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oyayubi ouji no hatsukoi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
おやゆび王子というタイトルから攻めが小さいのは知ってましたが、いったいどのくらいの大きさなんだろうと疑問を持ちながら読み始めました。
そうしたらある界隈の方々には堪らない内容じゃないですか⁉︎
青薔薇から誕生した時はおやゆびサイズで、そこから転げ落ちた時には6分の1サイズなんですよ。そしてミルフェは人形の家具職人として人気があるんです。ミルフェが作った部屋を占拠するほどの箱庭(模型)の描写なんて堪らなかったです。思わずグレインロードならあのドールかしら、それともあちらかなと妄想を楽しんでしまいました。
そしてストーリーもスッキリとしていて、本筋に関係無さそうなところはカットされてて分かりやすかったです。
本来のおやゆび姫は花の国の王子様と結婚するんですが、グレインロードが花の王国の王の誘惑を振り切ってミルフェの元に戻ろうとするのが面白かったです。この王が人間だった頃のグレインロードの好みドンピシャなんですよ。この辺りの描写が上手くてドキドキしてしまいました。
このお話で好きだったのはミルフェがグレインロードに愛される事によって変わっていくところでした。それはグレインロードも同じで出会ったことで成長する2人に感動でした。
童話を題材にして制限のある中でBLを書くって難しいと思うんですが、上手く書き切っていたと思いました。このシリーズ続いて欲しいです。
童話やおとぎ話好きならぜひ押さえておきたい作品ですね!かく言う私も童話が大好きで、発売を楽しみにしてました(*´︶`*)
作者さんのBL官能童話シリーズでは6冊目とのこと。私はこのシリーズ6作目にして初めての購入でした。初読みでしたが、やはり童話テイストの物語展開やキラキラ漂う世界観、ドラマチックなファンタジー性がすばらしかった。文章も物腰が柔らかく読みやすかったです。
「おやゆび姫」がモチーフになってる作品なのは、タイトルから一目瞭然。BLなので「おやゆび王子」となってるのが、当たり前だけど面白いです(´∀`*)
おやゆび姫で見たことあるあのシーンやあのシーン…素敵にリメイクされていて興味深く読ませていただきました。オリジナルの部分とリメイク部分が見事に融合していてGood。グレインロード王子と家具職人・ミルフェとのあったか同居生活がとっても素敵に描かれていました。それにミルフェがすごく良い子!彼の幸せを願わずして読むことは出来ません。
本家"おやゆび姫"はちょっとした怖さを感じたものですが、こちらはスッキリとした読後感。複雑な心理描写を絡めた恋愛模様に惹きつけられました。おとぎ話の持つ敷居の低さだったり、設定の可愛さやファンタジー要素のお陰かな、ページを捲る手が止まりません♪( ´▽`)
途中、2人が離れ離れになったときのハラハラやドキドキもストーリーを大いに盛り上げてくれる見せ場となっています。
会えない時間が恋心を育てるって言うんでしょうか…一緒に過ごしていた時より、いない時間の方がより相手を強く想ったりしてね^ ^
好きを増幅させていくグレインロードとミルフェが向かう未来は?見える景色は?
元王子の妖精と人間の恋の結末を楽しんで下さい!!
まるで童話ですね!まあそういうシリーズで設定なんですけど。
先が気になって一気読みでした。童話の元ネタもちゃんと知らないので、ハラハラドキドキ。どうなっちゃうの〜?と。
自信は愛だ!
この言葉につきますね。
ミルフェの自信のなさ、いつか来る別れに諦めと足掻くズルさ。
犬飼ののさんのお話って、主人公のズルさやエッチなことしたいって頭がいっぱいなお話がいくつかありますよね。いいです!
王子がミルフェと出会い身も心も生まれ変わって。あ〜なんて素敵な日だ〜♪
ミルフェを愛しミルフェと共に生きていく覚悟にしびれました。さすが王子、賢い!
駆け足気味な印象もありますが、とっても良かったです。王子がまっすぐで、ズルさや傲慢さもなく。ミルフェもやっぱり良い子だし。
童話要素に沿ったのか王国の部分がなぜ必要?と思いました。いや、元ネタ知らんけど。
ミルフェが幸せの種を自分で育てて、お世話も頑張ったからだよ!って言いたい。
あと印象に残ったのが笠井あゆみさんのイラストが怖くないってことかな?
