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canis the speaker
もともと茜新社さんで刊行されていた「CANIS」シリーズですが、竹書房さんに移動しシリーズすべてが新装版として新たに刊行されました。本作『CANIS-THE SPEAKER-(1)』は「CANIS」シリーズの4作目に当たる作品。前3作も新装版になるのにあたり描き下ろしが収録されていましたが、今作品にも描き下ろしが収録されています。
新装版になり若干の加筆・修正はありますが、もちろん内容は変わりませんので、旧版をお持ちの方は描き下ろしの有無で購入を判断されると良いかと思います。
シリーズものではありますが、前3作とは別の登場人物のお話なので、前巻までは読んでいなくても理解はできます。前3作までの前日譚、といったお話。前作の攻め・リョウのボス(という言い方が合ってるか分かりませんが)のお話なので、前作も読んでいた方が理解は深まると思います。
内容は旧版のレビューにも書いてくださっていますが、一応ざっくりと。
慈善団体として名高い孤児院のMRCH。
MRCHで育てられているハロルド(ハル)、サミュエル(サム)、タダノブ(ノブ)の三人はいつも一緒。いつか三人で一緒にここを出て、ずっと三人で暮らしたいと願っている子どもたちだ。
MRCHにいる子どもたちは時々引き取られて出ていくが、サムが一つの疑惑にたどり着く。送別会をしてもらえずに出ていく子どもが時々いることだ。その謎を解き明かそうとする三人だったが、その最中に、ノブが行方不明になってしまう。そしてハルとサムもそれぞれの場所に引き取られ、三人バラバラになってしまうが―。
自分が言い出したことをきっかけにノブがいなくなってしまったとずっと贖罪の思いを持ち続けていたサム。
ノブを見つけ出し、また三人で暮らしたいと願うハル。
二人は全く別の場所にいながら思いは同じ。そして、その願いを叶えるべく、各々自分のいる場所で奮闘するが、一方、行方不明になったノブは過酷な場所にいて…。
シリーズの前3冊は、リョウが不穏な空気に飲まれることもありましたが、それでもベースにあるのはワンコな攻めさんと不器用な受けさんのモダモダストーリーで非常に可愛らしい展開のお話でした。が、新章に当たる今作品はがっつりシリアス展開のお話です。流血とか痛いシーンとか凌辱シーンがありますので苦手な方は注意が必要かもです。
が、ZAKKさんの描かれる綺麗で、でも硬派で味のある絵柄がこのシリアスなストーリーに非常に合っていてまるで映画を見ているかのような、そんな濃厚な展開を見せる。
ノブを見つけ出すために自分は何ができるのかと模索し続けるハルとサムですが、一方のノブもまた、暗闇の中から這い上がるために少しずつ手を悪事に染めていく。そうしなければ生きていくことができなかったノブの苦しみを思うと切なくてやりきれない。生き抜くために、ノブが見つけた方法とは―。
というところで1巻は終わり。2巻へと続きます。
1、2巻が同日発売になっていますので、ぜひともまとめて買われることをお勧めします。
1巻の描き下ろしはたったの3Pしかありません。ありませんが、ノブを喪ったハルとサムの哀しみ、その後の二人の行方、そして哀しみの表現の仕方を端的に魅せる。素晴らしいです。
痛いシーンも多いですし、シリアスな作品なので甘々で優しいお話が読みたいときには正直不向きです。が、ハル、サム、ノブの三人の絆と愛情の深さに落涙。そして萌え。
文句なしの神作品です。
どんな話か全然知らなかったのですが(シリーズ物のスピンオフなのかな?)表紙を一目見た時からずっと気になっていたため思い切って購入。いや、すごいものを読んだ。一番苦手な分野の話で、渋さが並大抵ではないし、話がややこしいし、辛い場面が本当に辛い、自分がBL作品に求めているものとはかけ離れていてもはや一般作というか(人によって定義は千差万別でしょうが)これBLか??と正直思いました。が、漫画ファンなら満足の一作ではないでしょうか。かっこいい。とにかく三巻目も必ず読みます。
帽子屋さんのお話から別シリーズとして新たに始まった第1巻。
慈善事業として身寄りのない子供達を預かり育てているシスター。
しかし何やら暗い影が。。
絶対に一緒にここを出ようと誓った仲良し3人組。
だけど、いつもお別れ会がないまま消えてゆく子がいることに気づく。
そして、ノブも。。
あ〜、とんでもなく傑作な予感がするこの第1巻。
そしてさらに絵がお上手になられたかと思ってしまうくらい流麗な線。
続きが楽しみすぎます。
「CANIS-Dear Hatter」までは旧版で読んでいた。
が、「THE SPEAKER」になってからは空気感の違いに戸惑い手に取らなかった。
今回(4)で完結したという事で「Dear Mr.Rain」からの全冊を新装版で揃えたわけだが。
いざ「THE SPEAKER」を読んでみると実際非常に重苦しい。
リョウの元ボスとしてのマフィア、また日本の連絡係のようなヤクザの幹部、そしてもう1人を加えた3人の男たちの辿る人生を描くわけだが、これはBLというよりももっとサスペンスというかノワールというか。いやスリラーかも。
孤児院で同室の仲良し3人組・ハル、サム、ノブはその孤児院にある疑惑を抱き…
…と始まるが、疑惑の養子縁組、おそろしいシスター、そして起きる拉致。
本作の表紙は、日本/渋谷。だから表紙の男はヤクザの岩城。
という事は、岩城はノブだ。
そして本作は、ノブが辿ってきた地獄編です。
怖すぎる。
そして黒すぎる。
これはやっぱり当時読んだら「うーん…」だったでしょうねぇ…