生まれた時は違っても、死ぬ時は一緒

隅田川心中

sumidagawa shinjuu

隅田川心中
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神16
  • 萌×210
  • 萌21
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
23
得点
186
評価数
52
平均
3.7 / 5
神率
30.8%
著者
たうみまゆ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
価格
¥619(税抜)  
ISBN
9784904101261

あらすじ

え~毎度ばかばかしい噺ではございますが
とある不良グループに熊田と大川という男がおりまして、この熊田、元落語家という経歴を持つ、飄々と掴みどころのない奴で方や大川は、まるで日本語の通じない
非常に頭の悪いヘタレでございます。
この二人が自分達の「居場所」を求め、人生だの恋だのと傍迷惑に繰り広げる可笑しくもジンとする、そんな一席でございます。

表題作ほか芸能界を舞台に描く痛快ラブコメなど、
愛と笑い溢れる気鋭の短編集!

(出版社より)

表題作隅田川心中

大川八彦:小卒の不良、のち理容専門学校生。
熊田:元落語家の鉄砲玉のち落語家に出戻り。

同時収録作品あかぎくのうた

更科 学生
江島 歌手 下宿の隣人

同時収録作品赤と青

同時収録作品なでしこGALAXY

その他の収録作品

  • ごまとまぬけと【表題作続編】
  • 三千世界の烏を殺し【表題作続編】
  • 宮戸川心中【表題作番外】
  • カバー下:なでしこGALAXY番外編

レビュー投稿数23

寄席の題材が最高

この作者さんの特徴として、BLだけでなくて人間を描く方という印象があります。
隅田川心中の短編は何より好きな話です。
日常があり感情は日々そこまで揺れ動かないように当たり前のように淡々と進んでいきます。淡々としながらもどこかさみしい。人間への愛おしさもある。
漫画として読んでいただきたい作品です。
ギャグ短編は突っ切っていて一転めちゃくちゃ面白いです。

0

キラキラ エロ萌えないけど、好き

たうみ先生の「傘を持て」がすばらしくおもしろかったので、今回先生作品4作読みました。

うち、本作と「指先の染み」がおもしろかった。

短編4本。
特に表題作が好き。

細かいネタで笑いながら、萌え少なめでどうかな〜と思っていたら、ぐいっと刺さる場面がくるのがさすがうまいなと。

BL的なのとそうでない、ぐいっと、があり、根底でぐぐっとやられる感じが、もうたゆみ節と言っていいのではないかと。

落語を題材に話の展開が秀逸だと感じた。

熊田が魅力的ですね。
ありゃ、たらしだな…と思うけど、意外と大川ががっつりホールドしていてそこもおもしろい。
熊田はフラフラしているとあの女の子みたいに辛い目に合わせちゃうだろうから、大川に捕まっていたらいいんだよ、2人でラブラブしておくれ、と思いました。

他3本もそれぞれ味がある。

いわゆるキラキラな派手さなく萌えエロ薄いので、人を選ぶのかもですが、私は好きです。

1

落語のようにくすっと笑いながら読める短編集

◆なでしこGALAXY
 再会×女装×芸能界もの、というなかなか濃い設定の詰まった作品でした。顔がいいことを鼻にかけているアイドルの木野と、性別を偽って女優になった日向。日向は学生時代女っぽいとからかわれてばかりだった頃、唯一木野からどう見ても男という言葉をかけられ、彼を追いかけて芸能界入りしたのでした。調子に乗っている木野を制裁しつつ、でも彼とのやり取りに時折照れたり性的興奮を覚えたりする日向が面白く、可愛かったです。

◆隅田川心中(表題作)
 元落語家の熊田は、今は喧嘩をしつつ薬を捌く片棒を担がされそうになっている男。小卒なため難しい言葉は理解できない大川はそんな彼に惚れ、裏の世界から連れ出します。バカだからこそ思い切った行動をとれることだってある。熊田をこれ以上腐らせないためには、きっと大川みたいな人間が必要だったんでしょう。おかげで熊田はもう一度落語家としてやり直すことができます。落語をやっている熊田に大川が迫り、噺が途切れ途切れになってしまう熊田がエロかった。2人の出会いも描かれていないし若干雰囲気先行で進んでいく感じは否めませんが、天然ボケをかます大川に、熊田がツッコむのではなく毎回大らかに笑ってあげるところが好きでした。

