ひとりで夜は越えられない

hitori de yoru ha koerarenai

ひとりで夜は越えられない
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神135
  • 萌×262
  • 萌23
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
31
得点
996
評価数
225
平均
4.4 / 5
神率
60%
著者
松基羊 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
シュークリーム
レーベル
from RED
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784910526331

あらすじ

1950年代、日本。 征四郎は、戦争のトラウマから夜ひとりで眠ることができず、 うだつのあがらない日々を送っている。 そんなある日出会ったのは、優しい駐在アメリカ兵・ジム。 ジムは、征四郎に一目惚れをしたのだという。 これは、この人生を変える絶好のチャンスなのかもしれないーー…。 打算から始まった関係だったが、 甘やかに抱きしめられ眠りにつく日々は、 次第に征四郎の心を溶かしていく。 しかし自分たちが共に生きていく未来を思い描けずーー…。

表題作ひとりで夜は越えられない

米国軍人
キャバレー従業員

その他の収録作品

  • Bonus Track

レビュー投稿数31

切なさと攻めの溺愛・包容の海に溺れる

はー……たまらなく胸打たれる、切ないお話でした。。

溺愛スパダリ外国人攻めを求めていて見つけたこちら。
スパダリ、とはちょっと違うワンコ形アメリカ人・ジムですが、
もうめちゃくちゃ女心をくすぐられるというか、なでなでしたくなっちゃう大型ワンコでした。

終戦後、アメリカ進駐軍の占領下に置かれた日本。
そこで偶然見かけた受け・キャバレー従業員の征に一目惚れしたジムが
キャバレーへとやってきて、征に声をかけー

というところから始まる、”恋してはいけない相手”とのロミジュリストーリー。

当時のアメリカでは、同性愛は違法だったんですね。。

父親からの暴力と威圧に負け、「離れる」と口にした征を庇うジムの言動が切なくて、
胸が締め付けられました。

一途に思いをぶつけてきて、体は興奮しているのに
「征が自分を好きになってくれるまでは」と言って体を繋げようとしないところ、
大きな体に似合わぬ可愛い言動にもう、読んでるこちらも絆されっぱなし。

ていよくジムを使用しようとしていた征が絆されちゃうのも納得です。。
こんな一途健気ワンコ、敵国の軍人だとしても憎めない〜!!

徐々に明かされる征の過去、その経験とトラウマの重さにも涙( ; ; )
「ひとりで夜は越えられない」というタイトル回収、さすがでした。

祖国を離れることになっても…そこに切なさと寂しさがあるとしても。

これからは決して「ひとりで夜を超える」ことはないんだよね、良かったね…と、
グッといろんな感情を噛み締めたくなる、そんな夜明けの一冊でした。

美しい絵柄も最高で、松基羊先生の他作品も読んでみたくなりました◎

0

良質な王道ドラマ

ジムと征四郎、どちらも好みのイケメンでうれしいです。征四郎が受けになっても女性ぽくならないのがとてもいい。
征四郎の打算的な考えから始まる関係だけど、ジムはそれを見抜いた上でのことだったのが安心できるし、征四郎の負担にならないよう寄り添ってあげられる人だからこそ征四郎がいつのまにかジムに本気になっていったのが納得感があります。
征四郎が同じ悪夢を見続けていたけど、夢の中で背中をさすってくれる人が現れた。それがジムだったというくだりが征四郎のジムへの信頼や愛着の表れでいいですね。
2人一緒に日本にいることは難しいし、征四郎は日本に嫌気がさしていたしアメリカへ行くことを望んでいたので、自然な流れのハピエンだと思いました。
船で発つ時、見送りにきていた征四郎の母親の小さな姿に感動しました。深々とお辞儀をしたジムにも。さすが日本文化を愛しているナイスガイだわと。

全体的に誠実な描き方で物語的には王道で良質なメロドラマを見ているようでした。

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No Title

戦後の日本が舞台のお話。
主人公が戦争で友人を失っていたり、PTSDを患っていたり、同性愛が禁止されていたり、取り扱っている要素は重たいのですが、それほど重たさを感じることの無いままサラッと読み終えてしまいました。
そういったギャップが魅力の作品も存在するのですが、この作品はもっと重たさを感じながら読みたかったなと思います。
設定的にも色々と気になるところはありましたが、それよりもタイトルにもなっている『ひとりで夜は越えられない』の部分をもう少ししっかり表現して欲しかったなと思いました。
絵柄やキャラクターは好みでした。

