アンチロマンス 2

anti romace

アンチロマンス 2
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神174
  • 萌×252
  • 萌28
  • 中立5
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
37
得点
1167
評価数
259
平均
4.5 / 5
神率
67.2%
著者
日高ショーコ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784344851276

あらすじ

幼なじみで同級生。ルームシェアを始めて6年、柿谷と周防の関係は“友達以上”で燻ったまま。そんな関係から進もうと、キスを交わし、さらに踏み出そうとする柿谷を周防は止める。
「結局お前は俺に任せるだけなんだよな」――そう周防に告げ柿谷は同居生活を解消し、一人出ていく。“特別な関係”になっていることがわかりながらも先送りにしていた自覚のある周防は、何度も柿谷へ連絡をするが応答はない。柿谷もまた、周防への想いを引きずりながら日々を送っている。互いに想いを馳せる柿谷と周防は……!?

表題作アンチロマンス 2

24歳,広告代理店のライター
24歳,美容師

レビュー投稿数37

最高過ぎて読後は放心しました

ヤバい。
さすが日高先生。
もう、ヤバいの一言しか出てこない。最高でした。

幼馴染で、ずっと一緒で。
ルームシェアして6年。何でも相手のことを知っていると思っていたのに、でもそれは虚構で。

ストーリーとしては王道のそれと言っていい今作品。
そこに、周防くんと亮の二人だけでなく、佐久間さんと御園さん、戸和田さんと准一さんの2組のエピソードを盛り込ませることで王道のそれと一線を画す展開になっているんですよね。大人の彼らの恋の軌跡が、押し付けることなく諭すでもなく、じんわりと心に染み入ってくる。

恋とか愛情って難しい。
タイミングとか、どちらの想いがより重いか。
そういった感情の部分以外でのバランスが上手く保てられないと壊れちゃう。それは誰が悪いとか、何がいけないか、ということではないからどうしようもない。

周防くんと亮は、お互いの恋心のベクトルのタイミングが合わなかった。
「普通」でいることを望んだ(それは自分のためではなくお母さんのためというところがまた良い)周防くんと、その彼の思いを汲んだ亮、という展開なのでこれがまた切ない。

今作品は2巻完結のお話ですが、2冊で、たった2冊でこれだけのストーリーを展開させる日高先生の才能に感服。読んでいて、こんなにも胸が締め付けられる作品もそうそうないなあ、と。

准一さんと戸和田さん、佐久間さんと御園さん。
彼ら2CPのお話も読んでみたいと思うけれど、でも、このふんわりとした余韻が今作品の萌えどころでもあるわけで。くっついてほしいような、このままでいて欲しいような、不思議な感覚に今包まれています。

准一さんの、「何も感じなくなった」という部分。
恋を端的に、一言で表しているなと思いました。

好き、でも、嫌い、でもなく。
会いたい、でもなく、会いたくない、でもなく。
何も感じない、という。
その情熱が消える前に、周防くんと亮はお互いの気持ちをぶつけあえることができて本当に良かった。

あと。
この二人の濡れ場がまた良い…!
快楽に飲まれ理性が飛ぶと、子どもの時の呼び方になっちゃうんですね。
ずっと、ずーっと好きだった。
子どもの時から、その想いが変わることなく。

そして、これネタバレになっちゃうのですが、地雷の方もいると思うのでちょっぴり書こうと思います。少し下げますので、ネタバレ厳禁な方はここでストップされてください。

この二人は、



***********************************

リバです。
リバカップルです。
がっつりの濡れ場は描かれていませんが、リバ苦手な方は注意されてください。



あとがきで日高先生も書かれていましたが、二人の想いは昔から変わってないと思うんです。それがいつ花開くか、というタイミングが「今」だっただけで。

それと、さすがだなと思ったのが、彼らの感情がきちんと見た目に反映されているところ。亮が家を出て行った後、彼の髪がぼさぼさなんですよね。いつも周防くんが手を入れていた亮の髪。あのぼさぼさ感で、二人の物理的な距離や亮の心情を端的に読ませるところはさすがだなあ、と。後、数年後の二人がイケオジになっていてしげしげと拝見してしまいました。

