っている。ひばりが自分に惹かれていることを。自分はひばりに愛される資格がない。ひばりの想いに応えられない清澄だが―。

んー。
ストーリーとしてはありきたり、と言って良いと思います。王道というか。よくあるお話ではある。けれど、ミナヅキさんの描く絵柄が独特で、なんとも言えないシリアスな、耽美な空気感が漂う作品でした。

登場人物は多くありません。

清澄と、ひばり。
そして、彼らの回想で登場するみさご。
舞台も、ほぼ彼らが生活するマンションで展開されていきます。

が、この奥行きの深さがミナヅキマジックか。

切なさと、健気さと、そしてそれらを遥かに凌駕する深い愛情。
それらが今作品にはぎっちり詰まっています。

相手を想うからこそ、自分の想いを伝えられない。
けれど、人の命の儚さも、彼らは知っている。
だからこそ「今」を懸命に生きようとする若者たちに萌えが滾りました。

年の離れたひばりを思い、なかなか手を出さない清澄にも萌えた…。
ひばりが高校を卒業するまでは。
そんな分別ある大人の清澄の思いに共感しつつ、そんな清澄にしびれを切らし誘ってしまうひばりの男気も良きでした。

最後、想いが通じ、事を致すときの清澄の男臭さにぐっと来た。
今まで良いお兄ちゃんであろうとした清澄の優しい顔と、ひばりにがっつく男の色香満載の顔。

めっちゃカッコいい…。

評価で迷いましたが、お久しぶりのBLということでちょっとおまけして神で。

19

[家族]と[贖罪]

ミナヅキアキラさんの新刊~ッ!!
復帰を待ってたからすごく嬉しい。゚(゚´∀`゚)゚。

読み終えた後、鳩尾に重いものが残りました。
決して不快な燻りではないのに…なんだろう?この重さ。
上手く言葉に出来ない余韻があります。
精一杯の言葉をかき集めるなら『グッときた!』ってやつですね。

[家族]と[贖罪]に縛られた気持ちが彼らを動けなくし
前にも後ろにも進まない時間が少しシンドイんですが、
縛りから解放された瞬間がとても良かったです…!!!


内容は書いて下さっているので感想を。


重複しますが、この物語にあるのは
[失われた命]と[家族]と[贖罪]の重石。
それがも~~~シンドイのです!!!

攻め:清澄は、親友でありひばりの兄でもあるみさごが亡くなった原因を作ってしまったのは自分だと悔いています。だからひばりの後見人となりこれからは「家族」として守っていこうとしているのですね。そうやって自分の心を何度も縛り付けるのです。

ひばりから向けられる感情に気付きながらも気付かないふりをする。

動かしたくても動かせない腕や手の描写がすっっごく良くてですね。(このページのここ!この手がいいの!って矢印で説明したいぐらい…。文字で説明出来ない歯がゆさよ…。)動かせない手から「ひばりを抱きしめたい!」って感情が見えるのです。それが切なくてキュンキュン萌えた…(;///;)

受け:ひばりは昔から清澄に片想いをしていました。けれど兄を亡くしてからは[贖罪]に縛られる。自分には幸せになる資格がないと、望んじゃいけないと。1人で生きていく覚悟を決めながらも、清澄への恋心が漏れてしまうところがめっちゃシンドイ…(;///;)(清澄が寝てる時にこっそりキスしてるのとかッ!ほんともう~~~~ッ///)←語彙消失

ひばりはぶっきらぼう話し方…というのかな?あまり笑いません。でも回想シーンになると、兄が生きてた頃は天真爛漫で思ったことは素直に口に出来る子だったんですね。変わってしまったのは贖罪を抱えるようになってから…。なので重石から解き放たれた後のひばりの表情や言動にはウルッとくるものがありました!本来のひばりが戻ってきてる…!ああああ良き…良き…(;///;)(感涙)

[失った命]で[家族]と[贖罪]に捕らわれてしまったけれど
[失った命]がまた2人の重石を解き放つキッカケにもなります。

後悔しないように生きる。
幸せから逃げない。

清澄が動かせなかった腕。
ひばりが1度は拒んでしまった言葉。

2人が素直になって向き合った時はもうもうッグッときました!!!動けない時間がシンドかった分、その反動で心がお祭り騒ぎのパーティーナイッですよヾ(*´///`*)ノ ヤホーイ! はぁ~~~良き…良き…読み終えた後はそれしか言えねぇです。あああ良かった。好き。

