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大学4年、就活、夢、同棲 二人はまだ愛の途中――
yoake no koe wo kiiteyo
櫻川なろ先生の作品は初読みでした。初読み作家さまは自分の好みに合うかいつもドキドキするのですが、読んでるうちに春喜を応援している自分がいて、いつの間にか夢中になって読んでいました。
春喜がたまにデフォルメで猫になるのが凄く可愛かったです。一見チャランポランに見えてその実、真っ直ぐに芯の通ったところに好感が持てました。
そしてイケメンで優秀で温厚でそつのない港人の過去と抱えている問題がしんどくて、春喜が港人と一緒にいる事でどんだけ救われていたのかを知ると切なくなりました。
就活という見えない壁に追い詰められて、悪気無く見下した言葉をぶつける友人たち、そして春喜の外見に惹かれて思いのままに売り出そうとする音楽事務所。春喜との未来の為に頑張る港人の前に現れた過去に繋がる人物などによって、初めて2人は大きくぶつかり合うことになります。
ハッキリ言って結末への持って行き方とかは想像通りなのですが、そこも含めて読後感が凄く良い作品でした。
何気なく手にした作品でしたが、これからも櫻川なろ先生に注目して行きたいと思いました。
↓ネタバレ含みます!
単行本にまとまったら買おう〜とチェックして楽しみにしていました!優しい最高な彼氏の港人も懐いた猫のように可愛く甘えつられて明るくなれるような春喜も良かったです!
1話の時点で付き合っていますが、過去の出会いや付き合うに至るまで、付き合った後初エッチを迎えるまでも描かれているのが良かったです!二人の今までを知ることでキャラに対する思い入れが深まりました。
そして現在軸ではそれぞれトラウマ持ちのゲイゆえの悩み、人生の帰路に立ったゆえの悩みをそれぞれ抱えています。基本明るくて暗い過去に囚われた思考を照らしてくれるような春喜と出会えたこと、穏やかで優しく欲しい言葉や必要な言葉をくれる港人と出会えたこと、二人ともお互いに出会えて良かったです。お互いが大事で大好きなのがとても伝わってきました。
そしてメインカプも良かったんですが個人的にはとにかく作中に出てくる港人の元カレカプが気になりました…!秋元は最初登場した時はただの嫌なやつなのかと思ったんですけどね、悪い人ではなさそうでした。メインカプじゃないので匂わせ程度ですが幼馴染であり、攻め?のせいで受け?が自傷的になり、今も攻め?がそばにいるにも関わらず拗らせている…この二人の過去やこれからどうなるかが気になって仕方ないです…!スピンオフ出てくれ…と切に願います。描き下ろしでは港人の過去としてこの二人の拗れた過去や今が垣間見れるので雑誌で読んでた方もぜひ!
メインカプのお話も良かったんですが、作中に出てくる別のカプの関係性や拗らせ具合が刺さりまくってスピンオフを願わずにはいられません。気になる別カプの件を抜きにしても二人の関係性を出会いから知れて満足度の高い一冊でした!
就活で苦しむ学生。
その中で大手企業に就職できそうな彼と、音楽でやっていこうとしている彼。
就活している人たちから見たら、羨ましい二人だけれど、内面はずっと苦しんでいる。
この作品の主人公だけじゃなくて、モブで出てきた名前のない登場人物も、外から見てわからない、辛い気持ちがたくさんあるんだと思います。
ゲイであることに苦しんで来た港人にとって、明るくふるまう春喜は癒しだったんだろうなと思います。好きだけど、友達のままでいたい。だからずっと気持ちを隠していたんだろうな。
春喜が勇気を出して告白してくれて良かった。
春喜は強いなーと思いました。自分が音楽でやっていきたいと思っているのに、自分の曲より、ルックスと声だけを求められて、辛くて悔しい思いをしているはずなのに、港人のピンチに駆けつけてくれるところ、かっこ良かったです。
2人の初エッチの時、具体的にエッチの事まで考えていなかった、心の準備が出来ていなかったのに、港人の心の動きを察知して、えっちを受け入れてくれたり。
なんて男前なんでしょう!
春喜は大きく売れなくてもいいから、固定客の心をつかんで、長く愛される曲を作ってくれたらいいなあと思っています。
港人は会社で人望を集めて、会社にとってなくてはならない人物になってほしい。
カミングアウトしても、会社の人から祝福されるような人物になれると信じています。
最初、会社の秋元さん、滅茶苦茶悪い顔していたけど、悪い人ではなかったですね。
みんな幸せになれますように。
なろ先生の『道頓堀フライングジーザス』を読みとても良かったので、他の作品もと、こちらを読みました。
表紙の感じから、ほっこりしたお話かと思ったのですが、読んでみると途中ネガティブな展開に。
でも、それらを忘れさせる話の持って行き方が、なろ先生の素晴らしい所だなぁと思いました。
攻の港人は、大学生で就活中、受の春喜は同じく大学生だが、ストリートミュージシャンをしながら音楽の道を志す。
そんな2人のラブラブな生活から話は始まるのですが、港人は自分がゲイである事を普通ではないと友達や親に言われてきたため、春喜との仲を周りには内緒に。
高校生の時に、ゲイだと言う事が周りにバレてしまい、ヒドイことを言われ耐えていた港人。良い会社に入り、真っ当なフリをする。そんな呪いのような言葉を親から言われ精神的に追い詰められた時に出会った先輩と付き合ったが、それも港人にはマイナスでしかなかった。。。
この辺りがかなり暗くなるのですが、現在の春喜の明るさが救い!
