のばらあいこさんの初連載作[ぬるくなるまで待って]

ぬるくなるまで待って

nurukunarumade matte

ぬるくなるまで待って
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神17
  • 萌×251
  • 萌19
  • 中立10
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
24
得点
356
評価数
104
平均
3.6 / 5
神率
16.3%
著者
のばらあいこ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE COMICS
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784396783297

あらすじ

「いっちゃん、俺じゃだめ?」

風呂がこわれたという先輩〝いっちゃん〟を
部屋に呼んだ順平は、酔ってせがんだキスをきっかけに
二晩で肉体関係となった。

翌日、今度は〝挿入〟に備え浮かれる順平だったが、
ふいに職場のOB・辻井のことを            
口に出した途端、いっちゃんの顔つきが変わる。

結局順平はコトを失敗し、
いっちゃんが自宅に帰る日を迎えてしまいーー。

のぼせそうなほど不器用な恋、描き下ろし収録!

がむしゃらヘタレ×迷えるゲイ男子の、
風呂にまつわるラブストーリー。

表題作ぬるくなるまで待って

順平,服屋の店員,家の風呂が壊れた受を泊めてあげる
市原カズキ(いっちゃん),同じ職場の先輩

その他の収録作品

  • プロローグ(描き下ろし)
  • 番外編 やさしい口
  • 番外編 WE WANT TO TOGETHER
  • エピローグ(描き下ろし)
  • あとがき

レビュー投稿数24

のばら先生が描くいじらしいキャラが好き

じゅんぺーがちょいおバカでいじらしいやらかわいいやら、萌えるわ笑えるわ、大好きです。
よこ犬の菊池系ですね。
のばら先生か描くこういうキャラたまりません。

いっちゃんさん呼びがかわいい(ある時からいっちゃん呼びになったけど)
前作のみーたん、カンちゃんとか、呼び方ひとつでも男子特有のかわいらしさを表現するのばら先生の作風好きです。

本作は、タイトル回収になるほど!となりました。
お風呂のことかと思わせて…2人の温度差のことでもあったんですね。

素直ですぐ熱くなっちゃうじゅんぺー。
臆病で熱くなれないいっちゃん。
「ふたりなら ちょうどいい温度で いられるかもしれない」
ほんとその通りの2人!と思いました。

低温気味ないっちゃんも、じゅんぺーと一緒にいると引きずられてとても楽しそうで。
2人のやりとりかめちゃくちゃかわいいです。

のばら先生、男子の仲良いやりとりのかわゆさを描くのはんとお上手。

本作は、あとがきにもあったように途中からシリアスモードになったけど、そこまで暗くうだうだすることなく、スムーズに読めました。
じゅんぺーのキャラといい、そのさじかげんがすばらしい。

ラストが、お風呂にからめた2人のかわいいシーンだったのも最高。

いっちゃんの弟くんもよかった。
ああいうキャラもからめて、2人のその後を描きつつ、それぞれの個性を出すのもいいわ〜と感心しきりでした。

0

誰でも本音をさらけ出すのは怖い

のばらさんの作品「秋山くん」が有名ですが、そちらがちょっと好みじゃなくて、でも「寄越す犬ー」がクリティカルヒットな私の謎性癖。
だからこちらはどうなんだろう、と読んでみましたがイイ!(・∀・)となりました。

無邪気年下ノンケ×拗らせゲイ先輩のせつなくも温かいお話でした。
じゅんぺーといっちゃんが魅力的なキャラで、当て馬の元カレもいいやつです。
エロが過剰じゃないのも好みでした。

番外編の弟くんが出てくるお話も良かったです。
自分がゲイだから、弟には真っ当な人生を歩んで欲しい、親にも余計な心配かけたくないっていう心情がよく伝わってきました。

寝かせている「秋山くん」も再読しよーかなって思ってます。

0

混ざり合って適温に

すごいなー、のばら先生。
これが初連載作品なんですって!
ものすごい才能とセンスを感じます。

私は説明や文字が多すぎるコミックスがあまり好きではないのですが、のばら先生の作品は絵で魅せて文字は最小限。
これぞコミックスの醍醐味ですよ!

