教授と教え子、紳士的な二人のラブ・アフェア

嘘つきは紳士のはじまり

usotsuki wa shinshi no hajimari

嘘つきは紳士のはじまり
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神59
  • 萌×218
  • 萌10
  • 中立1
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
19
得点
398
評価数
92
平均
4.4 / 5
神率
64.1%
著者
松尾マアタ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
茜新社
レーベル
EDGE COMIX
シリーズ
嘘つきは紳士のはじまり
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784863491700

あらすじ

医学生のジョナサンは、付属病院から持ち出した向精神薬を学内で売りさばいていた。それを知った担当教授のポールに、公表しないことを条件に身体の関係を迫られることに。一晩だけの関係だったはずが…?
スタイリッシュなタッチで描かれる、松尾マアタ初単行本!!
収録内容:「Gentlemen's Agreement」「Sweet Revenge」「Bless an Angel」「All Things You Want」(前編)「All Things You Want」(後編)「Get Out of My Room」(前編)「Get Out of My Room」(後編)「Have a Nice Summer Vacation」

表題作嘘つきは紳士のはじまり

ポール・トーマス・ハスキンス 妻子持ち医学校教授
ジョナサン 医学校学生

その他の収録作品

  • Gentlemen’s Agreement
  • Sweet Revenge
  • Bless an Angel
  • All Things You Want (前編)
  • All Things You Want (後編)
  • Get Out of My Room (前編)
  • Get Out of My Room (後編)
  • Have a Nice Summer Vacation

レビュー投稿数19

憎たらしくて。心憎くて。

恋愛の駆け引きがいっぱいの洒落た作品。

主人公は、シニカルな雰囲気の学生・ジョナサン。
はじめはジョナサンが強気な感じで始まる。
でもすぐに…
これね、私このお相手のハスキンス教授。すごくキライ!
いえね?マンガの登場人物なんだからいいんですよ?どうでも。
でもそれにしても、いちいち「えー……、」って言いたいの。
ジョナサンの相手としては随分年上ではあるけれど、ルックスはそこそこいいし物腰も柔らか、性格も穏やかだと思う。育ちの良さっていうんですか?
でもさ、性根?そこがさぁ。不誠実というかさぁ。
まあ、過去色々あってそうなった、あえてそう振る舞ってる、ってのもあるとは思うんだけど。
ただし、ジョナサンの方だって褒められたもんじゃない。
ジョナサンもこれまでは小賢しくというか、自分のテリトリーの中ではある程度うまくズルく立ち回ってた人物だと思う。
でもハスキンスが何枚もうわてすぎて。
なんかゲームをしているようにも見えるハスキンスに、絡めとられちゃう感じ。
だから2人ともあんまり好きになれずに読むんだけど、なんかとっても人間臭いのね、2人とも。
同時にスタイリッシュな空気感。
他のどの作者さんとも違う洒落たおかしみが漂う。

0

人前で躊躇なくキスを仕掛ける受けに痺れた

 まさに洋画のような駆け引きの楽しさやラフさ、ドラマチックさを兼ね備えた良質な作品でした。なんといっても、攻めである教授・ポールのプレイボーイっぷりが憎い! 髪も薄くなりかけたいい歳の男であるにも関わらず、柔らかい物腰と色気の抑えきれない目線、押しと引きを絶妙に弁えた態度であらゆる同性に気を持たせてしまう色男なんです。現実離れした王子キャラというわけでもなく、松尾先生の腕によってあくまでリアルに存在しそうな範囲内で、キャラ立ちさせられていたところも萌えポイント。少しでも同性がイケるクチの男なら、誰しもポールに引っかかってもおかしくはないなと思いました。

 彼に粉をかけられる医学生のジョナサンも、けっしてポールに丸め込まれてばかりではなく、それなりにやり返す度胸も頭も持っていて、そこがまた2人の掛け合いに面白みを足しています。序盤から自分がエイズ患者だとジョークを飛ばす思い切りの良さ、遊ばれるだけにはならないぞという気概は、ポールに対峙する受けとして最高の美点でした。ポールだって最初はそのジョークに引っかかってますからね(笑)。それでもやはり年の功で、なんだかんだジョナサンが振り回されがちになり、ポールに送り狼を許す隙も与えてしまったり。普段強気なジョナサンだからこそ、ポールにしてやられた時の反応が格別に可愛く感じられました。最後のポールの台詞は本気なのかどうか、続きがとても楽しみです。

1

掌の上?

