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noroi no seini shiteokou
「クズ野郎とセフレ君」のスピンオフ。
前作未読ですが、単体でも読めるように作ったと先生が書かれているように問題なく読むことができました。
(でもこの世界観を知ってしまったら、前作も読まずにはいられない気持ちになってきました。)
恐ろしくもあり微笑ましくもあるような…
とても不思議な魅力がつまったお話でした。
結婚なんて考えたこともなかったのに、普通であることに拘るあまり勧められるままお見合いをして、バツイチ女性とあっさり結婚した市川。
義理の息子・夏芽ともすぐに打ち解けて、順調に"普通"の道を歩き出したかのように見えたけれど…
その時点でもうとっくに歯車は狂っていて、転がり落ちるように"普通"とはかけ離れた日々が始まっていく様子にゾクゾクしました。
必死に抗う市川ですが夏芽のほうが一枚上手で、
先回りして道を潰していく粘着ストーカーっぷりについに飲み込まれてしまう、そんな市川が不憫にも思えたけれど。
人は簡単には変われないもので、結局のところ夏芽に救われていくような皮肉な展開になってしまいます。
ただ歪んでいるのは市川と夏芽だけではないのがわかってくると、また見方も少し変わって。
すべて仕組まれていたような、あえて市川自身がそれを選択したような。
答えなんか無いのでは…?というループの中で
それぞれが己の欲のために動いていく感じ、すっごくクセになりました。
そして。ものすごくゾクゾクするくらい歪んでいるのに、なぜか後味は悪くないんですよね。
誰も犠牲にすることのない結末だからなのかな…
たとえそれが呪いなのだとしても、彼らにとっての幸せに辿り着いたことが嬉しく感じました。
歪みの種類も"普通"の基準も人それぞれなんだな…と、改めて気付かされるような作品でした。
スピン元も絶対読みます。
市川×夏芽
義親子という高度な背徳感!
市川の変な性癖!痛々しい精神的な負荷!
夏芽の脱線な健気さ!過剰な一途さ!重執着!ストーカー気質!
狂気と「幸せ」が色濃く絡み合っていて最高!
伝子まねゑ先生の、狂おしいけれど、
どこか重すぎず軽快な表現が本当に好き!
『クズ野郎とセフレ君』のスピンオフ。
(読まなくても、今回だけでも楽しめると思う。)
大金春と関係を持っていた中学校教諭・市川のお話。
市川がクズだけど、好印象な男で、
今回は彼の背景がしっかりと描かれていて、
彼が抱える苦しみを知って、
彼が「救われる」展開に胸がギュッと締めつけられた!
異常すぎたがゆえに、
普通」を手に入れるためお見合い結婚を選んでしまう市川。
その結婚相手の息子・夏芽(大学生、大金春の後輩)の存在で、
「普通」を望めば望むほど、逆に異常へと引き込まれていくという展開!
夏芽の技巧的な手段、誘いっぷりに追い詰めて、
変態本質が解き放たされてしまう市川!
2人の歪んだ関係が、
次第に愛なのか依存なのか、わからなくなってくる!愛だと思うけど!
中学時代から6年間という執拗なストーカー行為を経て、
市川の行動、心理を完全に掌の中に収めてしまう夏芽。
一見爽やかでしっかり子に見える彼の、
凄絶な狂愛に染めたおかしい姿というギャップが・・・!
全てを計算しているように、
市川の逃げ道さえも全部用意して、
市川の心の隙間に巧みに入り込み、
市川を落とす手腕が拍手喝采したいくらい見事!
底まで追い詰められた市川に差し伸べられる手があまりにも温かい!
市川にされてトロトロになりながらも、
市川を好きすぎる夏芽の痴狂な表情が圧巻!
常軌を逸したようにガンガンと突っ込んでいく市川の様子もいい!
夏芽が市川の怪我した指を血ごと口に入れるシーン!
ラストの緊縛プレイ!
夏芽に無理やりピアスの穴を開けるほどの強烈な市川の独占欲!
全てが鮮烈で、深い欲望がそのまま伝わってくる!
2人も大金春も幸せそうでよかった!
2人の関係と直接繋がらないけれど、
予測不能な後半の展開には思わず震えた!
人によって「好き」という感情への対応・・・本当に刺さる!
「普通」とは何か、「普通じゃない」とは何かを考えさせられる作品でした!
「クズセフ」から読んでいました。前冊ではちょっと疑問に抱いてたが、今回はとても満足しております。
道徳感の塊で、普通に固く拘ってるが、実は性格が歪んでる攻め·市川。
ずっと市川の歪みを見ていたストーカー大学生受け·夏芽。
そんな市川が遂に結婚という道を踏み出したのだが、その相手は夏芽の母である·明奈。
前冊から市川のこと気になって気になってしょうがないです。春の記憶ではあんなに尖ってた先生が、今では大分丸くなったのはなぜだ???と思いきや、
まさかこんな性格だったんですね。
性癖がおかしいけど、心の底からそれは違うと思ってるんだろう…だからいつも自分を責めていた、苦しんでいた、
居場所失うのが怖くて、でも本当はその居場所に縛られている。
だからこそ、夏芽の存在は彼にとってはかけがえのないものなんだろう。
珍しく攻めに心を奪われました。
メンヘラ市川可愛くて可愛くて…もっと見たいの気持ちでいっぱいです!
新刊何ヶ月も読めてないのとか溜まっててとりあえずこの作品読んだのだけれど、どうやらこちらスピンオフ作品でスピン元作品は手元にあるんだけどまだ読めてません^^笑
でも全然こちらのみでも楽しませてもらったのでスピン元見るのも楽しみです!
母親に普通を押しつけられていた攻め。でもその反動で大人になって黒い衝動がとめられず。当時の生徒に手を出して、そこからは数年越しにその行いの所為で引き寄せた受けの計画にまんまとハメられ
でも結果的に普通の枠にもう無理矢理入り込まなくてよくなった攻めなものだから、作品としてはハピエンで終了
分厚かったのもあり感情描写も最高でとても楽しませて頂きました(=^・^=)