0

カッコ悪くても男らしい男たちを描くのがうまい

「傘を持て」でたうみさんを知り、東京漫画社の2冊(本作と「恋と罪悪」)でさらに好きになりました。
いま流行っているような分かりやすいBLに慣れ親しんでいる読者(私含め)は、たうみ作品に関しては「傘を持て」→「恋と罪悪」→「隅田川心中」という感じに発刊順に逆らって遡っていくといいかも。
この時代の東京漫画社らしい雰囲気だなって思います。読み返す毎にじわりじわりくる感じ。好きです。


「あかぎくのうた」
愛の歌が聴く者の胸に響くのは──
愛の歌っていうのは結局のところ哀の歌なんだろうなって思う。
満たされてしまっては歌えない哀の歌。
さらりと切なく、あとを引きます。
アルバムの1曲目と同じで中盤に置いていたら埋もれたかもしれないけど、1番目に置いてあることでとても綺麗に映えたと思う1編。
そしてなんと、これが作者が初めて描いたBLだそうです。暗い…!暗いよたうみさん…!(好き♡)

「赤と青」
小さい頃にちょっといやらしい事をし合う仲だった兄弟のお話。
仲良しが行き過ぎて距離の近付き過ぎた兄弟が思春期になって距離を取るって話が私はどうやら大好物なようで。笑
幼馴染とかでもいいんですけど、やっぱひとつ屋根の下にいる兄弟の方がね、萌えます。(変態ですまない)
おバカな2人、お幸せに♡( ´艸`)

「なでしこGALAXY」(全2話)
アイドル業界モノ。
暗め、地味めで淡々と綴られるトーンが多いたうみ作品の中ではなかなかコミカルに振り切ったお話でした。
アイドルというには若干絵柄に華が足りない(失礼)気もしますが、キメ顔ON/OFFで笑わせてくれる脇役の樹ちゃんがアイドルの華部分は無理やり背負ってくれてますw
どこまでも男らしいあずさちゃんのキャラに惚れ♡
ナオトが尻に敷かれるのは目に見えていますが、それぐらいでちょうどいいのでしょう♪
エッチシーンないけど、あずさ×ナオトだよね?と勝手に思っています。

「隅田川心中」「ごまとまぬけと」「三千世界の鳥を殺し、」「宮戸川心中」
インテリっぽいのに掃き溜めみたいな場所でチンピラよろしく生きている人生迷子の〔熊田〕と、頭が弱くて流れ着くべくして流れ着いた感じのおバカチンピラ〔大川〕。
落語を題材にしたチンピラ2人の人生劇場、という感じでしょうか。
雲田はるこさんの「昭和元禄落語心中」を読んで以来、落語=お笑いってイメージだったのが落語=ロックだなって思うようになったんですが、そんな私の勝手な落語のイメージにちょうどハマるようなお話でした。
大川みたいな奴が好きなんです。真理をサラッと言う。
手を取り合って掃き溜めからの逃避行。
「傘を持て」、「恋と罪悪」、そして本作。たうみさんが描く「人生は駆け落ちだ!」みたいな作風がまたこれロックで良いのです。
逃げて流れた先は、熊田の元いた居場所「寄席」(熊田は元落語家)。話は粋に転がっていきます。
女の子を主人公に置いて描かれる「三千世界の鳥を殺し、」が何気に一番グッときたなぁ。

カバー下は「男らしい♡(キュン)」から「漢らしいー♡♡♡(ギューン)」にパワーアップしているあずさちゃん(とナオト)でした♡
エッチシーンないけど、あずさ×ナオトだよね?と勝手に思っています。(間違いない)

【電子】シーモア版:修正-、カバー下○、裏表紙×

2

みみみ。

leeとsoupさま
「いただきますとただいまと」まだ読んでないです!
とびきり魅力的な脇キャラ…どんなキャラなのかな??次それ読んでみます♪
こちらこそコメントありがとうございました。嬉しかったです!

