運命のオメガに王子は何度も恋をする

unmei no omega ni ouji wa nando mo koi wo suru

運命のオメガに王子は何度も恋をする
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神24
  • 萌×222
  • 萌9
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
12
得点
237
評価数
57
平均
4.2 / 5
神率
42.1%
著者
はなのみやこ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
ヤスヒロ 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
電子発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784815532666

あらすじ

リューベック王国・王立魔法学院で学ぶリーラは平民ゆえに、王族や貴族の子女ばかりの学院内では浮いた存在。さらにオメガという大きな秘密を抱えていた。ある日、二年先輩のアルブレヒト王子に秘密を知られてしまうが、彼は偏見をもつことなく友情を育んでくれヒートに陥った夜には抱いてもくれた。そうして一夜の契りでアルブレヒトの子を身籠ったリーラ。しかし、愛を誓いあったアルブレヒトは五年間の記憶を失ってしまい…。

表題作運命のオメガに王子は何度も恋をする

22→27歳,第一王子,α
20→25歳,地方農村出身の魔法学院特待生

レビュー投稿数12

どんな困難も乗り越える2人に感動✧*。

2人の幸せに笑顔になる、心に沁みる作品。
まずキャラが魅力的。リーラは美しく才能があるだけでなく、優しく前向き。アルブレヒトも王子という肩書きに甘んじず努力し公明正大な人。
2人の向き合い方もよくて、学生時代に周りの妬みから辛い思いをするリーラに寄り添い応援したのがアルブレヒト。一方的守るのではなく、リーラの意思を尊重しながら応援してるのが素敵。互いを尊重しつつも惹かれ合ってたんだな。この関係のまま卒業かと思いきや、策略により2人は関係を持ちリーラは妊娠。アルブレヒトを思って身を引こうとするも、アルブレヒトの告白で結婚する事に
…けど、ここからがしんどかった。
事件に巻き込まれたリーラとお腹の子を守ったアルブレヒトは記憶を失くし、結婚は破断。王妃からの破断の申し入れを潔く受け入れ、子供との生活の為に手切れ金を受け取るリーラは切ないけどかっこよかった。何があっても子供を守るって決めてたんだよね。
子供を産み育てながら、医師としても身を立てたリーラ。治療の為に王妃の担当医となり、アルブレヒトと再会。ここからやっと歯車が回りだしたように思った。記憶を失ったままリーラに惹かれるアルブレヒト、一方距離を保つリーラにやきもき。リーラがバルドゥール公爵の孫だと分かり、身分の壁が無くなり、リーラとの結婚の為に奮闘するアルブレヒトから強い想いを感じた。でも、これがティルダの焦りを生んだと思う。彼女はアルブレヒトが好きなだけ、でも罪が大きすぎた。自分を犠牲にしてもエミールを守るリーラ、そんなリーラを守るアルブレヒト。同じ光景から記憶を取り戻したアルブレヒトに2人の強い絆を感じました。
すごく遠回りしたけど、3人で幸せになれて嬉しかった。オメガバースと魔法が効果的に使われていて、伏線回収も完ぺき。大満足な作品でした。

9

今回も神でした

はなのみやこ先生の作品は「虎族皇帝の果てしなき慈愛」や「後宮を飛び出したとある側室の話」シリーズしか読んだ事がないのですが、どれもが面白くて新刊が発売されると知り楽しみにしていました。

まだデビュー3年目との事ですが、文章力と構成力に優れてて既にベテラン作家さまの様に感じました。

今回の作品もとてもテンポが良くて、アルブレヒトやリーラの王立魔法学院での心を通わせる様子、そして卒業間近のリーラの妊娠とアルブレヒトとの婚約と物語の進め方がとても秀逸でした。

そしてとある事件があり記憶を失ったアルブレヒトとリーラは離れ離れになってしまいます。
ハッキリ言ってしまえば、事件の黒幕ってきっとあの人だよねって想像は付いてしまうと思います。

でも記憶を無くしたアルブレヒトが徐々にリーラが気になって行って、黒幕が追い詰められて行くのをザマァと思いながら楽しく読めました。

アルブレヒトがとにかく真っ直ぐな人間で気持ちが良いのと、リーラの人を許せる強さがとても魅力的でした。

リーラの出自の秘密もそうじゃかいかとワクワクしたし、何より子どもが本能的にリーラに近づく男性を牽制してるのが微笑ましかったです。

そして特筆すべきはアルブレヒトの異母弟のエーベルシュタインの存在だと思いました。
彼にも幸せになって欲しいので、先生スピンオフを是非お願いいたします。

6

好みが詰まってました!

