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sono shinzou ni somaru made
抽象的だけどもすごくインパクトのあるタイトルに惹かれて購入。
『心臓に染まる』ってどういうことなのか…
知るのを楽しみに読み進めました。
理由があってピアノを辞めてしまった珀ですが、
弾くのが嫌いになったわけではなくて。
誰もいない視聴覚室で少し触るだけ…と思って弾いたのを色が聴いていて、それをキッカケにふたりは知り合うことに。
色は登場シーンも変わっている人なのが伝わる感じで、発言も表現も独創的。
でも彼の言葉は嘘がなく、真っ直ぐに狛に届いたのが伝わるんですよね。
その最初のターンで珀は色にだいぶ救われているので、その後少しずつ気持ちが動いていくのも納得の出会いだったなと感じました。
でもそこから仲良くなって恋愛へ発展…とはいかず、珀の兄・列の登場辺りからハラハラなシーンが続きます。
自分自身の体質(というか能力のようなモノ?)に苦しめられ、彼以外にはわかりようも無いくらいの生きづらさを抱えている色と、そこに関わりだした珀。そしてその間に列が入り込んでくると完全に拗れてしまうのがツラかったです。
更に彼らの難解な思考と独特な言い回しがそれをもっと複雑にさせていて、
色も珀も列もそれぞれにしっかり考えがあるのは伝わるけれど、読み解くのがすごく大変で頭が何度も絡まりました。
シンプルに進んでいかないことこそがストーリーを深くしているのだと思いますが、
噛み砕けない部分が多いと良さもなかなか伝わってこなくてもどかしい、みたいな…。
ふたりが無事両想いになって良かったし、綺麗にまとまっているとは思うけれど。
そこに至るまでの彼らの気持ちを正しく理解できたのかわからず、なんとなくスッキリできないまま読み終えてしまったかなと感じました。
トラウマ持ちのDK新入生・珀は、旧校舎の視聴覚室へ迷い込み、ピアノを弾く。
すると、その演奏を聴いていたものがいた。
後日、その人が先輩で、色(しき)という名であることを知る。
珀は校内で見かけた色に声を掛けようと名前を呼んだところ、無視されてしまう。
なんだよ、、、と思っていると、後々この現象に関して明かされた事実があった。
色の特性として、「音が見える」代わりに、人の顔が覚えられないというものがあるらしい。
珀の演奏するピアノの音もキラキラしていると見えたわけで。
ピアノに対しての珀のトラウマも、色のその特性のおかげで、再びピアノを弾きたいと思えるようになり、、、
なにか少しでも衝撃が加わったら壊れそうなほど繊細なティーンの2人。
色は兄ともともと不仲でしたが、この存在が色にも珀にもその先を揺るがす標となり、それぞれが今の行き詰まっていた自分と向き合い、歩き出し、そしてお互いの気持ちに素直になったセンシティブな恋のお話でした。
えちはありませんでしたが、10代の心の機微が痛々しかったり、瑞々しかったり、読み応えたっぷりの作品です!
エロス度☆
おやおや。
旧校舎でのピアノをきっかけで縁ができたふたりの繊細でもどかしい恋がかわいいですね。
色と珀が紡ぐ祝福の恋物語・・・開幕。
演奏にトラウマを持つ珀。特殊なギフトを持ち孤独を抱えた色。お互いにワケあり同士なふたりが交流を通して距離が縮まったり、恋心が芽生えたり、すれ違ってもだもだしている様子が青春なピュア要素を含み、救済となる恋が尊さMAXでとてもよかったです。
色の兄・列がクセ強なキャラで、色と珀がすれ違う原因となりながらもふたりがやり直すための接木役となるのもユニークで面白い。