王子の箱庭

ouji no hakoniwa

王子の箱庭
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神65
  • 萌×283
  • 萌76
  • 中立17
  • しゅみじゃない13

--

レビュー数
39
得点
902
評価数
254
平均
3.7 / 5
神率
25.6%
著者
緒川千世 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
ミリオンコミックス HertZ Series
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784813053613

あらすじ

その日暮らしの譲は、かつてお金持ちの家のお坊ちゃんだった。住んでいた屋敷が、自分の世話係だった岩瀬のものになっていると知った譲は、ある日、岩瀬を訪ねる。今や注目の起業家となった岩瀬と8年ぶりに再会する譲。だが、岩瀬を騙して利用するつもりだった譲は、逆に岩瀬に捕らえられてしまうのだった。それが譲の監禁生活の始まりで…!?

表題作王子の箱庭

元世話係,現会社社長
20歳,元お坊ちゃま

同時収録作品断熱線上の鼓動

寮のルームメイト
ルームメイト

その他の収録作品

  • 王子の中庭

レビュー投稿数39

彩度は低いけど澄んだ空気感

まず表紙からして最高。柔らかい光の入り方が美しい。ひと目見たときからワクワクしました。
収録されている2つの中編、どちらも超好みです。感想の言語化が難しい緒川千世先生の作品の中でも特に難しい、でも本当に大好きな、感覚的にフィットしてくる一冊。頑張って書きますが、読んだときの感動は全然表現できないと思います。
キャラの心情のリアルさと少し非現実的な状況のバランスが絶妙で、それが独特の空気感を出しています。扉絵もどれも素敵。瑞々しく美しく、切ないけどとても優しいお話。

<王子の箱庭>
譲様が強くて最高。序盤のすれているのも、後半の甘え始めるもどちらも大好きです。大変な思いをしてきた彼に、もう一度居場所ができてよかった。
岩瀬が譲様に執着しているだけでなく、彼の幸せを真剣に考えているのが素敵。ちゃんと今の彼も尊重していて、昔も今もどちらの彼にも夢中で、大事にしたい様子がいい。
ふたりの距離が徐々に戻っていく・新しく出来上がっていくのが楽しかったです。両親との電話はじんわりします。後日談がふたりとも好きすぎる。

<断熱線上の鼓動>
同室なのに距離をはかりかねる高校生の姿がもう最高です。
白線やヘッドフォンや呼び方といった印象的なモチーフはもちろん、視線や表情に距離感が表れていてもどかしく、表現・演出力の高さに舌を巻きました。アキの子供時代の話が、何気なくて自然で、描写として好きです。

BL初コミックスながら、既に表情や台詞回しやポージング、カメラワークが神すぎます。おそらく何年経っても色褪せない、心に残る一冊です。

1

ヤンデレを求めている人には向かない

表題作の「王子と箱庭」の攻めは受けを監禁してるけどヤンデレではない。ほのぼの進んでハッピーエンドを迎えるため私が求めているものとは外れていた。

0

共依存っぽい2作

どちらも薄暗い雰囲気の作品。

①王子の箱庭
 本編のみだとメリバ?かな?と思いますが、ラストの“箱庭”ですくわれます。自分の足で再び立ち上がることができてよかった。ただ、両親とのあれこれは、ちょっと釈然としない感じもある
 緒川先生の受ってワガママなのに儚いという不思議な魅力(と色気)がある

②断熱線上の鼓動
 不安定なオトシゴロ
 両片想いのサンプルのような作品。攻がなかなかゲスい。攻×モブ女があるので地雷な方は注意です

0

両思いなのに拗れたCP

表題作 萌2
元ぼっちゃん(受)×元執事(攻)

倒産し家を追い出され、身体を使った詐欺で命を繋いできた受が、やり手の社長となった元執事(攻)に監禁されるお話です。
過去に囚われたままの攻めに狂気を感じますが、お互い両思いなのでなんだかんだハピエンのお話でした。

同時収録 中立〜萌
ルームメイトの2人のお話。
ゲイで人見知り(受)
×
受の熱い視線に当てられたヤリチン(攻)

お互い両思いでありながら、受もいる部屋に女を連れ込みまくる攻。拗れまくったルームメイトの2人でした。攻が受の前でいちゃついたりヤったりしてるので個人的には地雷でした...