この教授がゲスいんだけど、ちょっとかっこいいと思ってしまうのが悔しい(笑)
後半ジョナサンが可愛いくなったと感じて、それもポールに絡んだことと思うとほんと悪い男に捕まったな(^◇^;)

0

攻めの謎の魅力にやられる

現役の妻子持ちのお話は初めて読みました。
何てやつだ!と思うけどポールが憎めませんね。
とんだプレイボーイなのですが、若い頃の最愛の恋人との別れを経験したからなのでしょうか?

プレイボーイだけど家族を愛して責任も持っている。なのに手当たり次第口説いて。
ジョナサンにはどのくらい本気なのでしょう?何をされても怒らないから結構本気なのかな?

ジョナサンは恋愛がわからない。けどポールに価値観を壊される感覚が。これが恋愛感情なのでしょうか。ポールの掌で転がされて美味しくいただかれちゃって可愛いですね。

ポールの魅力につきますね。

0

遊び上手な大人の余裕と可愛さとズルさにドキドキです。

面白い本ないかなぁ~と電子書籍を覗いていて出会った1冊なのですが、オジサマ好きの私には超がつくほどめちゃくちゃヒットでした。

フェロモンむんむんだったり、ちょっとお疲れ気味のオジサマもとても魅力的ですが、このオジサマはお医者様から教授にコネで異動できてしまうくらいの知的なうえにお金持ちで、さらにはかなりの手練れた遊び人。悩みごとは額が徐々に広くなっていくことくらいとちょっと鼻持ちならないタイプ。

妻子がある身ながらも、担当学生の弱味に突け込んで関係を迫っちゃったり、レストランのウェイターを虜にして別荘に誘ってみたりとやりたい放題…なのですが、そんなゲス野郎なのに彼の言動が洗練されていてすごくオシャレで、妻子に対しても、火遊びの相手に対しても不誠実極まりないのに、すごく真摯に見えてしまう…。腹が立つほど素敵なオジサマでした。

若かりし頃も、ゲイであることを隠して自分を捨てて有力者の娘と結婚したことに苦しむ恋人に対して、甘い言葉と愛撫で身体で散々とろとろにしておきながら、柔らかい口調ながらも意地の悪い言葉責めをして自分への未練を裁ち切らせたりと、お子ちゃまには到底真似できないような高度なテクを使っていて…う〰️っ、本当に彼には参りました。

火遊びの相手にされた学生のジョナサンがノンケながらも彼が忘れられずに他の相手に嫉妬するくらいズブズブとはまってしまってしまうのもわかるなぁ~と納得。抑えきれない想いにのめり込む前に無理やり距離を置こうとするジョナサンの予想外の言動に、驚きながらも可愛いと本気ではまっていくオジサマ。

7年ぶりに続編が出たとのことなので、こちらでもオシャレで素敵さに磨きをかけたオジサマと、擦れてるようで結構純情なジョナサンを堪能させて頂こうと思います。楽しみ〰️!

1

ようやく続きが

新刊がなんと7年ぶり!の8/31に発売すると知り喜びついでに読み返しました。(電子派だから読むのはもっと先になるけど…operaさん遅めなのがツライ)

海外が舞台の設定にマアタさんの絵柄とくればそれはもうイメージぴったりで、この時点で個人的に満足度100%と言ってもいいくらいです♪

ストーリーは言ってみれば不倫の話なんですけどそんな後ろ暗い言葉のイメージとはかけ離れたオシャレで軽妙な読み心地です。

やはり大学教授のポールのキャラが良いからかな。不倫してる張本人の彼ですが、スマートな物腰と色気のある薄毛笑がこりゃモテるわ…と説得力があるんですよ。

遊びは遊び、と深追いしない現在の彼の根幹を作ったような大学時代のエピソードも印象的でした。
本気で好きだけれど彼の立場ではどうする事も出来なくて、流した涙に本来の情の深さを感じ切なかった。(因みに大学時代のポロのユニフォーム姿でのあれこれは必見です、色っぽい!)

現在のジョナサンとの関係も、どうなるんでしょう?このまま深追いせず続くのか、大学時代に遂げられなかった思いをぶつけるのか、はたまた全く別の相手やエンジェルくんが絡んでくるのか、気になります。楽しみ。

どんな結末でもきっと作者さまらしい洒落たお話になりますよね!