14

定番が一番奥深い

ちるちるをチェックしていなければ、また新刊情報を逃していたところでした、危なかったー。

ゆっくりと噛み締めながら、久しぶりの先生の作品を堪能しました。受け攻めの気持ちの距離感を表現する描写がすごくツボで、いつもきゅんとさせられます。今回はもう、気配だけでしょっぱなからうるうるっときてしまいました。

施設で育った兄弟と兄の親友のお話ですが、三角関係ではありません。兄のみさごと清澄(すみ)は親友で、兄にベッタリだった弟のひばりは、成長するにつれたった一人の家族をすみにとられてしまったような気持ちになります。いつしかその気持ちは、すみへの恋心に変わっていき…。

恋、そのものですよね。この、性描写じゃなくて、気持ちというか、「思い」の描写がエロいのって、何がそう感じさせてくれるんだろう?

ひばりが絶対にバレてはいけないと抑えに抑えた思いを、すみが寝ている時にだけ曝すシーンは、切ないのにめちゃくちゃ官能的です。終盤、すみがけじめをつけようとしているところに、マッパで「食べて♡」襲撃はそりゃもう、おにーさんはたまりませんよね笑

すみの心情もよくわかります。ひばりからの秘めた好意を言い訳にして、自分の気持ちから逃げる卑怯さを自覚している大人。ひばりのことを大事にしたいから、本当の気持ちを伝えられない。でもひばりがかわいい、どうしよう?って、内心ぐるぐるしてる。その思いが少しずつ飽和に向かい、最終的にとてつもない爆発力を帯びるまで、読んでる方も一緒に悶々としながら、行ってまえー!って旗振りながら全力で応援してしまいます。

先生の絵は線が細く、輪郭が途切れていたり、色素薄めでラフな印象だったのですが、今作は輪郭が全て閉じているので、パキッとクッキリ。顔や目の表情が更に鮮明になって、セリフがなくても彼らの気持ちが胸に迫ってきます。人物の名付けも素敵でした。それぞれのイメージが名前に託されているのだろうかと想像させてくれます。

画力と最低限の言葉で切なさや愛しさをガンガンに伝えてくるBLコミックとして、最近触れた作品の中では一番萌えました。シンプルで潔い装丁も今作の作風に寄り添っているかのようです。足し算より引き算の美学で統一されている印象を受けました。

とても美しい作品です。

12

気づかないふりは難しいです。

横顔のひばり。どこか遠くを見つめる表情。とんでいってしまわないように抱きしめる清澄。手放したくない思いが伝わる表紙です。

高校生のひばりは、写真家の清澄と暮らしています。ひばりの兄は清澄のアシスタントでもあり親友でもあったのですが事故で亡くなります。天涯孤独になってしまったひばりを引き取った清澄は自責の念とひばりへの想いを抱えています。

ひばりが眠ったフリをする清澄にキスをする場面はドキッとしましたが、清澄が自分からは手を出してはいけないと抱きしめたい気持ちを抑え込む姿、切なかったです。2人は想いあっているのは間違いないのだけど、清澄は常に大人の対応をするのです。

ひばりもまた悩んでいて、兄にぶつけた最後の言葉を後悔しています。冷静でしっかり者に育ったひばりは清澄の胸に飛び込んでいく事がなかなか出来ません。

関係が壊れるのが怖かった清澄が伝えられないまま後悔したくないとついにひばりに告白。受け入れるひばりの安堵の涙を見てやっと幸せになれるね…と感動しました。

何と言っても絵が素敵でした。冷静なひばりが時々見せる照れた表情とか体の線も好きです。

登場人物が少ないのも良かったです。ひばりのクラスメイトとか出てきたら、またややこしくなるので、2人の心情がじっくり描かれていて本当に良かったです。

綺麗にまとまっているので続編はないかな。ラスト、スキンシップ多め甘々な2人で幸せな気持ちになりました。

12

本編もいいけど、描き下ろしが萌えた!!

ミナヅキアキラさんの新作、ほんとーにほんとうに嬉しい!!!
それだけで感激してしまい、噛みしめるように読みました。

あらすじ読んだだけで「切ない」の確定、お久しぶりの新作嬉しい!の高揚状態でのレビューです。

あらすじからてっきり清澄<<<<ひばりかと思ったら、清澄もめーーちゃくちゃひばりを想ってて、両片思いなんですね。

だけど……

責任ある大人だから、手をださない。
ずるくて臆病な大人だから、手をだせない。

といった背中合わせの感情に揺れる清澄の姿が良かった。

すっごい年齢差があるわけではないのだけど、大人でいなくてはと思う清澄と、子供扱いされて不満なひばりといった「年齢差」萌えも味わえる。

清澄の親友であり、ひばりの兄であったみさご。
彼の「死」も物語を彩る都合のよい小道具扱いではなく、きちんと向き合って描いてるところに、作家さんの誠実さみたいなのを感じました。

それにしても、初エッチ時の清澄がかっこいいよー。

さりげなくいい身体じゃん!!と、思わず目が釘付け。
(こんな素敵な身体描く方でしたっけ?と思わず過去作を見返してしまったよ。)
ひばりに煽られて、スイッチ入っちゃってからの雄モードたまらん。

そして、描き下ろしの「わがままきかせて」が、めっちゃくちゃ萌えた!