0

表題作は再読推奨

監禁ものが苦手な方はご注意を。
かく言うわたしも監禁ものは苦手で、数年前に読んだきり読み返していませんでした。
「監禁!」というだけで心のシャッターを閉じてしまったせいで、初読のときには見えなかったものが読み返したことで見えてきました。
初読時よりは萌えました。

【王子の箱庭】(3話)【王子の中庭】(描き下ろし) 萌
生まれたときから父の会社が傾くまでの12年の相田、甘やかされて育った元お坊ちゃまの譲(ゆずる)。
おとぎ話のような生活が終わってから8年、当時の世話係だった岩瀬が成功して、屋敷を買い取ったという話を聞いた譲は…。
お金の無心に、屋敷に乗り込んでしまいます。
わがままなお坊ちゃまを体で稼ぐビッチにするのに、8年は十分すぎるほど長い時間で、変わり果てた譲を「譲様」と呼んで傅く岩瀬が怖い。
「昔の形」に拘る岩瀬の偏執っぷりがとにかく怖いんだけど、途中で「あれ?」ってなる。
譲だけが欲しいのかと思ったら、譲の両親まで呼び寄せたことで「ほんとに昔の形に拘ってただけ?譲に、じゃなくて?」という戸惑いが発生します。
でもこれって、幼かった譲の夢を叶えてあげようとしていたんだなあ。
前回は気付かなくて、むしろ譲が訪ねてくるまで探していた様子もないから、本当に執着してるの?っていう部分で疑問を禁じ得なかったんですよね。
「すべては譲のため」
そこがきっちり裏付けも取れれば萌えます。
譲の方は、もっと複雑。
反発心から始まったものの、絆されて、でも肝心なところで手を離されて。
結局居心地が良く感じ始めていたのも、別の感情が生まれてきつつあったのも自分だけだったんだなあっていう現実を突き付けられたようでつらい。
かと言って昔の純粋な自分には戻れないところまで落ちている現実も切ない。
譲が言った「またみんなでこの家に戻ってこられたらいいな」という一言を支えに生きてきた岩瀬もまた狂ってるけど、そこまで狂うほど譲を大切に思っていたんだな。

【断熱線上の鼓動】(前後編) 中立
寮で同室になって、親しくなって、一度は想いが通じ合った秋(シュウ)と千歳。
でも今は、彼らの部屋の真ん中には白いテープが貼られて…。
「同性同士」という壁を越えられない相手に対して、受け入れてもらえない当てつけに、女子を寮に連れ込みまくって目の前で抱く。
これがね、もうほんとに無理なんです。
頑張る方向が間違いすぎてて。
しかも絶対に秋が部屋にいるときに、わざと自分だけが呼んでいた「アキ」という名前の女の子を呼んで致すっていうのがね、ひねくれすぎじゃないかと。
呼ばれて行って、秋がいるのに平気な女子も凄いなって思うし、普通だったら3人くらい「アキ」が続いた辺りで周囲も気付きそうなものなのに。
それにしてもアキちゃんのいっぱいいる学校でした。

地雷多めの方にはかなり厳しい1冊。
もし未読の方で、緒川先生の作画は好きだけど地雷は多い方という方がいらっしゃったら、この作品はあんまりおすすめできないかも。

0

描き下ろしで回収&フォローありよかった

先生の初単行本なんですね。
表題作は監禁モノ。
これが執着攻めてやつねと納得

元主人が窓から飛び降りるとこを元使用人がアっちゅう間に手錠かけちゃう瞬間芸w
無表情で冷静なのに突如喚くの怖いぃさすが監禁するだけのことはあるw
年下受け君がサバサバしててよかった。

元使用人も最後は良心的に解放したし。ハピエンで安心した。
描き下ろしでいろいろ回収して下さっていました
甘めの読後感になりこういうの助かる!と思ったw

もう一編はDK寮もの。
思春期特有のもだもだ。
意地をはればはるほど素直になった時がかわゆさ増し増しですわね。

0

手錠、用意してあったの?

◾︎表題
最後の最後まで好きだったのに、譲は結局成長してないな〜というのがモヤるのですが、ひょっとしたら岩瀬はその方がいいのかもしれない。延々に手のかかる子でいた方が岩瀬にとって幸せなのかもしれない。描き下ろしを見るに、譲も変化してますが、岩瀬はやっぱり変態の人だなと。譲が逃げたかと思った時のキマッてる目が好きでした。

絶望に落としてくる緒川先生なら、両親は岩瀬のお金狙いの駄目人間パターンだと思うのですが、そうでなかったのが逆に驚きでした。良い夫婦っぽいので普通にみんなで暮らして欲しい。

◾︎断熱線上の鼓動
男子高校生の寮生活というのはどれだけ読んでもいいものです。

0

緒川先生のまさにこういう描き方を好きになったんだ

 緒川先生の線が細くてアンニュイな雰囲気に包まれたキャラの描き方が、改めて好きだなぁと思わせてくれるデビュー作でした。熱を帯びる時の仄かに乱れた表情、淡々としていたキャラが相手に縋りたいと思った時の切実な目線など、初めて緒川先生の作品を読んだ時こういうところがイイ!と感じたんだった、と思い出しました。間の取り方とか、緩急の付け方も、すごく私好みなんですよね。