大好きな西洋ファンタジー、魔法、オメガバース、健気受け、一途攻、が全部詰まっていました。

読み初めはどちらの王子が、ヒーローか当て馬か分からずめちゃめちゃ気になりました。

後日談で判明したエピソードの続きが知りたいので、続編が出れば良いなぁと思っています。

4

オメガバース・ファンタジー

王道と言えるオメガバース・ファンタジー。
王道で月並みだからつまらないというわけじゃない。
面白いというより、幸福感に満ちる読後感・・こういう構成、好き。

---

リューベック王国 王立魔法学院:
15才の時に一度だけ受験できる。
王都にある全寮制の王族や貴族の子女が多く学ぶ学院

リーラ:
平民出身の魔法学院特待生 オメガをベータと偽り入学。
地方農村出身、淡紅色の「光の魔法」を、流行病で亡くなった母から教わる。

ミヒャエル:
高位の貴族出身。
金赤毛、魔法学院のリーラの友人。

エーベルシュタイン・リューベック:第二王子 
母は第一王妃
リーラが入学して以来、親切に接してくれる上級生。
学院の医科でリーラと一緒。

アルブレヒト・リューベック:第一王子 
リーラの二学年上級。


リーラの卒業試験の三日前、ライリーが抑制剤を栄養剤とすり替えていた。
ここからリーラの波乱の人生が始まってしまう。

★キンドル書き下ろし短編 「運命のΩが王子の番になる」
リーラの母の素性が分かり、実父の存在も判明。
せっかく構成した世界観が、書き下ろし短編でうやむやになるのは勿体ない。 続編を希望。

1

定期的に読みたくなる。

Kindle Unlimitedにて。
記憶喪失だったり、駆け落ちだったり、王道要素が多いから安心して読めるのが良い。
ヒール役もいい具合に痛いめを見たり、憎みきれなかったりでちょうどいい具合。
ちょっと切ない系の話が読みたくなった時に手を取りがち。

1

許す強さ、生きる強さ、飲み込む強さ

記憶喪失モノに惹かれて購入。

楽しく読んだ部分が大半だったけれど、
展開が読めるというか読めちゃいすぎるというか…。
"ここ伏線ね!"ってラインマーカーが見えちゃって。
好みの問題ですがちょーっと面白みに欠けていたかな、と。

ただ設定は個人的にすごく好みで
ホロッと涙する場面もあって良かったです。

また不憫受けが無条件に攻めから愛されるのではなく、
芯があって自分で開拓していく強さも好感が持てました。
許す強さ、生きる強さ、飲み込む強さ。
柔らかく微笑みながら強さを感じる受けが良きです…!!


さてさて。

受け:リーラ(Ω)
農村出身の平民は魔法学校では異例の存在。
しかも特待生で成績優秀+目を惹く美貌の持ち主。
魔法学校は成り立ちゆえにαが多くΩが入学することはまずあり得ません。
(リーラはβと偽って入学しています)

そうまでして魔法学校に通う理由に高い志がありました。

攻め:アルブレヒト(α)
国王の息子。王子様で多大な魔法力を持っています。
自分にも他人にも厳しく、
未来の国王として人格も備わっている硬派なお人です。

いろいろと恵まれているアルブレヒトからすれば、
魔法力が弱いリーラが無理してまで学校に通う理由が分かりません。

最初は厳しい言葉を投げつけるんですがリーラの高い志に感銘を受けます。
また、リーラがΩだと知ってさりげなくフォローをし気に掛けるようになって。

そんなある日トラブルにあったリーラが発情し、
アルブレヒトと初めて身体を繋げてーーーーと展開します。


とても印象的だったのはアルブレヒトの硬派っぷり!
校内で浮いていたリーラを守り甘やかすのではなく、
厳しい言葉で現実を伝え、リーラの心を奮い立たせる。
リーラなら出来ると信頼している証のようにも感じてグッときました。

それでいて裏ではしっかりフォローはしててw
厳しいけれど優しいアルブレヒトの人柄がカッコイイ!!

