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kazr no yukue
『未来の記憶』の後日談的作品ではあるのですが、短編続きの構成でありながら結構波乱もあって、単なる甘々な日常ではなく読み応えがありました。この2人に甘いばかりの日々なんて訪れないんでしょうけれど(笑)。結婚、家庭、家族との折り合い。男同士で添い遂げようとする道に密接に絡んでくる様々な問題に、毎回逃げもせず喧嘩しながらも2人でなんとか乗り切っていく強さが素敵だなと思いました。
どちらかというと香月はまだ及び腰な感じはあるのだけど。それはゲイである自分と元々はノンケだった熊谷との壁や、自分にはもう性癖についてとやかく言うような身内はいないけれど、熊谷が大切にしている身内の中には反対している人がいるという違いから来ているんでしょうね。失くすものの多さが違う。けれど、だからこそ熊谷は今持てるものを何1つ切り捨てないで済むように、いつも奔走するんだと思うんです。大事なものを1つに定めて、他は捨てる覚悟を持つのも強さかもしれないけれど、私は何事も諦めようとしない熊谷の気骨も強さだなと感じました。同性と付き合ったって温かい家庭を持てなくなるわけではない。彼の想いに香月もそっと寄り添う、そんな関係性を保っていって欲しいですね。
メンテで打ち終わったレビューが消えた…。
日本の四季を織り交ぜつつ、じっくりと1CPの日常や非日常を追った1冊。
既に付き合っているCPなので、付き合うまでのどきどきや切なさはありませんが、それとは違うときめきが味わえます。
【月の曲線】
少々破天荒な美術教師・瑛(28)と付き合っている化学教師の健人(26)。
ある日、瑛の母親が学校に現れたことから、瑛の複雑な生い立ちを知った健人は…。
外見だけで言うと繊細に見える瑛と、豪胆そうな健人ですが、中身は逆な印象です。
生い立ちを話してくれなかったことや、自分たちのことを母親に話さないことにモヤモヤする健人はまさに元ノンケ。
結婚という先がある関係なら、そういう話は自然にするし、付き合いが長くなれば親へ紹介するのも自然だけど、ゲイ社会で生きてきた瑛にとってはそうじゃなくて。
心の強さから三日月の曲線へ繋げる表現が秀逸です。
健人の真っ直ぐな竹のような強さよりも、実はしなる曲線の方が衝撃に強い。
いろんなことを飲み込んできたであろう瑛を、優しく包み込もうとする愛が深いなあ。
【夏の狐火】
夏祭り回。
偶然会った高校の同級生に瑛を紹介しようとして躊躇する健人。
「何度も同じことでつまづくんだよ」という瑛の台詞が切ない。
【冬の1日】
お正月回。
2人の仲を認めていない健人の祖父(両親は他界)お見合いを仕組まれた健人。
お正月は家族のための行事だから、ずっとひとりで過ごしてきたという瑛の言葉に胸が詰まります。
最後に瑛が辿り着いた答えが明るくて、この子、好きだなあ。
【旅の途中】
2人だけの旅行のはずが…。
瑛の中学時代の恩師が乱入してきます。
恩師の言葉や行動にいちいちやきもき。
それを受ける瑛にもイライラ。
無意識のうちに本を握る手に力が入ってしまいました。
事情が分かってくるにつれ、瑛の対応は仕方ないなと思えるのですが、健人の気持ちを考えると台無し感がすごくて、もやり。
だけどこの恩師がいたから瑛の今があるわけで、今の瑛がいるから2人がいるわけで。
愛の形は人それぞれで、2人の間にもしっかりと深い愛があるのを感じられました。
【風の行方】
プロポーズ回。
健人の元カノで養護教諭のゆきえの結婚退職をきっかけに、動き出す健人。
両親に先立たれ、祖父母も確実に先に逝ってしまう。
ずっとそばにいたい人とのしっかりとした繋がりを欲しがるのも無理はなくて。
尻込む瑛に攻め込む健人の言葉に「有効!」の札をいちいち挙げたくなります。
「離れた人は死んだも同然」という健人の考え方が寂しいけど真理だなあ、と。
和気藹々としつつも、最後のモノローグでファンタジーだけじゃない面も組み込んであったのが良かったです。
描き下ろしは初夜の2人。
こんな感じで言いたいことを言い合いながら仲良くやっていくんだろうな、と顔が緩む。
この先、一緒に月日を重ねて年老いていくまで見守りたくなりました。
優しい気持ちになれる作品です。
今日の夕ごはんは夫の好物を作ろう。
どうやら続編でした。
同じ中学校教諭で化学と美術の先生カップル。
瑛が美系なのに毎回へんな服装や柄シャツで。健人はワイシャツネクタイのイメージ。
どうやら健人が同僚の保険の先生にフラレて瑛とお付き合いが始まったのかな?
瑛は生まれのせいか根無し草っぽくて、健人はそんな瑛をなんとか自分と一生一緒にそばにいたい。
色んなエピソードがありますがだんだん健人の気持ちが伝わり瑛も受け入れてくれたかな?
とりあえず同居にはこぎつけました。
オマケHマンガがとても良かったです。健人の愛情があふれてて。
本当に絵がお上手というか伝わる力がある作者さんだと思います。
あとがきのツマ○キくん似てますね!
「未来の記憶」の続編
第三者が介入してくることで、2人の関係性がより深くなるようなお話大好き!