個人的な印象ですが攻めはいつも怖い顔してるイメージがあって。挿絵はエッチか受けが困ってるところか攻めの悪い顔かが多いと思ってて。
でもこのお話の挿絵は明るい表情やシーンなのが新鮮でした。
作家買い。
犬飼さんの描く官能童話シリーズの最新刊ですが、個人的にこのシリーズ大好きでして。発売日を心待ちにしていました。シリーズものではありますがそれぞれ全く別のお話なので前作未読でも問題なく読めます。
未読かつ気になった方へご参考までに書きますと、順番としては「人魚姫の弟」(この作品だけフルール文庫さんから刊行されています)→「白雪姫の息子」→「シンデレラ王」→「赤ずきん王子」→「眠れる森の王」、で、今巻に続きます。
新刊となる今作品は、タイトルからも推測できるように「おやゆび姫」をオマージュした作品。
主人公はファンファリスタ国の王都の郊外で一人で家具屋を営むミルフェ。
ある日、彼は犬に襲われていた老婆を助ける。その老婆は自分は魔法使い(「魔女」と呼ばれるのはいやらしいです)だと言い、助けてくれたお礼に願い事を叶えてあげようとミルフェに持ちかける。初めは断るミルフェだったが、魔法使いになかば押し切られる形で彼女に伝えた望みは「話し相手が欲しい」というものだった。魔法使いはミルフェの願いをかなえるべく、「あるもの」をミルフェに渡してくれるがー。
というお話。
ミルフェはもともと一人暮らしだったわけではなく家族がいた。が、事故で一度に家族を失ってしまう。孤独に苛まれるミルフェは話し相手、もっと言うと同性の恋人が欲しいと願っていて。そんなミルフェの願いをかなえる形で、魔法使いはミルフェに一人の男性を与えてくれる。
ワインボトルくらいのサイズの、金髪の、見目麗しい青年を。
かつてこの国で放蕩の限りを尽くしたと言われる、100年前に実在した王子のグレインロード。
魔法使いに封印されてしまい、再びこの世に姿を現すことができるようになったグレインロード。
孤独で、恋人が欲しいと願っていたミルフェ。
一歩間違えると共依存の関係になりがちな二人ではあるのですが、お互い協力しあって生活し、そしてグレインロードが人間のサイズに戻れるように奮闘していくさまがほのぼのな雰囲気で紡がれていきます。
王子だったグレインロードは初め横柄でしてね。
ヤバ、この攻めさん好きになれないかもなあ、なんて思いつつ読み進めましたが、こんなにも立派な正統派の攻めさんになるとは…!と萌えが滾りました。かつて彼が放蕩王子だったのには理由があって、彼はその苦しみを、ミルフェと一緒に乗り越えていく。ムネアツです。
「おやゆび姫」ですから、カエルにさらわれたり、はたまたミルフェ以外の人物に求婚されたり、と身体の小さなグレインロードにはなかなかハードな旅が待っているわけですが、様々なハードルを乗り越えて恋人になる二人の姿に萌えが滾りました。
どちらか一方の身体が小さくなる、というストーリーは時々見かけます。
「〇くんの恋人」とか。
身体が小さくなってしまった恋人たち、という設定って、子どものころに好きだったお人形遊びと近い部分があって、ロマンがある。着せ替えたり、家を整えたり、自分の好きなように楽しめるわけですよ。
が、今巻はミルフェはグレインロードと出会い、彼が生活しやすいように工夫し、そして、元のサイズに戻れるように心を配る。子どものころに楽しんだお人形遊びと、好きな人に少しでも快適に過ごしてほしいと願うミルフェの想いがリンクして、楽しいし萌えるし、心がほっこりするしでめっちゃ良かった。
攻めさんの身体が小さい、ということで、そうです。
エチエチなことはできないわけですよ。どうなっちゃうのかな、と思いつつ読み進めましたが、最後は無事大団円。
犬飼さんの今シリーズは途中ドカンと痛い展開になることもままあるので最後の最後まで気を抜けませんでしたが、終始温かく優しい空気感に満ちた作品でした。
このほのぼのストーリーに色を付けるのが笠井画伯。
可愛い…。
美しい…。
エロ綺麗…。
と、今回も画伯は最高でした。もう表紙!
これはジャケ買いされる方多いでしょうね、うん。と思わざるを得ない可愛らしい絵柄でした。そして、この表紙の可愛さに見合った内容でもあります。
何もかもを持っているように見えて、その実何も持っていなかった裸の王子・グレインロード。その彼が、すべてを失った後で手に入れたものは、彼が欲しくて、望んでやまなかった見返りを求めない深く、温かな愛情。
読み始めた時、家族を失い孤独感に苛まれていたミルフェの恋の成就のお話なんだと。そう思いつつ読み始めましたが、今作品の主人公はグレインロードなんじゃないかな。
読後心がほっこり温かくなる、そんな優しい1冊でした。
とっても可愛く、心が温まるおとぎ話ファンタジー・:*+.
