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hibana
カプの攻めの彼女が主人公って
なかなか珍しいお話。
主人公の女子が魅力的で
メインのカプはなんやかんや
けんかしてすれ違って別れたりつきあったりを
繰り返しそうな2人だねって感じでした。
運命の2人の出会いからの目撃者で
数年に渡る巻き込まれ、、
明日美子先生のファンで発売を楽しみにしていたけど
明日美子先生だからこそ続きが出た企画?
なのかなと。
攻め厨だけど暴力男の攻め君の
良さはあんまりわからなかった。
受け君もゲイのウジウジ系で
ドラマチックだけどもうちょっと
男子達の魅力を感じたかったです。
三角関係モノです。
大好物…!!
女子BLに掲載されていた作品なので、三角のうちの1人は女子、男2人と女子1人の三角関係です。
攻めの耀司は戸森と付き合っていますが、転校生の受けの三郷にとても執着していて、暴力という形を向けています。
ある日三郷がクラブ棟の上から飛び降りて、それを庇おうとして耀司も一緒に落ちる。
軽い怪我ですんだ耀司と入院した三郷。
そして別れを告げられる戸森。
戸森は耀司の気持ちに女の感を感じていたのだと思う。
伝う涙は自らの悲しさと、やっぱりという気持ちが含まれているように感じられた。
このあとされるキスは唇と唇が触れ合う描写がないので、目覚めなければしていたけど寸止めだったのかなと私は初めて読んだとき思った。
読み進めていくとキスしたあとだった可能性の方が強くなったのだけど、この離れた唇と唇の描写が余白があって好き。
音がない世界、でもそこに確かにある空気の流れや熱を感じる明日美子先生の妙技を味わえる。
また転校していった三郷と停学になった耀司。
残された戸森。
火花とは、耀司と三郷の間に散った熱を戸森が感じた表現だった。
もう会うこともないのかと思っていたら、戸森は3年後三郷を見かける。
耀司と会うのも3年ぶりだった模様。
入った喫茶店で、ウェイターをしていた耀司と偶然出会う。
再び体を重ね合うけど、耀司の心は三郷にあることを感じる。
病院での寸止め(初見時私は寸止めかと思っていたので)の件があったので、高校生時代耀司と三郷はそういう関係ではまだなかったのだと思っていたのだけど、そういう関係だったという回想がここで挟まります。
泣きながら戸惑う耀司と、同じく泣きながら唇を合わせる三郷。
唇を合わせると書いたけど、厳密にはここでも唇が合わさった描写はない。
病院の時と同じ描き方でした。
なのになぜか私は病院では寸止めに感じて、ここではキスしたあと離れた唇に感じた。
先に書いた通り、読み進めたあとはどちらもキスしたあとなんじゃないかと思うのだけど、最初に読んだときはそんな風に感じて、読み返した時は両方キスしたあとだったんじゃないかと感じたこの想像力に委ねられた描き方がとても素敵で好きです。
「お前さ、三郷と会ってんの?どこかで見た?」
この一言に、耀司の三郷に会いたい気持ちがすごく乗っていて、見ていないと嘘をついた戸森の気持ちもよく分かる。
火花とは、恋心。
3人の恋心が交錯する。
気持ちが三郷にあるのに、耀司は戸森と元サヤに戻ります。
戸森は内心びっくりしたんじゃないだろうか。
でも、また自分が耀司と付き合えて嬉しい。
糸が繋がったのは自分だと思っていたら、戸森は合同説明会で三郷と鉢合わせる。
偶然は運命で、運命は必然。
先に牽制したのは、既に負けを感じているからもあるのではないか。
2人の間に火花が散るかと思いきや、三郷には付き合っている人がいるという。