もう、何から何まで最高過ぎて痺れました。

色々書いてしまいましたが、言いたいことはこれに尽きます。

読んでください。
美しい絵柄に、最高過ぎるストーリー。
文句のつけようのない神作品。神どころか神×10くらい付けたい。

最高過ぎて、読後しばし放心してしまいました。

32

期待なんか軽く超えてきてました…神以上で。

はぁ………良すぎて息ができない…。
読み終えてテーブルに突っ伏してしまいました。

こんな萌えは日高先生にしか描けない気がします。キャラクターの髪の毛からつま先まで、恋してる気配が漂ってるんですよ。もう、なんかうっとりしちゃう情感があって、、脱いでなくても、スケベしてなくても、ちょっと触れるだけとかのさりげない仕草がめちゃくちゃエロい感じがする。色っぽくて、日常風景でも”ラブストーリー”でしかない雰囲気があって、やっぱりとても好きだ〜!と再認識してしまいました。
というわけで、最初から最後までずーーっと、きゅーーぅん、してました。

1巻から読み直したんですけど、改めて、別れる理由がないくらいにずっと好きだったでしょ?なふたりでした。確かに、いつからってないくらい、ナチュラルにはじまってたんだな〜と再萌え。ふたりの幼年期エピのおかげで、周防の”普通”の呪縛問題がよくわかりましたが、でもでも、、めちゃ頑張った柿谷にくらべて、周防の意気地なし〜〜!と罵倒せずにはいられませんでしたね。これはなかなかしんどかったです。軽く”ざまぁ”な経過があってハラハラしたけど、終わらなくてよかったです。終わるには、あまりにお互いに好きすぎる案件。

やぁ〜っとの思いで、髪ボサボサの柿谷を捕まえた周防のスイッチ入ってからは爆萌えが止まらず、体力消耗するかと思いました。ちょっとぉ〜、、その表情は良すぎて受け止めきれない!柿谷の耳の後ろのホクロに執着する周防に悶絶しました!さらに匠の表現、手だけとか、足だけとか、唇だけ〜とかのパーツ描写にも、ずっこんずっこん心を射抜かれ続けました。エロの概念が素晴らしすぎる。

そして、なんといっても!!!!
感謝感激のリバ!!!!!!!!!!!先生ありがとうございます!!!!
最高すぎるんだけど、、どうしたらいい?踊り出したいくらい素敵リバでした(感涙)。

というわけで、興奮のあまり勢いだけでレビューしてしまいましたが、
もう冷静にこの作品を語ることは無理なのでご容赦ください。
次は、過去エピがしんどずぎる戸和田さんと准一さんかしら?それとも佐久間氏と瑠衣さんかしら(ないか…)?とにかく、日高先生のBLがこれからも読みたいです。

17

書影から感極まる(;///;)

この作品にはリアルさが詰まっている。

性マイノリティに限った話ではなく、
人間関係や恋愛に限った話でもない。
生きている上で何度も経験するタイミングに通ずる話。

進むか止まるか引くか見なかったことにするか。
(私は考えたくないことから目を逸らすタイプだ…;)
(なので後々後悔することがまぁぁぁ多々ある。反省)

それをこの作品に登場する様々な人物の人生で、
ああ、わかるな、と妙に浸ってしまうのです。
身につまされる気持ちになるというか。

いきなりラストの感想になってしまうのですが、
誰が読んでも「これは私の物語だ」と思う本は
この作品みたいだなと噛みしめました。

もちろんBLなので恋愛を軸に置いた展開になっています。

私は性マイノリティではなく想像でしか補えないけれど
人を好きになる、惹かれる、恋に苦しんで泣く日もある。
そういうリアルさも後を引くラストでした。

もう泣けて泣けてめっっっっっちゃ良かったです!!!


↑ここまでは読後にブワァっと心に広がった感想です。
うまく言葉に出来ていないんですが、すごく良かった。
周囲からの言葉を聞きながらも迷い立ち止まり
少しずつ心が動き出す瞬間にグッと鷲掴みされました。

↓ここからは単純にドチャ萌えた部分の萌え吐き。
語彙力消えてます作品観を壊してたらスミマセン。


これだから幼馴染はッッッッ!!!と天を仰いだ。

ずっと一緒だったからこそ変えられなかった関係とか、
ずっと一緒だったからこそ変に理解して動けないとか、
幼少期からの付かず離れずの繋がりとか!!!

