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dochira sama ga ai wo tsugu
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
仁嶋中道先生は毎回ハイクオリティなヒューマンドラマBLを提供してくださる。
今作も最高、ジーンときました。
謎めいたキャラクターがいててだんだんとその秘密が明かされていくんですが、読ませてくれます。
物語の舞台は、メニューにココアしかないカフェ。店主は祖母から引き継いだ孫のイケメン男子、千波。そこにカフェの噂を聞いたとやってきた渚。この2人が少しずつ仲良くなっていく様がナチュラルでよいのですよ。
2人共他人とは一定の距離を置いて付き合うタイプなんだけど、お互いに居心地が良くてとっても相性がいいみたい。次に会う日楽しみにしてたりお互いのいいところが自然に見えたりとか。
渚くんがこのカフェにきて千波に近づいたワケがずっと匂わせで何なんだよ〜早く教えてくれよ〜とじれじれしながら読みましょう。ちょっと驚きでした。予想外でした。
皆さんはどう感じただろ。
この2人の初めての体験。とても私の好みの描写です。物語はフィクションなんだからなんでもありでしょ?って考えもあるけど、私はやっぱり初めてですんなりいったり感じまくってたりするのは嘘でしょ?って思ってしまう。あと、準備無しで行うのも。準備って慣らしもだけどお尻キレイにする事ね。コチラの作品は準備シーンこそ出てきませんが、準備してから致してました。攻めの準備描写もあってゴム買いに走ってたのと爪切りが置かれていて、傷つけないように爪しっかり切ったんだなと。
あと、受けは初体験ですが、自分でも後ろでしてたたみたいです。よしよし、それなら快感拾えるね、よかった、と思える。
未経験ですんなり入って気持ちいいなんて滅多にないでしょうよ?と思ってしまう。あと、キレイにしてからじゃないとイヤじゃない?って気になってしまうので、ちゃんと綺麗にする描写がある作品は好感度高いです。
って、話がそれましたが本当に良い作品なのでみんなに読んでほしい。あと、カフェの新メニュー見せて欲しかったから続編希望します。
シーモアで購入
密着してて見えないので修正なし。
仁嶋先生のお話は人間関係がどの作品もとても素敵なんですが、今回のお話はその人間ドラマの部分が少し重ためのお話でした。
ずっと何かの秘密を抱えた青年渚が、最後にはきちんと自分が抱えていた秘密を千波に伝えます。この部分が明らかになる事で、心がとても救われるので、重いお話でもとても充実した気分で読み終わります。
二人の関係は謎を抱えたまま、ゆっくりと友人から恋人に進んで行くのです。ゲイであることをクローゼットにしている渚。そして、オープンにしている千波。ゲイであることを千波の祖母は受け入れてくれていると聞くと、なんだか嬉しそうな顔をする渚。
この渚の言えないでいる秘密はネタバレしてしまうと面白く無くなってしまうのでここでは伏せておきます。
二人を取り巻く友人達が、良い感じなのです。一度は心無い噂話で盛り上がってしまうのですが、その後、ちゃんと良くなかったと反省したり、フォロー入れてくれたり。千波も渚も良い友人達が側にいるんです。
ラストまで読むと、「どちら様が、愛を告ぐ」の意味が分かり、ちょっと感傷的な気持ちになりました。
しかし、ずっと足踏みしたままだったカフェが前向きに動き出したのをみて救われました。
ここからは読んでから少し思った気持ちを書きます。
千波とお祖母さんの関係は、なんだか身につまされる気がしました。上手くいってる様に見えても、案外家族の関係は表面上の我慢で成り立っていそうで。その関係は本当に心からお互いを理解していたのか?千波は認知症になっても未だに娘(千波の母親)を心配している祖母の気持ちを理解出来ない悔しさだったり。ラストも結局は千波が祖母の気が済む様に話を合わせてあげて自分もお祖母さんも心の着地点を見出していましたが、本当ならもっと早く、認知症にならないうちに解決させてあげたかった問題ですよね。でも、心に折り合いを付ける事も、これからを生きて行く人には必要な事なんだろうなぁと。
