久江羽
ゲイの後輩・水上と、不良にレイプされた過去のある前生徒会長・榎木のお話。
表紙あとがきなど込みで40ページの短編です。
榎木の帰宅途中、ある事情で酔って正体不明になっていた水上を介抱したことから関係が始まります。
レイプから立ち直ろうとしてプラス思考を心がけ、それでもいまひとつ上手くいっていなかった榎木の過去の傷をえぐるように、ゲイに悩む水上の高校生らしい疑問が突きつけられます。
始めは水上の態度が突き放すように見えていましたが、だんだんと彼自身が傷ついていることに気付かされます。
ノンケの何の気もない一言にも傷ついていた水上。
「教科書」は重要なアイテムで・・・
榎木が自分の考え方を振り返りながら、少しずつ水上にほだされていく様子に涙を誘われながらキュンキュンきます。
ものの考え方やシチュエーションが一般誌向けではないと思うので、商業誌にはなりづらいだろうなと思うと、この本をゲットできてよかったなと思います。