ああああ、これだから幼馴染はッッッ!!!(2度言う)

ただの腐れ縁だけじゃ続いてないですよね。
縁が切れそうになっても紡いで繋ぎ直して。
亮が引けば柿谷が、柿谷が引けば亮が、都度繋いでいた糸。

不安定な土台で恋心と向き合う過程にギューッと締め付けられました(∩´///`∩)

ずっと見ないフリで過ごしてきた柿谷の変化は胸熱!
恋が抑えきれない表情が可愛くて可愛くて萌え倒れた。
やっと2人の視線が合った時に、
亮も柿谷もちょっと幼く見えるところが最高に可愛い。

そんで初エッチに、あ、うそ、ご馳走様ですっていうか
そこまで見せてくれるんですねありがとうございます!
っていう五体投地。(早口)

ずっと関係を変えられなかった幼馴染のエッチって、
ものすごく高揚しませんか…?
私は倍増しで萌えてしまう…。ううう…。

1度はエッチを拒否られた亮のトラウマも切なくて!
もうあんな惨めな思いはしたくない!っていうのが
切なくて切なくて泣いた。

あとはなんといっても「ひろくん」呼び。
あーー!ありがとうございます!(五体投地2回目)

成長過程で距離が出て名字呼びになっちゃったけど、
恋が実ってから幼いときの呼び名に戻るのめちゃ萌える!
ああああ、これだから幼馴染はッッッ!!!!(3度言う)

そんでやっぱり
日高ショーコさんの描くリバは最高だなと思うのですよ。
今日は俺ねってやりとりがとても自然で気負いがなくて。
攻め受け関係なく一緒に気持ち良くなって抱き合う尊さ。
純粋に愛し合ってる姿にキュッとなる(;////;)

はぁぁぁ良かった。今とても満たされてる。

13

王道は裏切らない

作者(ユニット)様の作品で一番沁みたかも…。現代・歴史物の大河的長編で評価されていらっしゃるし、作者様の代表作はすでにBL史に遺されていると思われますが、個人的にはコレになりました。BL史上、名作のひとつになるんじゃないかなぁ。

日高ショーコ作品の醍醐味は「ザ・すれ違い」。もちろん、個人的にです。受け攻めが互いに気にしているハズなのにすれ違い、それぞれの葛藤が丁寧に描かれていくところにたまらなく魅力を感じているわけですが、作者様の代表的長編はどちらも、往年の少女漫画としてしか読めなかったんですよね、当時は。確かに攻めも受けも男らしいし、なのに弱いところやダメな部分もしっかりさらけ出してくれて、切なくなったりグッときたり。だけど何かが足りないというか…。本作の最後で見せてくれた二人の関係性をもって、あー、この最終系による表現こそ、作者様のBL作品において自分がよりもっと満たされる要素だったのかもしれないなと思いました。(ぼやかして書いてます、すみません。作者様の○バはよきです←書いてる)

