≠ ノットイコール 2

not equal

≠ ノットイコール 2
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神138
  • 萌×236
  • 萌15
  • 中立3
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
29
得点
882
評価数
192
平均
4.6 / 5
神率
71.9%
著者
池玲文 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
スーパービーボーイコミックス
シリーズ
≠ ノットイコール
発売日
価格
¥600(税抜)  
ISBN
9784799710708

あらすじ

「自分の息子だって知ってたら寝たりしなかった」
22年前から現代に戻った涼の前に現れたのは22年後の愛する人だった。時を経て現れた涼、つまり息子に対し果は頑なに拒絶する。しかし先ほどまであんなにも愛し合っていた余韻を忘れられない涼は強引に果に迫る!
(出版社より)

表題作≠ ノットイコール 2

芦塚凉,母方に引き取られた息子
末続果,銅版画家の父

その他の収録作品

  • 4コマ
  • あとがき
  • =equal

レビュー投稿数29

事実を受け入れて

「やっぱりお前はあの涼なんだな」。
で、始まる2巻。

隔月刊で二年かけて完結した結末は、読者から色々要望があったそうですが、二人はちゃんと父子という設定で進みます

距離を置いた親子としての愛を希望した果だったけれど。
家は、所有者の希望で、取り壊す事になる。
色々あって、果も気持ちに正直になることに決める。
涼君の気持ちを受け入れて、東京で二人で暮らす事に。

不思議なお話でした。二人が幸せなら、それでいいです。
果の若い頃にタイムスリップした涼君、果は涼君の瞳にそっくりな女性と恋をして子を成す・・・こういう展開なら、果は、涼と会うために恋をしたということなんでしょうか。因果の不思議を描いた作品でした。
人の縁と因果は巡るので面白いです。
---
★タイムトラベルものを読んで思い出したこと
嘘だと思って聞き流していたことがあるのですが、私の風水の師匠(阿闍梨)は未来を見てきたといつも言ってました。事実かどうかは、阿闍梨が語っていたことが実現していけば証明されるのですが、とても悲惨な未来の話なので、外れて欲しいと思ってます。

平和なうちに、今を楽しみましょう。

0

神様から与えられたチャンスだったのかも

 中盤までは1巻以上に悲恋の雰囲気が強まっていました。タイムスリップから還ってきた凉は、少年だった果にぶつけたのと同じ熱量をそのまま現代の果にもぶつけますが、凉があの頃から一度も自分の前に現れなかったことや、未来の自分の息子だったというあまりにも重過ぎる事実に、果は強く拒絶します。

 結局凉がタイムスリップして果との愛を育めたのは、唯一優しかった祖母も亡くなり両親からは愛されず孤独に飢えていた果を救うためだったのでしょうか。正直それが未来の息子である必要性があったのかは最後まで私には分かりませんでしたが、誰よりも果に近い存在でなければならなかったのかもしれませんね。同じ血が流れているからこそ、理解できることもあるのかもしれない。悩んだ末に初めて温かく大きな愛に包まれた果は、かつての少年のようでとても可愛かったです。

0

"自分たちにとって"幸せのラスト

評価が高いのは知っていたのですが、絵柄が自分の趣味ではなくなかなか読めておりませんでした。が、近親相姦が好きなので読んでみたらやはり評価通りのコミックスでした。最高です…。

発売からはかなり経っていますが、昨今のいわゆる「設定だけのなんちゃって近親相姦」とは違い、最初から最後まで"葛藤"しふたりの行く末を追えて読んでいてとて胸をうたれました。何が正しくて何が正しくないのか「≠」という意味が最後までキーになっていました。

内容はとても素晴らしいだけに、どうしても全体的に駆け足な感じは否めませんでした。せめてあと1巻まで伸ばし、丁寧に描いていただけたら満足度はもっと高かったと思います。

1

読めてよかった作品です

本物の近親相姦は苦手で、なかなか読む気にならないのですが、、、
皆さまのレビューが素晴らしくて、これは読む価値があるのでは?と気になりまして。
結果、読んで本当に良かった!
大好きな作品になりました。

作家さまの、
伝えたい、これがかきたい、
という熱量がヒシヒシと感じられました。
タイトルも、スゴい!
ああー、自分の語彙力ないのが情け無い。

自分がもともと男同士の恋愛に惹かれるのには
エロたのしー萌えるー!ももちろんあるけれど
【どんなに咎められても他の誰も代わりにはなれない唯一無二の存在】として求め、求められるのを感じたかったりするからというのもあって、
そこがこの≠はドンピシャでした。
とても真摯に向き合っての結末だからこそ説得力もあるのだと思います。
とてもいい意味で作品に押し切られました。
やっぱり受け入れられないという方もいるでしょうけれど、流し読みして終わるようなお話しではないと感じます。