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子供見たい泣いちゃった

本当の出来事と時系列凄くうまく絡み合って、当時の人付き合いと価値観、家族関係、人間関係が良く描けます。話の空気から絶対どこかに「穴、洞窟」が来るのかなって思ってたらから涙の準備はしていたけど・・ひらいしんに吸い込まれた雷見たいに自分を3回も泣かした。まじで、枕がびっしょりになちゃったwジムくんまじでイケメンで優しすぎる!歴史系、イケメンが好きな人におすすめしたいBL!まぁ、自分みたいに大人になってから涙もろい人にはティッシュを準備しないと、俺みたいに枕がビショビショになちゃうw

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戦後の禁断の恋が美しく描かれる

ずっと気になっていた作品。アワードもランクインしましたね。やっと読んでみました。初読み作家様です。
実は連載中に、うっかり4〜5話あたりをチラっと読んでしまい、ちょっと重たそう…と思って、なかなか単行本を読めないでいました。

読み始めてみると、戦後日本の少々仄暗い雰囲気を漂わせつつも、征四郎のサバサバした男前な性格や、ジムの健気なワンコの可愛さ、テンポ良く進むストーリー、あと少しのコミカルさもあって、とても読みやすくて引き込まれるお話でした。

特に攻めのジムが、体の大きいハンサムだけど、性格がとっても優しくて、真面目で、健気で、もうめちゃくちゃ可愛いい!でっかいワンコ攻めが大好きなので、たまらないキャラでした♡

ジムが征四郎に、好きになってくれたら貴方をください、とキスするシーンはキューンとしました。

征四郎はそんなに好みなキャラじゃないかもと思ってましたが、普段は普通に男前なのに、時々ドキッとするような色気を見せることがあって、ギャップがいいなと思いました。

キスシーンや濡れ場は、そんなに激しい描写ではないけど、すごく官能的で美しくて素敵です。
特に中盤の、征四郎が煽った濡れ場は、初めて征四郎に触るジムの必死な表情がとてもエロチックで良きでした。

先生の描く男性の裸体はとても美しいです。ジムは筋肉が綺麗で格好いいし、征四郎も細っそりしつつしっかり男性体型で良いですね。

後半にはシリアスな展開となりましたが、ラストは希望のある終わり方でよかったです。

しっかりしたストーリーで、キャラクターも魅力的で、素敵な作品でした。読んでよかったです。

アニメイト特典小冊子が今月電子書籍化されました。渡米後の二人が描かれているそうなので、そちらも読みたくなりました。

シーモア 白抜き修正

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あっさり

健気攻めが読みたいと思って「健気」にチェック入れて詳細検索したところ、こちらがヒット。

ジム、あまりにも日本語が達者すぎる……という違和感はありましたが、良き攻めでした。

でもこの内容なら上下巻が必要だったと思います。

一巻にまとめてるからどうしてもサラリと描くしかないと思うのだけど、あっさりしすぎというか、心に残る前に通り過ぎていく……。

背景としては
・攻め側:宗教上の問題で同性愛は禁忌とされている。
・戦勝国と敗戦国という立場
・受けを日本人としてまともに扱ってくれるのは攻めのみで、周囲は「ジャップ」扱い。
・受けは戦争で親友が自決&自分だけ生き残ってしまったPTSD持ち。
・受け父は鬼畜米英を地でいく元教官で、受けへの理解ゼロ。
「申し訳ございません、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」とカタカタ震えながら父に謝る姿が被虐待児みたいで闇の深さが……。

なんつー無理ゲー。

それをモノともせず愛を貫いた話ではあるんだけど、まったく愛を貫いた感がない……。

もっとも征四郎は、攻めに好意を抱いたから受け入れたわけではなく、あくまで踏み台利用してやろうという魂胆でOKしただけという打算的な付き合いから始まってるので、それが愛に変化するまでとその愛を貫くという二段階を描かないといけないわけで……
やっぱりどうしても最低2冊は必要だったと思います。