本作は、両片想いの順平といっちゃんの話。
何があるわけではなく、二人の気持ちが寄り添うまでをとっても自然に描いています。
もう、キャラたちが勝手に動いてる感じ。
無理なストーリー展開を全く感じません!素晴らしい‼︎

嫌われたくなくて伏線を張ってしまういっちゃんと、いっちゃんのことが大好きな順平。
この二人のバランスが絶妙で、熱い順平と冷えてるいっちゃんが混ざり合って、ちょうどいい温度になっていく……

ホロリとさせるエピソードが満載で、胸が熱くなりました。
特に、いっちゃんの弟の話は泣けた( ;∀;)

何が言いたいかっていうと、とにかく素晴らしかったということ!

0

優しくて、臆病な2人。

じっくりと読みたくなる作品です。
何と言うか、自分自身に勇気が欲しくなるタイミングでの何度目かの再読です。

劇的なドラマがあるわけじゃないんです。ほんと普通の人々の日常と恋。
じゅんぺーは、職場のアパレルショップの先輩いっちゃんが大好き。お風呂が壊れたいっちゃんを自分のアパートに招くところから始まります。
いっちゃんがお風呂に入っている状況に興奮して勃っちゃうんです。でもその時点では、気持ちを悟られたくなくてAV観て誤魔化すエピソードが割りとお気に入りです。

結局、いっちゃんに想いを告げてセックスまで持ち込むけどなかなか上手く行かない。それは、いっちゃんに忘れられない男の存在があるから。
いっちゃんの引き摺った過去の恋と並行して、じゅんぺーの気持ちの成長が追えます。
まだまだすれ違う時期に、気持ちが重ならないまま、2人がセックスする時は切ない。
誰でも言い訳じゃないのに、『誰でもいい』と嘘をつきながら。
セックスしても虚しい。結局、快楽にものめり込めない。
読んでいても苦しい…

じゅんぺー、いいヤツなんですよね!優しいけどヘタレ。だけど、いっちゃん一筋な熱い純愛を持ち続ける子なんですよね。
2人ともじくじくと自分の気持ちの整理をつけながら、本当の気持ちに気がついたり。2人で居るために勇気を出して寄り添う。

いっちゃんの臆病を、成長したじゅんぺーが受け止めて。互いに気持ちを偽りなく伝えることが出来る!紆余曲折有ってこその喜びですよね。

こちら、付き合った同棲エピソードといっちゃんの弟登場エピソードも有りまして。
かなり読みごたえ有ります。

2人が臆病だけど、幸せになるために勇気を出すところに胸が熱くなるんですよね。
読み終えると、なんか頑張ろって思う作品でした。

2

心地よい温度

かつて読んだ時より、かなり好きになってました。
のばらあいこ先生の作品は、はちゃめちゃに寂しさを抱えたキャラと、はちゃめちゃに頭弱い子がボーイミーツボーイするものが多い気がします。

◾︎じゅんぺー(年下)×いっちゃん(ゲイ)
いっちゃんが不安を抱えてぐるぐるするタイプなので、じゅんぺーぐらい分かりやすくドバドバ愛を注いでくれる彼氏はいいだろうな〜
じゅんぺーはバイなのかな?それだとまたいっちゃんが不安になっちゃうかもしれないので、分かりやすく大量の愛を常に表明してほしいですね。

辻井ぐらいの生き方をできる人は楽で、そして漫画の主役にはならない…と思いましたが、彼にもまた深淵があるのかもしれない。

続編出てないのかな。同人誌とかでだしてるかな。

1

もうぬるま湯の中に隠さないで

 ほっこりするようなお風呂BL、素敵ですね。元ノンケ×ゲイで、受けのいっちゃんは職場のOB・辻井と関係を消滅させてしまったことをまだ引きずっている状態。攻めの順平はそんないっちゃんを好きになり、結構序盤でその気持ちを伝えるのだけど、彼は辻井に未練も残っている上に、新しい関係に向き合う勇気もないので、2人はぎこちなくなってしまいます。