◆王子の箱庭(表題作)
 執着攻め×監禁ものということで、病んだ空気になりそうですが、意外にもさらっと読みやすい作品です。攻めの岩瀬が完璧に自分をコントロールできる人間ではなく、多少の隙もある人間だからでしょうか。一時的に閉塞感はあるものの、最後は2人の健全で明るい未来が想像できる終わり方で、病み系作品が苦手な方でも大丈夫かと思います。

◆断熱線上の鼓動
 表題作も良かったのですが、個人的にはこちらの同時収録作の2人がさらに好みでした。雰囲気だけでいうと、他の緒川作品の『溺れる魚』や『エセ床屋漫画』などに似ているかも。逃げ道を残しながら、受けの秋をどんどん追い詰めていく攻めの千歳。こういう優しく穏やかな口調、態度でじりじりと受けを囲んでいくような攻めが大好きなので、読み応えがありました。秋のビジュアルも黒髪と真ん丸な瞳が可愛らしさと儚さを兼ね備えていて、つい愛でたくなるような受けでした。

0

心までとらわれてしまう前に。囚われていたのは、さぁどっちだ?

端正なスーツ姿で、その欲情を押し込めた、執事攻め。執事攻めはいい!
それだけで「萌」ですね。無駄な肉のおよそ無い、骨格のしっかりしたスレンダーな躰。
学生だったという、岩瀬の昔の姿も美しくて。その線の細さ。この頃から、岩瀬は妙な執着を、坊ちゃんこと、譲さまに抱いていたろうか。と、思われるほどに。その執着は病的で、痛ましい。
預けられた親戚の家を出奔して、爛れた生活を送っていた譲さまは、「お可哀想に」と、岩瀬に迎え入れられるが、その歪な愛情ゆえに監禁されてしまう。「何もかも元通りに」したかったのか。
美しくて純粋だった頃の、譲さまと自分に戻りたかったのか。
その想い出だけで生きていけると、決意して、籠から鳥を放つ様に。譲を解放する岩瀬。
読み手側には、譲が自分の意思で、戻って来るだろうことは容易に想像出来るのですが。
次に捕まったら、もぅ逃げられないだろうという事も分かる。
同時収録に「王子の中庭」と題して、その後の二人が描かれていて。
過去にだけ生きていた岩瀬よりも、譲さまが強く、逞しい心を持っていることに救われる。
緒川先生らしく言うと、「本編のギスギスを少しでも和らげるコーナー」になっていて。
この結末はとても嬉しいものだ、としみじみ思わせてくれる。
どんな境遇に堕ちようと、人は、愛された記憶のあるものは、それを簡単には手放さない。
強く生きていくのだと。

ところで、これが初コミックスだとは意外です!素晴らしい。
どちらかというと、表題作よりも「断熱線上の鼓動」の方が評価高いんですね。
私は表題作推しです。
勿論、このショートストーリーの前後編も素晴らしい。
自身の性癖の為に、友情との間に線引きするシュウと。それを解っていながら、追い詰めていく千歳。その線を越えると変わってしまう「何か」に怯えていたシュウが、どうにもならない熱情に押されて、その線を越えるとき。という、10代という、青いだけにヒリヒリとした痛みを伴う物語。
詩的なモノローグは緒川先生ならでは。華奢というより、痩せぎすの、その細い腕を伸ばして、千歳を引き寄せるラストカットがオシャレ過ぎて震えます‼︎

2

いい再生

作者さんの初コミックですね。
一度読んだきりだったのを読み返してみました。
病んでますね。病み執着具合がさすがです。

王子の箱庭
岩瀬はずっと待っていた。昔の幸せな家にするのを。また主に仕えるのを。
変わってしまった讓にも恭しくて、手錠足枷監禁!
そして讓の手管に落ちて…。
讓がこの暮らしを受け入れていっても良かったのに、でもあっさり解放されちゃって。

また瀕死の讓が家をたずねます。今度こそ離さない!二人きりの甘い生活、讓が壊れてしまっても。

なところで急に讓が覚醒、バイトして真っ当に働き元気に。昔と違う笑顔も好き。
これはこれでいい終わりかたですね。

断熱線上の鼓動
わかりにくい始まり方でどういう関係?と思ってたらそういうことですか。切なかったけど最後はうまくいって良かったです。
複雑ですね。アキという女の子をひたすら部屋に呼んでイチャつくのをみせつける。
ひたすら無視する。
とうとう秋が線を越えます。

絵がキレイですね。

0

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