みみみ。

leeとsoupさま、はじめましてですね!
コメントありがとうございます^^傘を持てで印象的なレビュー書かれていた方だ〜!と私いま密かに喜んでおります。
触れてないけど、このよのはじまり〜も好きです!
私は、あちらは少しメロドラマ色が強いところに麗人っぽさを感じて、これはこれで違った雰囲気のたうみさんだわ♡なんて思いながら読み終えておりました。
たうみさん良いですね。まだ全部は読みきっていないので次は何読もうかなぁ〜とスローに楽しんでます♪
BL作家さんが描いてくださる落語の世界って男の生き様!みたいな描かれ方がカッコ良くって、いつの間にかそんなイメージになりました。ロックです!

表題作は好き。

あかぎくのうた:昭和20年代~40年代、黒髪メガネ小説家ワナビ×歌手ワナビ(ビッチ)。
赤と青:現代高校生兄弟モノ(左右不明)。
※上記2作はかなり短いので評価のしようがない。あかぎくのうたの雰囲気は好き。
なでしこGALAXY前編・後編:トップアイドル×女優(ビジネス女装)。勢いがすごい。コメディ。
隅田川心中:小卒頭弱素直わんこ×黒髪ヒゲ落語家くずれチンピラ。以下同カプ連作。年下攻めが年上受けにベタ惚れで年上受けがちょうよゆうかつ何を考えているのかよくわからずちょっと不幸な過去がある年下×年上の王道を行く作品。落語の表現がうまい。設定に必然性がある。
ごまとまぬけと:落語家くずれの元片思い相手の落語家が出てくる。
三千世界の烏を殺し、:落語家くずれの元カノが出てくる。BL特有の都合の良い女でも悪役でもないので違和感なし。
宮戸川心中:落語家くずれが落語家に戻る。

0

こんな話が読みたかった!

 基本お馬鹿なんだけど深イイ台詞が満載。かっこいい男が素敵な台詞を操るドラマチックな物語も良いですが、不完全な男の飾らない言葉と生き方のほうにより多くのロマンを感じてしまいます。
「不器用ですから」
妥協しないから器用には生きられない、そんな男がたまに見せる「本気」に惹かれる短編集でした。

◆『あかぎくのうた』
 小説家の卵・更科と、ふすま一枚隔てた隣に住む歌手の卵・江島。
「君を愛してしまった。だから歌えない」「愛とは なんぞや」
夢を叶えた2人がオッサンになった頃に、また会えるといいなと思いました。
◆『赤と青』
 ――この世の全ては意味の無い事ばかりで。
兄に勝とうともがく弟と、常に我が道を行く兄。自分の気持ちに気付いた時、意味にも気付く。17才の弟の脱皮シーンが鮮やかでした。
◆『なでしこGALAXY』
 アイドル×女装俳優。順風満帆だった俺様アイドルが腹黒な女装男に振り回され、踏んばる話。萌えコンビです。
「俺の技なら3分だ。右手…貸そうか?」「じゃあ借りるわ」「え」
◆『隅田川心中』『ごまとまぬけと』『三千世界の鳥を殺し、』『宮戸川心中』
 表題作シリーズ。元・噺家と小卒のチンピラの「そうだ釣りに行こう」的な話。挫折があって充電期間があって再生して。
「すき って……なんで2文字しかないんスかね……」
「バカでも言えるように 2文字なんじゃねぇか?」
インテリ×お馬鹿のやりとりがほっこり笑えて、まさに落語のようでした。

