F-BOOKcomics最新刊!伊東七つ生、待望の初短編集

ロマンスの箱庭

romance no hakoniwa

ロマンスの箱庭
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×24
  • 萌8
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
70
評価数
19
平均
3.7 / 5
神率
31.6%
著者
伊東七つ生 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
ブライト出版
レーベル
F-Book Comics
発売日
価格
¥695(税抜)  
ISBN
9784861231902

あらすじ

ここは美術や工芸などを作るために創られた、寄宿舎つきの専門学校。
普通科に通うマサタカは、課題は「ロマンス」の “箱庭” の制作に奮闘していた。
スランプを抱える中、頭を過ぎるのは、マサタカに大きな影響を与えた「彼」…国立ひろみ(カナ:くにたち)の作品。
幾何学的、それでいて感情が溢れ出すような彼の芸術は、普段は隠されている意志の強い瞳やミステリアスな容姿もあいまって、マサタカの心を強く惹きつけるのだった。

表題作「ロマンスの箱庭」他、「先生の植物学」「魔術のあとさき」など圧倒的世界観。
伊東七つ生が紡ぐ、ただ一つの叙事詩ーー

(出版社より)

表題作ロマンスの箱庭

その他の収録作品

  • 先生の植物学
  • うつしがみ
  • 光速距離
  • 魔術のあとさき 前後編
  • あとがき

レビュー投稿数8

なんとも懐かしい!

30年ほど前LaLaをむさぼり読んでた頃を思い出したな~。
どこか萩尾先生を彷彿させる雰囲気が、私のノスタルジアスイッチを押すようです。
とにかくどこまでも上品です。でも気取ってない。
「光達距離」が特に良かったけど、どの作品も短い話なのにみっちりストーリーがあって読ませてくれました。
シリアスな話なのに途中挟まれる脱力4コマ漫画とラストのあとがき漫画がすごく好みです。
サイトを発見したのですが、すっごく素敵です。色合いが独特で美しく、やっぱりどこか懐かしいです。

2

ホコリひとつであっても無駄にはできない

こういった世界観のお話の作品を探していて
ちるちるさんの質問で『ロマンスの箱庭』を紹介していただき
とても気になったのですぐ本屋へと向かい購入させていただきました。
青井秋さんの作品が大好きで、お薦めしていただいたのですが
ファンタジーな要素も綺麗な絵もとてもわたしの好みでした。
こちらの作品は5つのお話がある短編集なのですが
どのお話も胸が踊るような、うつくしいお話です。
中でも表紙の絵、タイトルになっているロマンスの箱庭がすきです
きらきらしていて宝石が散りばめられているみたいでした。
また、いちばん最後のお話「魔術のあとさき」の王子も綺麗で艶やかですきです。

魔法にかかったようなおとぎ話のような、そんなお話のBLを求めている方にぜひ読んでいただきたいです☆ !是非!
紹介していただいた方ありがとうございました><

2

これは懐かしい!

全編ファンタジーの短編集。
繊細な絵で紡がれる、現実からちょっとずれた不思議世界の、友情以上、恋愛未満。
その昔の、萩尾望都先生を彷彿とさせる、BLと言うよりは、BL風味のファンタジー作品。
BL的な意味では萌は薄口ですが、なんとも、これは懐かしく、
その昔、まだBLなんて言葉がない頃、こういう作品好きだったの思い出した。

中の作品の絵も、とっても繊細できれいですが、カバーデザインも素晴らしい。
カバー絵の色の美しさも、紙の質感とカラー発色のバランス、タイトル文字も素敵です。


2

とてもアートな一冊

短編を集めたものですが、全てのお話に通底しているのは、「憧れていた対象の舞台裏を垣間見てしまう一瞬」。植物を描くのがお好きな作家さんということもあり、デザイン、ストーリーともにアート&文学といった感じでとても素敵です。(ウィリアム・モリスみたーい。)
挙げているレビュアーさんもいらっしゃいますが、一番印象的な作品はやはり「光達距離」。人付き合いが苦手だった灯台守の兄と、彼が女性だと勘違いした男性文通相手とのやりとりを、弟が兄の死後に見出すというもの。
エロやら萌やらのBLとは程遠いです。でも、この世界観ですよ。読み終わった後、遠い異国の旅から帰ってきた気分になります。上品なテイストがお好きな方なら、一読の価値はあると思います。

2

美しさの説得力

商業BLの界隈ではやりづらいんじゃ無いか〜と思っていたら、案の定今は一般紙で活躍されているようで安心しました。これだけの画力と表現力がありながら、BLのフィールドで跳ねなかったからといって、それが評価の全てになるような方ではないですね。

