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sayounara to kimi wa te wo futta
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
実は私、この作品がきっかけで木原さんを読み始めたんですよ。
元々深井さんの作品が好きで
たまたま行った書店で
ergoで木原さんの原作を深井さんが漫画にしてるのを立ち読みしちゃって
(あ、あとでちゃんと全巻揃えましたw)
その先がどうしても知りたくて
小説を買ったのが木原デビューだったんです。
実際小説を読んで
作品の持つ雰囲気と深井さんの絵があってるな~と思っていたので
こうやってコミックスとしてまとまってすごく嬉しかったんですが。。。
確かに、これじゃ「ヘビの生殺し」ですよね^^;
原作未読の人には、その後の顛末は
「ご想像にお任せします」って感じに受け取られるんでしょうが
原作既読組には、かなり不完全燃焼ですよ~。
それでも、こうやって1冊にまとまった分を読むと
やっぱりすごく良く出来た作品ですね。
誠一のサイテー具合とか、啓介のダサさとか
文章だけよりもすごく良くわかって面白かったです。
シリアス度も、こっちの方が薄めに仕上がってたかな~。
私と同じく、木原さんは気になってるけど。。。と
手を出すのを躊躇してる人は
ぜひコミカライズから手を出してみるといいかも。
他のコミカライズ作品の方が読みやすいけど
この作品が一番木原さんらしい「痛み」とか「理不尽さ」を味わえると思います。
そして、是非
小説の続きの部分のコミカライズを期待したい、ってことで
あえて神評価にさせて頂きます!
私が深井結己さんに出会った初めての作品。
これで深井さんにはまりました。
たまたま他サイトの試し読みを読んだ時、
最終話の啓介が誠一に何故東京に行ったのかを話すシーンで、
啓介が「僕は君に会いたかった」と言った時の表情が、
「え、なに?なに???」ってもぅ気になって、一目惚れして、
電子コミックは買わない派の私が思わず買ってしまった作品です。
内容は…読んでて精神的にキツイです。
人によっては、評価が分かれると思います。
私は最後が解ってて、
「啓介と誠一に何があったの?なんで啓介は最後、あぁいう表情したの??」状態で読んだから、
今の感想を持てたのかもしれません。
いや…やっぱり同じ感想だったかな…。
人を愛するという事、想うという事を改めて考えさせられた作品でした。
ここから先はネタバレです。
というかオチバレです。
出来ればまだ読んでない方は、読んで欲しくないです。
でもごめんなさい、レビューなので書いちゃいます。
改めて読み返してみると、
啓介の心情は何も言葉で書かれていないんですよね、最後まで。
いつも微笑んでて、
誠一から受ける事を、ただ受け止めて。
何が彼にそうさせてるのか。
まったく解らない。
で、ふいにいなくなっちゃう。
もぅ耐えられないからなのか、なんなのか。
理由を知った時は、ただ「えっ…?」ってこっちもなりました。
それがもぅなんとも言えなくて。
旅館を継ぐ事になって、
その前に何かしたい事はなかったのか考えた時、
ただ誠一に会いたいって思った。
ただ、それだけなんですよね。
会いたかった。
誠一が帰郷した啓介に会いに来た時、
「永遠に続く幸せなんでない」って言う言葉があるんですけど、
それがまったく後ろ向きな言葉じゃない。
誠一と過ごした学生時代の3週間、
思い出す度に、僕は幸せな気分になれるって、
もぅ…読んでるこっちも心が黙った。
懐が大きいというか、器が大きいというか、なんというか…
自分というものにしっかりけじめというか、責任をもってというか…大人なんですよね。
愛するって事を改めて考えさせられました。
依存でもない。
ただただ、でかいって思いました。
誠一に傷つけられた時、啓介だってやっぱり泣いてます。
物凄く傷つけられてる。
でも「いやいや頑張らなきゃ」っていう方向にいくレベルじゃないんです、啓介は。
「馬鹿じゃない?」ってもし言っても、
きっと言ったこっちが黙ってしまう位、
「そうかな?」って言っちゃうんだろうな、啓介は。
