「なあ、どうしてお前は、もう一度俺の前に現れたんだ――?」

さよならのモーメント

sayonara no moment

さよならのモーメント
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神79
  • 萌×221
  • 萌5
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
10
得点
495
評価数
107
平均
4.6 / 5
神率
73.8%
著者
仁嶋中道 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
&.Emo comics
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784796415590

あらすじ

事故でこの世を去った幼馴染みの亮輔の死を引きずる春哉の前に、”自分は亮輔だ”と言う見知らぬ高校生・司が現れる。聞くと自殺未遂を止めようとした亮輔が、司の中に入ってしまったらしい。奇妙な縁で繋がった三人は、それを機に不思議な共同生活を送ることになる。司を介して亮輔と言葉を交わせて喜ぶ春哉と、春哉のために亮輔に体を貸す司。ずっとこのまま三人の生活が続くと思われたが――…?

表題作さよならのモーメント

[仮]犬飼 司(大狼 亮輔,25歳,死んだ春哉の幼馴染み)
[仮]鼓 春哉,時計屋店主

その他の収録作品

  • 書き下ろし:八月七日夜の話/カバー下漫画

レビュー投稿数10

生と死を繋ぐ、不思議で温かな三角関係

【亮輔(幽霊)↔︎春哉←司】の一風変わった三角関係ですが、3人の不思議な交流と心の機微が丁寧に描かれていて、温もりを感じる優しい読後感でした。
因みに【性描写無し・キスまで】エロ大好き人間の私でも、丁寧な心理描写と緻密なストーリーで大満足でした!

片思いだった幼馴染みを亡くし、立ち直れずにいる春哉。
そんな彼の幼馴染で事故死した幽霊の亮輔。
そして、亮輔に取り憑かれた霊感持ちの高校生・司。
春哉と亮輔は両片想いで、そんな二人を不憫に思い亮輔に身体を貸していた司ですが、いつしか春哉の優しさと温もりに惹かれるようになっていて……

粗筋からして切ない三角関係ですが、お互いがお互いを思いやる、優しくて居心地の良い関係性でした。
だからこそ、いつまでも3人一緒に…と願う彼らですが、生きる人間と幽霊ではそう上手くいく筈もなく……

辛い経験から自暴自棄となり自殺を図っていた司ですが、亮輔と春哉の優しさに触れ、不安定な少年から前向きに成長していく姿にグッときます!

前向きに歩み出す司に対して、次第に惹かれていく春哉。そんな春哉の変化に亮輔は気づいていて…
亮輔の「今を見て優先順位ぐらいつけろ」の強い言葉には春哉への"前に進んで欲しい"と思う気持ちが込められていて、胸が締め付けられました。

前に進みだした司なら、春哉を過去から引っ張ってくれる筈。そう思って身を引くことにしたんだろうな……
正直、亮輔と司の友情関係が凄く好きだったので「亮輔、消えないで…‼︎」と、成仏の瞬間は辛かった…

亮輔と春哉に出会い前向きに成長する司と、司に出会いお互いの恋心にケジメをつける二人。偶然だった3人の出会いは、タイトルにある『モーメント』の通り、過去から未来に進む為の"契機・きっかけ"だったように思います。
また、ラストで登場する百日草の花言葉には「不在の友を想う」「幸福」の意味があり、じんわりと心に沁みる素敵な演出でした。

只、司と母親の確執が解決していないようで、少しだけモヤモヤ…上下巻ならこの辺りも補完があったのかな
緻密なストーリーで毎回ハッとさせられる仁嶋先生には、是非とも長編作品を描いて頂きたいですね…!

★先生のTwitterに高校時代の亮輔&春哉が小学生の司と出会う番外編が掲載されているので、興味がある方は是非!