とにかく、葛藤を経た後の二人の在り方がBLとしてすごく好きです。そこに至るまでのプロセスをしっかり噛み締められたのも。

あと画力ですよね。本当にキャラの表情が豊かでかつ的確に読み手に伝わってきます。16話で描かれる、亮の「表情ヒストリー」のシーンでは思わず泣いてしまいました…。

本作のカプは、攻め受け概念を超越したところで求め合ってるところが本当に素晴らしいと思います。でもちゃんとBLなんだよなー。

BL界に日高ショーコ先生がいてくれてよかった…。

今後、BLってどんなの?って訊かれたら、何も言わずにただ、このアイロニカルなタイトルを差し出したいと強く思った作品です。

12

恋はタイミング。誰もが誰かに特別な気持ちを抱く。

一応。完結編なのかな?
「憂鬱な朝」や「花は咲くか」。まだ続いている「日に流れて橋に行く」も既に7巻。
それ以前の作品群には短編や上下巻ものも確かにあるものの。
本作は勝手に長く続くものだと思い込んでいた。
それ程までに。周防と亮は拗らせていたのだから。
「普通」という言葉で自身に呪いをかけた周防は、自分の気持ちにも、亮の気持ちも解っていながらも気付かないふりをし続けて来て。
亮も一緒に居られなくなる事に怯えて。蓋をして見ないフリをして来た10年。
危うい均衡は遂に破られる。
失ってしまう事の方がずっと怖い。気付いた2人は、2人で生きて行く事を選び取って行く。
「恋って、ホント、タイミングだよねー。」という御園さんの言葉は永遠の真理だ、と私は常々思っている。そしてラスト周辺のモノローグにも、概ね同意だ。
つり橋効果的な事件が発動しなくても。生死を分ける様な運命的なことが起こらなくても。
「特別な関係」と「特別な気持ち」は続いて行くのだろう。
そんなロマンスをある意味否定して「アンチロマンス」と銘打っていても。
これは永遠の命題「友達同士の間に恋は生まれるか?」という永遠の問いに応えたある種ロマンティックなアンサーなのだ。
多くの恋が。気持ちが。「タイミング」の無さに泡と消えるというのに。
これをロマンスと言わずして何と言おう。
作者も「あとがき」に書いている様に。泡と消えた気持ちを抱えて、フツーに生きている大人たちが2人の恋の為にお節介を焼くのもいい。
私は過去に有った気持ちを無かった事にしている准一さんと戸和田さんの大人の方のロマンスに期待したんだけど。どうやら准一さんの方がスッパリ終わらせてしまったというので。
とても残念に思う。突然登場した御園さんと佐久間店長の間にも、一方的な想いはあった。
佐久間さんの何事にも偏見無く「常態」である事が、御園さんの気持ちを揺さぶったのに。
「常態」である佐久間さんには届かなかった。気付いて貰えなかった。だけど特別な関係は続いている。御園さんは佐久間さんを誰よりも信頼している。
「恋はタイミング」。沢山の誰かがきっと。見過ごしている。
周防と亮は、それを見過ごせなかった。見過ごしたくなかった。
これはまさしく「ロマンス」の物語。

ところで。彼女が居た事のある周防よりも、意外にも積極的であった亮がタチであろうと目星を付けていたのだが、最初は周防が亮を抱く。そうしてラスト周辺ではリバっている。そうだよねー。ナチュラルに性癖分かれる事の多いBLだけれども。同じものが付いてるんだもんねー、などと変なところにも感心してしまう。亮はずっと、周防を抱きたかったんじゃないのかな、と思うのだ。うん。

11

最高の

日高先生の作家買いだし
幼馴染み愛好家なので
私もとっても楽しみにしていました
アンチロマンスの2巻。
まずアンチロマンスってタイトルからして
最高ですよね?
過剰なロマンスは求めず
リアルなかんじ?はじまりそうで
はじまらないそんな現実。。
さすがの注目作でもうレビューもたくさんですが私も発売日にアニメイトに走りすぐに読了。
やっぱり文句なしの神作品で。。
全く期待をうらぎらない完結編でした!
何もはじまらないで消えていった思い(パイセンカプはせつなすぎる…)を反面教師に
唯一無二のパートナー、恋人になれた2人。
一巻の時点でこの2人で
セックス までいくかな?って
思ってしまうくらいでしたが
思いのほか最高なセックスしてくれました!!
セックスする時だけ子供の時と同じ呼び方になるのは
激萌えだし
ラストも私はめちゃくちゃ上がりました!
この2人ならどっちがどっちでもいいな〜って
私も思っていましたが
ナチュラルにリバったのでやったーーー!!!
ってなっちゃいました。
全く不自然じゃないリバップルなカプです。最高。
日高先生リバ描くのほんと上手だな!となりました。

9

納得のリバ

もともとリバはあまり好まない上に、1巻の時点では「柿谷が攻め、周防が受けであって欲しいな…」とワクワク楽しみにしていたので、リバと知って少なからずショックを受けましたが、まったくの杞憂でした。

とてもよかったです。

これまで長い間一緒にいながらも、お互いの好意と逃げに甘えて「自分ばっかり好きみたいだ」とか「相手に好かれている」と感じていた2人です。
同じだけの愛情をもってに愛し合っていることを実感する手段として、ある意味どこまでも"対等"なリバという関係に落ち着いたのは(攻受で優劣が決まるわけではないのですが)、私的にはとても自然な流れに思えました。

2人の受攻にこだわってしまっていた自分が申し訳ないくらいで、2人にとっては相手を想う甘く深い愛情に受攻は大した問題ではなかったようですね。
そもそも行為の描写そこまで鮮明で詳細的ではなかったので、気になっている方はリバを嫌煙せずに読んでみてもいいかもしれません。