でもこれは嘘なことがスマホの画面の描写で伝えられる。
一コマでその事実を伝える技量。
「三郷に会ったよ」
今度は嘘をつかなかった戸森。
心の余裕が伺える。
一方、出会系で会った人とヤろうとしていた三郷は「肌白いね」と言われて昔耀司に同じことを言われたのを思い出す。
蘇る当時のこと。
耀司との行為。
耀司への気持ち。
あの日の幻。
ーーー切ない。
三郷の気持ちに気づいている戸森が男前なんです。
耀司を巡って三郷に対抗心を持っているのに、それでも喝を入れてくれる。
耀司の元につれてってくれる。
出会ったが最後、もう言葉なんて必要ないくらい絡み合う火花。
自分が恋をしているから、知っているから、目の前の2人の光景が眩しい。
自分じゃなかった切なさと、それを美しく思ってしまう気持ち。
戸森の、認めるしかない気持ちと葛藤が伝わってくる。
戸森は耀司と三郷の間にいてもらわなくてはならない存在でした。
あれから1年。
せっかく2人の糸を結ばせてあげたのに、耀司と三郷はまたすれ違っているらしい。
「思ってたんと違ったか」
この言い方が好き。
関西人でもないのに唐突に関西弁を挟む喋り方が最近の若者らしいなと思うし、サバサバした戸森の男らしさも感じる。
三郷と会っていないと嘘をついた戸森。
同じ嘘でもそれぞれ気持ちが違うのが伝わってくるのがすごい。
戸森と三郷の不思議な共同生活。
だけど意外と相性がいい2人。
さながら女子同士の友達のようで、男だけど女側の三郷の立ち位置を表してもいるようで面白い。
(女側という言い方はよくないけど。)
別れてるのに、まだ耀司が戸森の家の合鍵を持っていることには驚いた。
戸森と三郷の関係を勘違いした耀司が激怒して戸森に手をあげようとしていたところを庇う三郷。
ここで三郷と戸森の間に友情を感じたのは私だけだろうか。
耀司と戸森が仲直りすることと一緒くらい三郷と戸森にとっても大事なシーンだったと感じる。
すごい大事なシーンの戸森のセリフが誤植になってるように思うんだけどこれでいいんだろうか。
誤植だったら勿体ない。
かっこいいと言われて嬉しくなる戸森。
誰かの言葉と誰かの言葉が繋がり合っていく。
この最後の会社の先輩後輩女子2人の間の糸も友情に発展したりする可能性もあったりするのかな。
恋のお話であり、友情のお話でした。
戸森視点なんだけど、三郷視点でも読めてすごく面白かったです。
描き下ろしがまた上手くて。
この短いページの中に3人の気持ちと関係性がとても表現されていて、かつ甘さも感じる。
一コマの表情とセリフで幸せを感じさせられます。
満足!
「火花」のほかに、もう一作「英雄と少年」という短編が収録されていました。
戦いの中、行き倒れていた少年を救ったのは憧れの人。
これはどう受け取ればいいんだろう?
キスは同情なのかな。
別離のお話でした。
明日美子先生の作品はどれも大好きなのだけど、リブレさんの作品は特に好きかもしれません。
女子高生の戸森が付き合っている同級生の犬飼は、転校生の三郷に執拗に暴力を振るっていた。段々エスカレートしていくそれは憎しみなのか何なのか…?
戸森の目線から見た犬飼と三郷の繋がり。犬飼を好きなのに2人がうまく行くよう協力しちゃう戸森がいい子すぎる(泣)女子はいらんのじゃ〜と思いがちだけど、彼女は憎めない愛おしい存在だった。
犬飼と三郷が出会った時に、確かに火花が散った瞬間を目撃した戸森。それは始まりであり永遠。犬飼と三郷には素直になってずっと仲良くやって欲しいし、戸森にも是非とも良い人が現れて欲しい〜!
