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孤高のバイオリニスト×難聴のデイトレーダー、正反対の世界で生きる二人の、心震わす至高のラブストーリー
sekai de ichiban tooi koi
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
楽譜は読めず、弾き方は動画で、音はCDで、独学でバイオリンを弾く音大生の十嘉と、重度難聴でディトレーターをしている五十鈴のお話。
十嘉は周りの音が聴こえないくらい音楽に没頭する程バイオリンが好きなのだけど、独学故に楽譜はわからないしちゃんと指導されてこなかったから自分の世界に入り込みがちで、自分の中の音を観客にうまく表現できないこと、音で気持ちを伝えること伝えあうことが欠けていて、独りよがりになりがち。
どうしたらいいのか分からなくなっていたときに出会ったのが五十鈴。
一緒に過ごしている間に、五十鈴と出会えたことで伝えること、伝えようとしてくれていること、それを読み取る心を育んでいく十嘉。
そのお陰で、奏でる音色にも変化があって。
五十鈴といると視界が変わる、今まで気づかなかった大事なものがそこにあると知る。
一方の五十鈴も、聴こえないハンディがあるからこそ気を張り気を配り弱音も吐かず踏ん張っていて、でもそれを誰にも言わずに強く生きようとしていて。
本当はつらいとか、本当は寂しい気持ちを十嘉には少しづつだけど言えるようになりそうというか。
まだ解れきってはいないんだけど、自分のことをよく見て知ろうとしてくれている十嘉に嬉しさと安心感を感じ始めていて。
友達に頼まれて無理して行ったパーティーで無理が祟って倒れてしまうのだけど、十嘉が助けに来てくれたことで、より心が解れるんです。
スマホの画面に、
「1人で寂し」
まで打って、
「1人で」まで消して、
「1人で心細い」に書き換えて、
最終的に「1人で退屈してたから」「来てくれて嬉しかった」としたその葛藤を、本心は伝えられていないけど全て受け止めるかのように「今度はもっと早く呼んで」と微笑んでくれた十嘉に、心がほっと解れて。
私は耳も聴こえるし五十鈴のような苦労はしていないけど、メールやライン、人に伝える文章を何度も読み返して言い回しを直して、自分の本心はもっと直球だったりオブラートに包まなかったりするのに、相手への伝わり方を気にして整えてしまう癖はあるので、なんだか気持ちがわかってしまって。
整えてるんだけど、同時に本当の気持ちを塗りつぶしているというか。
それがいいことなのか悪いことなのか分からないけど、面倒くさいなとか直さず言えたらとか思いながらも訂正を繰り返してしまう訳は、きっとありのままを伝えることに怖さがあるんだと思うんです。
五十鈴はしっかりしなきゃとか、そんなことを言ったら相手を心配させてしまうとか、もっと人のことを考えて強くいようとしているということが伝わってくるんですが、やっぱり弱さもあるんじゃないかなって。
そんな五十鈴が、本音を言うということは多分初めてのことで。
接点がないようで、全く似ていないようで、互いに人に伝えることの難しさと孤独に戦う苦しさを持っていて、カチッとハマりあう2人なんですよね。
五十鈴も十嘉のことを好きになり始めた気配が生まれたところで2巻に続きます。
麻生先生の仰るとおり、ゆっくり、優しく、暖かく進む恋のお話でした。
麻生先生は台詞のないコマで魅せるのがお上手で、無声映画の心地よさのような、それこそ絵から麻生先生やキャラクターの心情を読み取る楽しさや、読み取らせてくれる余白の上手さが光っていらっしゃいます。
十嘉が楽譜からの手紙を汲み取れた時の喜びのようなものを絵から汲み取れたような体験ができるというか。
あと、前作リバースでも小説(PC画面越しの文字)という媒体を使う表現を使われていて、他の作家さんではあまり見ないテンポ感と空気感を演出していてとても好きだったのですが、本作もライン画面やチャット画面、聴障者健常者のコミュニケーションアプリなどを用いた表現、発声していない五十鈴の声の表現がお上手でした。
音以外の方法で感情を伝えること、またその方法の模索に長けた作者さんだと思います。
あと、もう皆さん知ってるというか今更なんですけど、ペンの入れ方が本当に素敵で。
麻生先生の黒髪や眉、影の細かい“黒の表現”の美しさ、毎回ほうっと見惚れてしまいます。
作者様買いです。
作品全体に流れる優しい雰囲気が好きで、2巻まで一気に読みました。
難聴の五十鈴の「音のない世界」がイメージできたのは
麻生先生の繊細な描写と、まるで本を読んでいるような言葉による描写なのでしょうか。
話をしているとき、難聴であるが故に、いつも周囲との間、ずれを感じていた五十鈴が、十嘉の言葉を聞き逃すまいと口から目を離さない様子に、グッときました。
障がいがあるからと気をつかわれたくない五十鈴に、ズカズカ正面から
接してきた十嘉はきっと新鮮で、お互いの距離が縮まっていく様子が好きです。
番外編も読みました。まだ本編も続編があるようなので、
楽しみに待っています。
素敵な作品、大好きです。
新刊がレビューランキングでとても高評価のようなので1巻から読ませていただきました!
