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「もう長い間 好きやった」
clone no aikara to renaitte donna neta
幼馴染みでもある死んだ相方が大好きだった芸人、稲葉ソーマ(32歳・ツッコミ・攻)と、8年前に死んだ漫才コンビ「イースター」のソーマの相方、麦太ミツヤ(享年24歳・ボケ・受)の、近未来ラブ&ラフコメディでした。一応参考までに書くと、死ネタがあります。
こちらの作品はリブレ刊「秒でわかるBLシリーズ」の一冊で、お題は「孤独なモンスター」だったんです。芸人でモンスター?クローン?モンスター…?と思いながら、購入して読んでみました。
幼馴染み特有の拗らせた片想いをぶつけて、受け入れて、公私ともに相方に、というほのぼのでハッピーな感じではあるのですが、ソーマの、決断から再会までの8年間の心情を考えると、尋常じゃない激しい感情を感じます。そしてこんな感情を抱えつつもちゃんと芸人として仕事をしていたのだから、ソーマのミツヤへの思いは本当にすごいな、と思いましたね。
2024年と比べて、服装だってスマホだって大して変わってないようでいて、さりげなく便利なツールができていたり、ネット犯罪に対する法制度ができてたり、何と言っても人間クローンの製造が禁止じゃなくなってたり。かと思えば、車は普通に道路を走るし、音MAD職人は健在だったり。この絶妙な混ざり具合が私的には好きでした。
初めは芸人モノとクローンという設定に惹かれて購入したのですが、まさかBLでこんなにも未来へ思いを馳せることになるとは思いませんでした。
もしかしたらないこともない、あるかもしれないちょっと未来のお話。楽しかったです!
これは…なかなかレビューが難しい。
やはりクローン設定が受け入れられるか、どうかでしょうか。
読み手によっての論理観や死生観でかなり印象が変わる作品だと思います。
ストーリーは8年前お笑いコンビ人気絶頂期に突然死んでしまったミツヤ。ソーマは独りで奮闘。しかし、家に帰るとクローンミツヤと生活中。
ソーマはミツヤの遺言を受け、大金を出してクローンを作っていた。
意外としんみり進むのかと思いきや、幼馴染みのお笑い芸人設定も有りコミカルに比較的スムーズに進みます。
ずっと片想いだったソーマと鈍感なミツヤ、心配しながらも面白がる胡麻崎先輩の掛け合いが面白くて
初コミとは思えない完成度。
両者の気持ちも描かれているので、とても読みやすい。
クローン設定は完全なるファンタジーでは有りますが、後半の一般人の声がリアルで背中がゾワッとするような描写がある。中でも「死を金で解決するな」が心に残りました。
本の主旨から外れたのかページの都合か、悲しむ様子が少なく(読者の想像に任せたのか)迷いもなく多分彼はグリーフワークをする暇も無く働き稼ぎクローンを誕生させただろうと思うと、死を金で~は一般人が軽はずみに発言出来ないのでは無いか。と心が痛みました(本人は吹っ切れている様子ですが)
ただ8年差とか肉体的な事とか、ここまでファンタジーにするのなら、もういっその事、記憶を移植するクローンではなく魂を移動する設定にしても良かったのかなと。
やはり亡くなった時点で記憶が同じでもクローンは別物で有り、クローンを愛する事は私はどうしても受け入れがたい、と思えてしまうけれど
ソーマ「もう二度と死ぬな」でこんなにも愛してる2人ならば…と、少し心が動かされてしまう。
もう、これで実はソーマもクローンでしたー。みたいなオチだったら私の情緒どうしようとか思いましたが、無事読み終わりました。
初コミで兼業しながら重い題材で悩み苦しみ、描ききった鮭だらけ先生の益々のご活躍をお祈り申し上げまして星5とさせて頂きます。
『クローンの相方と恋愛ってどんなネタ?』…というタイトルが気になって、ほんとにどんなネタなの?と拝読。
超多忙な芸人のソーマ。
8年前にコンビの相方であるミツヤを亡くしていますが、現在ミツヤと同居中。
その理由とは…。
お笑い芸人にクローンに攻めの長年の片想いにコンビ愛以上に募っていた想い…、などが描かれた近未来が舞台のお話し。
ミツヤがクローンというところが最大のポイントで、相方の死という重くなりそうな題材でソーマのミツヤへの執着がともすれば激重シリアス案件として扱われがちなものなんですけど、ソーマの一途さが突き抜けていて、ミツヤのことがとにかく大切という一点に焦点が絞られているのでその想いの深さにジーンとさせられるし、ミツヤのあの天然な明るいキャラの勢いに押され、ところどころ考えさせられる部分もありましたがずっしりと重暗くなることもなく、いい意味でカラッと軽快に読めました。
作画では顔と身体のバランスがちょっと気になるところもありましたがすっきりとして見やすく親しみやすさのある絵で、ソーマとミツヤの関西弁のやりとりやお話しのテンポもよく綺麗に纏まっていて心地の良い読後感でした。
ミツヤのちびキャラがかわいかったです。
売れっ子お笑い芸人×8年前に死んだけどクローンとして生き返った相方です。
精神的には同級生ですが、クローンとして生き返った人は、死んだときの年齢のまま復活するようなので、肉体だけなら年の差カップルとも言えます。なんかエロいな…(?)
