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ore ga korosu itoshii hanma he
今作はとても男らしいというか直情的な性格をした受けで、魔物に対する憎しみが酷くて序盤はなかなか好きになれませんでした。でも、エンデと行動を共にする様になってからのリヒトの成長は目を見張るものがありました。
なにせ、お世話になってるのにちょいちょい家族が殺された時を思い出しては、エンデに対して憎しみを思い出すので「ヤレヤレ」って呆れてしまいました。凄く目が曇ってる人物だなぁと…。でも、それでなかなかくっ付かないので、エロが少なかったのは良かったです。
そんなエンデとリヒトの良き理解者であり、緩衝材的な役割を果たしてたのがエンデの姉のアンリエッテでした。半魔のエンデの姉であるアンリエッテの秘密も驚きと悲しみに満ちていて胸を衝きました。
憎き魔物を根絶やしにすると意気込んでいたリヒトが、エンデとアンリエッタと森の中の館で暮らすうちに、守りたいのは人間であって魔物たちを虐殺したい訳じゃないと気が付いて行くのが面白かったです。そして終盤に魔物でも人間と共存出来たり、魔物より害悪な人間が存在するという事実が明らかになり、エンデとリヒトの未来に希望が持てるような終わり方でした。
個人的には純粋で健気なエンデが魅力的でした。リヒトとアンリエッタと同じく「可愛い」と思ってしまいました。
思わぬ人物があり得ない変貌を遂げるので、登場人物一人ひとりの台詞や態度を心に留めながら読むことをお勧めします。
のっけからハードな展開が続きますが、スピード感があって読み応えありです。
想像していたよりもピリッとした部分もあり、全体的に好みのテイストで楽しめました。
男前な性格の受けの行動力や、悪だと思われている者の本当の姿…など、作中で新たなエピソードが明かされていくたびに、キャラクターへの印象が少しずつ変化していくのが見どころでしょうか。
魔法も魔物も登場するのだけれど、ファンタジーすぎず読みやすい塩梅だと思います。
受けのリヒトの真っ直ぐさと行動力の高さも良かったのですが、やはり今作は攻めのエンデが魅力的すぎて…!
とっつきにくそうな雰囲気の彼をよくよく見てみると、なんとまあものすごくかわいらしい性格でして。
あなたこんなにかわいい人だったの…?と、読み始めとのギャップがツボでした。エンデはかわいい。
不器用でやさしく愛情深い彼ですから、きっと家族から大切に愛されながら育った人なのでしょうね。
はじめは無理やりリヒトがエンデを追いかけるようだったのが、リヒトがエンデの手を取って救いあげ、暗闇から光のある方へ導いていくような構図の変化が素敵。
2人に明るくて楽しい未来が訪れますように!
ただ、恋愛関係になった後の2人のやり取りがどれも好みだっただけに、恋から体を重ねる関係性に発展するまでの描写はもう少しじっくり読みたかったなとこちらの評価に。
親しみからの想いの自覚→恋→体への流れがちょっと唐突に感じられました。
後半の2人の関係性が本当に良かったので、もっと自然なグラデーションで描いてほしかったかも。
今後逆転する可能性もありそうな発言に関しては、愛し合っている男性2人なのだからそれもありだし見てみたいと個人的には思いましたが、人によっては苦手な要素だったりするのかな。
みずかね先生おっかけで購入。攻め受けとも入れ込むところが無かったのと、少々苦手なスプラッタなところがあって思った以上にダークな感じだったので中立寄りの萌にしました。本編320Pほど+あとがき。
幼い頃に、目の前で魔物に家族を殺されたリヒト。神殿に引き取られ、神官を目指して勉強しています。家族の仇をうちたく、魔物に対峙する機会がある警護隊に入りたいと訴えますが・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
アンリエッテ(攻め姉)、カウゼル(受けの神官仲間)、ローマン(神官長)等。
アンリエッテがこの後も幸せでありますように。
++攻め受けについて
攻めは半魔。母が魔物に犯されて生まれた方。本人何も悪くないんだけど、体に紋様あるから魔物の血をひいているってバレバレ。そのため人から離れたところに姉とひっそり暮らしています。半魔なので身体能力は驚異的。あとキスで精気を分け与えることが可能です♡
生まれのせいか、自己肯定感は低いのが、やや珍しいか?