「意識して『普通』でいようとする周防が同性愛を選ぶことはない!」と思いながら諦められない柿谷もかわいいですし、建前に飲み込まれそうになっていた自分の本音にだんだん気づく周防もかわいくて、、、
独白を覗いている身からすると「最初から最後まで2人とも相手のことばっかり考えていてお互い大大大好き」なのが丸見えでもどかしいです。
はやくくっついて〜!と終始応援しながら読みました。


心情の間接的な描写がとても丁寧なので、何度読み返しても「ここの行動はこういう気持ちの表れだったのかな…」とたくさん発見がありそうです。

永く大切にして、たくさん読み返したいと思います。

9

感情のグラデーションが素晴らしい

こんなキスは見たことない。
本当に三茶にいそうな二人の生々しいやりとりに息が詰まりました。二人ともこれは友情じゃないって分かっているのにその先に進めない、進みたい、どうしたらいいかわからない、が迫ってくる。
途中どうなるかと思ったけど、リアルなやりとりの末の納得の結末でBL漫画最高峰の一つだと思いました。周りのキャラたちの「恋愛に行き着かなかった感情の揺れ」を配置することによって、二人のギリギリの気持ちの揺れが際立って、ああ、ああ、っていう気持ちになりました。一歩先に進む時の二人のふれあいの尊さといったら…泣きそうでした。
「正しいBL漫画」と言うものはないけれど、もしそういうものがあったとしたら私にとってそれはこの作品だと思います。

7

『アンチロマンス』というタイトルも素敵!

このまま一気に関係性が深まるのかと思った1巻終わり。ところが…の展開で、2巻はなかなか辛い状況に置かれた二人でしたね。ちょっとしたボタンの掛け違いでも、人との関係なんて終わってしまうもの。大人になった自分には思い当たる節があり過ぎて、そんなものだよね…と思いながら読んでいました。
でも『あの時諦めていなければな〜…』と思い出す別れも有ります。恋愛に限らず。周防くんは諦めなかったですね。だから応援したくなっちゃう。
『BLはファンタジー』とも言われるけれど、この物語はすごく身近に感じました。『アンチロマンス』というタイトル、日高先生が1巻の巻末にそう付けた理由を書いていましたが、すごく納得。端的で素敵なタイトルだと思いました。

6

ようやく、ようやく…

1巻が実に切なくて苦しかった。
そして2人の関係に大きな動きが出てくる2巻。これを読まずしてスッキリなんか出来るわけあるかーい!と。

しかし終盤のクライマックスまで、すれ違いが度を超えていて、はわわ…って気持ちでいっぱいでした。これがリアルなんだろうと思うけど、本当にしんどい。幾度となく胸が締め付けられました。

自分の気持ちに気づいていない周防と、自分の気持ちに気づいている柿谷。向き合い方(柿谷は未来を、周防は今を)が違うから、噛み合うはずがないんです。
そもそも、柿谷がなんで"今のまま"にこだわってるのかが分からなくて。居心地が良くてラクってことの裏には、その空間や時間には柿谷がセットじゃなきゃならないってことですよね?暗に柿谷とずっとこのままいたい気持ち、ってことに何で気付かないのかなーってヤキモキしながら読んでいました。

今のままを望んでるのは周防であって、それを柿谷にも求めるのは違うよね、と思うし、そして柿谷の気持ちも分かりながら、この同居状況を望んでるって…意味が分からない。普通なら周防の方が離れていきそうなのに。

周防の謎な行動の答えは一つしかない。周防だけが気付いてないんですよー…だから、もぉぉぉとなる。


悩みや葛藤が多いから難しいストーリーかなって思うけど、よーくよーく読むと実は難しくない問題なんですよ。近い距離にいすぎて感情がバグっていただけで、実は心の奥では答えは出ていたのにね。


周防に思うところ多々ありだけど、違う方向に向いていた2人の想いがピタッと重なったときはすごく感動したので、神評価にしました。
1巻の苦しさがあっての2巻ですね。それまでの苦しさや切なさが吹っ飛ぶ瞬間って本当に気持ちが良いなあと。心臓がバクーン!と跳ね上がった感覚がすごかったです。

評価に影響を及ぼすほどではないけど、気になったのが2人のセックスシーンでした。あ、そうなんだ…と思いましたが、意外すぎてしばらくフリーズしました。

4

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