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独特の空気感の作品。
こういうチリチリと切ないような退廃的な空気感を作れる作家さん、好きです。
もし私がもうちょい若かったら、めちゃくちゃハマっただろうなと思う。
『欲望は立ったまま眠っている』
ニヤケるラストでした。
ここで終わらせるの、上手いな最高だなって思いました。
『僕はひた走る』
受験を「僕には分からない幸福な重圧」って表現するの、すごいな。
受験のプレッシャーから逃げるように抱いてくる先輩に、不安がつのる主人公。
悩みが高校生らしくてキュンとなりました。
『息もすんじゃねえよ』
こういうストーリー展開させて、最後に挿入を持ってこなかったのが逆にスゴいと思いました。
ゴールはそこじゃないもんね。ゆっくりゆっくりでいいよって思います。
『深夜少年』
最低の教師の登場。
教師なんていつやめてもいいと嘯きながら、教え子を脅して犯して…。
ある日その様子を目撃され、目撃した生徒をも犯す。その生徒に、少しずつ心がとらわれていく。
これはバッドエンドでも良かった気がする。
センシティブな青年や少年達が独得な雰囲気を醸し出す小野塚作品の雰囲気は、精一杯突っ張っていたかつてを思い出させるものがあります。
一見切なく、悲しく、やりきれない想いがこみあげてくるのだけれど、全力でその時を生きている彼等は、一見硝子のような神経を持っているように見えて、そのひび割れさえものともせずまだ窓にはまっているような強化ガラスの強さを持っている。
それが、バッドエンドに終わらせない救いになっているとは思うのだが。
自らへの怒りを、生徒への強姦という形で発散させている教師が、その行為を見た生徒に同じような事を仕掛けるのだが、この生徒は逃げ出さない。
まっこうから立ち向かい、しまいには教師を好きになるのだ。
彼によって教師は目を覚まされる。
大人再生物語。
『欲望は立ったまま眠っている』と『夜はひた走る』はとても不器用な若者が、素直でない若者が、自分の気持ちをどう表現したらいいのか悩む若者が、、、かわいいじゃないか!
『息もすんじゃねぇ』は、男前受けを格好いいと思うが、攻めって何かズルイ!大人の狡さを見たような気がした。
難点を挙げると、この作者さんの登場人物が似たような外見をしているので、??になることが(汗、)
甘いシーンでは受けが、一見少女漫画っぽい感じの表情を見せるかと思うと、普通の日常シーンではしっかり男の子という描きわけは意図しておこなわれているものなのかな?といつも不思議に思う。
でも身体はしっかりした男の身体であったりするので、貧弱さやなよっぽさはないのだ。
80~90年代に青春を送った人間には、とても共感できる作品ではないだろうか?
表紙からしてちょっと鬱屈な雰囲気が漂ってますが、全てハッピーエンドの話です。
でもどこか切なかった。
表題作『深夜少年』は教師×生徒(中3)。
この攻めの教師がちょっと最低でして、生徒を抱いているところをたまたま受けに見られてしまいます。
でも受けには誰にも言う気はないと言いますが、攻めは教師を辞めることも怖くとも思っていないので受けも襲ってしまいます。
攻めが生徒をクズとしか思ってないのがまた最低でしたね~
でも受けは襲われても攻めに怯えることなく、そのあとも攻めと関係を持ちます。
あと受けにはちょっとMっ気がありました。
最後は攻めが良いキャラになってびっくりしたw
他の作品もハッピーエンドですがちょっぴり切ない。
年下の受けが年上の攻めを追いかけるってパターンが多かったかな。
自分はガキで年上の恋人の背中を追うことでしかできないとか、子供じみた独占欲とか年下ならではの悩みが可愛らしかったですねー
面白かったです。
表紙もおしゃれで好みだし、もしかしたら小野塚先生の本の中で一番好きな作品かもしれません。
『欲望は立ったまま眠っている』
片思いの相手の中で、実は自分はけっこう順位が高いと嬉しいですよね。
わざわざ誕生日まで調べてくれたって事は、両想いになる日も近いのではないかとニヤニヤしてしまいました。
『僕はひた走る』
恋人が学校(自分)の中でヒーローであることにプレッシャーを感じる主人公。
また来年恋人が大学で上京してしまう事で更に不安が募ってる。
でも傍から見たらバカップル。
ラブラブなんですよね。
『息もすんじゃねえよ』
一番好きな話です。
トラウマにより最後までHすることができない主人公。
何年も主人公の心の準備ができるのを待ち続ける彼。
こういう話って、BLでは攻めが無理やり受けを抱いて荒療治する話になりがちですが、ちゃんと待ち続けています。
悲観的な雰囲気もありません。
仲良しで友達みたいなカップルが素敵です!