リーラも柔和な雰囲気だけど元来は負けず嫌い…?
全寮制の学校という閉塞空間での嫌がらせに負けず、
アルブレヒトとの交流を心の支えに頑張る姿にホロッときました。

そんな彼等ですが付 き 合 っ て い ま せ ん 。
表向きは純粋な先輩後輩の仲のままどんどん話が進み、
ラブが始まる空気がねぇぞ??(ФωФ?)と不安になる;;

んで、ようやくッ!ですよ。
ようやく彼等が愛を育もうとし始めた矢先に… ( -”-)g

前半は信頼関係が築かれる様子をリーラ視点で。
後半は両片思いの切なさをアルブレヒト視点で。
記憶喪失によって変化する関係が切なくて萌えました(;///;)

彼等が成就するまでに様々な妨害があるんですが、
それらすべてを許すリーラの芯の強さも印象的でした。

妨害の黒幕だったり、アレとコレが繋がる関係だったり、
伏線が見えて盛り上がりに欠けたかな?というのはある。
でもΩが過剰に弱くも強くもなくフラットに描写され、
記憶の無いアルブレヒトと記憶があるリーラの交流は切なキュンを堪能。
良かったです!(∩´///`∩)

12

過去を忘れても繋がる想い

今回は無尽蔵の魔力をもつ王国の第一王子と
医師を目指す平民の特待生のお話です。 

秘密を抱えてに進学した受様が
攻様の大切な人となるまで。

この世界には男女以外に
2つ目の性として3つのバース性が存在します。

大多数を占めるのは中庸なベータで
全人口の1割に満たないアルファは富裕層に多く、
更に少ないオメガは男性も妊娠出産が可能ながら
発情期の為に最下層とて位置づけられていました。

しかしアルファを育むオメガの地位は徐々に向上し
今では薬で発情中も日常生活が送れるようになるものの
差別意識が全くなくなったわけではありません。

大陸で最大の領土をもつリューベック王国は
自らも強い魔法使いだった始祖王が
迫害される魔法使いを保護し、
その魔法の力で王国を発展させます。

魔法力は遺伝によって引き継がれる事が多く
優秀な魔法使いの卵が通う王立魔法学院は
倍率が高く、魔法力と共に高い学力を始め
多くの素養が求められるが故に

在籍する生徒のほとんどは王族や貴族、
裕福な家庭の子息であるアルファで
ベータですら僅かです。

そんな中で医師の養父の後を継ぐため
学院の特待生となった地方の平民である受様は
かなり浮いた存在でした。

今の学院には時代の王候補である
第一王子と第二王子も在籍しています。

第二王妃を母に持つ第一王子である攻様は
始祖王も超えるほどの潤沢な魔法力を持ちながらも
気さくな人柄で誰にでも分け隔てなく接するため
絶大な人気を得ていますが
受様には苦手意識が先に立つ存在でした。

実は受様は入学した当初、
攻様に魔法力の低さを指摘されて
学院生活を危惧する言葉を放たれていたのです。

ところが魔法戦の実技授業での出来事が
攻様の考えを変えさせることになります。

魔法戦は武器をつかわず魔法力のみで
相手を倒す実技ですが

少ない魔法力しかない受様に負けた事を
認めない対戦相手に灼熱の炎を放たれ
危機に陥ねはずの受様を救ったのが
攻様だったのです。

受様も攻様に認められた事を喜びますが
ある秘密を攻様に知られてしまい
再び学院生活の危機を迎えてしまうのです。

果たして受様は無事に医師になれるのか!?

養父と村のために医師になりたい受様と
第二王妃の産んだ第一王子である攻様の
王宮オメガバースになります♪

はなの先生のお話というと
王宮モノというか王族(とか立場が上な)攻様と
身分差のある受様のカプが定番な印象です。

読者が予想する展開をあまり超えるない
安心の王道路線なので安心して
受様の境遇や不幸を楽しませて頂いております。

どう見ても受様がモテ過ぎだし、
受様母も攻も記憶喪失ってあり!?とか
受様が肝心なところで引っかかってもスルー!? とか

敵役は最後まで悪、
味方は離れても反省して戻ってくるとか、
突っ込みどころはけっこうありましたが

良くも悪くも攻様や受様にやきもきするのも
絶対的なハピエン路線が約束されているからだと
思えるのでとても面白かったです。

予想を裏切られる楽しさと予想通りの嬉しさと
どちらが好みかによって評価は分かれると思います。

4

ひと味が違うオメガバース

初作家さんです
子どもが出てかなオメガバ小説が大好きで購入しました。
商業BL小説で子どもが出てくるオメガバース、いい意味でも悪い意味でもテンプレがあります。
こちらもお約束の展開ではあるが、オメガバ×魔法の世界で新鮮でした。
またとてもスッキリとした読みやすい文章で、私だけかもしれませんがドキドキハラハラになることもなく、穏やかな気持ちでサクッと読めました。