12

エロなし優しい三角関係×幽霊

・エロなし(最後にキスだけ)
・三角関係
・幽霊
・幼馴染両片思い
・年下攻め、年上受け

上記の設定が盛り込まれているので、地雷要素があるかたやエロ絶対な方はご注意ください。

・時計修理技能士の春哉(亮輔が好きだった)
・自●未遂の高校生司(1話で春哉に助けられ好きになる)
・事故で幽霊になった亮輔(春哉が好きだった)

この三人の三角関係ですが、ドロドロした春哉を他の二人で取り合うようなシーンはなく、好きだけどもう一人の相手も捨て置けない…なんならこのまま3人でいたいと思う…でもそれで本当にいいの?と進んでいく話です。

春哉が霊感がないため、亮輔を認知することができず、霊感のある司の身体を借りることで、亮輔と春哉は話すことが出来ます。

司が序盤、親と友達のとあることが原因で家にも友人関係にも救いがなく人生に絶望するのですが、春哉と亮輔に救われ大切に扱われることで、だんだんと守られる子から成長していきます。

春哉は亮輔のことが好きでしたがだんだんとそばにいてくれる司の方にも好意があふれていき自分の変化に戸惑う。

亮輔はそんな二人の変化を見ながら冷静に状況を見ている。

帯の文が「拝啓、愛しい人。俺の分まで幸せになって…」なので「幽霊」という設定を相まって最初からラストをなんとなく察しながら読み進めましたが、それぞれの思いが整う形で綺麗にまとまっていました!
切なさのなかにあたたかさがある優しいお話なのと、丁寧な作画に好感が持てて好きです!

カバー裏の2Pともに漫画でしたが、個人的にこのエピソード色んな想像が描きたてられて好きでした。

ちなみに、コミコミスタジオの有償小冊子も含めてみたのですが、これを見ると司の思いがさらにわかり最終的に私は司推しになりました。
これから読まれる方は是非有償も一度チェックしてみてほしいです!

6

心の支え

ストリート展開が秀逸!!!
お化けを含めたトライアングルの行方がなんともいえない物悲しさの中に幸せの光が見出せる作品。
感情の機微が入り乱れ『生と死』を繋ぐ。
表紙の絵と帯の煽り文が素敵過ぎます。


事故でこの世を去った幼なじみの亮輔の死を引きずる春哉の前に見知らぬ高校生:司が『亮輔』として現れるが、にわかに信じられずにいるが『ふたり』しか知り得ない話を始めるが…。

不思議な出会い、不思議な関係、不思議なトライアングル、不思議な共同生活。
このまま、穏やかに『三人』の生活が続くのかと、思われたがーーー。


10年後も観てみたいキャラクター達です。

3

せつなくても極めてハピエン

死が絡むお話はどうしても悲しさや切なさが勝って苦手に思うことが多いのですが、このお話は大丈夫でした!
むしろ読み終わる頃には、すべてをひっくるめて司と春哉とその関係性を愛おしく思える、そんな前向きな話でした。

あらすじや試し読みで極端に亮輔の死に拒絶反応が出るようでなければ、ぜひおすすめしたい作品です。

過去2作品もそうですが、丁寧に描かれる気持ちの揺れ動きとストーリー運びがとても好きで、もうすっかり仁嶋先生のファンです。

3

切なくて苦しくて胸がきゅーーーっとなる

前作[キミドリ]と[愛追うふたり]がとても良かったので作家買い。
小冊子も欲しかったのでコミコミスタジオさんで購入。
買って正解!とても良いお話でした。
最初唐突に始まるので理解するまで時間掛かって読み返したりしちゃったんですが、わかってからはスルスル読めます。

幼馴染のお互い好き同士ってわかってるけど両片思いのハルと亮輔。25歳の時突然交通事故で亮輔が他界。
ショックで立ち直れないハルの元に亮輔に乗り移られた高校生の司が現れて。。。
ハルと司と幽霊の亮輔の三角関係同居生活のお話です。
もう、三人共が切なくてきゅーーーっとなりながら読みました。
[司]
司の身体を借りればハルと話せる亮輔、亮輔と話せる時の表情が自分に向けられている時と違うと感じてショックを受ける司くん。あと、愛おしそうな顔でハルの姿を見つめている亮輔に2人の絆の深さ感じてしんどく感じちゃってる。(もうハルくんに惹かれてるんだよね)
[ハル]
幽霊の状態の亮輔と楽しげに話している司を見て自分には幽霊の亮輔は見えない事に切なさを感じるハル。
[亮輔]
生きているハルと司の心の距離がだんだん近くなっている事、自分はもう死んでいる事に辛さを感じる亮輔。