二人共自分の生き方に、途中不安を感じてしまうけど、互いがいるから助けられたし、ハッピーエンドなのが本当に良かったです。
かなり重い内容だし、もう少し先輩との関係や、その先輩の彼氏のことも深く知りたかったけれど、これを1冊でまとめられていることもすごいと思います。できたら、この先の2人も見てみたいので、続きを!!と願うばかりです。
大学の同級生カップルのお話で、ゲイとノンケ2人のBLです。
既に恋人同士からスタートしている物語で、自分たちの関係についての考え方の違いや、進路について思うことを絡ませながらのストーリー展開。トラウマな過去にも触れながら、最後はほんわか温かくなるお話です(*´︶`*)♡
内容を少し説明しますと…
絶賛就活中の大学4年生の港人と春喜は、周囲には内緒の恋人同士。港人は企業の就活中で、春喜はストリートで活動するミュージシャン志望です。
2人は性的嗜好は違いますが、惹かれ合うように恋人同士になり幸せな日々を送っているものの、周りに関係をオープンにしたくない港人と、それを気にしない春喜との間で交際に関しての考え方の違いがちょっとだけあります。
港人がなぜ交際をオープンにしないのかは、過去にゲイバレしたトラウマに起因しています。そして過去の話を全くしないのも、春喜はモヤモヤするところ。前半は港人に絡む謎な部分が多めです。
冒頭の2人の幸せシーンとは裏腹に、ストーリーが進むにつれて陰りが出てくる展開にドキドキヒヤヒヤ。春喜視点が多いので、どうしても謎多き港人に不安にさせられてしまう部分が多いです。
恋人への不安や不満とまた別に、春喜の進路もまた不安定で気持ちはグチャグチャ。いつも元気印の春喜の本音の部分が浮き彫りになっていて胸がチクチクするけど面白いんですよ〜
私としては。
進路も含めた2人の恋愛についての考え方の擦り寄りをまるっと描いていたら、心理描写が映える一冊になったんじゃないのかなって思いました。
というのも、港人の元カレが登場するんですけど、メンヘラ過ぎてヤバい人…ある意味存在感ありまくりの人物だったので、この一冊に纏めるにはちょっとページ足りない。
港人と春喜の恋愛問題も、元カレエピソードも中途半端に処理されてしまったように感じちゃったんですよね。
例えば前者を1巻、後者を2巻とか。港人と春喜の関係中心にじっくり読みたかったです。
港人の元カレ・眞澄は港人の幸せを願わず、港人のトラウマを利用して自分に縛り付けるような男。そればかりか、自分の足元にある幸せにも目を向けず、いつまでも被害者意識が強くて、それを港人にも強要するような人物です。
でもこのメンヘラ具合…何があったからそうなったのかを知りたい気持ちもあるし、眞澄の現恋人との関係もすっごい気になりました。なので、サラッと流さずにじっくり読ませて欲しかった!
春喜は同性でも好きな気持ちをポジティブに受け止めて明るく前向きなので、港人にとってかなり救われた部分も多かったはず。一緒にいて楽しそうにしているのが何よりの証拠です。
春喜の作る曲に「自由でうそがない」と評価しているのも、ゲイを隠してきた自分にとって眩しく見えたのかな、なんて思ってしまいました^^
港人が仕事を頑張っていく理由が、いつか自分たちの関係をオープンにできる人に出会いたいからっていう理由なのが素敵〜!
前を向き始めたのって、春喜との関係にその先のステップアップを考えてのことかも。…なんて想像してしまいました(笑)
またどこかで2人のそれから…を見れたら良いなって思いながら、幸せな気持ちで読み終えました♪
可愛いくて癒し系な表紙を見て、いちゃいちゃ甘い日常物なのかな? 試し読みをしてみて、出だしからヤってたから、えっちめのシーン多いのかな? なんて思いながら読んでみると……思ったよりシリアスめでした笑
もちろん優しい甘さもありましたよ!
自分のことを認めて見守って支えてくれる人に出逢うって、きっと奇跡なんだろうな……
二人には今まで抑圧されてきた分、存分に自分達らしい素直な生き方をして欲しいなと思います( *´ `*)
2023/08/27 完走
ともに大学4年で同棲中の港人と春喜。
就活や音楽活動、これから先のふたりのこと。色々な悩みや葛藤を抱えながらも自分たちらしく未来を選択していく、そんなお話だったように思います。
お話は可愛いいちゃいちゃから始まっていて、恋人との時間を楽しんでいるふたりはとても幸せそうで。
でもやっぱり楽しいばかりではいられない現実がそれぞれの考え方や目指す方向から突きつけられるという重たい場面もあり、緩急のついた展開にすごく引き込まれました。
ゲイだということに引け目を感じている港人は、春喜との暮らしに幸せを感じながらどこか浸りきれていないところがあって。
臆病になりすぎているようにも思えるのだけど、そうなっても仕方のない過去があるのがすごく悲しかったです。
いつも明るい春喜もまた、自分の立ち位置を冷静に分析している様子はきちんと大人なんですよね。
でも港人にさえも明かしていない部分のギャップは素敵だったけれど、なんとなく切なさも感じてしまったのでした。
抱え込んだ気持ちのせいですれ違ってしまうのでハラハラしたけれど、それを乗り越えた先の未来がふたりらしいものになっていたのが本当に嬉しかったです。
お互いに見せてこなかった心の内側を見せたことで、その繋がりがより強くなったのだなと感じました。
港人の元カレ達も結構気になる存在だったので、また違う目線で彼らのお話も読んでみたいなと思いました。