第三者、しかも女子視点のBLという斬新な設定。
なので、"彼ら"の気持ちはそれぞれの表情や言葉、戸森さんが感じたモノから読み取るしかないけれど。
ふたりの心を深く知ることができないぶん、外側から見る一つひとつのエピソードがとても濃密に映りました。
求め合うふたりの矛盾、その裏にあるのはきっと純愛。
でもヒリヒリしていて痛々しいほどのソレは、周りからは理解できない部分がたくさんあって。
「好き」という気持ちをぶつけ合うことができないふたりの不器用さに胸が締め付けられるようでした。
そんな彼らの様子を一方向から見ているだけなのに、たくさんの事が伝わってくるのが本当にすごかった。
戸森さんの程よい存在感もとても心地良くて、ふたりにとってなくてはならない人だったのが伝わります。
耀司の彼女だからこそ見えていた景色、女子だからこそわかる少しの変化を絶妙に表す描き方は
さすが明日美子先生だなと思いました。
言ってしまえば周りを巻き込んだ不器用なカップルでしかないふたりだけど、見方を変えればこんな素敵な物語として紡げるんですね。
唯一無二の世界観だなぁ…と、しみじみ感じてしまうような作品でした。
カテゴライズ的にはBLなのだけれど、どうしようもなく女性キャラクターに惹かれる作品でした。
はたして、こんなにも存在感のある素敵な傍観者はいたでしょうか。
とても正直なことを言えば、男性キャラクター2人には惹かれるものがなかったのです。
作中で彼らの不安定な関係がたびたび描かれていきますが、それが魅力的だったのかと考えると否でした。
もう勝手に2人でやってろとすら思う。
けれどこちらの評価になったのは、やはり戸森さん視点で綴られるみっともない恋の行方と、その先の描き方に惹き込まれたからなのだと思います。
これが戸森さん視点ではなかったら、きっと評価が変わっていたはず。
最初から最後まで2人の男性に振り回されてばかりだった戸森さんという女性は、どこからどう見ても損だと言える役割のキャラクターでしょう。
ですが、戸森さんは「振り回されただけの可哀想な人」には決してならないのです。
むしろ作中で1番素敵で魅力的な人物だったと感じます。
理屈ではないなにかで惹かれあってしまった厄介で動物的な2人を、時に1歩引いたところから冷静に。
時にやさしい嘘をつきながら見つめ続けた戸森さんの存在が私は好きでした。
2人には特に惹かれるものはなかったはずが、戸森さんを通して見た2人に関しては、はーやれやれと生暖かく見守られる謎。
これは中村明日美子先生のキャラクター作りが上手いとしか言いようがないですし、本当に不思議な読み心地の作品なんですよね。
なかなかにおもしろい構成の作品でした。
同時収録作の「英雄と少年」も、余韻が残る結びが印象的な作品でした。
中村先生のショートストーリーはやっぱり素敵ですね。
この先と詳しく語られていない部分が気になるけれど、気になる状態で終わらせてくれているのがまた良いのです。
短いページ数でもしっかりと掴んでくれました。
私以外にも一定数いるのではないかと思っています、女子が絡んでくるBLが苦手な人。
女の子が絡むと拗れたりギスギスしたり、あとは女の子が嫌なやつとして描かれるのが悲しかったりとまあ色んな理由があるのですが、メインで絡んでくる作品は少し避けがちです。それでもどうしても気になって試し読みをしたらもう読まずにはいられませんでした、明日美子先生の魔力。
終始攻めのよーじである元カノ戸森さんの視点でお話が進みます。2人が再会(?)した高校時代、再び巡り会った3年後、付き合ってしばらくしてからと時を置いて戸森さんと2人が交わった時間が描かれている作品です。
何よりも印象的だったのは、2人のモノローグは一切ないのに2人がお互いをこの人じゃないとだめだと切に思っていることが心がヒリつくくらい伝わってくることでした。
よーじが戸森さんのことを好意的に思っていたのは高校生の時も3年後に再会した時も間違いないと思います。居心地が良くて大事にしようと思える相手だったのだと思います。ただある意味ありふれたその感情を圧倒的に塗りつぶしてしまうくらいの激情を三郷に抱いてしまっているというだけで。
3年ぶりに三郷とよーじが再会した際に、言葉もなく顔を、目を合わせただけでぴったりとピースがあったかのように抱き合った2人。戸森さんのポジションであれば悲しかったり切なかったりするのが想像できるものですが、戸森さんからそういう失恋のようなものが感じられなかったのは、きっとそれくらい2人の惹き合う力が圧倒的だったのではないかと思います。それを「火花」と表現しているのがまたなんと美しいことか。
そして戸森さん自身も時を追うごとにとてもカッコよく美しい女性へと成長していて、先生のあとがきにもありましたが、本当に戸森さんが一番付き合いたい人でしね。でもかっこいい戸森さんに私が釣り合わないので私もカッコよくならなきゃと思う、それくらいカッコいい女性でした。
そして描きおろしのハグのお話。
こうやって2人も穏やかな恋人になっていくのかなという未来が垣間見えて幸せなラストでした。
よーじと三郷、この2人は一目合ったその瞬間の視線に火花が散るのが見えるほどの運命の出会いだったんでしょうね。
よーじは何の疑問もなくノンケで、戸森さんと付き合ってた。
でも決定的に何かが変わって、その苛立ちを三郷本人に向けていた…
…という高校時代編はわかりやすい。
その3年後の大学生編になると、3年間全く会ってなかったそれぞれとバタバタっとまた再会、というご都合はまあいいとして。
過去の時間軸が錯綜してて(←ここは私の読解力不足のせいかもだけど)、まず一方的喧嘩の後で衝動的なキス、になったのか、あの屋上からの飛び降りと連絡先を言わずに三郷が引っ越したのはどういう時間軸なのか?