その心に折り合いを付けさせてくれたのが、千波にとっては渚の存在だったんでしょうね。これは家族以外の渚だから出来たことだったんじゃないかな?と、思いました。心が優しい家族同士だと、あからさまに心に踏み込む事出来ないままだったんじゃないかなと。。
とても繊細で、完全には解決出来ない心まで表現しようとした仁嶋先生の人間ドラマの描き方はとても素敵だと思いました。
祖母のあとを継いでカフェを営む千波のもとに、客としてやってきた渚。
なんの変哲もないような出会いに見えるけれども、そこから始まるストーリーは単なる「ひとり と ひとり」の恋愛ではなく…
それぞれの過去や家族、複雑な思いを絡ませて進んでいくたくさんのドラマが詰まったものになっていて、すごく引き込まれました。
千波に"何か"を伝えるために、渚はカフェを訪ねてきたわけですが。
軽々しく口にできない理由があるようで、簡単にはそれを明かしてくれません。
この「話があるけど今は言えないんです」みたいなやり取りがただの恋愛絡みのものだったなら、後半でがっかりしていたと思います。
でも渚が伝えたかった話はそんなに軽くはなくて、そこに辿り着くまでの盛り上がりをしっかりと回収してくれるような展開が最高に刺さりました。
そしてそれを伝えるため、千波に対して誠実さをきちんと見せた渚の優しさが胸に沁み渡ります…。
高山さんも渚に話を聞いてもらえて心が救われたところがあったんだろうな。
それがしっかりと千波へも繋がってくれて、本当に良かったなと思いました。
重ためなお話の中でもふたりの気持ちが近付いていく様子はとても自然で、あたたかく想い合うのを感じられたのも素敵でした。
偶然が重なって出会った彼らですが、これからの日々が幸せでありますように。と、心から願いたくなるようなふたりのお話でした。
仁嶋先生は物語を作る天才だとつくづく思います。2人の青年が出会って結ばれる恋愛ストーリーをこんなに豊かに深く感銘を与えるお話にするなんてすごいです。作品がありきたりな話に絶対ならないのは、先生が真摯に作品を作っていらっしゃるからだと思います。こぼれ話を読んでいると、2人は実在していて先生は友達なのでは?と思ってしまうほど設定に説得力があります。今作の帯にカミングアウトしている、していない、と主人公のことを紹介されていましたが、主軸はそこではないような気がしました(うまく説明できなくてごめんなさい)。人の弱さも愛憎も信頼もすべてこのお話にあると思いました。素敵な作品でした。
1冊にこんなにもうまくおさまるなんて!と変なところでびっくりするほど引き込まれました。
自分がいちばん近くにいるから、いちばん理解しているという思い込みは、良くも悪くも人の心にどっかりと場所を占めているなと。
大きな場所を占めているからこそ安寧があり、怒りや戸惑いをともなう疑念が湧く事もあるなと。
先生も言われてますが、愛追うが好きなかたには間違いないかと。私も2作品とも大好きです。
【手離す気ねーから側にいてよ(千波)】
エロス度★
おやおや、先生の描く心を救済する愛は本当に目頭が熱くなりますね。
祖母から引き継いだカフェを営む千波と秘密を抱えた渚が紡ぐ恋物語で、2人の表情・感情の揺れ・心情描写がステキでとても刺さりました。
お互いにゲイということもあって距離を縮めていったり、2人の間に漂うむず痒い空気がたまらなく、千波にとって渚の存在・彼と過ごす時間がかけがえのない支えとなっていくのが尊いです。
渚の抱えた秘密が千波との関係にどんな影響を与えるのかドキドキしたり、2人の純愛・救済に胸がいっぱいになりました。
恋より愛を深く感じるお話しでした(*˘︶˘*).。.:*
読み終わるとこの作品タイトルの秀逸さが沁みまくります
突然の訪問者のあなたは誰?という意味での「どちら様」
誰が言ってるんだか…という少し捻た意味での「どちら様」
もぅ分からなくなってしまった時の「どちら様…」
どの「どちら様」でも間違いなく精一杯の「愛を告げて」いるのですよね
泣けて仕方ないな…これは…
ホント、なんて愛に溢れたタイトルなんだろう…(´ ˘ `*)
仁嶋先生のストーリーテリングの上手さで、繊細なお話しを受け入れる準備を千波と共に読者にもさせてくれる作品への手引きが優しく響きます
そしてきっとこれからも「どちら様」でも2人が美味しいカフェメニューで迎えてくれるんだろうな(ღ˘͈︶˘͈ღ)