絵が美しいです。美しい絵は、作品の中の美しいものに説得力を与えます。美しいものが沢山出てきますので、この絵あってこのお話。
BLというより"男性同士の思い合う感情"ぐらいなのも受け入れやすいです。下手に「ボーイズラブっぽさ増やしましょう」なんて編集の息がかかって世界観が壊れるほうが余程勿体ない。

ファンタジーの世界を余計な説明なしに、ストーリーの中で明かしていく感じもとても好きでした。

1

綺麗だけに惜しい

完全なる表紙買いです!
本屋さんの棚を眺めていた時、綺麗な背表紙だなぁと思って手に取り、表紙・裏表紙のあまりの美しさに即買いしてしまった一冊です。
最近の作家さんには、時々表紙の塗りが綺麗過ぎて中の絵が違う…という方がいるんですが、この作品にはそんな事も無く。
モノクロでも独特の雰囲気があって、とても素敵な絵柄です。
コマ割りにも少し癖がありますが、見づらくはありません。

今回、短編集なので各内容にはあまり触れません。
恋愛要素は薄いですが、全体に柔らかい感じのお話が多かったので癒されました!

もったいないなぁと思うのは、折角のファンタジー設定に入り込む前にお話が終わってしまう事。
ファンタジー色の強い設定は好きなのですが、短編という事もあって圧倒的な描写不足というか説明不足というか…。
世界観が固定されている分、ストーリーに深く関わらない部分はさらっと流されて、「え、これってどういう事?」というひっかかりが多かったです。
でもとても素敵な世界観なので、ぜひ伊東七つ生先生は一冊丸々あるいはそれ以上で一本ファンタジーを読んでみたいです。
学生ものの本もあるんですね!探してみます!

2

すごい

短編集ですが、絵がとても美しく、世界観のつくりこみもどれもよくできています。
ひとりひとりのキャラの描き方もすんなり入ってきてよいです。
それだけに、長編でもっと読みたいなーと思いました。
ぜひ長大なストーリーものを読んでみたいです。

1

不思議な世界に浸る

4つの短編と、前後編のものが1つ収録されています。
どれも不思議な世界で、読んでいる間、世界観にうっとりします。

【ロマンスの箱庭】 萌
夜というのは不思議に満ちてますね。
暗闇の中というだけで、昼間の光の下と同じものが全く違うものに見えてきます。
とある芸術学校(魔法学校っぽい感じもある)の寮生で、朝型のマサタカの知らない世界を知っている夜型のひろみ。
知らないものは知識で補おうとする優等生タイプと、本能で作品を創る根っからの芸術家肌の2人が出会って、一夜を一緒に過ごす(性的にではなく)話。
「百聞は一見にしかず」を証明する内容に、わたしも部屋に閉じこもってばかりじゃだめだなと思いました。反省。

【先生の植物学】 萌
テキスタイルデザイナーとインテリアコーディネーターかな?
富裕層をターゲットにした船の内装を任された青年が、デザインの依頼をした先生は、イメージが具現化してしまう体質で…。
先生のイメージが見える人と見えない人がいて、見える人は奥さんも青年も先生と感覚的に何か繋がっているものがあるんだろうなあ。
浮かれている気分も全部イメージから伝わってしまって、隠しきれないのが可愛く思えます。

【うつしがみ】 萌
見えないものが見える土屋に移されてから、見えるようになった占い師の木島。
母の知り合いの頼みで、ある曰く付きのアパートに行ってみると…。
土屋(現・金子)と再会します。
奇想天外な話ですが、二人三脚でなんだかんだとしあわせになれそうな予感。

【高速距離】 萌2
死んだ灯台守の弟と、灯台守の文通相手。
ひとり孤独と向き合っていた彼の遺品整理をしながら、お互いが知らなかった彼を知っていくものの…。
誤解や嘘が重なっていたとしても、想いは本物という話でした。

【魔術のあとさき】(前後編) 萌
情報がだいぶ遅れてやっと届くような僻地にやって来たサーカス団。
団員の少年・ヨガはその地の学校に転入して、みんなをサーカスへ招待する。
マジックを仙術だと思った人々は、ヨガを本物の魔法の皇子だと思い込んで…。
知識欲旺盛なナサニの純粋な思いが切ない。
その後、ナサニの野望が現実となって、いつか大人になった二人が再会できているといいなあと願わずにいられません。

匂わせや予感ばかりでBLとしての要素は少ないし、はっきりと白黒つくものも少ないけれど、その分、余韻が楽しめます。
『ハリー・ポッ◯ー』などが好きな方は、きっと好きになる世界観です。

1

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