この辺の流れが良くないように思える。
そしてその1年後?の社会人編。
どうやら戸森だけ外れて、耀司と三郷は付き合っているよう。
なのにまた暴力絡みで3人が会う流れが出来上がる。
恋人だからこその悩み、言いたくて言えない事、そこを取り持つのが戸森なわけだけど。
これは戸森が女性だから女子BLだ、というのはなんか違う気が。
これ、三郷が女子ポジションなんじゃないの?
アプリで男と会って、そりゃヤられるよノコノコ行くのが悪いんだよ自業自得だよ自衛しろよ…ってのは女性たちが常に常に浴びせられる冷笑だ。戸森が相手が悪いって言ってくれるけど、これは耀司から言って欲しかった。
殴らせる僕が悪い…ってDV洗脳かよ。三郷の性別は男だから冷静に読めるけど、マジ胸糞だわ。
私はかなり強固な「BLに女はイラネ」派で本作はどう感じるかな?と自問しながら読んだけど。
せっかくキリッとした女性が出てるのに、殴られて僕のせいなんて言ってる男がいる。
女キャラは三郷だった、ということ。どっちにしろ女はイラネは変わらなかった。「萌」で。
BLの中に女子が存在する事を良しと思える人や、激情の末に暴力が生まれてしまう程の恋を少なくとも感情として理解出来るという読者なら手に取って欲しい作品でした
耀司と戸森さんと三郷
この3人は完全なる三角関係であり「恋」という予測不能な感情に触れて振り回し、振り回されて、それでも「嫌いになれない」3人の狂おしいまでの姿に魅了されてしまいました
綺麗な恋ではなかったと思います
でも、手放せない恋だったんだと思います
高校を卒業して日も経った頃、戸森さんと三郷は大学生、耀司は飲食で働いていた再会の兆しの頃
戸森さんは最初の嘘をつきます
雑踏の中で三郷を見かけたのに、耀司に三郷の事を聞かれた時に「全然知らない…」と言ってしまう
この場面のモノローグで「火花が残っていた」と言う戸森さん
すごく切ない
そして直後に三郷との再会
そこで戸森さんはきっとしなくても良かった筈の牽制を三郷にしてしまう
「よーじと付き合ってる」
それを受け三郷も戸森さんに嘘を吐く
「良かったね 僕も今つき合ってる人いるから」と。。。
その後の三郷の行動がどんな先を招くかなど予想も出来ずに。。。
よーじと戸森さんの再び動き出した恋の導火線は三郷の存在
三郷と耀司の恋の再燃の導火線は戸森さんの恋心
本来なら戸森さんと三郷はライバルになるのにそうはならない
大人の行動などとは思わず、目をつぶって無理矢理スルーしてやり過ごして来た戸森さんの釈然としていない気持ちも三郷から「戸森さんはいいな やっぱり かっこいいよ」と言われた事で戸森さんはきっと救われたんだと思うのです
きっと戸森さんはかわいいと言われるよりかっこいいと言われるのがしっくり来る女性なんですよね(就活でもパンツスタイルを選んでいるのが似合ってるし会社の後輩にもかっこいいと言われてまんざらでもない顔をしてるのがとってもキュート♡あ!かっこいい!笑)
戸森さんのよーじに吐いた3度の嘘の心境の変化がすごく人間らしくて好きです
よーじと再会した時に三郷をみかけたのに「全然知らない」と吐いた1度目の嘘
耀司とケンカして避難して来た三郷を匿い再度「会ってない」と2度目の嘘
そして三郷のレイプの過去を無かった事としてよーじに告げる3度目の嘘
1度目は嫉妬と危機管理からの焦りの牽制
2度目はお世話焼きさんならではの心遣い
3度目は三郷への親愛と同じ男を愛しく想う同士としての優しい嘘
よーじは戸森さんの恋人
耀司は三郷の恋人
犬飼耀司くんはこんなにも愛情深い人に愛されてる訳なので、どうか自分を知って相手を大事に出来る大人になって欲しいと思います
きっと戸森さんの吐いた3度目の最後の嘘が良い転機になると信じてます