って確信できる「2人から読者へ告げられた愛」に胸がいっぱいになる読後
家族だからの苦しさ、難しさ
時間が経ったからこそ受け入れられる事
後悔も虚しさも認めた上で、これからへの区切りを誰かと迎える心強さ
そんな一歩ずつを側で支え合い、恋をして愛を育む
先生の作品だからこそ伝わる、琴線に触れる1冊だったと思います
沢山の愛の在り方に触れたい方に、是非ともおススメしたい1冊です
※いつも最後に書いてる情報は今回はコメント欄に、、、必要な方のみ良かったらどうぞ
ー修正情報ー
この作品の雰囲気から今回は毎回何となく書くようにしてる修正情報はコメントに残すことにしました
丁寧な愛の描写でした…!性器描写自体は無いので無粋な修正で気を散らす事もなかったです
2人の物語の中で見たい分量の愛を交わす2人を見届けられて、幸せを感じるページでした
ココアしか出さないカフェの店員、千波と千波のカフェ「cafe faro」にやってきた渚の話です。渚はちなみにどうしても話したいことがあるのですが、なかなかその肝心の話をしようとしません。
千波は周囲に自身がゲイであることをカミングアウトしている青年で、千波と千波の母との間にはセクシャリティーのことでわだかまりがあります。
渚が肝心な話、千波の母のことを千波に伝えたとき、私も千波の母のセクシャリティーのことに全く気がつきませんでした。千波の母が感じていた性的違和、生きづらさ、あのときあんなこと言わなかったほうがよかった言う後悔、祖母の後悔が祖母の最後を前にして一気に押し寄せてきました。
受け入れる、好きになる自由もそうではない自由も人それぞれですが、みんながあと10年、20年遅く生まれていたら、多様性が当たり前の時代に生きていたらと願わずにはいられない作品でした。
祖母の店でココアだけを出す千波。ある日青年が訪ねてくる。渚は何かを伝えようとしている…。渚の目的は何なのかな。
渚が伝えようとしていたことがまったく予想外ですごく驚いた。でもそういうことだってあるよな。千波の衝撃は相当なものだったけど伝えたのが渚で良かったな。そしてあのお友達たちも
家族のいろんな形を感じました。とってもいいお話だったなぁ。渚が伝えようとした事を知ってもう一度読み直したら彼の心情が色々と伝わってきてまたグッときた。
千波×渚
ゲイとしての葛藤や、それぞれの家族との複雑な関係による
心の負荷について話し合い、お互いに聞き合うことで、
じんわりと寄り添いながら距離を縮めていく信頼関係から、
一歩ずつ恋にたどり着くまでの進展や、
その心の負荷を和らげる過程が丁寧に描かれていて、
読んで、温かくなる深刻な救済ストーリー。
認知症で老人ホームにいる祖母から引き継いだカフェを営む千波。
ある日、千波のカフェに訪れるのが祖母時代のカフェのことを知っている男・渚。
同じ25歳でゲイの2人の交流が始まる。
祖母の受け入れのおかげで、
ゲイであることを普通に言えて気楽に生きている千波に対して、
ゲイであることを隠している渚が恋愛面で苦しんでいる。
渚が孤独な悩みを千波に打ち明けたり、
千波も渚に祖母のことを話したり、2人のやり取りにほっこりする。
で、渚がどうして千波のカフェの昔のことを知っているのか?
母親が蒸発し、祖母に育てられた千波が時折見せる寂しげな表情、
その心の中には多くのものが隠されているようだ。
いろいろと気になって読み進めるうちに、
渚の千波と関わる隠し事が明らかになると・・・息を呑んだ!
真実を知らなかったために、
祖母のことに不安を抱え、母親を憎んでいる千波。
渚のおかげで真実を知って、
祖母と母親のことを理解し、
心の重荷を解放していく同時に、
2人の恋が育まれていく様子が最高。
認知症の祖母が千波のことを娘(千波の母親)と間違えて、
千波のことを忘れてしまった原因について、渚の解析に感動した。
千波と祖母の絆、
千波と母親の悪関係の理由、
千波の祖母と母親の母娘関係の背景、そして
千波のカフェのメニューがココアのみである意味、すべてが心を打たれた。
祖母の願いを2人が代わりに叶えてあげることにも思わず泣きそうになった。
性別の不一致やゲイなど内に潜む感情が、
大切な人からの理解と拒否によって変わっていく
家族との関係の深さが痛切に感じられて、その中で、
共感できる人との恋の進行が心温まる形で描かれている素敵な作品でした。