あふれそうなプール 3

あふれそうなプール 3
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神2
  • 萌×20
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
13
評価数
3
平均
4.3 / 5
神率
66.7%
著者
石原理 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
ビブロス
レーベル
ビーボーイコミックス
シリーズ
あふれそうなプール
発売日
価格
¥562(税抜)  
ISBN
9784882718406

表題作あふれそうなプール 3

木津涼二 高校生
入谷鉄央 高校生

レビュー投稿数2

読者まで引き込むような、夏の日の青春

夏のジリジリとした暑さや、蝉の声が聞こえてくるような始まり方に、ため息がこぼれるあふP3巻です。

両親が海外へ行き数日間不在の中、家の鍵をなくしてしまった入谷は、合鍵をもらっていた木津のアパートに転がりこみます。
入谷としては、留守で連絡つかない良太が帰り次第、そっちに行くつもりだと木津に言うのですが、木津は何やら、思うところがあるようで…。

この3巻は、夏の暑さと爽やかさ、2人の温度差、気持ちの揺らぎや切なさが溢れんばかりに詰め込まれていて、何度読み返しても心が熱くなり、きゅんとなり、洗われるようです。

入谷が居候している間、木津は一つしかないベッドを入谷に貸し、自分はソファで寝ます。体に手を出さず、一緒にスニーカーを洗ったり、ご飯を食べたり、まるでただの”友達”のように過ごす日々。
そこに、木津の隣人、木崎が現れます。入谷に「キレーな顔してるね」と言う木崎に、木津はどこか、穏やかでいられなくなります。

3人でBBQをした夜、木崎と盛り上がっていた入谷に対して木津は感情を抑えられず、強引なキスをします。怒る入谷ですが、嫌なら逃げろ、という木津の言葉に、目を閉じ抵抗をやめます。
しかしそこに、木津の元カノであるリーサが訪ねてきたことで、入谷はリーサを連れ、逃げるようにアパートを出て行ってしまいます。

自分達の関係を知られたと思い、口ごもる入谷。けれどリーサは、そんなこと気にする人も恥ずかしがる人もいない、と言います。
自分は恥じていたのか?男同士であることや、非常識であるということに?これが恋だとしても…?入谷は自分と木津のことを見つめなおします。
初めての出会い。初めて触れた日。告白も、体を重ねた日も、いつも木津からだった。それを自分は、許容してきただけだったと。
そんな思いを抱えアパートに帰った入谷。落とした鍵が見つかり、木津はもう出て行ってくれ、と、入谷に荷物を渡します。
合鍵も返してくれ、と言うと、入谷は怪訝そうな顔をするものの、素直に渡します。更に木津は、お前にとっては俺はダチの一人かもしれないけど、俺にとってはそうじゃない。嫌なら、たとえ街中ですれ違っても、もう目を合わせないでくれ。そう告げて、ドアを閉めてしまいます。
突然突き放すような木津の態度に入谷は怒りをぶつけるも、再び開くことのないドアの前で涙ぐみ、アパートを後にします。

木津の言葉が頭の中でリピートされる中、1人歩く入谷。
決めなければならないのは、自分だったのに…。

入谷はアパートに戻り、乱暴に木津の部屋に押し入り、胸ぐらを掴みキスをします。木津の上に乗っかり、また、キスをします。何回も。意地っ張りで、素直な本心を伝えながら。
体を重ねて、迎えた朝、入谷は隣で眠る木津の唇にツン、と触れてみます。ぎゅ、と抱き寄せて、木津のこんな顔が欲しかったんだ。自分のものになったんだ、と、笑みをこぼすのです。

この日以来、2人の中は急速に縮まっていったように感じますが、それはあくまでも、友達同士のようでした。入谷があまり、他人に触れられるのに慣れていないのを感じた木津は、積極的に体を求めようとはしません。そんな木津に入谷は、「痛いだけってわけじゃないから…」なんていう、激萌えの台詞を放ってしまいます。
木津は、たまらず、「俺、本気になるぞ」とーーー

この木津くんの本気が凄まじいのです。この巻のラストで、本気になった木津くんに入谷くんは抱かれるのですが、それはそれは…。決して細かい描写…というか、シーンは一切描かれていません。が、事が終わった後の入谷くんの姿を見れば、いかに凄まじかったのか、妄想を掻き立てられます…!

そして本当に、とにもかくにも、私って石原さんを好きなんだな〜って思い知らされるのがこの3巻です。
魁鬼平の窮状の姿。夏の死は傍に佇んでいる。耕平と歩に木津と入谷が置き換わっている描写とか、たまらなく好きです。
そして2人の何気ない表情とか。眉毛とか口もととか。
入谷を追い出してしまったあと、入谷が忘れていった窮状の姿の表紙裏に書かれた「我が息子 鉄央へ」を見つめる木津の姿とか。
戻ってきた入谷の、泣いて赤くなった目元とか。
あげたらキリがありません!

あとこの巻いったらなんといっても仲直りsex?の時の入谷くん!
外見はエロウサギだけど中身は全然エロウサギじゃない入谷くんがあんな風になる姿なんて、あとにも先にもこの3巻でしか見れない!

更に、3巻には、良太の従兄弟の竜矢と、兄の優市のお話『色悪』が収録されています。
竜矢×優市なのですが、この優市がまた半端じゃなく色っぽいんです…!首元のほくろもさることながら、潤んだ伏し目がちの瞳で見つめられちゃあ…変な気も起こりますよね!剛田さん!!という感じで…笑
内容はいたってシリアスです。元暴走族(竜矢自称ツーリングクラブ)の竜矢と優市が、今は亡きかつての頭・剛田との因縁や、店の権利書を巡って、剛田の兄(その筋の人)との揉め事の中で互いの気持ちを知っていき、そして…という感じです。
この話もすごく好きです。何と言っても優市の色気が凄いです。ツンツンツンデレっぷりも可愛いです。竜矢も男前です!
それから、この話のモノローグがとても好きで。
竜矢が優市のことを思ったものだと思うんですけど、竜矢にとって優市は、石ころは石ころでもただの石ころではないんですよね。
どんなに痛くても手放せない。捨てられない。宝石みたいに輝いてる、大切な石ころなんですよね。

最初から最後まで大満足させてくれる3巻です。
あ、3巻じゃなくても、大満足はできるんですけど…笑
脇の彦根くんが、どんどん良い味出してます。可愛いんですよ〜笑


2

思いの外、色っぽい

夏休みで両親が海外に旅行に出かけた入谷は、夏講習の後、家の鍵をなくし、合鍵をもらっていた木津のアパートを訪れる。
鍵が見つかるか、両親が帰ってくるまで木津と一緒に生活することになった入谷ですが、木津への想いは徐々にはっきりしたものとなってきます。
元々激しい気性の木津も、積極的なアッタクを仕掛けてくるし、H度も1,2巻とは比べ物にならないほど上がっています(笑)。
あとがきでは、石原さん本人はHシーンが苦手と仰ってるんですが、Hをすべて描いていないことで、余計に妄想かきたてられるんですけど・・・。十分、色っぽいと思います・・・。

1

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