なんとなんと、今回の犬飼のの先生の作品の主人公は「おやゆび王子」!こんなに小さい攻めのお話は初めてで、わくわくしました。(※初めは「親指サイズの受け」の間違いかと思ってた)
BLの可能性って無限なのね…と変なところで感心しました笑
こちら、”童話シリーズ”として5作目の作品なのですね。その他のシリーズ作品は未読で、今回が初の童話シリーズでした。
「おやゆび姫」をもとに作られたお話で読者としてもキャラや展開をなんとなく知っているので、お話の世界に入りやすかったです。
それゆえに…とも言えるのですが、ハラハラしたりどうなるの!?といった興奮はそんなになく、最初から最後まで「微笑ましいな♪」という感じだったため、少し物足りなさを感じたかな…。そう感じたのは多分、朝方ハラハラドキドキのお話を読み終わったばかりで、まだストーリーへの興奮を求める気持ちが残っていたからかもしれません。
そしてミルフェは元々「同性の恋人が欲しい」と願って王子を得た(?)ので惹かれるのも納得なんですが、王子がミルフェに惹かれていく過程をもうちょっとじっくり読みたかったな〜という気も。
とはいえ、受け、攻めともに魅力的なキャラで、萌える部分が随所に!
ミルフェは文句なしに健気で一途!!可愛いいいい〜と叫びたくなっちゃうくらい。
そして王子はまず、見た目が素晴らしいです←
笠井あゆみ先生の神イラストに萌え転がる…というより、もう身悶えしました。コミコミさんでアクリルコースターも購入したのですが、本と並べると感嘆のため息が…本当に美麗・:*+.
そんな王子はちょっと我儘だけど、百年後の世界に順応しようと努力し、ミルフェを見習い自力で稼ごうとしたりと、努力家で柔軟な面が素敵な攻め様でした♪
特に個人的に萌えたのが…出会って数日後、ミルフェが王子に剣を作ってあげようとしていることが分かった時。
王子が初めてミルフェに対して「ありがとう」とお礼を言い、嬉しそうな様子を見せるんです。
挿絵はないんですが、なんだかミルフェと王子がニコニコし合っている姿が想像できて、きゅーんとしました。
あと、二人が初めて体を重ねる時のグレインロードの言葉責め。。これ、たまらんかった…!
乱れるミルフェも可愛過ぎました◎
ということで、100年ぶりに目覚めた放蕩者の美王子(おやゆび王子)×家族を亡くし天涯孤独で家具屋を営むミルフェのお話。
魔法使いのおばさんを野犬から助けたミルフェが、ひとつ願いを叶えてあげると言われ、同性の恋人がほしいと願う。
随分と背の小さい、そして100歳と年上だけど爺さんではないから、と魔法使いの言う通りにしたところ、大きな薔薇の蕾が開花し、ブロンドが綺麗な全裸の白い青年がうずくまっていた。
これが、攻め。
攻めは、元のサイズに戻してほしくて、この魔法使いに受けとともに会いに行くことにするのですが、受けも仕事がありすぐには出発できない。
それまで2人は一緒に過ごし、王子と側仕えみたいな関係でしたが(受けは攻めに尽くすのがお好みのよう)、少しずつ心の距離も近づいていく。
そして無事に出発したが、道中で数年に一度の現象、血の月が起こり、攻めは魔法使いに会うまでもなく元のサイズへ。
けれど、血の月が終わり元のサイズに戻ってしまった攻めは、受けに気づかれることなく川に流されてしまい、、、
と、波乱万丈展開でしたが、このシリーズでは一番かわいいお話だったと思います。
そこまで痛いとか、苦しいとか、かわいそうとかはなく、むしろ終盤で王子と再会した魔法使いの言葉と同じような、放蕩王子の成長に拍手したくなる愛の物語でした。
官能度もかわいいお話に合わせたカワイイものでしたが、挿絵が笠井先生ということもあって、そこはやはりえちえちでした!