1

葛藤の一冊

 『あかぎくのうた』
 体を重ねている最中に歌ってしまうとい江島と、彼の隣の部屋にいる更科の話です。更科は大切な人を失った後に、小説家デビューが決まります。
 さらに時を経て、更科はテレビで江島の歌を耳ににして、「かなしみの歌」だと思うのです。幸せと悲しみ、いろいろな感情を感じる話です。

 「赤と青」

 兄の紅は音楽のために上京しようとするのですが,その前夜、弟の蒼と一緒の布団で寝ます。どこか天然だけど憎めない兄と、しっかり者の弟のほのぼのするお話は、一番読みやすかったです。

「なでしこGALAXY」

 アイドルの木野ナオトは、同じく芸能人の日向あずさが気になるのですが、あずさは、ナオトのことをあまり快く思っていないところから始まります。
 過去に二人の間で起こったこと、そして現在のギャップが笑えるお話です。

 他にも、「隅田川心中」「ごまとまぬけと」「三千世界の烏を殺し」「宮戸川心中」を収録しています。

 後半に収録されている作品は、一部で登場人物が重なる話もあります。登場人物の世界観がわかりにくかったところがあり、もやもやしたまま読み終えてしまいました。

0

大変よろしくまとまりましたようで。

とにかくはたから見ていて萌えそうな二人をいっぱい見られました。
描かれたテーマも凡百な物とは違いすぎる。

たとえば「あかぎくのうた」では恋愛を意識した時点で、
それはすでにさようならの合図であるような「幸せになることが不幸」という
ジレンマ過ぎるジレンマ。

「赤と青」での兄弟愛なのか恋愛なのかの境目曖昧なものを
定義づけちゃうことの難しさ。

「なでしこGALAXY」は思わぬ大当たりを引いたと思わされた作品で、
学生時代にうっかり「あっちの方が可愛い」とナンパな木野に指されてしまった
女顔がきっかけで女優として再会してしまった日向の見た目のカワイサと
中身の完膚なきまでの男っぽさのコントラストがもう・・・

表題作「隅田川心中」は破門された人生のつまづきさん、熊田とはなっからアホすぎて人生つまづいてる純朴さん、大川の見事なる人生復活ストーリー。
闇落ちが何より嫌いな私にとってこういう華麗なる「闇からの復活」ものって見ていて清々しい気持ちになるのです。

どさくさに紛れて熊田に振られちゃったアヤさんが「自分に足りなかったものは何だったのか」を思い直すストーリーもしんみりとして好き。
君も普通にいい女なんだからいい相手と幸せになってほしい・・・と思ってしまうのです。

そして、どうやら熊田さんが受けで、日向君が攻めっぽいのが衝撃的。
実際にやっちゃうところまでやったら逆に引いてたかもしれんので正解か。

単に面白いだけでなく「その後の彼ら」を想像する余地と素材が十二分にあり、
書かれてないこと自体がいいような気がする神作品です。

5

何度も読みたくなる


素敵な本。
買って結構経ちますが、20回ぐらいは読みましたかね
友達に貸したときの熊田さんの人気がすごい

わりとギャグ要素が多いんですけど、節々に萌えが詰まっている感じ
表題作は、熊田さんが、ほんとに格好いい。しかし綺麗。この本読むと、落語に興味が沸きますね。
ストレートの良さをひたすら感じる

表題作が一番良かったんですけど、次は「あかぎくのうた」でしょうか
シリアス系ですが、何度も読みましたね。
辛くなる内容かもしれませんが良い。

東京漫画社を贔屓にするきっかけにもなった作品
もっと読まれて欲しいなあ

6

予想外のカップリング(笑)

表題作がやはり一番面白かったです。
馬鹿と落語家という組み合わせが新鮮でした^^
でも、私は最後まで落語家が攻めだと思っていまして・・・w
びっくりしちゃいました。。
個人的には落語家が攻めのほうがよかったです;;

あとは、表題作以外だと、『あかぎくのうた』が好みでした!
ただ、短いんですよね・・・。
もうちょっとあの二人を見守っていたかったなぁ・・・
と、思いましたね。。

1

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