前半は魔法学園で攻めと受けの仲良くなる過程や、次第に攻めに惹かれる受けの気持ちを中心に描かれます。
ちょうど本の半分辺りから、ようやく表紙にも描かれた子どもの出番があります。

攻め受けはもちろん、周りのキャラとのやりとりなどもすごく好きです。
なにより受けのオメガは芯の持つ強い子で好感を持ちます。
いわゆる悪役を担うキャラも、徹底的に嫌なやつではなくて、より人間味を感じられて個人的にここも好きです。

子どもの活躍や育児場面などを読みたい腐女子さんはがっかりかもしれません。
不憫健気受けが好む方も、もしかしたら物足りなさを覚えてしまうかもしれません。

4

沢山苦労した分…

平民のリーラと、リューベック王国の第一王子のアルブレヒトとのお話。

オメガバースも好きだし、子育てモノも好きなので購入したのですが途中すっごく辛かったです…。
アルブレヒトと心から結ばれたと思ったのに、まさか記憶を失ってしまうなんて…。
ステラにとても怒りを覚えたけど、その後の展開が辛すぎて…。

でも、リーラの一途さと強さに救われました。
彼本人が強く生きてくれたからこそ、辛い中でも読み進めることが出来ました。
エミールを守ろうとしたリーラもとてもかっこよかったです。

ティルダに関して、彼女はただただアルブレヒトのことが好きだったんだと思うのですが
それでもこれはひどいな…と思いました。
アルブレヒトがリーラの事が好きと言うのが分かっているのに
ここまでしてまでも結婚して欲しいの?それでティルダは幸せなの?と思いました。
ステラの件もまさか黒幕がいたなんて…。
すごく良い子だなぁと思いながら読んでいたので
全てがわかった時すごくショックでした。


沢山沢山苦労したリーラだったけど、無事アルブレヒトと結ばれて本当に良かったです。
こらからはエミールとアルブレヒトと共にいっぱい幸せになって欲しいと思いました。
とても素晴らしいお話で、読んでよかったなぁと思いました。

1

頑張る受け、精神的に強い受けに惹かれる

Kindleアンリミにて拝読。
健気に懸命に頑張り続ける受け・リーラの姿にグッときて、勇気づけられる…!
一途で精神的に強い受け、大好きです。

途中切ない展開ながらも、読後は幸福感に包まれる作品でした✨

オメガバース×妊娠出産×攻めの記憶喪失。
αだらけの環境で自身をβと偽りながら、医者になって故郷の村に貢献するため
頑張るリーラ(受)。
なんとか自分自身の手で自分の未来を切り開いていこうとする様が、
格好良くて眩しいです。

展開としてはなんとなく先が読める部分が多かったんですが、
リーラ堕胎未遂事件の黒幕はちょっと意外、というか、登場当初は好きなキャラだったのでがっかりしてしまった…(悪い意味ではなく!)。

記憶喪失ものといっても単純に事故で記憶を失うわけではなく、
リーラを守ろうとして禁忌ともいえる魔法をかけた結果だというのがまた、
ファンタジー好きとしてはグッとくる展開でした。

時にリーラに(嫉妬心や独占欲から)厳しい言葉をかけてきたりもした
アルブレヒト(攻)だけど、愛する人を守ろうとする姿はやっぱり最高にカッコいい・:*+.

後半、記憶を失ってからの部分が攻め視点で読めるのが良かった!
ティルダと婚約しながらも、どうしようもなくリーラに惹かれてしまう内心の葛藤がこれでもかと伝わってきて、胸がきゅーっとしました。

ちょっと残念というか、予想通りの展開で「あ〜」と思ったのは、
リーラの出生の秘密です。
勝手な個人的希望としては、リーラには平民のまま、身分差あるまま
アルブレヒトとの未来を掴んで欲しかった、、
最初の方の”母はナイフの使い方が綺麗だった”と言う記述のあたりから薄々
その出生の秘密には気付いてはいたんですが;

それから、結局王位継承はどうなるの?という問題。
アルブレヒトと弟王子のリーラを巡る争いはアルブレヒトに軍配が上がったけれど、
王位については宙ぶらりんなまま終わってしまったのが気になるところでした。

…と、ちょこちょこ書いてしまいましたが;

圧倒的不利な状況にもめげず、仕事もシングルファザー(マザーでもある?)
としても頑張り続ける受け・リーラを心から応援したくなる、夜明けの物語でした✨

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