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kamitaku naino
悠久のときを経て、再び出会うことになった人間と吸血鬼の種族を超えた一途な恋。……めちゃくちゃ感動!そんでもって面白かったです!!
まず、話の作り込みがすごい。
読み始めから、何のこと言ってるんだろうと思う節があって、「あの人」とか「同族にして」とか、話の意味をちゃんと理解しないままただ何となく読み進めていったのですが、読み進めていくうちにどんどん情報が出揃っていくと、それまでぼやけていた話の輪郭がクリアになっていき、そして、そのクリアになった輪郭に中身が埋まっていくと、このストーリーの壮大な恋の絵巻物としての素晴らしさに鳥肌がたちました。
一読しても面白い。二度読みするともっと面白い。
あの場面って、そういうことだったのか。そんな意味が隠されていたのかと、読み返すことでもっとこのストーリーに浸ることができると思います。あの行動やあのセリフ、あのシーン全てはあのドラマチックな結末に集約されて繋がっていて、伏線の張り巡らしとその回収にはある意味感動すら覚えました。
運命的に惹かれあった2人が織りなす千年を超えた再会劇はまさにロマン。織姫と彦星伝説の神秘性にも似た、一途でブレのない愛のカタチにただただ酔いしれるばかりでした。
会社トップと秘書の主従愛。はたまた人間と吸血鬼の人外ファンタジー愛。そんな側面を持つ作品ではありますが、そんな設定に甘え切っていないストーリーが本当に素晴らしかったです。読む前からは想像も出来ない世界の広さと奥行きの深さに読み入ってしまいました。
このストーリーの核となる最大の見どころについてですが、先に言及した"千年を超えた再会劇"にヒントがちょこっと。物語の最初の段階では、再会劇を予感させる匂いが全くしないので、そこから紐解かれていく彼らの強い縁の強さをぜひ味わいながら読んで欲しいなと思います。
素直になれない要様にはやれやれでしたが、年下ワンコの独占欲と執着心が丁度よく混ざっていいバランスでした。晴人の前でだけフニャッとする要のギャップも良かったです。
この2人のお話をもっと先も読んでみたいな♪圧倒的な読後感いっぱいの神作品でした。