一巻完結のお話でよくまとまってるし、3人ともに共感出来るとてもいいお話でした。

みんな読んで欲しい。
エッチなしなので、修正もないです。
それでも大満足です。

1

とにかくすごい

作家様買い。

春哉と、亡くなった春哉の幼馴染みの亮輔と、
亮輔のことが見える司とのお話。

読む前はややこしいのかなー?って思って懸念してたんですけど
すっごくわかりやすく描いてくださっていたので
特に何も考えずに読む進めることが出来ます。

春哉と亮輔は実は両片思いだったことがわかって、そこでまず切なくなりました。
その後も切ないけど温かくて、うまく言えないけど読んでよかったなぁって思いました。

死ネタが絡んでるので悲しい気持ちにもなるんですけど
亮輔が居たことによって、春哉と司が救われたことは確かで
二人が未来を向いていることも確かなんですよ。

ちゃんと春哉も亮輔も最後はお互いに自分の気持ちを伝えられたこと
これが一番の救いなんじゃないかなぁって思いました。

仁嶋先生の作品ってとにかくすごくて、いつも感想書くのが難しいんですけど
いろんなことを考えさせられる作品だなぁって思います。

0

切なくて優しくてあたたかい三角関係

SNSの試し読みから購入したんですが、こんな三角関係初めてみた~!
三角関係も死ネタも苦手な私が見れたし満足できました。
三人それぞれお互いのことを想い気遣いあってるのがわかるので、もうずっと三人でいてほしいな~と感じながら結末を見守りました。

帯やあらすじとかで結末は予想できるというよりもここに向かっていくからなと言われてる感覚というか。ちゃんと心構えができたので、最終話の展開もしっかり受け止めることができました。

なんかコマ割り?というか画面のつくり方が映画みたいで臨場感ある感じ?
キャラの動きや心情も伝わってくるのでいろいろお上手だなと思いました。

このエンディング以外は違うと思うので大変満足です。

0

作家様の前作が好きだったので

購入。

幽霊と彼の最愛の人と第三者の三角関係(幽霊の姿は第三者にしか見えない)

ん?!河内先生の「夏雪ランデブー」みたいだね。
夏雪はNLだし大まかな設定以外全然違うんだけどね。
あちらを読んだことがある読者なら既視感感じちゃうのは否めないかな…(でも批判じゃないです!本作は本作の良さ、めっちゃあるんで以下読まれたし!)

命を助けられた恩義と実は春哉と亮輔が両片思いだと察した司は2人を繋ぐべく春哉に身体をかすわけだが段々自分も亮輔に惹かれてしまい苦しむ。

春哉も司も私欲のためにライバルを蹴落としてやろうという発想にならないのが優しい世界観。
私が春哉なら司の身体を無期限に奪って亮輔とよろしくやるか逆に司なら1人じゃ亮輔に姿を見せることも声を聞かせることも出来ない春哉なんかほっといてとっとと亮輔口説きにいくのに(醜いwww)
2人とも亮輔が好きで互いの事は煩い奴、面倒くさい反抗期!くらいに思っている反面、憎からず相手の良さも認めてる。亮輔の笑顔の為に最善を尽くそうとしている。
2人の最終的な利害は一致しているんだよなぁ。
そんな優しい2人だから亮輔も2人が好きなんだよね…

自分の想いを押し殺して亮輔には「俺が2人を繋ぎますから」て言う司が切ないし愛おしい。
お前が嫌いだ、て嘘ついて後悔に苦しむ亮輔を解放してあげようとした春哉の泣いた赤鬼の青鬼的な回りくどい優しさに泣ける。
こんな優しい2人に愛される亮輔もまた人の為に尽くせる優しい男で…
このピュアで優しい三角関係に泣きましたよ私は。

春哉が幽霊だけに3人で幸せにめでたしめでたし〜にはならんのですがね…
司は彼氏としては春哉の事を知っていてくれてその上で、死んだ人には勝てないぃぃ(嫉妬)とかめんどい事言って亮輔を苦しませない最優良物件だと思うんですよね。ハッピー3P!!て訳にはいかなかったけれどこれはこれで大円団だと思いました。ブラボー!