自分がやった事を否定してない。
それがすごく自然に書かれてるのが、凄いと思いました。
衝撃受けました。
どなたかのレビューにもありましたが、
私も読んだ後、ぼーっとしてました。。。
書き下ろしも良かったです。
原作もあるとの事。
読んでみたいです。
人によって意見は分かれると思います。
でも私にとっては神作品でありました。
辛いけど、前を向ける作品。
おすすめの作品です。
原作(新装版)を読み、深井結己先生のイラストに一目惚れ。コミカライズされた本書を手に致しました。
当初、読後は評価のみとさせて頂き、レビューは原作(新装版)の方に書かせて頂くつもりでしたが、文字数が多すぎてレビュー不可能なことに…。よって急きょ原作(新装版)では4話あるお話のうち、1話目をこちらにレビューをさせて頂くことに致しました。
まずは深井先生の作品ですが、この度初めて読ませて頂きました。内容がとても原作に忠実で驚きました。もう完璧と言っても過言じゃありません。もしも小説が苦手な方はこちらから読まれると良いかもしれません。
私の印象ですが、原作よりもこちらの誠一(攻)の方が好感持てます(木原先生ごめんなさい)。抱いていたイメージよりもずっと当たりが柔らかく好ましい人物に映っています。おそらくは画力や演出のせいかなと。眉毛の書き方一つで切なさが伝わってくるってスゴイ。
あとタバコを吸う後姿の寂しさや、夕暮れの海の景色の美しさなど、小説を読んで感動した風景がそこにあり、感無量の一冊でした。出来うるならば、原作通り4話まで描いて欲しかったです。たとえ何冊になろうともきっと購入したでしょう。今度ぜひ深井先生の他の作品も読んでみるつもりです。
さてあらすじですが、一言で言うならば、誠一(攻)と啓介(受)の10年ぶりの再会と、愛と裏切りと後悔、そして別れのお話しです。そう、バッドエンドです。でもいつか二人は結ばれる、との未来を予測させるラストとなっております。あるいは私が原作を既読のため、そう見えるのかもしれませんが…。
誠一(攻)は、性格の良し悪しではなく外見重視の自己中。啓介(受)を裏切っては利用する思いやりのない人間でした。ただし誠一(攻)の様な性格の人は世の中にはごまんといます。そんな誠一(攻)が変わる瞬間が訪れました。
誠一(攻)は突然帰郷した啓介(受)を連れ戻そうと田舎に向かいます。自分の仕打ちを怒っているに違いないと不安を抱きつつ。ところが当の啓介(受)はニッコリと満面の笑顔。
そうなのです。啓介(受)のような人こそ稀でして、ホントお地蔵様のような人。裏切られても、傷ついても、純粋で大らかで。人を疑うことも、恋の駆け引きも出来ない。そんな啓介(受)が愛おしくて…大好きです。
でもこの時啓介(受)は既に結婚を考えていたのです。衝撃でした。啓介(受)は誠一(攻)を大好きだし、「受け」なので、結婚するとは思わなかったため。誠一(攻)が宥めすかし引き留めても気持ちを翻しません。あんなに誠一(攻)を、今でもとっても好きなのに…なぜ?
「夢はいつか終わるから」
「ずっと続く幸せなんてないんだよ。そんなの、僕は見たことない」
これは人生を達観しているとしか思えない、啓介(受)の重みのあるセリフ。涙がジュワ~( ;∀;) 17歳の時、誠一(攻)を好きで好きで。毎日が夢みたいに楽しくて…。きっと誠一(攻)との約束がいつ果たされるのか、ずっと楽しみに待っていたのでしょう。期待は絶望に変わり…悟りを開いた?
与えるだけ与えて何の見返りも求めない啓介(受)に、心が痛みました。最後は誠一(攻)の心を愛情という鎖で縛ったことに気づかず、「さようなら」と手を振った啓介(受)。眩しかったです。
帰りの電車の中の誠一(攻)のあんな想いやこんな想いが胸に響き、忘れられません。めちゃくちゃ素敵な反省の想いがつらつらと語られるのです。当たり前にそこにあったものを雑に扱い、失った後で大切さに気付くなど、思い当たる節があり過ぎて泣けました (ノ_-。)
誠一ザマアの展開。
男女の恋愛だって、想うようにはいかない事もあるし、
まして、同性同士の恋愛なら
啓介のように自分の気持ちに蓋をする別れは多いと思う
二人は従弟。
芦屋誠一:着飾ることに価値を置く雄鶏男