『深夜少年』
教え子を襲う最低な教師。
作者の言う通り、タイトルに『少年』と入っていますが大人である教師が救われる話です。
生徒にも教師という仕事にも飽き飽きしていてる主人公ですが、出会った少年は唯一彼の孤独に気づいてくれるんです。
そしてこんな最低な主人公を教師だと認めてくれました。
それは少年も孤独だったから気づけたことで、お互いが惹かれあったのはそこなのかもしれません。
いつか太陽の下で出会った時、やっと二人は恋人になれるんですね。
表紙がとても素敵です。色の使い方や、どこか金子國義の描く少年のような。
内容は4作品収録。
「欲望は立ったまま眠っている」
既婚の教授と付き合っているゼミ仲間・伊勢谷の偽装工作などを手伝う大学生の小日向。
その内、小日向は伊勢谷に恋してることに気づくが…
「僕はひた走る」
高3x高2。
2人は両思いのはずなんだけど、受験生の水内と1年下の幾島の心に占めるものは隔たりがあって…
「息もすんじゃねえよ」
27才漫画家(?)の修二x19才大学2年・晃司。
2人は本当の意味で最後までいってない。晃司が痛くてできず、修二は無理強いはしない。ある日、修二の元カレ・コージからその事で嫌味を言われた晃司は…
「深夜少年」
生徒とヤって、誰にでも言ってみろ、誰も信じないんだ、などと言う鬼畜教師・鮎川。
行為を見られた堀江を呼び出して、彼のことも犯すが…
どの話も、こうなったらいいな、という展開とちょっ〜〜っとズレた所に着地します。
「欲望は〜」では、伊勢谷は小日向のものになるわけでもないし。
「僕はひた走る」では、受験前のピリピリと、受かったら遠距離になってしまう不安。
「息もすんじゃねえよ」では、結局セックスをまだしないし。
「深夜少年」では、実は重いものを背負っていた堀江が鬼畜教師と恋愛するし。
私はずるくて若い子を食っている教師みたいなのが嫌いなんですね。そして本作では彼らに「ザマア」がない。だからカタルシス的なものは感じられない。
だけど、だからこそのリアル感というか、本当の恋愛の揺らぎ、ままならなさ、曖昧さ、ハッピーエンドでもバッドエンドでもない締め方。往年の少女漫画を思い出したりして。
絵柄は好みです。画面が黒が多い感じで、少し暗い作風に合っています。
◆欲望は立ったまま眠っている
片想いものですが切ないトーンではなく、最初こそ意中の相手にそういう対象としてまったく見られていないことに悶々としているものの、終盤にかけて積極的に迫ってやる、という気概を見せてくれた小日向に好感が持てました。伊勢谷もなんだかんだまんざらではなさそうで、この2人がくっつくのは意外と早いかもしれませんね。
◆深夜少年(表題作)
表題作でありながら最後に収録されていた作品でしたが、やはりこちらが一番印象に残ったかも。攻めで教師の鮎川がかなりクズなんですよね。生徒に手を出しておきながら、見つかってもどうせ生徒の言い分は信じてもらえないからと、罪悪感の欠片も持ち合わせていないんです。彼に犯される生徒の堀江も、こちらはこちらで達観している。他の生徒にはない不思議な魅力を持つ彼ですが、実はトラウマを抱えていて。それを知った、知らせた上で再び付き合う2人の、生きる強かさを感じました。