ぜひご自身の目で確認していただきたい。そう言いたくなるほど、ニヤつきたくなる官能的な挿絵が何枚かありました。(思い出してまたニヤつく)
犬飼先生の官能童話シリーズ過去作、原案の「おやゆび姫」ともに未読です。
内容のリンク点などの評価はできていません。
ただただファンタジーを読みたくて手に取りました。
その点、攻の王子様がボトルサイズの妖精かつ箱庭で生活、
尽くし系受の方がまさかの巨人扱い、
なのにこのトンデモサイズ感のまま両想いに?という設定は、
作りはわかりやすいわりに、ファンタジーBLに落とし込むには斬新さもあり◎。
現実を忘れ、欧風の世界観にしっかりと引き込まれました。
ただ、設定は結構キャッチーでパワフルなわりに、中身や展開はあっさり軽めだったかなぁー。レーベルの雰囲気やページ数の制限もあるのでしょうが。
良く言えば難しいところがないので、サクサク読める。
悪く言えば深みや考察しがいが少ないので、繰り返し読みたい気持ちになりにくい。
犬養先生の文章自体はお上手で、事実ベースの展開描写はかなりわかりやすいです。
つまり
「庶民の受が、妖精の姿をした王子様と出会いました。
王子様は箱庭での生活を始めました。
しばらくして妖精から人間に戻してもらうために2人は旅に出ました。
ある晩、月の力で王子が大きくなり、2人は愛し合えました。
しかし再び小さくなってしまい、2人は一瞬はぐれてしまいました。
けれど、再会して最後には王子様は人間に戻り、仲良く暮らしましたとさ、めでたし、めでたし。」
というアウトラインの書き込みは無理無駄がなく美しいのです。
ラブシーンの描写もわりと濃厚でライブ感や迫力があり楽しめます。優美なイラストとの相性もばっちり。
一方、背景や葛藤の心理描写はことごとく控えめですね。
基本的なところで言うと、ロードがミルフェに恋をした、しかも初恋だった理由やきっかけ、情熱の高まり方はほとんど書き込まれていないような。
尽くしてお世話してくれたから?同性愛を責めなかったから?熱い視線を向けられていたと感じたから?……くらいの情報ですかね。もうちょっと欲しいかなあ~。
あと、なぜ放蕩息子を演じなければならなかったのかももう少し解説して欲しかったかなあ~消化不良気味。でもそこを掘り下げると、たぶん長くなるし暗くなりそうなんだよな~。
魔法使いも1回人間に戻るの無理って言った後、ウソウソ戻せるよーってあっさり翻ったのがちょっと肩透かしかなあ~。でも童話ベースならこんなもん?
ロードを誘惑してくる綺麗な妖精さんも、結局かき回すほどではなく、モブよりちょっと上の扱い止まりでキャラの使い方もったいないかなあ~
などなど読みながら多少もんもんとしました。
とはいえですね、最初に言ったようにレーベルとぺージ数的にはこのくらいが妥当なのかなと納得できるクオリティではあるんですよ。完成度が低いわけではない。
BLや小説の超初心者でもなければ(一応シリーズものだし、トンデモ設定だしそんな方は今作の読者には少ないとおもいますが……)、既定路線で予測、補完しながら読めば全然問題なく楽しめると思います。
むしろ一から十までダラダラ説明されるより快適と感じる人もいるかも。
ルビー文庫らしい手軽さと、物語の深堀り描写は、ページ数のトレードオフ関係なのかもしれません……悩ましい。
個人的にはページ数が増えても深堀りエピソードのあるタイプが好みだったので、今作は楽しめましたが萌え爆発までは行かなかったかな。
評価刻んで良いなら☆3.8くらいです。
のの先生だし笠井先生だしマストバイ。素晴らしい。ほんとにうまいなあ・・・と思ったんですが、圧倒的な何かがあった訳ではなかったので萌2寄りの萌にしました。いやほんと上手いなあと思うし、読後感が良いんですよっ童話シリーズなのに(笑)。
ファンファリスタ王国で一人、家具職人として生計を営むミルフェ。ある日ベリーを摘むべく森へ出かけたところで、野犬に追い詰められていた老婆を助けます。なんでも魔女らしく、お礼に種を貰ったのですが、それは花の妖精の種らしく・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
各種妖精たち、黄金の百合の王、魔女ぐらい。黄金の百合の王が一枚挿絵あるんですけど、人間じゃないって一目で分かるし畏怖の念を抱くんだけど、とにかく壮絶に美しいんですよう・・・恐るべし笠井先生。
++攻め受けについて
受けは家族をみんな亡くしてしまい独りぼっち寂しさを感じている家具職人さん。ゲイってことに引け目を感じていて、魔女にいただいた種から出てきた王子が話相手になってくれて、すごく嬉しく感じている控えめさんです。手に職を持っているってのがいいですよね~
攻めはとっても優秀な次男坊、ちょっと出来の悪い兄王子のことを傷つけてたんだなあ・・と百年経ってようやく理解した放蕩王子。王子らしく最初尊大なんですけど、ミルフェがあれこれ工夫して物を作っていく様子をみて、もの思うところがあったらしく、自分でも何かして金を稼がないと!と思う方なんです、エライわあ。自分に出来ることをあれこれ考えるのがエライ!