生き方は勝手、その場のムード次第の自己本位。
氷見啓介:旅館の跡取り息子
近眼 心優しい美貌の男子
誠一は、美貌の啓介を無理やり犯す。
そして「高校を卒業したら迎えに・・一緒に・・」と言い残し上京。
そのまま忘れて10年放置。
啓介が上京して、関係が復活。
誠一の傍に居るだけで嬉しい啓介。
或る日、東京から啓介は何も言わず忽然と去る
失って啓介のかけがえなさに気付いた誠一は、田舎に迎えに行く
でも遅かった。
啓介は見合いをして結婚を控えている。
母親を安心させたい啓介の決心は揺るがない。
啓介も誠一も夫々女性と結婚して家庭を持つ。
切ない夏の思い出が、井戸べに自生する瓜で呼び起される。
大好きな作家さまの作品。
木原先生の原作に深井先生の絵がとても合っていて、
小説の世界が余すところなく忠実に表現されていました。
「誠一」とは名ばかり。
不誠実で軽く、上辺の見た目にしか興味のない男と、
盲目的にその男の全てを受け入れる「啓介」の物語。
啓介の盲目さ加減は読者をゾッとさせるほど徹底されていて
ただの「優しさ」や「包容力」とはあきらかに違うものを感じさせる。
――全てを受け入れる――
相手を否定せず、逆らわず、言われたことに従順に従う
たとえ本心では嫌だと思っていても・・・
誠一の気まぐれに付き合わされ振り回され
誠一の気持ちが荒れているときには乱暴に扱われ
気まぐれにやさしくされることはあるけれど、
女からの電話で行為の途中でもベッドに置き去りにされる
それでも一言の不満も言わず、誠一を気遣いあくまで優しい啓介――
常識的な感覚の持ち主であれば
啓介のそんな態度に不安になるのではないかと思う。
私の感覚では逆に恐ろしい気さえする。
こんな一方的な愛し方、愛情の注ぎ方はおかしくない?
何かある、きっと何か理由がある・・・と勘繰りたくなる。
あらすじには「従兄弟の誠一を一途に愛し尽くす啓介」とありますが、
“一途に愛し尽くす”という表現は・・・どうなんだろう。
“一途”というよりは“一方通行な想い、一方的な思い”ではないのかな。
啓介の行動や思考は片思いの状態に近く、期待しないから失望もしない。
好きな人の傍にいられるだけで、時々構ってもらえるだけで嬉しい。
気まぐれのやさしさも、ささやかな幸せだったんですね。
そんな啓介に甘えっきりの誠一、でも関係の終わりはある日突然に訪れる。
女との旅行に疲れ、啓介に癒してもらおうと訪れた部屋は蛻の殻。
捨てられて初めて啓介を追いかける誠一。
啓介が誠一の前から突然消えた理由は・・・
啓介に突き放された傷心の帰路、列車の中で見た夕日――
誠一はろくでなしだったけど、結局啓介を愛していたんですね。
ここにきてやっと本心に気付くって。
夕日の眩しさは、きっと両手で顔を覆っただけでは遮れない。
誠一の不誠実だった心まで透かされるようで、胸が痛くなるシーンでした。
タイトルからして予想はしてたんですが…。うぅっ。いやある意味ハッピーエンドなのか?
もう誠一のバカちんが!クソ男!やりちん!ゲス!
もう遅いんだよっ。バカバカバカ!
やりたい放題やってからに。
見た目やステイタスにばかりこだわって散財しまくり人に甘えて。
啓介が健気で優しすぎて可哀想ででも自分からちゃんと別れを告げそれでも誠一の幸せを願ってるなんて。泣かせるよぉ。
もしかしたら?との願いも叶わずやっぱり啓介は宣言通りになって。今でも誠一と過ごした時間や体験は宝物のようで。
誠一も心を入れ替えて啓介に会いに来てて。
でももう二人は…。
はぁ~。BL的には珍しい終わり方ですね。でもいつかもしかしたら?と願ってしまう。
いやいや、この終わり方だからこそ作品が輝くのでしょう。
啓介がまるで菩薩のようでした。読みながら何度も思いました。
原作は未読ですがコミック化でこんなにお上手(何様?)なのはさすがです。
原作は大好きで、何度も何度も、それはもうしつっこいくらい読んでいるんですが……。
小説を原作にしたコミックスであまり満足をしたことがないので、原作が好きであれば好きなだけ、コミックスは断固として読めない!と思い、ここまで来ました。
が!ついついなんかの拍子にひょこっと読んでしまいました。
忠実!
これはとても良い、コミックス化!