2

ノットイコールというタイトルの意味

現代に戻されて、父子として対面した二人。

父親に拒否され、改めて父親(14歳の時の)と寝たことがズシリと心にのしかかる息子が、駅のホームであれこれと考えるシーン。
「生理的嫌悪感の本質って何なんだ」というモノローグ。
ガチ親子が何故、私の地雷なのかといったら、生理的に嫌悪を感じるからとしか言いようがなくて、悩む息子に対して説得すべき言葉を私は持っていない。
ダメといったらダメ!としか感じていなかった私に対して、この言葉は結構突き刺さりました。

俺さえいなければ…と無意識に投身しかけたり、息子と寝てるようなヤツに何かを教わるなんてそんなのは不幸だからと長年やっていた版画教室を畳んだりと、罪の意識に最後の最後までとらわれている父親の姿が良かった。
ハッピーエンドではあるけれど、のほほんハッピーではない苦さが漂う終わり方が秀逸だと思ったし、罪深さを充分自覚しながらも、生涯でたった一人の好きな男と一緒にいたいと思う父親のことを私は否定できませんでした。

あとがきで「倫理観はとても大事な感覚だからこそ、常に懐疑的でならなければいけない」「二人の結論が許せなくても、それもまた正しいのだと思います。」とあるように、ガチ親子って最高だよねー!背徳感が萌えるよねーー!!みたいなガチ親子萌え布教の為の作品ではないところが、ガチ親子地雷の私でも最後まで読み通せた最大の理由だと思います。
大事なのは、自分の頭で一度は考えてみることなのかなぁと。
だから読んでみて、やっぱりガチ親子ってナシよね……と思うのも全然アリだと思う。

ガチ親子地雷の私が読めた理由として他にいくつかあります。
・父親が37歳なのに非常に若くてお互い似ていないので、親子感が皆無で視覚的に抵抗がまったくない。
・生まれて間もない頃に別れて以来、小さい頃に一度会ったきりなので親子として過ごした時間がほぼ皆無。そのため親子という実感が非常に希薄で、家族愛や父性愛といった親子の情が育まれる前に恋愛感情が芽生えてしまったという設定の妙。(一つ屋根の下で育った一般的な親子の話だったら、私は絶対に読めなかったと思う)


だから、ガチ親子地雷の人でも、大丈夫そうなら読んでみてほしいなぁ……って思いました。
多分、読めると思う。責任は負えませんが……

世間とは「ノットイコール」でいいから自分たちは「イコール」でありたいという二人。
どこかでひっそりと幸せでいてほしいなぁと思います。

それにしてもタイトルが秀逸で、神だなって思います。

8

最高です

たくさんの素晴らしいレビューがあるので迷いましたが
感想だけでも、と思うくらい響いた作品です。

難しいテーマにタイムスリップという空想要素を
流石の手腕で組み合わせたストーリー。
池玲文先生はモノローグも哲学的で、いちいち刺さります。

凉も辛いけど果は何倍も辛そう、と個人的には思いました。
対外的インモラルが、ということはもちろんですが

22年間て!

しかも事故でも病気でもなく煙のように自分が好きな人が消えてしまうとか…!
考えただけでもエンドレス悶々です。
やっと、やっと会えたらむす…こ…。

しんどい。

果は22年の間、母親はじめ家族ともいろいろ辛いことがあったでしょうし、
2人の世界でベッタベタの愛で報われてほしい。

超余談ですが
凉の母親、お水かなーと思ってました。
綺麗なキャリアウーマン!