 いっちゃんが辻井と破局したのは必然的な結果でした。辻井もいっちゃん一筋だとか、いっちゃんを真剣に愛しているだとか、そういう言動を取らなかったわけで、いっちゃんが彼に想われているのか自信が持てなかったのは仕方のないこと。対するいっちゃんの方も、最後まで自分の本当の気持ちに蓋をし続け、辻井を信じて言葉をかけることができなかった。どちらが悪いわけでもないと思います。

 次の恋愛に進むには、いっちゃんがそういった自分の未熟だった部分を認め、辻井への未練を完全に断ち切ることが必要でした。そして、彼はちゃんと自分で清算して、順平の元へ向かいます。お互い沢山過ちを経験してきたけれど、それらは全部無駄なんかじゃなく、ここに辿り着くためにあったんだぁなと感じました。柔らかい雰囲気で描かれていますが、とても現実味のあるキャラクターばかりで、共感することも多かった作品です。

1

じゅんぺーが良かった

臆病ないっちゃん。
でも仕方ないですよね。男同士のタブー感が多めな作品でだからこそじゅんぺーと幸せになってくれて良かった。

正直にぶつかった方がいい時もあるんだな、そしたら辻井とどうなってたんだろうと考えてしまいます。
でもその事があったからじゅんぺーにはちゃんと向き合うことができたんですよね。

じゅんぺーがいっちゃんを大好きで、でもしつしこして嫌われたくないとかわかるし、押し掛けて仕切り直し?捨て身でエッチして逃げてきて一人でぐるぐるしてるときに、いっちゃんは辻井とケリつけてたんだなあ。夢の中でまでいっちゃんはじゅんぺーを追い詰めましたね。
じゅんぺーが素直でぶつかっていける人で良かった。

二人が一緒に暮らしてじゅんぺーはいっちゃんのことをよく理解してくれています。じゅんぺーがいて良かった。
いっちゃん弟との話し合いを通してこれからの二人や周りとの関わりかたも変わっていくのかな?

1

ゆったり自然体

じんわりと伝わってくる作品でした。
普段は王道が好きなんですが、実際はこんな風に色んな恋愛を経て、この彼氏に出会ったと言うことの方が多いんだし、設定も本当にその辺の街の洋服屋さんにありそうな話で良かったです。
ドラマティックな展開とかそれほどないけど、ちょっとした誤解とか、行き違いがあったりして、でもそれもわぁわぁがなりたてることなく、落ち着いて両想いに進んでいきます。そういう流れもとても身近に感じられて、余計に妄想をかきたてられる作品でした。

1

キャラクターが魅力的

のばらあいこさんとの出会いはこの作品だったので、『新装版 秋山くん』を読んだ時はもう、ほげーーー!!!こんなのを描く人だったんかい!とビツクリしてしまった記憶があります。この作品はずっといい話だなーと思っていたのですが、それほど多くないイタすシーンがなぜだか好み?じゃなかったんですよね。それは多分、『新装版 秋山くん』で驚かされたことに繋がっているのかも…と自分なりに納得しました。(大分ショックから立ち直った今、いっちゃんが涙を流したえっちシーンはもう、読んでる方も涙です。)

物語はいたってスタンダードなラブストーリーなのですが、キャラクターそれぞれが人間味溢れる魅力を備えているんです。わたしにとってはこの人物の作り込みこそが、作家さんの魅力なのですよね。じゅんぺーのいっちゃんへの想いも、いっちゃんの辻井への想いも、辻井のいっちゃんとじゅんぺーへの気遣いにも、全部に共感できる。じゅんぺーはカワイイし、いっちゃんの謎めいた影の部分はそそるし、個人的には飄々としているようで人のことを一番よく見ている辻井が最も萌えキャラだし。あー、なんて男の魅力と人の気持ちを描くのがうまいんだ!!と読後に毎度悶えてしまいます。