2

來自台灣的讀者

讓人笑著看完的無奈故事

2

これぞ、男の悩み~!

今私の中でマイブームなのが『男の悩み』!
う○毛も男性の悩みの種ですよね。
同窓会や結婚式で久しぶりに会った、しかもイケメンの額が薄○になっていたら…。
そらショックですよね!

以前買った、もしくは最近買った『男の悩み』の詰まった作品を今読んでいまして。
これもそんな一冊です。
平たく言ってしまえば、ハゲちゃった紳士ww
あ~、ド直球で書いてしまった☆


事の始まりは、医学生で自転車好きなジョナサンが、学校の薬を無断で売買していた事から。
ハスキンス教授は妻子がいるけれど隠れゲイ。
ノンけなジョナサンに、Hを条件に薬の事を黙ってあげます。
しかし、ジョナサンもただでは転ばない。
ハスキンス教授の髪が更に後退するような、悪いウソをつきます。

ハスキンス教授もウソでし返したりして、不思議な二人のやりとりが続きます。
ジョナサンは偶然、教授に片想いの不思議な青年と出会ったり。
まだ学生時代に教授と恋仲だった人は、教授へ久しぶりに手紙を送ってきたり。
何かがおかしい高級レストランで食事をしたり。
更に偶然、ジョナサンが知り合ったのは…。


マアタ先生の絵が、少し変化しますが(長い時間描いていたのかな?)
あの独特の色っぽ~い睫毛と流し目はガンガン出てきます!
ジョナサンは結局、物凄くお人好しでいい奴すぎるくらいなんですが。
それが教授のイタズラ心を余計にくすぐると言うか。
恋心をくすぐると言うか。
ウソとイタズラと反抗心と恋心とがシッチャカメッチャカに絡み合って。
最後は…???

ハゲちゃってるけどモテモテな教授の、でもハゲちゃった自分を見せたくない相手もいるところとか。
ゲイだけど、妻や娘もちゃんと愛しているところとか。
腹が立つけど愛おしい。
ノンけなジョナサンがふりまわされちゃうのも、わかる気がします。
教授、お茶目さんなんですよね、とても。

ただ、ちょっぴり物足りない終わり方なので。
好き嫌いはわかれそうな作品です。
私はすきでした!
途中からは、ハゲも気にならないくらいにwww

5

本当に嘘つきなのは、

 教授と教え子
 紳士的な二人が織り成すラブ・アフェア


医学生のジョナサンと
担当教授ポール・トーマス・ハスキンスの物語

ハスキンス教授は、妻子持ちで、しかも遊びもうまく嗜むズルイひと。
一方のジョナサンは、理性的で合理的。

そんな彼だが、一枚も二枚も上手な教授に、だんだんと絡め取られていく。

ふたりのスタイリッシュなやり取りも魅力。



教授の過去のひとは、どこかジョナサンに似ているような、
ジョナサンもいつか教授を通り過ぎていくのだろうか。

遊びは遊びと割り切っている教授だから、
きっとジョナサンが本気でさよなら、と言えば、後を追うことはしないはず。


教授の中での幸せとは、妻がいて娘がいて、そこに遊びが少し加わる感じ。
その遊びの「相手」には執着しない。

まさに、深夜のアイスクリーム。
バニラもいいけどチョコレートも捨てがたい。ストロベリーもたまには。みたいな。

あくまで幸せの中心は家族、という残酷な教授。
ジョナサンは幸せな家庭を壊してまでも、なんて決して思わない。


 二股も不倫も大嫌い


この言葉は健気なジョナサンの精一杯の嘘。


それが分かっていて、それでもジョナサンを手放さない教授は、
やっぱり、ズルくてカッコいい。

7

虚しくも甘い共犯者。

見ようによっては犯罪者みたいな写真写りの表紙。
ふたりとも悪いヤツで共犯者です。

医学生のジョナサンは大学の付属病院から盗んだ薬を他の学部の生徒に横流しをしていたのを教授のポールに見つかり、教授は黙っている代わりにジョナサンの身体を要求する…という、いわゆる『脅迫』から始まったふたりです。