疑問点がいくつか。

メリケン男がNGなだけで、そもそもキャバレーで働いたり不特定多数の女を渡り歩いてる生活そのものは不問なのか?
お給金を実家に入れるシーンがあったが、受け取るんだぁ……と違和感が。
あの親父なら、メリケンとメリケン相手の売女が乳繰り合ってるような店の金なんて汚いとか言ってのけそうなのに。

ジムの友人トーマスとの会話は、何語だったのか?
トーマスが日本語で話すわけがないし、征四郎の英語力はゼロに等しいのに「寮にいる」ってなぜ通じたのかしら?


3

ふたりなら超えられる

ジムと出会い流れに身を任せるようにただ生きていた征四郎の顔つきが明るくなり、魅力が増していき美しいです。
2人の筋肉の描き方が違い体格差が艶っぽかったです。
単話の表記がNight.1 となっていて作品のキーワードは「夜」なのかな?
ひとりでは超えられない夜もふたりならきっと大丈夫。

最後、征四郎がこれからの2人のことを決断する経緯がうーん、説明不足?大事なシーンなのにサラッと終わってしまった。
ほんと少しの違和感なんですが、すごく気になりました。
どう描いて欲しかったのではなく、それまでのこの作品の良さ、雰囲気がそこだけちょっと違っている印象でした。
そこ以外は素敵なお話だったので、ちょっと厳しめの評価になってしまいました。
申し訳ないです。

0

もっと覚悟を見せて

 戦後間もない日本が舞台の物語。この時代の雰囲気はとても好きなので、貧しさや米兵との関係性、日本人の米兵に対する様々な感情などがリアルに描かれていた所はとても良かったです。一方、2人の恋愛関係の進展は結構トントン拍子。一度は征四郎の家族によって引き離されますが、お互いの気持ちがすれ違うことはなく、最後は2人で渡米する。若いしさほど長い期間の話でもないでしょうから勢いに乗っているということは理解できるんですが、ジムの周囲は大丈夫なのか、何か起きた時にこの2人は果たして持ち堪える力があるのか、などちょっと気になりました。

1

男前米軍兵✕ノンケ日本人

戦後間もない日本のキャバレーで店員である征と米軍兵のジムが出会います。

戦争のトラウマで夜寝られない征は女性と夜遊びする日々を送っています。
征が女性とセックスをしているシーンがあるので苦手な方はご注意下さい。

初めはジムを利用して渡米しようとする征ですが、徐々にジムに惹かれ好きになっていく様子が可愛かったです。

征の父に二人の関係が知られ、離れ離れになってしまったところは切なかったですが、クライマックスは最高としか言いようがありません。
まるで映画を見たような読後感です。
これからの征とジムの幸せを祈っています。

シーモアは白抜き修正でした。
我慢しているジムを煽る征が大変えっちでした!

0

ふたり一緒にこえていく

"同性同士の恋"というところだけではなく、越えなければならない壁がたくさんあるふたりの恋。
そもそもは征四郎がジムの真っ直ぐな気持ちを利用したようなところから始まる関係なので、征四郎の打算的な部分が見えていたりもしたけれど。
ジムの優しさとあたたかさに触れて気持ちが傾いていき、やがて本心から求めるようになっていく征四郎の姿が胸に響きました。

舞台となっているのが終戦後の日本なので、"アメリカ人"というものに敏感になってしまっているのがなんとも切なくて。
征四郎の家が特別厳しかったところもあると思いますが、閉鎖的で凝り固まった考えをする征四郎の親を見ているとすごく複雑な気持ちになりました。

でもジムはそんな扱いをされても、征四郎のことを一番に考えて咄嗟に自分を下げることができるような器の大きい人で。
悲しすぎるくらい物分りの良い彼が不憫で仕方がなくてどうにか幸せになってもらいたい…!と願わずにはいられませんでした。
なので、ふたりが本心で向き合ってまた一緒に居ることを決めてくれて嬉しかったです。

切ない場面もたくさんありましたが、最後にはふたりの晴れやかな顔を見ることができて本当に良かったなと思いました。

3

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