2

凉は自分の父親の幸せを願って「呪い」をかけたけど、

1巻に引き続いての雑感的なレビューではありますが、こちらはセリフの引用などもしているので未読の方はご注意ください。

***


この作品には1巻と2巻の両方に一度ずつ、果と凉が2人で精霊流しを見に行く場面が登場します。(この作品は長崎が舞台)
物語の肝になっているシーンです。

1巻では、14歳の果が流れる精霊の光を見ながら「早く人生を全うしたいな」と言い、「何となく末続果という人間が解ってきた気がする」と思った17歳の凉が、そんな果に「俺と…友達になる…?」と提案します。
ここから「俺が守ってあげるね──」に繋がるまでの果の心の中は、果と同類の人達にはおそらく難なく手に取るように分かるんじゃないかなと思います。
果と凉の一つ目の始まりの場面です。

そして2巻では、1巻の〈現在〉の方の時間からさらに数年が経って40歳を過ぎたであろう果が、あの日と同じように無数の魂が流れて行くさまを見ながら今度はこんなことを言います。
「死にたくない」「だって今…生きてて一番幸せなんだ…‼︎」
そこからの凉のセリフがタイトルである「≠」の意味へと繋がっていきます。
果と凉の二つ目の始まりの場面です。

この二つのシーンが大好きなんです。
心に留めるように何度も読み返しています。
「早く人生を全うしたいな」が「死にたくない」に変わるなんてことは現実的にはそう簡単にあることではないからこそ、お話の中だけでも果がそう思えたことが良かったねと思うし、救われた気持ちになれるのかもしれません。


ルールや秩序というのは元からあったものじゃない。
だから「正しいこと」「正しくないこと」(つまりは倫理観)が一から十まで世の中と必ずイコールである必要はないんだよと。
自分にとっての「幸せ」が狭い世界でしか存在出来ないものだとしても、幸せは幸せ。それが真理。
外に出してあれこれ言われるのなら自分だけの小さな世界に大事に閉じ込めておいたらいい。誰かに認めてもらわなきゃいけないもんでもない。

この作品が教えてくれるのはそんなこと。
凉は自分の父親の幸せを願って「呪い」をかけたけど、読者はこのお話を読んである種の呪いを解いてもらえるんじゃないかな。
囚われていた心がこの作品を読んですーっと溶けました。
ずっと大切にしたい神作品です。

9

時間差が切な過ぎる!

近親相姦ものにはやはり多少なりとも嫌悪感を持ってしまうのが普通だと思いますが、池先生の繊細で美麗な絵とタイムスリップという特殊技のお陰で、その辺の道徳観念をつい忘れてしまっている不思議な作品です。でももちろん、絶対無理!って方はやめといた方がいいと思います。
不安と寂しさを紛らすように過去で過ちを犯してしまった二人ですが、現代に戻ってしまえば、涼にとってはついさっきのことだし、果にとってはもう22年も前のことなんですよね。その時間差が切な過ぎる!
好き嫌いはあると思いますが、私はあのラストで満足しました。

0

倫理観とは、、

綺麗な絵だな〜とだけ思って読み始めたら哲学エッセンスがある作品でびっくりして繰り返し読みました。
最後まで結末が見えず、心中したりしちゃうんじゃないかと怖い思いをしながら読み進めましたが、とりあえずハッピーエンド?。
ずっとシリアスな感じなのですが、1巻最初のハゲ生徒さんが出てくるところや、年齢をサバ読むところで癒されます 笑
でも大麻の伏線は回収されたのですっけ?? そこだけ良く分からず。。

この作品で作者さんの伝えたかったテーマ、倫理観について興味が湧き、
ホームページ見てみたら、もっのすごく綺麗なイラストの中に
おわーーっと!! カニバリズムとか出てきてびっくりします。

人間がどんな方向で、どこまで深く人を愛せるのか、どこまで遠くにいけれるのかを模索されている方なんだろうなぁ、、と思いました。

倫理観なんて、民族や宗教によってだいぶ変わってくる曖昧な価値観なのだから、二人の価値観が合ってそれが幸せなら良いではないか!
と思います。

2

親父がかわいすぎた。

ガチ親子ですが、父親が異様に若く見えることもありあまり抵抗なく読めました。寧ろ大変美味しゅうございました。
あらすじを少々…
離婚した母親と暮らす凉が、一人でいる父親の元へ行き、そこでタイムスリップし過去の父親と愛し合ってしまう。
その後、凉は現在に戻る。
息子と関係を持ってしまったことに、愕然とし凉と距離を置こうとする父親果。気持ちを押し殺し、忘れようとするがお互いに惹かれずにはいられない。

もしかしたら、別々の道を歩むことを選んでしまうんじゃ…と途中ヒヤヒヤしましたが、ハッピーエンドで安心しました。
ところで、凉の母親はひょっとして二人の関係に勘付きはじめてたんじゃ?と思ったりもしました。
一番の萌えポイントは、一巻で果が年齢サバよんだあとプイッてそっぽ向くシーンです。

1

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

漫画(コミック)

人気シリーズ

  • 買う