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seirei wo yadosu kuni seirai
長編ファンタジーは飽きてしまうので得意じゃないのですが、気になり購入。一巻まで読了です。
結果は読んで正解でした!
ひとつの精霊をふたりで所有する精霊師(神獣師)。最高です。読み始めから鳥肌もの。作り込まれた設定に惹き込まれて夢中で読んじゃいます。運命の番好きの私にはたまらない関係性でした。
登場人物が多くて名前がなかなか覚えられないとか、物語の核になるメイン主人公の出生の秘密が頑なに明かされないとか、気になるところはあるのですが、そこをひっくるめてもほんと面白くて、「もう!」と思いつつも最後まで読み続けるのだろうと思います。
最近読んだBLの中で一番にオススメかもしれないです!
壮大な長編「精霊を宿す国」の最初の一冊です。
主人公達が出会い、唯一無二の半神へとなっていく様が描かれています。
精霊を体内に宿す依代とそれを操る操者。その宿した精霊の力を使い国を守る神獣師、精霊師。大国に挟まれ精霊の力で自立独立を守るヨダ国。
設定が壮大かつ緻密で、その上で魅力あふれる登場人物達が己の宿命と唯一無二の半神の為にもがき生き抜きます。
この青雷の巻は物語のスタートでありこれから通奏低音の様に全てのエピソードの根底に流れ、それらを結びつけまとめ上げる主人公2人の話でもあります。
とにかく、読んでください。これからガッツリ物語は進み、読者は首根っこを掴まれ引き摺られていきますから!
主人公のオルガは物語の当初14歳と年相応もしくはそれ以上に幼いのですが、キリアスという半神に出会い、自身の出生の秘密を知り、様々な経験を通して国を守る神獣師へと成長していく様が見事です。
また、佐伊先生の作品はストーリーと恋愛の絡め方が素晴らしいと思います。最初は小さな想いだったものも、あの経験があったからこそ今、このキャラはこの境地に至っているのだと納得感があります。互いにぶつかり合い、困難を乗り越え、他者との関わりにより深い愛に変わっていきます。長編ですし登場人物もとても多いですが、全てが繋がっています。そして、登場人物それぞれに色んな愛の形があることも素敵です。
吉茶先生のイラストは巻頭の登場人物紹介のほか、挿絵もありとても豪華です。シーン選定もすごく良いです。web版で読んでいた頃よりも解像度が上がりキャラや作品への愛が更に深まりました。このイラストだけでも購入する価値があります!
お話のベースとしてはシリアスですが、同著の「竜王の婚姻」と比較すると今作では思わず笑ってしまうコミカルなシーンもあり幾分明るいです。いずれにしても感動的なエンドなので、ぜひ最後まで読んでいただきたい素晴らしい作品です。
この「青雷」は我慢我慢の一冊だと思います。かくいう私も登場人物の多さと人間関係と神獣師という設定に難儀して、何度も何度も冒頭の人物紹介に戻ってなかなか読み進められませんでした。
更に登場人物に共感出来なくて途中で断念するか…でも「黄金の星」買ってるし…と、途中で他の本に寄り道しながら何とか読み終わりました。
「黄金の星」まで読んでますが、こちらの「青雷」はこちらの世界観に慣れる練習だと思って頑張ってください。絶対面白いですから。
だってあんなに子供っぽくて腹が立ったオルガが愛おしくなるし、キリアスの父親であるヨル国の国王なんてムカついて「そんな国滅びればいいのに!」って思ってたのに王様を応援したくなってましたから。www
WEBでの方は読んでませんが人気があるのが分かるような気がします。3冊目が来年の1月らしいですが、もっと早く出して欲しかったです。
「精霊師は、必ず二人で一人。 一つの精霊を二人で分かち合う。」って甘美なようでいて残酷でもあるんですよ。この半神が唯一無二である世界観を是非堪能して欲しいと思います!
大好きな作品の書籍化。
佐伊先生の生み出す魅力的な世界感が光る精霊と共に生きる国を舞台とした長編ファンタジー。
とにかく最後まで読んで欲しい。Webで出会った時の衝撃は未だに忘れられません。こんな凄い作品を書く方がいるのかと、なんで商業化してないんだと。読み終わった後にはこの作品の虜になっているはず。佐伊先生はどうしたらこんなにすごい作品が書けるのかと思うはずです。
世界観としては、基本2人で1つの精霊を宿す精霊師。互いを半神と呼びます。
国の事情と過去の出来事、それぞれの抱えていることが複雑に絡まりあっています。
メインカプはキリアス×オルガ。
王になれない事が決まりやさぐれて、神獣である青雷を身体に宿していたオルガと無理やり半神となるところからスタートします。
それぞれの唯一無二の半神への想いと歩みに何度も胸を打たれ何度読んでも涙がます。本当にどのカプもキャラクターも魅力的すぎるのです。
全4巻、あの大団円を商業版でも見届けたいと思います。