番外編で、いっちゃんと弟サトルの関係性が描かれていますが、このエピソードを読むことで、自分がなぜこの作品が好きなのかを気づかせてくれるんです。兄弟間の葛藤と愛憎を、いっちゃんのことを「よく見ている」じゅんぺーが、最後に、まるで我が身のことのようにわかりやすい言葉で、ズキュンと説明してくれているのですが…。その辺についてはぜひ、作品の中で体感していただきたい。(ネタバレ避けたいタイプです。)

夏に読みたくなる作品です。秋山くんには度胆を抜かれましたが、秋山くんは高校生なのにとってもせくしーです。有名どころに入るかと思いますが、未読の方で、色々読んでみたいなーと思っていらっしゃったら、そちらも併せて手に取ってみてください。

2

誤魔化しのない“好き”が一番大事

ずっと気になっていたのですが、ようやく読めました!!
結果、のばらさんのコミックスで一番好きです♪
一読目から、ときめいたり吹いたり切なくなったりしましたが
繰り返し読むほどに、もうなんだか泣けてきちゃって…。

じゅんぺーの、飾らない気持ち、一生懸命いっちゃんに向かう恋心。
「ヤるから準備しておくから」と言われてそわそわしすぎるところ、
面白いんだけど笑っちゃいけないね!
夜までが長くて長くて落ち着かなさすぎなのが可愛かった。
なのに、直前で見てしまったいっちゃんの表情が気になって勃たなくて…。
やはりデリケートですね。殿方は。
狭い浴槽に二人で入りながら「好きなのに」と繰り返すところ、
ぎゅーーーーっとなりました…。

新店舗に異動したことも聞かされず、会えず、
仕事でミスっていじけて飲めないビールのんで泣いて。
雨の夜、ただ会いたくて突然いっちゃんを訪れ
心とは裏腹にいっちゃんを責めて聞きたくない言葉を耳にし、
抱いて気持ち良かったはずでもいっちゃんの泣き顔が離れない。
意思に反して無理やり抱いたわけじゃないのに、
「取り返しのつかないことを」と一人道で泣くじゅんぺーが悲しかった。
ぐだぐだしたけど、自力で乗り越えた強さも愛おしい。

いっちゃんの元カレ・辻井に嫉妬して、
仕事の頼まれごとついでに直接話す勇気なんか健気で健気で!
そりゃ、余裕かまされたら頭にきちゃうよね!!
こっちは真剣で誰よりいっちゃんを好きなんだっつの!と。
辻井がこういうタイプの人間だってだけなんですが、
そんなのじゅんぺーは知らないし、いっちゃんを渡したくない一心なわけで、
ここまで必死になれる恋は、したくてもそうそう出来ないんじゃないかな…。

風呂場に縁(運??)のないじゅんぺーといっちゃんだけど、
毎日使う場所、体は勿論裸になるけど、心まで裸になれるような空間。
きっとこれからも、思いやりを持ちながら穏やかに暮らすんだろうな。

いっちゃんの過去も、弟のエピソードもきゅんとしました。
折角いっちゃんが買って来たお守りを弟が投げつけて
じゅんぺーが殴りかかろうとしたところなんて
すごく愛を感じてしまい、泣けた!!
しかし逆にいっちゃんに殴られたというのが泣き笑いになっちゃってw
兄弟愛も美しいけど、じゅんぺーが優しくて…。ぐすん。

じゅんぺーも昔男に告られて傷つけたことがあったけど
それをいっちゃんに話しながら顔も忘れた相手の幸せを願うとは!!
自分たちが幸せになれたら後はどうでもいいというんじゃないのが
人柄に表れていてこちらまで嬉しくなりました。
最後のモノローグで、またほろり。

本心を告げて自分が傷つくのが怖くて逃げてきたいっちゃん、
じゅんぺーに出逢えて、好き合って良かったねと心から思いました。
ものすごく神寄りの萌×2です!!

ちなみに、いっちゃんのちょい顎ヒゲになぜか萌えましたw
童顔っぽいひとの顎ヒゲ、悪くないかも…。

あと、じゅんぺーが不審者のような格好でローションを買った
アダルトグッズ店の店員が!!!w
ものすっごいインパクトで何回みても笑ってしまう…。

8

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