富士見二丁目交響楽団シリーズ外伝 ビオラを買いに

viola wo kaini

富士見二丁目交響楽団シリーズ外伝 ビオラを買いに
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×23
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
2
得点
18
評価数
5
平均
3.6 / 5
神率
0%
著者
秋月こお 

作家さんの新作発表
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イラスト
後藤星 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
寒冷前線コンダクター 富士見二丁目交響楽団シリーズ
発売日
価格
¥533(税抜)  
ISBN
9784041008942

あらすじ

悠季のカルテットに参加したい圭は、ビオラを買い込む(『ビオラを買いに』)。悠季のイタリア演奏ツアーでの騒動を描いた『通奏低音』など、悠季・圭のその後の音楽活動が覗けるファン待望のフジミ番外編。

表題作富士見二丁目交響楽団シリーズ外伝 ビオラを買いに

桐ノ院 圭・新進気鋭の指揮者
守村悠季・ヴァイオリニスト・29歳

同時収録作品通奏低音

桐ノ院 圭
守村悠季

レビュー投稿数2

桐ノ院 圭は理屈っぽい

先頃完結した富士見シリーズの外伝(作者様曰く『アンコールシリーズ』)その2.
表題作は圭視点。
なので、非常に理詰めで、くどくどしい語り口。
でも、そのくどくどした言葉で語られるのは、、、。
悠季のカルテットの練習を「手伝ってあげる」つもりで圭はビオラを始めようとしましたが、いかに自分が思い上がっていたか、悠季の本気の指導に思い上がりを打ち砕かれてしまいます。
悠季の人間的成長が伺える作品。

もう1編は従来通りの悠季視点。
悠季はロン・ティボー優勝者ノルマのヨーロッパ演奏旅行のためフランスに。
ツアーの中休み中の、悠季のカルテット本番を見るという名目でパリに現れた圭と、、。
パリのホテルのベッドの中で、悠季はあることを圭に告げます。

このシリーズ、本編の最後の方は、事件とストーリーを追うのがメインで、もう、ふつうのBL的なエチシーンはすっ飛ばし状態でしたが、この本は外伝ということで、どちらのお話も、ちゃんとエチ有ります。
それも、ちゃんと悠季が求めてます。
悠季はほんとに成長したのね。

2

本編の最後の方より、面白い!

昨年完結した大長編「富士見二丁目管弦楽団」の番外編第二弾。
「ビオラを買いに」「通奏低音」の二編が収録されている。

ビオラを買いに行った先は、なんとクレモナだったりするんですよねー。
さすが桐ノ院圭。
ま、それはともかくとして……


表題作は、桐ノ院視点。
本編50巻近く、終始私は悠希が苦手で好きじゃなかったので、
こうして視点が桐ノ院だと、読みやすさと好感度が全然違う。
(笑えるほど理屈っぽいけどね!)

悠季が渡仏時にマルセル達と弦楽四重奏を演ることとなり、
その練習カルテットを結成するにあたり、ビオラでの参加に立候補した彼が、
悪戦苦闘することになる……、という話。
ちなみに、1stは私のお気に入りの一人貞光っちゃん、チェロは延原さん。
この経過を通じて、彼は指揮者としての復帰も決意する。
特訓に耐えて無事カルテットのデビュー試験に合格した桐ノ院に
悠希がプレゼントしたのは、『仕返し用品』の熨斗のついた小箱……
中身は?!(笑、ちょっと呆れ…)


「通奏低音」は悠季視点。
ロン・ティボーの優勝者の副賞であるコンサートツアーの為に訪れたフランスが舞台。
移動やアクシデントやリハーサルも含むコンサート様子と、パリでの短いオフの様子。
オフと言ってもその間に、マルセル達とのカルテットの練習から本番がある。
また休暇に合わせて桐ノ院もパリにやってくる。


この巻は、久しぶりに音楽の話がかなり詳しく描かれていて、読み応えがあった。
富士見の魅力は、この音楽の部分が大きいと思っていたので、
後半の迷走ぶりは個人的には好きではなかったのだが、
番外編になって、作者の肩の力が抜けたのか本来の楽しさが復活している気がする。

二編ともHシーンで、悠希の方から求めているのもいい。
そして、「通奏低音」の最後での悠希の告白と圭の涙。
今更な話にも思えるが、こういうシーンこそが本編の最後に必要だったのではないか。
そしてそこは番外編らしく、なのか、コミカルなオチもついて、
幸せな読後感だった。

久しぶりに「雨の歌」でも聴いてみようかな……♪

2

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