麻生先生の作品は私的には久々でとても楽しみにページを捲りました(ღ˘͈︶˘͈ღ)
攻めも受けも生き辛そうな2人のお話し
受けは聴覚に難があり、受けは学習能力なのか教育環境に恵まれなかったのか音楽の才が秀でてはいるけれどその他の教養が後回しなタイプ
それぞれ自分の置かれてる状況にどこか受け入れきれない葛藤を抱えながらも折り合いをどうにか付けて生きている、、、そんな様子に胸がざわめきます
2人の出会いや攻めの壬生くんの才能だけで音大通えるのか?問題とかは創作範疇の素敵なフィクションとしてスルーします
壬生くんも受けの五十鈴さんも形は違えど誰かと共有出来ない苦しさ・葛藤・諦観みたいなものに苛まれていて…そのフラストレーションを誰かにぶつける事も出来ない・しない事でまた殻に閉じこもって、諦めて、、、と生きて来たのに、何故かお互いを前にすると「気にならない」相手に出会えた事で自分の日々に彩りを感じたって事がこのお話しの重要な所なんだと思うのです
なので、すごく言葉も表現も良くはないのは十分自覚した上で言いますが、、、五十鈴さんの身体的な特徴や壬生くんの環境はこの作品のドラマの一要素として捉えた方がいい気がしました
必要以上にその真実味を深追いせずに「そういう設定」という事以上の事は考えない方が私には合っていそう
センシティブな設定に変に身構えないで読ませて貰うスタンスの方が合っていそうです
すごくリアルな事と対比したり、現実的な事へ慮った視点を持って「ヒューマンドラマ」として考えると違和感や引っ掛かりが見えてしまいそうで集中出来なさそうなのかな?と、、、
心に埋まらぬ穴を抱えた年の離れた2人が出会い、その空いた穴のままの心を寄せていき、少しずつその穴を互いが侵食し合っていく、、、という「切なさを伴うLOVE STORY」として捉えて読んだ方が楽しめそうかな?って1巻を読んだ感じでは思いました
この2人がどう心を寄せるのか?主に五十鈴さんだとは思いますが、、、その馴染んでいく様子を見守っていきたい優しい空気感を感じる1巻でした
番外編、2巻と読むのを楽しみにしたいと思います
あと、めっちゃ壬生くんの首の後ろが気になる、、、アレは何だろう?
そこも言及されるのかな?
気になるなぁ~~~ヽ(´ー`)ノ
2巻を待ってレビュー。1巻もよかったけど断然2巻が良かった。1巻ではどうしても、また拾う系の作品か…みたいな気持ちになってしまったんだよな。成人男性を気軽に家に連れ帰る成人男性はそんなにいない気がしてならない。そして一転玄関までしか入れなくなるという。端々が丁寧な麻生先生の作品だからこそより違和感。
あと麻生先生にもってる印象といえば作品から小説のような雰囲気を感じるところ。といっても、小説ではできない、絵で魅せる部分もしっかりあって。
難聴の登場人物が出てくるBL作品はいくつか思い当たりますが、どれも様相が違って面白いなぁ。
友人のオススメで読んだ初ミツ晃先生。めちゃめちゃ良かった~!
重度の感音性難聴の五十鈴と才能はあるけど孤立しているバイオリニストの十嘉。2人の間だけにある見えない空気、音がない分それ以上に響いてしまう想い。音にして伝えるよりも伝わってしまう人の内側にある言葉が、実に美しくて眩しい。
偶然の出会いから初めて芽生えるお互いの感情に、通じ合う時にはこれまでの常識なんていらないのだと思った。静かにそして温かく、こちらの胸の琴線も震える。もうすぐ2巻が出るそうで良いタイミングで読めた~。続きがとても楽しみ♪
ひとことで噛み砕けない内容の真剣さ
が胸に刺さってくるんですけど
正にエモーショナルな作風が素敵で
読むと毎回、とにかく
胸がいっぱいになってしまい
私も直ぐに言葉にならないんですよね。
読んでから何度も感想を書き
めちゃくちゃ時間が経って
やっとレビューをしてます。
ちょっと重いかもしれないですけど笑
お付き合いくださったら嬉しいです
難聴の五十鈴さんと
バイオリニストを目指している十嘉
全く逆の意味で音と関わっている2人
なんですが、
音とは関係のない世界で
他の誰よりも気持ちの深いところで
通じ合っていくというお話です。
五十鈴さんが聴覚で感じる部分
多分、音だけじゃなくて、
肌で感じる気配みたいなところも
反応が遅れるところがあると思えるんですけど、
そこを言葉で補うようにして
コミュニケーションすることになるんですよね。
そういった五十鈴さんが言葉に託す真剣な姿に接して
十嘉の方も、今まで言葉にしてなかった
気持ちを言葉にすることで、
今までおざなりにしていたものに宿っている
心の存在や大切さに気付き
それをどう扱うのか、寄り添うのか、伝えるのかを
知っていきます。
2人は10歳の年の差があって
