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1997~2001年にビブロスから出版された同名シリーズの文庫版です。
ビブロス版では6冊で出版されたのですが、文庫版は3冊にまとめられています。
ビブロス版の方で既にレビューを書いてしまったので、今回はビブロス版との違いについて書こうと思います。
収録されているのはビブロス版の1巻と2巻の内容丸ごと、そして今回書き下ろされた短い漫画です。
ビブロス版に収録されていた『学校に行こう!』シリーズは文庫版では未収録になっています。
描き下ろし漫画は4ページと短いものなのですが、シリーズ本編が終わってからのお話なので、読むのは本編を全部読んでからをお勧めします。
IT業界と芸能界で忙しく世界を飛び回っている2人が久しぶりに会うお話なのですが…余りに短い時間なので、2人とももう少し息抜きすればいいのに~と思わず思ってしまいました(笑)。
「人の心の中には水の入ったプールがあって、ちょっとした拍子にあふれてしまう…。」
読んだ時に“凄いな、私のプールも感動であふれそうだよ”と、思った作品です。(文庫本全3巻)
男同士という葛藤を抱え、悩み・ぶつかりあいながらも、無かったことに
できない激情に振り回される、心より先に体が暴走しがちな16歳。
世界に二人だけなら悩みも少なくて済むけど、そうはいかないのが
世の中ってものです。
高校生…まだまだ子供で、親との関係や、友情、将来、沢山考えることがありすぎてパンク寸前。
なのに男に惹かれてる。なぜコイツだったんだろう?
好きになったその先には何があるのか…。
体をつなげたら男を捨てることになるのだろうか?
感情を持て余すメインの二人に、傍観し見守る者あれば、認められず荒れる者もあり、それぞれの気持ちが良くわかります。
学園生活を舞台に喧嘩したりバカやったり…友達っていいな…とか、
恋ってなんだろ?とか、そういえば自分も学生の時は色々悩んでいたな…と懐かしくなりました(笑)
16歳とありますが、中身は30overだろ!っていいたくなるくらい男前です。
というか、口説きが子供のそれじゃない(笑)
眼で殺すっていうか、眼で落とす? 色気ありすぎの危険な高校生達☆
はじめから仲が良かったわけでもなく、視線に気が付いてから波立つ心のプールに動揺する。
捕まったのはどっち? そんな感情の疑似体験してみませんか?(笑)
※あふれそうなプール文庫版は各巻末に鉄央と木津が大人になってからのおまけ描き下ろしもあります。
最初はあまり重要に思われなかった入谷の友人の良太が私的にはツボでした。「好き」という気持ちがどういったものなのか苦悩する様がとても真剣なだけに切なくなりました。
「あふれそうなプール」というタイトルから連想されるように思春期の不安定な気持ちがすごく丁寧に描かれている作品だと思います。
主人公たちしかり、その友人たちもしかり・・・
入谷が良太に向かって「友人として大切だ」と言うシーン、とても大好きです。泣きました(ノд-。)
ただ残念なのが表情が読み取りづらいこと。
あまり感情が表情に表れていないんです。
でも逆にそれがよく物語りを引き立てているのかな?
あふPというんですね。。
石原理さんは理系と筋肉が素敵です。
ガチなマッチョ理系。
このシリーズも男ならではの色気と殴り合いのような男臭さと男の人ならではの思考が入り交じって
体育会の部室のようなイメージがします。(ほめことばですよ)
そこは女にはわからない部分があって。。。
だからこその秘密な萌え。。。
この作品ではないのですが、カプセルヨードチンキという初期の未来都市シリーズが
個人的に本当にツボでした。
あれもBL要素、少しありましたしね。