特に、誠一のダメさ加減が忠実に再現されていて、マリのヤな女加減は小説を読んで私が妄想する以上に伝わってきて、啓介への「なんでこんな奴~(涙)」な気持ちがすっごく膨れあがりました。
残念なのは、皆さんが書いていらっしゃるとおり「そこで終わるのか!」の一点に尽きます。
けど、これも原作に忠実なんですよね~。
原作でも、本編はここで終わっていましたよね。
だからこそ、凄く心臓を引き絞られるような切なさと、これからの誠一がどんな風に変わっていくのだろうという期待感が募るんです。
色んなことを考えながら、しばらく本を手にぼーっと放心状態でいた記憶がありますが、このコミックスでも同じように、しばらくぼーっと考えてしまいました。
そして原作では、その答えをくれたのが、続き。
「そうなって良かった」って気持ちを掠めたと思ったら、一気に突き抜けて、(皆さんが書いていらっしゃる)衝撃のシーンを経て、気付けば深みにはまっていました。
そこまでコミックスでも描き切って下さったらどれだけ嬉しいだろう。
って気持ちは正直ありますが、原作未読で読んだ方にとっては、何とも言えない読後感だっただろうなぁ…と思うと、ここで良いような気も、今はしています。
それにしてもこの作品、原作ファンの原作再読率100%なんじゃないかな(笑)
そして、原作未読組にとっても、「原作読んでみようかな」率が相当高い気がします。
ノベルスの表紙とコミックの表紙を並べて、構図がよく似ていたので思わず「あれノベルズか?」と勘違いしてしまいました。
しかし、ノベルスは啓介が誠一を抱きこむような構図。
コミックは啓介の腕に誠一はいなくて、左隅に洋服をきたまま考えるようなポーズでいます。
トーンは同じなのに、この構図の違いがコミックの中身を現しているんだ、と感心させられました。
原作は木原氏の小説で、ergoで掲載されていたものを一冊にまとめたものです。
誠一の、とても自分本位な身勝手な態度と仕打ち。
啓介の無償とも思える愛情を、別れて初めて知るという、
実に痛い辛いバッドエンドで終わっておりますが・・・
マンガになると、小説より誠一の酷さがとても強調されます。
そして、どんなにひどくされても、微笑んで許す啓介の表情が切ないです。
ノベルスにある「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」がありませんので、このとても切ない終幕の先が気になる方は是非原作を読まれることをお勧めします。
もちろん木原作品ですから、この話以上に、また違った痛い展開が待ち受けております。
父親が亡くなった時、「何かやりたいことがあるならやりなさい」と言われて、好きだった誠一に会いに行く啓介。
誠一とは少年の頃、お互い好きあって付き合った過去があったのです。
誠一は、浮ついたうわべを気にする見栄っ張りのどうしようもない男です。
啓介がぼんやりした天然なので、ずるい誠一にいいように遣われるのです。
誠一に怒りながらも、啓介の優しさにはがゆさを感じながらも、再び涙がウルっと。。。
原作をこわさない秀逸なつくりの作品にしあがっていました。
まとめて読むとやっぱりいいですね。
ergoの連載を読んでいたときは誠一の嫌な面ばっかり気になりましたが、こうやって通して読んでみると、ただひたすら流されて、苦笑しながらその時の状況に甘んじている啓介も結構な性格なのかなとも思いました。
(“苦笑”するって、文字で読むより深井さんのようなタッチの絵で見るほうが説得力がある気がします。)
いとこ同士の誠一と啓介は、高校生の頃から身体の関係まである恋人同士でもありましたが、啓介の仕事の関係で10年ぶりに再会することになるまで疎遠な状態が続いていました。
おしゃれでプライドばかり高い誠一と、綺麗な顔立ちをしているのに田舎もん丸出しの啓介。
どうすれば自分の立場を悪くせず、美味しいところだけいただけるかばかり考えている誠一と、誠一の要求にできる限り応えようとする啓介。
(あらすじには、誠一を一途に愛し尽くす啓介と、その想いを利用しようとする誠一とありますが、啓介の何も文句を言わずに苦笑する姿を見ると、一途に愛し尽くすというより、さらに奥深いところで何かの考えがあるように見えるのです。)
マリというなかなかいい性格の美人が絡んでくることによって、俺様のように見える誠一のバカな部分が強調され、啓介の苦笑に落ちてくる餌を待っているようなしたたかさを感じることができたなと思いました。
結果的にハッピーエンドでもバッドエンドでもない宙ぶらりんな関係で終わることになっているので、この先が大変気になります。
カバー裏で木原さんも原作はハッピーエンドだと言われているので、ハッピーエンドにしたければ小説を読むしかないわけです。
確か私は読んでいたはずなので、過去の感想文をひっくり返してみたら書いてありました。
やっぱり、啓介は相当なタマだったみたいですね。
(結構忘れちゃっているので・・・)
こういった二人の場合、誠一が嫌な奴に見えますが、単純バカな分改心した後は結構いい奴になるんですね。
反面、啓介のように優しくて全てを許してしまっているような人のほうが暗い部分は多くって、執着したら離さない感じでちょっと怖い。