◾︎熊谷健人(化学教師)×香月瑛(あきら,美術教師)
熊谷が決してイケメンでもなく、ガサツで、ただ真っ直ぐなだけの男っていうのがまた良いんですよ。26歳には見えないけど。なんやかんやでその真っ直ぐさ故に男と付き合うことにはなったものの、前巻で彼女に振られた理由たる無神経さとか、ステレオタイプな考え方からは最初はまだまだ脱却できていません。最近では絶滅危惧種の攻めです。でも悩みながら瑛を恋人と紹介しようとする様とか、真面目で不器用な感じが可愛いんだよ。着物姿は純粋にカッコいいし。
で、差別とか軽蔑じゃないけど瑛曰くの「生ぬる〜い状況」にもしっかり言及してくれてるのが嬉しい。綺麗事で流さない。あっけらかんとしつつ、その実傷ついてるような受けが好きで。母親のことをいい歳してママと呼んでるあたりも可愛いんだよなぁ。
じいちゃん、ばあちゃんとの関係は最後まで無理やり解決しなかったところも好きだし、ばあちゃんの絶妙な反対するでも賛成するでもないところも、リアルで良いです。
ゆきえ先生は物凄く物凄くかわいい。
このシリーズ2冊目なんですが、もうシリーズ完結なんですね。
1巻の冒頭でプロポーズで始まったわけなんですが、それに相応しい終わり方だったと思います。
この巻では、健人の真面目さというか誠実さが際立ってました。
両親がいなくて祖母に育てられたということもあるかもしれないのですが、健人は結構古いタイプの男性。
物事にきっちり形を残したいというタイプ。
形式にこだわらず、もっと気軽に恋愛を楽しむタイプの瑛とは対照的なんですが、健人だからこそ瑛をここまで納得させたというか、半分絆したと言った方が正解なのかもしれませんが、この形に持っていけたんだろうなと言う気がします。
これまで恋愛にはそれ程恵まれていなさそうだった瑛に幸せになってもらいたいです。^^
脇役も輝いていて、健人のおじいちゃん・おばあちゃんはお話にインパクトを与えるいいキャラでした。特におじいちゃん…すごい面白いよ(笑)。
ちょっと懐かしい感じがする暖かいいいお話です。^^
瑛のママや恩師なども出てきて、ドタバタ度がUP!
それでもベースはシリアスでストーリーもまとまりがあって、
締めるところは締めていて単なるギャグじゃないところがこの作家さんらしく感じました。
夏祭り、お正月、温泉と定番ネタが続きますが、それぞれに楽しめます♪
それぞれのエピソードに、ふたりのいじらしさがつまっていて、都度ほっこり。
少しずつ少しずつ近付いていくふたりの距離感もいいです。
前作に比べ全体的に絵柄がラフになってる感じが…(笑)
私は瑛の美形が好きなので、その辺はちょっと残念でした。
浴衣やスーツ&眼鏡は良かったです(^m^)ムフ
前作からの表題もですが「月の曲線」「旅の途中」など、
各話のタイトルも素敵だなと思いました。
実はこれ、続編と知らずに買ったので、前作「未来の記憶」より先に読んでしまったんですよね・・・っ。
どうりで二人の関係がいろいろ出来上がってんなーって思ったわけですよ・・・。
それでも普通に楽しめました。まぁ前作を知らない者としては、過去のことは探り探りですが。内容のある作品でした。面白かったです。
攻めと受けはカタブツとナンパという正反対の性格で、それが同じ高校教師同士ということでその性格の違いが顕著に出るんですよね。この点、なかなか興味深いです。
健人(攻)の、優しくて、必死で、余裕ない感じが好きです。
Hシーンも良い感じです。なんていうか、Hにいたるまでのシチュエーションに萌えます。何気ない雰囲気が本当にリアルで。内容もあってキャラが立っているからこそ、こういうシーンはすごくドキドキするんですよね。
キャラが立っているといえば、おじいさん面白いですよね。いいキャラしてます。脇役の皆さんも一人一人個性的で、ストーリーとしても充実している作品でした。
今読み終えたところなんですが、とっても良い作品でした。
ストーリーの展開の仕方がとても巧いです。
つきあって何年経っても「攻め」が元はストレートだった事を心のどこかで気にしてしまう「受け」。そのせいか、真っ直ぐな「攻め」と対照的に「受け」は自分の正直な気持ちをうまく伝えられなくていつも本音以外の事を口にして喧嘩してしまう。
山や谷を乗り越えてお互いを信頼しあい2人の愛が成長していく過程がとても素敵です。
「攻め」の「受け」へに対する心の中での想い語りが胸キュン。
超お勧めの作品です。
ゴリラ系のオヤジが愛しくなる名作です。
『未来の記憶』の続編です。これから買われる方は、書き下ろしつきの新装版を買ったほうがいいと思います。私はまだ新装版は未読です。積本をある程度消化したら、買いたい。
攻めはゴリラです。オッサンで鈍感でスネ毛もヒゲももさもさにあって、でも情はたっぷりある男。
受けは美人です。遊び人だった過去を持つ。飄々とした外面の内側に、傷つきやすいハートを抱えている。
二人は同じ仕事(学校の先生)をしている。なんだかんだあって前作で付き合うようになり、今作では二人が右往左往しながら愛を育んでいく様子が、コミカルで切なく描かれてます。
出来上がった恋人たちの話としては、最上級のエピソードがつめこまれてました。
二人のバランスがいいんですよね。
破れ鍋に綴じ蓋というか、片方が片方に依存してるんじゃなくて、対等に互いを欲しているのだ。
で、愛だけでは乗り越えられないはずの現実のアレコレを、攻めはブルドーザーのように、受けは攻めの尻拭いをしたり引き戻したり、絶妙な力関係でもって本当に愛だけで乗り越えようとする。それが、説得力を持って描かれる。
エッチシーンもいちいちステキ。絡む裸体の描き方に萌えました。