あと司の母親がめちゃくちゃクズです。
あんなあっさりフェードアウト個人的には許したくないなぁ!BBAと寝たっていう司の元親友、お前もな!
酷いクズだわ…

1

じっくり読んでほしい作品

仁嶋先生は登場人物の気持ちと丁寧に描いて、無理やりにエッチな段階にならなくても満足できるストーリーテラーだと思います。
今作では軽いキスのみです。
それでも大満足の切なくて優しいお話でした。


自殺未遂をした高校生、司の中に入って助けたことによって、司と話せて、その中に入れるようになった半年前に亡くなった亮輔。
幼馴染で片想いの相手、ハル(春哉)に助けを求めたことがきっかけに3人の奇妙な同居生活が始まりました。

明らかに亮輔とハルが両片想いだとわかります。橋渡しをしているうちにハルに惹かれていく司。そしてハルも亮輔だけじゃなくて司のことも気になっていきます。

司は切った手首をスリっとさする仕草が不安だったり強がったりするポーズのようでしたが、だんだんと成長してハルから貰った腕時計を触りながら勇気を出すきっかけになった時は、嬉しかったです。
ちゃんと逃げない強さを手に入れて、ホントに卒業できたんだなと思いました。

そして、卒業式は亮輔とハルにとってもポイントになる日でした。
亮輔の心残りとは、3人はどう決断するのか…。


司の身体を通しての最初で最後の亮輔とハルのキスは、亮輔が消えた後はハルと司の最初のキスに移っていくシーンが、3人のそれまでの関係を象徴するかのようで、とても素敵なシーンでした。


作品を読む前は、タイトルの「モーメント」を「瞬間」のことだと思っていました。「さよならの瞬間」を描かれている作品だと。
でも、それだけじゃなくて「きっかけ」だったり、物理の公式である「慣性モーメント」のように時計の動きだったり幽霊やいわゆる“物理”のことだったり、読み進めていくと物語を表現している言葉なんだと実感しました。
英語タイトルも「Goodbye」じゃなくて「Farewell」なのもよかったです。
最後に亮輔がハルと司に「しっかり暮らしていくんだよ」というメッセージだと伝わってきました。

表紙と最後の花は「百日草」で、花言葉は「別れた友への想い」。素敵ですね。
ホントに細かいところまで計算尽くされています。
ぜひ、じっくり読んで楽しんでください!

1

世にもやさしい三角関係

作家さま買いしてるわけではなく気になったら買う ってしてるからですかね?
タイトル買いではあるんだけど

また死んでるんだ と

ごめんなさい あらすじも何も確認しないのがいけないんだろうけど 同じ作家さまで まさか同級生死んでる設定が続くと思わなくて

引きが強いんですかね?


お話は幽霊にとり憑かれて出来上がる三角関係
乗っ取られてる最中も本人の意識はしっかりあるので 自分の意とは違って動く身体に苛立ちがね 

最後までその調子かと心配したけどそんなこともなく

前に読んだのが顔のない同級生で 今回はちゃんと存在してるのか と出だしのぐずぐずはサクッとなくなったんだけど 蓋開けたら自殺の理由がけっこうエグそうで期待に胸わく

だったんだけどさらっと流され 別のハラハラがね

そう 事情が事情なだけに仕方ないかもしれないけど 未成年者誘拐ってなことになる世の中なんでね
家出中の未成年をかくまうとね 厄介なことになるんですよ昨今は


流れ自体はいいし このご時世じゃ珍しい心温まる優しい 行き場のない子を思ういいお話なのはわかるんだけれれど


ふぁぁんたぢぃ
そうね このお話の世界には警察はいないのよッ!
そう お巡りさんはいても通報する人がいないッ!そう3人だけの世界 そう思うことで一件落着?


だいぶ脱線しましたけど 幽霊っていう存在になった彼の器を通さなきゃなにも伝えられないもどかしさや寂しさ それを受け入れる器になった彼の割り込んではいけない切なさ辛さ

それを知らずに 入れ替わらなきゃなにもわからない彼だけが幸せそうに笑うのがね


彼らと出会ったことで自分と向き合い進んだ一歩に あの日進めなかった彼らの一歩
三人でいたいのに三人ではいられない 

今をいきる二人のための決断


なんですかね 自分史上お目にかかったことのない三角関係で 泣くほどの何かはなかったけど 互いを思いやるが上手く交差されてて うん

うーーん
個人的なことそいったら そこで止まった彼が辛いなってなっちゃったんだよね
なんか気の毒過ぎてモヤモヤしちゃったというか 

春哉が司を失いたくないと思うところが薄いからなのかな? それが恋なのか 失う不安からなのかもはっきりさせてないし なにより春哉が生きたいって思うところもな…
司が春哉を思う気持ちが強く出てる分 亮輔が春哉を想って勝手に身をひたみたいになってて

いやいや 優しくていいお話なんだけどさ

6

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