受けは家族を皆殺しにされ、魔物大嫌いという神官見習い。元気玉系統です。最後は自分から「欲しい」といって攻めに乗っかってましたよ。the男の子!という印象です。自分からはあまり言い寄ってこない攻めを、今後もリードするのかも。
元気玉な男の子受けが良いわ!と思う方でしたら是非。ちょっとスプラッタなところがありますのでご注意ください。
これすごい。
導入から、最後のエンディングまでのストーリーの作り込みの緻密さ。
テンポよく進む読み心地のいいストーリー展開。
えっ!まさかのアノ人が…!?となる、衝撃の事実…。
見せ場の総合デパートかよっていう面白さに虜になりました。
家族を殺された残酷なシーンからストーリーが始まる不穏さは、物語の掴みとしてパンチ力絶大。この世界にグッと引き込まれます。
魔物に家族を殺され、何気ない日常と幸せが一瞬にして奪われてしまった主人公・リヒト。復讐心が芽生えてしまった彼は、魔物を殺すために神官の道へ進み、魔術を極める日々を送ります。
復讐心を糧に、魔物を殺す!という仇討ちを目的としてして神官の能力をグンと高めていく彼は、神官が極める白魔術だけでは限界があると知り、禁忌とされている黒魔術の取得を目指すようになるのですが……教えを請うため接触をはかった魔物は、まさかの人物でした。
家族を失ったあの日、あの場所にいたのは半魔・マレディクス。
リヒトと彼との出会いは憎しみと怒りで始まり、当然リヒトはマレディクスのことも殺したいと思う相手なのは間違いないですが、リヒトはマレディクスに黒魔術の弟子入りを志願するという奇妙な展開になっていくのが、すんごく面白いです!!
魔物を殺すための黒魔術をマレディクスに教えてもらうリヒトの厚かましさと図々しさ(笑)マレディクスからすると、なんで自分が殺されるような黒魔術をお前に教えなきゃならないんだ?って感じなんですが、何故かマレディクスの家への居候を許可されちゃうわけです。
何がどうしたら殺したいほどの憎い相手相手が、タイトルにある"愛しい半魔"になるのかと……ずっと考えていたその理由は、この同居(修行)生活の中に全て詰まっていました。
一緒に過ごすうちに気持ちに変化が生まれていくのは王道の流れ。思い込みや決めつけで、マレディクスに殺す殺すと言いまくっていたリヒトの態度が軟化し、好きの気持ちが芽生えていく想いの変化は、BL的な部分での見どころです。
リヒト側の好意だけじゃなく、ちゃんとマレディクス側にも好意が伺えることに嬉しくなり、意外にも積極的なリヒトのお誘いモードにウヒャヒャ感ハンパなかったです。マレディクスの溺愛も分かりやすくてニヤニヤしました(〃ω〃)
2人がこうして愛を育んでいくなか、クライマックスへの高まりのシーンは手に汗握る展開がすごかったです。暗黒面に堕とされたラスボスの存在がまさかのあの人かよ…ってなるビックリ事案…((((;゚Д゚)))))))
この見応えはエグかったです。対峙シーンも文句なしの迫力と駆け引き、見事でした。
エンディングまで全てが完璧なシナリオ。脇役の面々含め素晴らしかったです。
リヒトに出会ったことで生きる喜びや生きる意味を見出し、そして救済されたマレディクス。背負ってきた苦しみから解放された彼を見て私もやっとホッとできました。
リヒトって名前は、ドイツ語で"光"という意味。
きっとリヒトはマレディクスの心の闇を晴らす"光"のような存在だったことでしょう。
正義感が強くて真っ直ぐなリヒトの名前にピッタリ。これからも2人の未来を明るく光り輝くものにしてくれると信じています。
何気に箱入り息子なマレディクスのちょっとした可愛さも面白さの一つなので、こちらにもぜひご注目下さいね^ ^
やー…!レビュータイトルどおりです。最っ高に面白かった…!!✨
本日発売のキャラ文庫さん一気に4冊購入したのですが、1冊目に手に取ったこちら、最高でした、そして残りの3冊も最高のかほりがする…
かわい恋先生、まだ2冊しか読んだことがなくビギナーです。
でも読んだ2冊ともとてもとても好きで、今作もわくわくしながら読み始めました。そして、ページをめくる手が止まらなくなった…!