清澄の甘えっぷりがかわいい!!
ヘタレモードの清澄を甘やかすひばりがなかなか男前に成長されていて、なにより!
これからもドンドン清澄を甘やかして尻に敷いてやってください。
だけど、エッチのときは、清澄が主導権握ってる感じがこれまた萌える。

いいカプになったなーと嬉しく思いました。

11

夢を見ているような完成度

丁寧な美しい絵と構図(といっていいんですかね?カメラワーク的な)や配置、演出でドラマを何倍にも盛り上げて語り、ページをめくるのが惜しいほど見惚れるのが楽しく、一コマ一コマにハッとするような煌めきとドキドキがあります。
完璧過ぎて、夢で理想の漫画を読んでいるのではないかと思うくらいでした。
私の読んできた数少ないBLコミックの中でここまでグイグイ引き込まれたものはないかもしれません。買ってよかった…!一遍も迷いなく神評価です。

とにかく最高なのですが、小さなところで特筆するとしたら清澄が撮影するダックスと飼い主がめちゃめちゃ可愛くて幸せそうなんです。こういったところまで抜け目ないところが素晴らしい…!
澄が過去編やTPOで髪型変わるのも毎度素敵です。

亡くなってしまったひばりの兄・みさごも頼りになるお兄ちゃんで少し吊りがちな目元がかっこよくて、魅力的で、ひばりと清澄の大事な人だったという説得力もあり、居ないことが残念に思いました。
彼が澄と関係があったというハッキリした描写がなくて正直ホッとしました。ドロドロだし後味悪いので…スピンオフとかも出ないといいなと思います。
ひばと澄はいくらでも見たいです。

ただ畏れ多くも残念な点は、ほんの数度ですがキスシーンや素敵過ぎるシーンを使いまわしたところ(同じシーンを違う角度から描いてほしい…!)、もう少し行為のシーンにページを割いて欲しかったのと、白いボカシです。
これは「消すな!」という横暴ではありません(笑) 美しい絵に対してボカシが適当に見えて拍子抜けしてしまうので、どうせならタオルや手で隠すような処理が良かったなと思いました。

11

泣けるし萌えるしたまらない(T-T)(T-T)※ネタバレ含みます

この先生の作品は初めてでしたが、とんでもない作品ですね。
読んでて最初から最後までずっと胸がキュンキュンしておりました。
物語は、家族を失ってしまった"ひば"と、後継人の"すみ"のお話。もうお互いのこの呼び方の時点で可愛すぎる...!
ひばりに対し、家族を奪ってしまった責任を感じ、家族になろうと、自分の気持ちに蓋をし生きようとする清澄。泣けます(T-T)
清澄に対し、すみの人生を奪ってしまったという気持ちを抱えつつも、隠せない恋心で苦しむひばり。泣けます(T-T)
物語に深みがあり、さらに作者様の作画の表現力には脱帽感服でございました。
お互いを想う表情がたまらないのですよ!
ひばり君の瞳で、恋をしているのが一目瞭然で、それに応えたくとも躊躇する清澄の切なさが手の描写だけで伝わってきました。

いつもは攻め様も受け様!と騒ぐ自分ですが、このお話に関しては攻め受け言ってる自分が無粋に感じてくる!そのくらい良作でした。
ちなみに初セッの夜は、切ないお話が続いてきた中で、二人の空気がガラッと変わる情熱的な描写でした。ひばり君が健気で、小悪魔で見ものです!
後日談のお話も甘くて、本当に素敵な漫画を読めました!買ってよかった(T-T)




7

笑う二人が見れて良かった

 ミナヅキ先生の描かれる“静”と“動”が好きです。
 それまで感情を内に押し留めていた主人公が、暴発するかのように感情を剥き出しにして相手に迫っていく様に、ギュッと心を鷲掴みにされます。

 最初はひばりが一方的に清澄に恋をしているのだと感じ、よくある絆され系の作品かなと思っていましたが、清澄のひばりへの本当の思いと葛藤が描かれたシーンで衝撃を受け、一気に作品に引き込まれました。