ジョナサンはベッドを共にした後、ジョークで仕返しをした上で口止めを念押ししますが、これは彼がスレているゆえの行為じゃないんです。

ジョナサンはまだ恋をした事がなく恋情が何なのかよくわからない。

その後も折にふれ粉をかけてくる教授をあしらいながらも気をとられるようになります。

この教授、ホントに困った人なんです(笑)
妻子持ちの上に遊び相手には困らないし、それを隠そうともしない。

ジョナサンはそんな遊び相手のひとりとして加えられるのはまっぴらだとポールに宣言します。

でも、その時点でジョナサンは心の中で教授に纏わりついていると思われる彼らと自分を比較して尖った態度で挑発するんです。

ジョナサン…それは恋から発生した嫉妬なんだよ…キミ自身は気づいてないみたいだけど(笑)

教授の質(タチ)が悪いのは、そんなジョナサンを見ても寂しく微笑むだけなんです。
彼はお膳立てはしても相手から求めてくるのを待つだけで自らは踏み込まない。

結局、初めての恋を知ったジョナサンはそんな共犯者の手をやんわり放します。

不倫にありがちな閉塞感や湿度は低く、飄々と進められていくので切なさが前面に出てない分、余計に寂しさを注がれました。

額が広くなった分だけ世知に長けた教授がまだ、ただのポールだった若き日の苦い恋の話が収録されてるんですが、これが切ない!

器用に続けることができなくて、それでも未練が残ってる分、意地悪に歪んでしまって。

でも、まだ愛していると訴える指から仄かに甘い毒が腰に流れ込む。

こちらに近寄ってくる妻に隠れて繋がるふたりの表情とアングルが実にエロいー!!

思えばこの作品で松尾マアタさんの描くオシリと伏せた瞼の膨らみに惚れたのでした!

カメラワーク(角度・視点)が絶妙!
読んでいてハラハラムラムラと忙しいのなんの(笑)

もう一歩届かなかったものに想いをはせ落涙し、薄く微笑むポールに胸が締めつけられて評価が上がりました。

ポロのユニホーム姿(シャツとジョッキーブーツ)に萌えー!ということを熱く追記。


4

頭皮が気になりすぎた…

ファンタジーじゃない外国モノがスキなので購入。
作家さん独特の雰囲気がある作風で、簡単に予想できないストーリー展開やキャラの心情の表し方などがステキです。
ただ、不倫やハゲなど個人的に苦手な要素があったので、どうしてもプレイボーイな教授が好きになれず、残念でした。
いろんな形の愛が世の中にはあって、事情もそれぞれで、だから不倫という不貞行為がゆるせない!ってわけじゃないんです。
創作の上でキャラや状況によっては十分魅力的な要素になりえることも知ってる。
けど…。
今回の教授の恋愛手法や外見(ハゲ)がどうしても好みじゃなかったのでダメでした…スミマセン。。
はらりと毛が抜ける描写とか……モエられる方も多くいらっしゃるみたいで世の女性の懐の深さに感服しますが、私はだめでした…。
こういうビジュアル的な好みってどうにもならないですよね……

一癖も二癖もあるキャラは大好きです。
一見ドライな恋の駆け引きも大好物です。
個性的なキャラと抜群のストーリー展開で本当に面白い作品だと思います。

ただ、個人的に頭皮が気になっただけのこと。
その関門さえ突破できれば楽しめる作品だと思います!

《個人的 好感度》
★★★・・ :ストーリー
★★・・・ :エロス
★・・・・ :キャラ
★★・・・ :設定/シチュ
★★★・・ :構成

1

ハゲおっさん萌え

ハゲ・スーツ・おっさん・教授。
いいですねえ。
表紙を一目惚れで買いました。
教授はバイなんですよ。
ついでに妻・子どもありです。
たくさんの男達とあそんでいるらしく どこへ行っても彼氏っぽい男に当たる。
もてるのでしょう。
口も相当うまいしね。
気になった医学生の弱みに付け込んでいくのがタラシだなあ。
この2人 なんだかサバサバしているのです。
恋愛ではないのかな??
単なるSEXフレンドなのかしら??
この続きを待っています!!

0

まさに“ラブ・アフェア”

初めてより、何度も繰り返し読んだ時の方が
どんどん駆け引きの面白さと
お互い好きの気持ちが加速していく様子に萌えます!!