以下、内容に触れつつネタバレありつつの感想レビューとなります。未読の方ご注意ください↓
そして興奮しているので、たぶんレビューが長いです。。
まず、みずかねりょう先生の挿絵が神!! 表紙からも十分に伝わる美麗さ。メインカプ二人の出会いのシーンの攻め・マレディクスのどこか寂しげな表情とか、かわい恋先生の描写と相まって素晴らしく素晴らしくて(語彙力。。)。
そして内容もまた、えっ!! そういうことだったのー!?と、まさかの展開あり、神官vs魔物との激しいアクションあり(もうこれが臨場感たっぷりで最高…!アクションもの大っ好きな自分にはたまらなかった)、攻め受け共に不憫な境遇への切なさと涙あり…と、感情が揺さぶられる揺さぶられる。それはもう、ジェットコースターのように。
以下、簡単な内容です。
舞台は魔物が住むファンタジー世界。
主人公は商家に生まれ、両親と祖母と四人楽しく日々を過ごしていたリヒト(受)です。
魔物の動きが活発になる満月のある夜、祖母が魔物に襲われ、駆けつけたリヒトと両親も共に襲われ両親は惨殺。リヒトは間一髪のところで、現れた半魔・マレディクス(攻)に命を救われます。
天涯孤独の身となったリヒトは神殿預かりとなり、神官見習いに。
神官が扱う白魔術で素晴らしいスキルを見せるも、白魔術だけでは魔物を倒すことはできないため、神殿では禁忌とされる黒魔術も習得するため、神殿を離れる決意をし、最強の半魔・マレディクスに会いに行きー
と続きます。
序盤のリヒトの祖母・両親の惨殺シーンからしてもう切ないんですが、その後明かされるマレディクスの半生もまたとてつもなく不憫で( ; ; )泣ける、、
”魔物”を全て一緒くたにし憎んでいたリヒトが、やがて行動の目的を「魔物を殺す」ということから「人を守る」ことに変化させていく様子、マレディクスとの心の交流に、胸をグッと鷲掴みにされました。
冷たく突き放すようでいて、行動の裏に優しさを滲ませるマレディクス。あああ最高に好き…!なんですが、もうですね、二人の心が通い合った後、体を重ねた後の彼がですね、最高に可愛くてもうなんて言ったらいいのか分からないーーーーー!!!!
甲斐甲斐しくリヒトのもとに料理を運び、親鳥に懐く雛のようで(←作中でもそう表現されてます)、ぴよぴよ…って声が聞こえてきそう。
ずっと人間に疎まれていたから、自分がリヒトの「恋人」になったという自覚もなくて、オロオロしてる姿に激しく萌えました。
で、そういうマレディクスに対してどーん!と言葉をぶつけて思いを伝えられるリヒト、男気溢れててまたこれが格好いいんじゃー!!
終盤の、個人的にどびっくりなお願いと、それに「いつでも」と答えるマレディクス。二人とも最高にかっこ良すぎないか…?大好きだ…
アクション、萌え、切なさ、どんでん返し、自分にとっての全てのワクワク要素が詰まった、玉手箱のようなお話でした。
あっ、そして脇キャラのアンリエッテちゃん、とても好きです!☺︎ 最後に付け加えとく…