その心臓に染まるまで

sono shinzou ni somaru made

その心臓に染まるまで
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×22
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
4
得点
30
評価数
8
平均
3.8 / 5
神率
25%
著者
安寧 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Canna Comics
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784829687185

あらすじ

これは好きの色だ──。

新入生の珀が迷い込んだ旧校舎でピアノを弾いていると、
不思議な先輩・色と出会った。
「キミの音は星みたいにキラキラ光る」
色の言葉は演奏にトラウマを抱える珀にはとても甘かった。
その日からはじまった2人きりの放課後。
けれど、色を知っていくにつれ、珀の不安は大きくなって……?
キミからもらう言葉の甘さを知らなければ、
このまま孤独に慣れたのに、
どうして見つけてくれたんだ──。

自分も他人も信じられなかった臆病者同士。
キミに出会ってから世界がキラキラして見える。

表題作その心臓に染まるまで

高校3年生
高校1年生

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数4

心情理解が難しい…

音が「視える」高校生と、
ピアノの演奏にトラウマをもつ高校生の相互救済愛。

うーん…
おおまかなストーリーは理解できるものの、
細かな感情の表現が少々抽象的で
読み入ることが出来なかった気がします。

ピアノを愛しながらも過去の演奏会で心にトラウマを抱え、
ピアノに触れられなくなっていた新入生の珀は偶然の出会いから
先輩の色に惹かれてゆきます。

一方の色も珀の演奏に興味をもったことをきっかけに惹かれてゆくも、
生まれながらの音が「視える」特殊体質のせいで他人と距離を置いて
生きてきた彼は珀に対する気持ちを自覚できずにいました。

さらにそこに自分にないものをもつ天才肌の兄へのコンプレックスも加わり、
珀とすれ違ってしまうことに。

兄と珀を間違えて、ひどい言葉を投げつけてしまった色。
単純に間違えただけなので一言ごめんと言えば済みそうなものですが、
タイミングを逸して珀から距離を置かれてしまうようになります。

色への気持ちは既に自覚済みで離れてもいても色を想い続ける珀に対して、
兄への嫉妬や自身の体質に纏わる葛藤などでどんどん雁字搦めになってゆく
色がもどかしかったです。

当て馬ではないのですが、色の兄が二人の関係に大きく関わっていて、
弟の背中を押してくれると見せかけて方法が遠回しすぎてフォローどころか
引っ掻き回し役にしか見えてこず若干イラっとしてしまいました。

振り返ってみればこの兄なしには二人の進展はなかったと思えるのですが、
それにしてもただでさえナイーブな体質の色なのだから、
もう少し優しくわかりやすく応援してあげればよかったのになぁ…と。

兄の意地悪もとい煽りのおかげでなんとか珀への気持ちを自覚できた色ですが、
その変化が少々唐突な気がしないでもありませんでした。

あと、個人的に気になってしまったのが、
最後まで色が珀を“君”呼びで名前で呼ぶことがなかったのが寂しかった…。

0

独特な表現

抽象的だけどもすごくインパクトのあるタイトルに惹かれて購入。
『心臓に染まる』ってどういうことなのか…
知るのを楽しみに読み進めました。

理由があってピアノを辞めてしまった珀ですが、
弾くのが嫌いになったわけではなくて。
誰もいない視聴覚室で少し触るだけ…と思って弾いたのを色が聴いていて、それをキッカケにふたりは知り合うことに。

色は登場シーンも変わっている人なのが伝わる感じで、発言も表現も独創的。
でも彼の言葉は嘘がなく、真っ直ぐに狛に届いたのが伝わるんですよね。
その最初のターンで珀は色にだいぶ救われているので、その後少しずつ気持ちが動いていくのも納得の出会いだったなと感じました。

でもそこから仲良くなって恋愛へ発展…とはいかず、珀の兄・列の登場辺りからハラハラなシーンが続きます。
自分自身の体質(というか能力のようなモノ?)に苦しめられ、彼以外にはわかりようも無いくらいの生きづらさを抱えている色と、そこに関わりだした珀。そしてその間に列が入り込んでくると完全に拗れてしまうのがツラかったです。

更に彼らの難解な思考と独特な言い回しがそれをもっと複雑にさせていて、
色も珀も列もそれぞれにしっかり考えがあるのは伝わるけれど、読み解くのがすごく大変で頭が何度も絡まりました。

シンプルに進んでいかないことこそがストーリーを深くしているのだと思いますが、
噛み砕けない部分が多いと良さもなかなか伝わってこなくてもどかしい、みたいな…。
ふたりが無事両想いになって良かったし、綺麗にまとまっているとは思うけれど。
そこに至るまでの彼らの気持ちを正しく理解できたのかわからず、なんとなくスッキリできないまま読み終えてしまったかなと感じました。

0

ただのDK先輩、後輩のお話ではなかったのです!!

トラウマ持ちのDK新入生・珀は、旧校舎の視聴覚室へ迷い込み、ピアノを弾く。
すると、その演奏を聴いていたものがいた。


後日、その人が先輩で、色(しき)という名であることを知る。

珀は校内で見かけた色に声を掛けようと名前を呼んだところ、無視されてしまう。
なんだよ、、、と思っていると、後々この現象に関して明かされた事実があった。

色の特性として、「音が見える」代わりに、人の顔が覚えられないというものがあるらしい。

珀の演奏するピアノの音もキラキラしていると見えたわけで。
ピアノに対しての珀のトラウマも、色のその特性のおかげで、再びピアノを弾きたいと思えるようになり、、、


なにか少しでも衝撃が加わったら壊れそうなほど繊細なティーンの2人。
色は兄ともともと不仲でしたが、この存在が色にも珀にもその先を揺るがす標となり、それぞれが今の行き詰まっていた自分と向き合い、歩き出し、そしてお互いの気持ちに素直になったセンシティブな恋のお話でした。

えちはありませんでしたが、10代の心の機微が痛々しかったり、瑞々しかったり、読み応えたっぷりの作品です!





0

【人を想ってまっすぐ響く君の音に、見つけてもらったのは俺の方だ(色)】


エロス度☆

おやおや。

旧校舎でのピアノをきっかけで縁ができたふたりの繊細でもどかしい恋がかわいいですね。

色と珀が紡ぐ祝福の恋物語・・・開幕。

演奏にトラウマを持つ珀。特殊なギフトを持ち孤独を抱えた色。お互いにワケあり同士なふたりが交流を通して距離が縮まったり、恋心が芽生えたり、すれ違ってもだもだしている様子が青春なピュア要素を含み、救済となる恋が尊さMAXでとてもよかったです。

色の兄・列がクセ強なキャラで、色と珀がすれ違う原因となりながらもふたりがやり直すための接木役となるのもユニークで面白い。

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