たらしな教授の切ない過去の恋も
医学生・ジョナサンの精一杯の抵抗もいとおしい。
倫理観とかじゃない愛もあるんですよね。

じっくり味わえて読後もベッタリしていません。
ただ甘い教授×医学生のラブストーリーではなく、どこか飄々としているような。

個人的に、ゲイが集う“とっておきのレストラン”で
教授に色目を使ったギャルソンの前で
ワインをボトルごと飲み干した後(行儀は悪いけど豪快であっぱれ!)
これ見よがしに濃厚なキスをしたジョナサンのドヤ顔にぞくぞくしました!

冷めたような顔も、すっとぼけた顔も、
思い通りにいかなくて困惑する顔も、全部が魅力的です。

本当にマアタさんは外国人を描くのがお上手だなぁ…。
歯が浮くようなセリフですら、説得力があるしドキッとします。

1

涙が・・・

攻めも受けも難儀な性格をしている。
主人公である教授、ハスキンスは女性と結婚して娘を授かりつつも、
不特定多数の男と関係を持つ隠れゲイ。
ジョナサンの頑なさを前にどう落とすのだろう、と思っていたのだけど
こういうラストを迎えるとは…ちょっと私がBL脳過ぎて読み終わった
あと呆然としてしまいました。とても悲しいけれど理解はできる。
ハスキンス教授は家庭を壊すつもりはないし、ジョナサンは自らの
体験から破壊者になる気は全くない…。はああ、せつない(´;д; `)
それにしてもあの別れ方、おしゃれ過ぎる(笑)
汁気のないあっさりした絵柄も、ストーリーにとても合っていました。
ジョナサンが教授くらいの年齢になった時、若かりし教授とダニエルの回想のように
誰かを愛しながらこの事を思い出すのかなぁ、それともこの後何か、進展が。
そう考えながら余韻に浸る。面白かった。

2

はまる

エモストーリーモクールデスタイリッシュ(←読み辛くてすみません、でも一見こういう感じ)。

主人公は、表紙の薄毛の方、上流階級に育ったWASPのハスキンス教授。
そのハスキンスのインモラルな恋愛の、現在~若かりし頃の嘘・駆け引き・葛藤・激情・・が描かれています。
可愛い内容とは言い難いので、読後には重い陰鬱さが残るであろうに、
上の↑“エモストーリーモ~”な作者の描き方と、小道具としての、抜け毛ハラリやそれはそれは美味そうなカニやパフェ、上流階級のシチュエーションが、上手く合わさってちょっと隠してくれて。
例えるなら、
水面下の水流に逆らう石や生物の残酷な連鎖は知っているのに、見えているのは、穏やかにさらさら流れる水面・・・てな感じ?

現在進行形では、少しすれた医学生ジョナサンとの駆け引きが楽しめ、
ハスキンス20代では、ダニエルとの別れに見せる黒い激情・・・厩舎の若者を駆け引きに使ったり、ダニエルを陥れたりして痛く苦しい恋愛を見せてくれます。
ゲイ隠しの結婚と言いつつの家族にもまた違う愛でこなし、まだH無しの天然美形・エンジェルも愉しみです。
ハスキンスの性愛は♪受けは港~攻めは船~♪的な、純情一穴主義ではありません。

上手いなぁ~!もっと読みたいなぁ~!
松尾先生って、どんなものを読んで何に感動してきたんだろうか?
この方の事、知りたいなぁ~!

追:H度 高めだと思うっ!!

5

恋のかけひきを楽しみました!

借りて読んだらツボだったので、購入した作品。
じわじわと、喜怒哀楽が迫ってくる素晴らしい作品でした。
本当は、いろいろと良いと思ったところを書きたい気持ちはあるけれど、「購入」へ至った事が、えみうにとって最大にして最高のことなので、いろいろ書きません。
久しぶりにいいものを読んだ。

0

教授!ソフトシェルクラブが食べたいです!