衝撃的な設定を活かしながらも、全体的にとても良くまとまっていると思いました。終始ラブコメの雰囲気は保ちつつ、クローンという存在を世の中が受け入れられるのかという問題に対するある程度の言及はしてくれています。また率直に漫画として非常に読みやすく、面白いものを描こうという心意気も伝わってくるし、主要人物の描き分けもしっかりしていて、これがデビュー作ってまじか、と舌を巻いております。
時代は2030年、たった9年後ではありますが、莫大なお金さえあればクローンはつくれる(ただし、倫理的な議論はまだ途中)という世の中が舞台です。クローンには生前の記憶を転送することができ、肉体も完全再現、もはや本人と呼んでも差し支えないレベルのものです。
人気コンビ・イースターの片割れである攻のソーマは、受のミツヤを失ってから、ミツヤを生き返らせるために8年間仕事しまくって、貯めたお金でクローンをつくった…と思われます。「と思われる」というのが本作のミソである「行間」で、この辺りのことは詳細に説明されている訳ではありません。でも8年かかったというのが、それだけお金がかかったということを証明してくれています。
費用はどれくらいなんだろう、売れっ子芸人さんでそれなりの生活費除いた8年分って、5億くらいでしょうか?
もうこの時点で攻の愛が重すぎる。でも普通だったら人が死んでもクローンをつくろうとは思わないだろうけど、ミツヤの生前に布石になるような出来事が描かれているし、なまじ売れっ子なのでお金は工面できると思ったんだろうから、最愛の人のクローンをつくるために人生の全てを賭けようという気持ちもわかります。
そしてその8年間のソーマの生き方に思いを馳せちゃうんですよね。大好きな人を失ってつらくて寂しくて、でも目標ははっきりしてるからある意味イキイキしていたかもしれない。一方でその目標がまだ倫理的に受け入れられるかわからないものだから、不安もあったでしょう。それでも8年も耐えてミツヤを復活させたんだなー…。
物語全体が明るい雰囲気なので見逃しがちなのですが、こういうところに目を向けると、泣きそうになりますね。いくらでも感動的に描けるテーマなのに、あくまでハッピーラブコメを貫いているのがすごいと思います。そしてそれ故にみんながなかなかこの作品の良さに気付いてないんじゃないか!?って過度な心配をしてしまっています。すみません。その心配から既にレビューが1000字を超えてしまいました。でもまだ続きます。すみません。
ミツヤをクローンとして復活させておきながら、コンビ活動の再開には慎重だったソーマ。それは外聞を気にしてではなく、一緒に過ごしてミツヤを好きな気持ちがバレないようにするため。
いや、でも、とんでもない大金叩いて復活させてくれたんだから、ただのコンビ愛や友情を超えたものがあるのはバレちゃうんじゃ、と思っちゃいますけど(笑)。でもミツヤちゃんは超鈍感野郎なんですよ〜。だから胡麻崎にいさん(元先輩芸人)にけしかけられるまでソーマの思いに気付かないんですよね。関係ないけど胡麻崎にいさんのお店のラーメン食べたい。胡麻の効いた担々麺と見た。
中盤でついにソーマがミツヤへの長年の思いを打ち明けることになる(と同時にミツヤはソーマに抜かれる)のですが、ミツヤはあれ、全然嫌じゃない…むしろ自分のことずっと好きだったなんて…ドキドキ…ってな感じで両思いに。
コンビ活動の再開に向けて動き出します。
まずはミツヤのお母さんへの報告でしたが、確かに子どものクローンつくったことが広く世間に知られたら、ソーマ以上にお母さんが何言われるかわかったもんじゃないですね。でも気にしないと言ってくれたのは、きっとソーマがミツヤを復活させると決めたときに、お母さんも腹を括ったんじゃないかな〜と思いました。
ここから、せっかくお付き合い開始したのに、ソーマが忙しくてなかなかいちゃいちゃできず、時が過ぎていきます。悶々とするミツヤ。と我々読者。
ミツヤの復活記念日に、ようやく時間が取れて、念願の初Hです!ゴムの袋を破る攻の視点という構図に工夫を感じてとても良かったです。ソーマの最後のセリフには泣きそうになりました。
そしてコンビ活動再開前にミツヤの存在が世間にバレてしまい、いろいろな反響がある中、決意の生配信です。ここのオチのつけ方もとても上手かったです。見事に作品全体のハッピーオーラを崩さずにまとめられたなと。
ミツヤは鈍感ちゃんだから気付かなかったけど、多くの視聴者は気付いたんじゃないかな、ソーマの思いに。クローンとして復活させるなんて、絶対に特別な感情があるってこと、みんなもわかったから、「思ったより批判が少ない」状況になったんじゃないかな〜って思いました。
もしかするとミツヤの登場によって、本当に復活届っていうものができるかもしれませんね。
後日談は単体でも忙しくなったミツヤと、ソーマの休日が奇跡的に被った1日の悶々→ラブラブな様子が見れました。
2人のコンビ名のイースターって、復活祭のことなんですよね。日本ではイースターって卵に絵描く祭りみたいになっちゃってるから、あとちょっとでスルーするところでした。ニクいな〜。
兼業作家さんのようですが、どうか無理のない範囲でこれからもBLを描き続けていただきたいですね。きっと作家買いします。なんなら胡麻崎にいさんのスピンオフとかも良いですね。芸人辞めた詳しい経緯も気になるし。先生、胡麻崎にいさんに筋肉質のSっぽいソーマ以外の男を用意してあげてください!