 清澄もひばりも、みさごの死に対して「もし自分があんな事を言わなければ……。」と“自責の念”を抱いています。そして「もしみさごが死ななければ……」ひばりが清澄を好きになることも、ひばりが清澄の一番近くにいることもなかったと“後ろめたさ”のようなものを感じ、それが枷となって相手への恋心に蓋をして生活しています。……本当はきっと、みさごが生きていた時からお互いに惹かれ合っていたにも関わらず……。
 隠したくても隠しきれず、ふと現れるひばりの欲望と恋心、清澄の交錯する本音と建前の感情に、胸が締め付けられ苦しくなりました。
 清澄の気持ちもひばりの想いも、三人の過去と関係性も……全て多くは描かれていない為「もしかしたら……」「本当は……」と想像だけが膨らんで余計に心が抉られます。

 終盤の、想いが通じ合い二人が初めて身体を繋げるシーンは、お互いの今まで抑えていた感情が一気に溢れ出ていて、それまで静かに物語が進んでいただけに、より一層心に響きました。 
 みさごが死んだあの日から、ずっとひばりの家族になろうと努め保護者のような態度を見せていた清澄が、男としてひばりを組み伏す姿は雄みに溢れ、余裕のない表情に今までどれだけ気持ちを抑えていたかがよくあらわれています。
 そしてひばりが「俺こんなに澄の近くにいる。」と泣きながら言う場面は、強がってきたひばりがやっと本心を言える場所を得ることが出来たのだと……本当に良かったと私も泣いてしまいました。
 恋愛に於いて“身体を繋げる”ということの意味が胸に刺さった作品でした。

 アフターストーリーでは、素直に本心を言い合える二人を見ることが出来て幸せでした。
 清澄のひばりへの甘えっぷりと、ベッドでの完全にひばりをリードする雄っぷりに、これまた良い意味で心臓が持っていかれます……。

 登場人物も場所も限られていて派手な演出があるわけでもないのに、こんなにも心を掴まれ物語の世界に引き込まれたのは、やはり先生の画力と構成、描写が素晴らしいからなのだと感心せずにはいられません。

5

なかないは「泣けない」だった

5年ぶりのBL新刊。
複数の読書サイトで評判が凄く高いので、気になって購読。
以前の絵は顎がしゃくれて尖った顔で、好きとは言えなかったけど、
絵が丸みを帯びて、太目の白黒の墨絵タッチではなく、少し柔らかい印象の絵に変わっていました。
多分描画の変化は、「メサイア ―CODE EDGE―」からだと思う。
「シャープかつセンシュアルな独特のペンタッチとモノクロワークで、切なく胸にしみる物語を紡ぎ、・・」と紹介されてます。

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ひばりとみさごの二人兄弟。
雪が降る夜、ミサゴがアイスバーンで事故に遭い、二人が病院に行った時、ミサゴは死亡していた。

ひばりは、でかける前のミサゴに言った酷い言葉を、謝れなかったので、澄を求める資格が無いと、苦しんでいる。笑えない、泣けないひばり。
清澄も、急いで来てとミサゴを呼び出した為に、死なせてしまったと悔いている。
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この二人が、お互いを思い合って、自分の想いを塩漬けにしたような、触れちゃいけない地雷を隠すような日々の描写が、この作品の見どころなんじゃないかと。
気遣い合ってヒリヒリして、自分を傷つける痛ましい二人。
気持ちを出しては引っ込める、臆病なヤドカリみたいな二人のやり取りが、緊張した構成で描かれていて悲しくなってしまう。

清澄がある日、撮影場所で倒れた事が切っ掛けで、ひばりが気持ちを伝えてやっと清澄の前で泣けました。
「なかない」は、「鳴かない」じゃなくて、「泣けないひばり」だった。

大事な人との別れが、アリガトウも、さよならも言えない、死に際に会えない突然死だと死を受け入れるって難しいです。タラレバの後悔ばかりが残ります。
似た「心の傷」を持つ清澄とひばりの二人でなければ、ミサゴに伝えられなかった想いの解消は、出来なかったかもしれない。
支え合って、きっとこれから幸せになれると思う。というより、そうなってほしい。続巻に期待。

4

泣きたくなるほど美しい

〖DMM電子書籍〗
修正 : がっつり濃霧
カバー折り返し : 著者コメント
カバー下 : なし
帯 : なし
裏表紙 : なし
カバーデザイン : 円と球さん
電子限定特典 : なし
備考 :
ひと言 : 画力が素晴らしくて惚れ惚れする。

〖紙媒体〗
未読

3

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