バイオリンだけが自分のアイデンティティ
のようなものだった十嘉は、
五十鈴からヒトの内側の豊かさ、
他に足のついた暮らしぶりにひかれ
五十鈴もまた、自分が不要だといったふうに
通り過ぎてしまった情熱や
真正面から物事に向き合う素直さが
十嘉をみて思い出します。
そうしていくなかでも
言葉が伝わらなくて、すれ違うところはまた切ないんですけど
それと2人の間にはいくつものハードルがあって
なによりも相手を知りたいっていう気持ちがないと
なかなか叶えられないってことがまた胸熱なんです。
ひとと出会い、気持ちを通わせ、
向き合うことの大変さ、真剣さ、大切さ、尊さ
そんなことを、BLにのせて語られてる…
最上級の萌えですもう。
すごく素敵なお話で、読む度に涙ぐんでしまう。
結局、レビューというより
感想をつらつらと書いてしまったかもしれない…
でも、言葉にできないそれをそのままにして
味わうような、素敵な気持ちになりますよ。
とってもおすすめです❤︎
大学生の十嘉と在宅卜レーダーのいすず。
本来なら交わることもなかったかもしれない二人ですが、お互いに自分の弱さをさらけ出せるかけがえのない関係になっていきます。
とんがって天才肌の十嘉は、バイオリン馬鹿とも言うべきか独害的で、バイオリンも荒けずり。
一方の五十鈴は、難聴のトレーダー。自宅でフリーの仕事をしています。何でも自分でやろうとする五十鈴。でもやっぱり一人は寂しい。
ゆっくりと近づいていく二人ですが、これからといっところで一巻は終わり。
このあと、友人たちも絡んでどうお話が展開していくのか楽しみです。.
今日少し久しぶりにこちらの作品を読み返し、世界観に浸りました…
続きが気になる本はたくさんあるけれど、一番読みたい!!!って切実に思うのは、
やっぱりこの作品。
どこかにこんな二人が実在してたらなあ…なんて脳内妄想してしまいます。
麻生先生が「ゆっくり優しく進む、柔らかいお話をめざしました。少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。」とコメントしていらっしゃるのですが、”少しどころか胸いっぱいに広がるこの幸福感をありがとうございます…!”とお伝えしたくなります。
作品の満足度に、エロ度は関係ないんだなあ(少なくとも私にとっては)、ということを十二分に感じさせてくれる作品です。
特に印象に残ったのは、「聞こえないってどんな感じ?」と真正面から切り込む攻めの質問への(←なかなか、ここまでストレートに聞くことってできないですよね)、五十鈴の答え。
「ああ、きっとそういうものなんだろうな…」とものすごく納得したし、素直に笑いながら答えを返す、大人で優しい五十鈴にきゅんと来たシーンでした。
荒々しい態度を見せるけれど、弱さや繊細さを内面に抱えている十嘉。
対して「聴覚障害」を抱えていることから一見弱い存在のように見えるけれど、誰よりも努力しデイトレーダーとしてきちんと成果を上げ、芯の強さを持つ五十鈴。
二人の対比が本当に見事だなあと思います。
初めは十嘉がぐいぐいと一方的に(恋愛的な意味で)五十鈴に惹かれ、気持ちを抑えきれなくなった十嘉の行動に、五十鈴は彼を拒絶します。
でもストーリーが進むごとに少しずつ十嘉に惹かれていく、その流れがとても自然で素晴らしくて…特に、玄関で頭を打ちそうになった時、十嘉に頭を手で支えられた時の五十鈴の表情!!!十嘉と一緒に数秒間じーーーーーーっと眺めちゃいましたね。。十嘉も言っていたけど、かわいすぎて。
何度も繰り返し読んで、気長に続刊を待ちたいと思います。
(でも出来るだけ早く読みたいな〜…大好きな作品なので!)
久々にボロボロ泣きながら漫画読みました。
半分くらいから悲しいわけではないけど涙が止まりません。
このままゆっくり進んでいく2人を見守りたいけど終わってほしくない〜!
永遠に続いてほしいって思う作品です。
高度の難聴を持つ五十鈴と、バイオリンを学んでいる大学生十嘉、交わる事がないであろう2人が出会って段々と恋愛になっていく物語でした。
聞こえない者と、音楽をやってる者のBLってめっちゃ難しいんじゃないかなあと思っていたんですけども、お互いに分からない部分が多すぎるとそれが興味となって、知りたいって気持ちになったり五十鈴にとっては音楽自体に憧れがあることから距離が自然と縮まっていく感じで良かったです。
すぐに肩をトンッて出来る距離感もドキドキしました。
十嘉はバイ?っぽいので五十鈴が好きだし、触れたいってなりますが、五十鈴はノンケなのでまだまだ恋になる手前ですが、予兆を感じられるラストでした。
お互いに孤独を抱えていますが、暗くなり過ぎる事なくふんわりと温かい雰囲気の作品でした。
次巻も楽しみにしています!