あと、王子が最初に目覚めた時のショックの受け方、あれこれ受け止め消化するまでの間の戸惑う様子が、すごく良かったです。そうよね!ってとても感じるんですよね。目覚めてすぐ「はいそうですか」ってなる訳ないじゃんって思うんです。良かったわあ。
攻め受けとも良い感じの方なのと、最後の最後がほんとに良くって。一枚笠井先生が挿絵入れてくださっていまして、最高に爽やかな、「おお、よし!頑張ろう!」と上向き気分で終われる一冊でした!レビュータイトルの「!」は「良い!素敵!うまい!」などを凝縮した「!」です!
犬飼のの先生の作品は複数、拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
ファンタジー 4
健気 3
しんみり 2
エロ 2
な感じだと思います。
小さな王子様のグレインロードさん×家具職人のミルフェくんのカプです。
家具職人のミルフェくんは、森の中で困っていた魔女を助け、そのお礼に花の妖精の種と妖精が見えるようになる金の粉を貰う。そして種を育て、青い薔薇の蕾から現れた薔薇の妖精は親指程の大きさの王子様で…。
官能童話シリーズ。今作はおやゆび姫が題材となっています。因みに、私はおやゆび姫の内容をあまり知らないのですが、それでも楽しく読むことが出来ました。
元々人間で、舞台となる王国の王子であったグレインロードさん。しかし魔女の不興を買ってしまい、妖精となり100年間眠らされてしまっていた。
最初こそ、目が覚めたら100年後、自身が小さな妖精となり、目の前には巨人に見えてしまうミルフェくん、と動揺や混乱してしまうグレインロードさん。だけど、落ち着きだしたら、元々王子様なので傅かれていることに慣れているからか、ミルフェくんの甲斐甲斐しいお世話に色々と要求してきます。
でも、話し相手が欲しかったミルフェくんからすると、グレインロードさんとの生活は楽しい様で、ミルフェくんの健気さが可愛いですね。それにグレインロードさんも100年前の時は、放蕩王子と言われていたが、ミルフェくんと過ごす内に好感が持てる真摯さが垣間見えます。
しかし、魔女の居場所が分かってしまい、元の人間の大きさに戻ってしまったら、グレインロードさんはミルフェくんから離れてしまうのか…。
グレインロードさんに想いを寄せるミルフェくん。人間に戻りたいグレインロードさん。2人の関係や待ち受けている困難など、少ししんみりする描写もあり、再会するシーンではウルッと目に涙が溜まりました。どんな展開になるのか気になって、読む手が止まらなかったので、是非とも読んでほしいです。
官能童話シリーズ、個人的には二冊目。前に読んだのが「白雪姫の息子」で、あのどろどろ感を想像して最後まで何かあるかも?と警戒しながら読んでいたので、あっさり終わってびっくり。
今作単体で見ればほっこりできる読みやすい作品だと思う。
おやゆび姫がモチーフの作品。ミルフェは家具職人として一人で生計を立てる19歳。自分に自信がない、いつものBLの受けって性格でも、謝るばかりでなくお礼も言える子だったのが良かった。
王子は百年前には蛮行を働いていたらしいが、全てが具体的に描写されることもなく、ミルフェが夢で見たエピソードでは印象が悪くなるほどでもない。ミルフェに出会って改心したとあるので、対比を分かりやすくする意味でもう少し過去の悪行を知りたかった。
二人が離れ離れになって王子視点になると、王子はミルフェの内面を理解していたのが分かって良かった。意外にちゃんと見てたんだなあと。
百合の王に見初められる展開は、簡単に逃げ出せてしまって肩透かし。王子がグラつきながらも浮気しなかったってとこが重要なのかな。
魔女に会いに行ってからも、ちょっと説教されるくらいで、あっさり人間に戻る薬を手に入れる。その後に襲って来た花の王国の追っ手も、小さな嫌がらせだけであっさり去ってしまう。
ここからさらに何かが?と期待していたら終わってしまった。電子で残りページ数が分からない状態で読んでいたので、終わったことに本気でびっくりした。王国を怒らせたなんて、もっと大変なことが起こるかと思って読んでいた。
これが短編なら神評価!ページ数が少ないのもあるが、作品の重さ的に文庫一冊分の満足度には届かない。どろっと濃いシリーズだった印象が強く、読む前に覚悟しすぎたのかも。正直物足りない内容だった。