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daigo no unmei
シリーズ本編が一応の終結を向かえたあとも、ぽつぽつと続いている外伝シーリーズの3冊目。
今回の主役は、生島高嶺。
ニューヨークから日本に訪れた高嶺ファミリー。
マムや妹たちは日本観光、高嶺と空也は富士見ホールでのコンサート。
美しく大きく育った空也、しかし高嶺の間には微妙な空気が、、、。
前半「サプライズの行方」で空也に高嶺との関係修復を託された悠季。
自分の芸術と恋愛という問題を、互いに乗り越えてきた二人に出来ることと言ったら、高嶺が自分から問題を乗り越えるのを待つくらいで。
そして迎えた、悠季のピアノ伴奏者だった三条薫子の結婚披露宴。
そこでのサプライズ演奏で三条と出会ったことで高嶺の物語は大きく動き出します。
表題作「第五の運命」は、高嶺と薫子のピアノ対決。
薫子と出会うことで、高嶺の楽譜問題は一応解決されるのですが、お話はここでお終い。
その後、高嶺がどう空也と向き合い、二人の関係をどう解決するのかは、それはまた圭と悠季の物語とは別の、高嶺と空也のお話。
高嶺のルーツ探しの話も結局うやむやなままですが、それもまた圭と悠季の物語とは別の、高嶺と空也のお話。
いつか書かれることもあるかもしれないし、ないかもしれないし、
とりあえず高嶺という嵐が去って、圭と悠季の日常は続くのでしょう。
この外伝シリーズ……、本編が最後かなりバタバタご都合主義に終わった後に
こういう風に続いていくやり方にあまり好感を持っていなかったのだけれど、
やっぱり気になって読んでしまう……
そしてこれは本編と殆ど関係なく、NY在住の炎のピアニスト生島高嶺の話で
結構面白く読んだ。
長い本編で私をイライラさせ続けたユーキは
相変わらずどこかのおばちゃんみたいでwはぁ、と思う部分はあるが、
以前より自信が持てて安定感があり、イライラは減少。
桐ノ院との関係はすっかり甘く盤石で、サービスのHでは盛大に声を上げ……
ま、家全体音楽の為じゃなくてこの為に防音したそうだから、心ゆくまでどうぞ!
好感をもっていなかったどころか、積極的にイヤだった高嶺とソラの関係だが
14だった(犯罪だよ!)ソラも今や20歳の才能あふれる美青年に成長し
その存在は音楽的に高嶺を脅かし、二人の間には緊張感が……
来日した高嶺ファミリー。
前半でそんなタカネの葛藤とソラの不安が浮き彫りになり、
後半は薫子視点に移って、彼女とのピアノ連弾(というか対決w)を通して
それが乗り越えられていく様が描かれる。
タカネの音楽的文盲の解決の糸口になったのがベートーベンの第五なのだけれど、
この扱いが上手いし、些かミラクルではあるが、人間ドラマとして面白い。
貞光っちゃんが司会をするクリスマスコンサートやら薫子の結婚式やら
その他の脇役達の様子も垣間見え、シリーズのファンならば満足度は高い一冊です。
ただし、これはもう今やBL要素ありの音楽群像劇……
萌えでは評価が難しいと思いながら、面白かったのでとりあえず「萌×2」。