女子BLとはこういう事か!と唸ってしまう位に戸森さんを中心にこの3人の切っても切れない恋のお話しを最後まで惹き込まれて読了しました
とっても素敵な1冊でした
BLとして成立してるし、ちゃんと見せ場もしっかりありはするんですけど、読んでるうちにBLとかどーでもよくなっちゃってて、戸森さんのカッコよさにズブズブとハマる……そんな物語でした( ´∀`)
BL界ではカッコいい女子キャラを度々お見かけしますが、戸森さんは圧倒的だと思います。
耀司(よーじ)の彼女というポジションにいながら、2人が惹かれ合うのをいやでも目の当たりにする複雑な立ち位置。彼らの間に散る花火の存在をしっかり捉えることができたのも、耀司のことを好きな彼女だからこそです。
何だかんだと高校卒業後、大学生になってからも、就職をしてからも振り回される戸森さん……めちゃくちゃいいコだし、単純に面倒見が良い。姉御肌的なサッパリハッキリとしたら性格だから、2人も戸森さんとずっと繋がってるんだろうなと思います。
人騒がせなカップル2人よ……しっかりしろやい。
いつまでも痴話喧嘩みたいなことして、高校のときからホント成長してないのね。
殴るのとかホントムリなんで、耀司のキャラにあまり共感できず。三郷も三郷で好きならちゃんと向き合えよって感じで、こちらにもそこまで共感できずでした。
戸森さんを中心に2人の関係が構築されていくストーリー展開が新鮮で、まるで新ジャンルの扉を開いた感覚です。視点が戸森さんということもあり、2人の関係の細かいところまで描写が及んでいないのは少しもどかしくも思えましたが、それがかえって色々と妄想を膨らませます。
耀司と三郷の2人がどんな交際をしてるのか結局分からずじまい…。そもそもそんなシーンすらないし、会話の端々で汲み取っていくしかないのです。
それが良いかどうかは置いといて。2人の恋愛に積極的に関与させられていく戸森さんの立ち回りは、好感度しかなくて素敵でした!
耀司にも三郷にも、ついでに言うとアプリ男にもガツンと言えるところがカッコいい。男子キャラより間違いなくオトコマエです。
星5つは、戸森さんに捧げる神評価です^ ^
実写映画でも映えそうなストーリーのエモさが胸に響く物語でした。
女性視点の「私」を通して、自分の「彼氏」である耀司と、「転校生」の宏との、DKから社会人までを描いた新感覚のBLです。
というか、読了してまず出た感想が、
この作品、明日美子先生じゃないと成立しなくない?!!(超絶褒め言葉です)
でした。
やはり、BLに女子が絡んでくるとなると敬遠されがちだったりするじゃないですか。(まあ、まりあげはは拗らせ大好きなので、女子絡んでくるほうが断然萌えるのですが、、心の声)
で、わりと暴力描写もあるし、人を選びそうですが、、、
鬼才、明日美子先生の描くBLは繊細な3人の機微を嫌味なく、痛々しく、生々しくヒューマンドラマとして描くので、スッ…と心に入ってくるのではないかと思いました。
タイトルの火花をね、、、
感情あるいは激情みたいに喩え(解釈違いだったらすみません!)、お話の途中と途中に見られた火花らしきもののデザインから、よりいっそう登場人物たちの感情をアレコレ察してしまったという、自然と導かれた凄さよ。
それから巻末の「英雄と少年」。
これもまた短いのですが、すっっごい続きが気になる余韻で終わっていた作品でした。
すごく好きです!!
ナニあの、現在のアーノルド卿(おそらく今は別人として生きているのでしょうね!!)のさりげなき登場!!
存在感の圧がすごい。
ちらりのすれ違いが、夢と希望とほんの少しの切なさを滲ませてて、とにかく、余!韻!! って地団駄踏みました。
最高すぎて。
そんな明日美子先生ワールドが素晴らしい1冊でした。
好き!!