スタイリッシュなタッチと紹介されている様に松尾さんの絵柄は確かにオサレ系なんですが、オサレ過ぎないとこがいいです!
あんまオシャレ過ぎちゃうと作品としての出来は良いなあと思っても、ちょっと離れて読んでしまうというかこう今一つ乗り切れなくなっちゃうところがあるんですよ、どうも。
その点松尾さんの絵柄は(4年以上かけて描かれてるんでやっぱ変化してます)は良い具合のオサレ度でございます。

表紙をよく見ると分かる様に右の教授[攻]の額はやや後退気味です。
37歳前後の年齢にしてはちと危ない様な……自他共に教授の額具合は認められている範囲らしく、ジョナサンはこれで額が数ミリ広くなっただろと悪態を付いてますし、櫛を入れてハラリと抜けた髪が切なくもおもろい…ぷぷっ。
ハスキンス教授は学生のジョナサンがお気に入りで犯っちゃいますが、彼に一途という訳では無く、教授はゲイですが彼なりに愛して大事にしている妻子もいます。
教授とジョナサンの駆け引きめいたやり取りや、教授が若かりし頃の恋人との話などどれもちょっとだけ額の話が出てくるのが妙に楽しい。
教授に恋するウェイターや(ソフトシェルクラブ食べてみたい~~!)奥さんや娘さんも魅力的。
4年半描かれて初の単行本だそうですが、松尾さんの作品をもっと読みたいって気持ちでいっぱいです。

5

おでこに萌

っていうか、ハゲかけ萌。
要所要所ではらりと抜けてく髪の毛に萌。

金髪碧眼のいかにもWASPって容貌の教授と
ブルネットにヘイゼルアイの教え子クン。
エンジェル君の髪は金でももっとプラチナよりなのかな?
瞳はバイオレットだったりするといいな。
教授の旧友は、ダークブラウンヘア、瞳は光に透けるオリーブグリーン。
秘密のお店のギャルソンはきっと赤毛だ。

眼窩のくぼみ、睫毛の色、胸郭の厚み、臀部の筋肉。

お話もいいけど、
とにかく絵がいいなぁ。
うっとりするほど、絵がいいなぁ。

この方の作品って、もう他には読めないのかなぁ

3

大人のお話です

待ちに待った松尾マアタさんの初コミック♪♪
初出が05年のOPERA1号からですから、足かけ4年。
作者さんも書かれてますが、絵が変化してます。が、余り気になりませんよ。
1本ベルボーイの話入ってないんですよね?
次の本を早めに期待したいと思いますw

教室の薬の横流しをしている不良医学生ジョナサンと、それをダシにジョナサンをモノにする隠れゲイのハスキンス教授の、不倫でもあるちょっと歪んだというか切なさもあるインモラルなお話。
そういう関係って許せないわ!
と、頭ごなしに考えず、それぞれに持つ気持ちの切なさと、ちょっとあっけらかんとした大人の関係を愉しむのもまた一興です。

ハスキンス教授は、アメリカでも上流の家柄の人なんで体面が大事。
でも、奥さんも猿の研究をしていて半分以上一緒に過ごしてないし、それぞれに勝手に過ごしている感じもしますが、でも最後まで読むと家族を大切にしているんですよね。
隠れゲイであっても、学校ではかなり奔放な態度と行動なのは、階級からくる我儘気質というか自分勝手というか、プライベートと家庭を全く切り離すことができる人だからなんでしょうね。
一方、ジョナサンは何を考えているかわからない感じの若者。
ゲイではないけれど、その素質は充分に備わっている。
そして、自分の立場やハスキンスとの関係を客観的にみることができるんだろうな~。
でも、ハスキンスの裏の顔の奔放さを知ると、すごく不安を感じてしまい、いつの間にか彼に惹かれている自分を知るのです。
でも、彼は泣いてすがってといった女々しさは出さず、ハスキンスの思い通りにはならない。
その関係がドライで、ハスキンスがずるい、と思うところだが、この割り切った情熱をひた隠しに隠した、内側に秘めた情熱というのを淡々としたストーリーの中に見ることができるのです。

中間に挿入された、ハスキンスの過去の話。
元恋人との別れの話。
上に昇ることと引き換えに恋をあきらめた恋人に、ひどい仕打ちをするハスキンスだけど、それが切なくて、切なくて。。
ゲイである為に身分を捨てることができないのか、身分を捨てられないから奔放なゲイになってしまったのか、そんなハスキンスの過去が垣間見ることが出来て、ちょっと切ないお話でした。

この本のラスト、ひょっとして単行本化にあたり、書き下ろしで何かショートでもと、期待したのですがありませんでした(涙、、)
ジョナサンは一過性の人なんだろうか?
彼に恋の幸せは?まだ若いからいいんだろうか?
本当は気になって仕方がないのです。

5

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