イノセントを穢すキス

inocent wo kegasu kiss

イノセントを穢すキス
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神80
  • 萌×243
  • 萌13
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
15
得点
614
評価数
141
平均
4.4 / 5
神率
56.7%
著者
五月女えむ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
シュークリーム
レーベル
from RED
発売日
電子発売日
価格
¥750(税抜)  
ISBN
9784910526034

あらすじ

粗野な山男・オンブラに助けを求めてきたのは 純朴な妾腹(しょうふく)の王子シリウスだった。 シリウスの父に両親を村ごと焼き討たれたのが10年前。 ーーアイツは親の仇で、仲睦まじかった幼い頃にはもう戻れない。
巡ってきた復讐の機会に、動揺と葛藤が渦巻くオンブラ。
ところが、そんな苦悩に気づかないシリウスは、昔のことも思い出さぬまま、オンブラに惹かれはじめてしまいー...?
ロマンスにはほど遠い、愛憎デスティニー!

表題作イノセントを穢すキス

一人で山奥に住む青年
王子

その他の収録作品

  • Bonus track
  • あとがき

レビュー投稿数15

切ない…

主人公二人の愛憎劇が切ないですね。
他の皆さんと同じように私ももっと読みたかった…!本当、上下巻でって思いました。
この情報量を、1巻でまとめてるのは凄いなと思いますし充分ウルウルしたんですけども、もっと大量に泣かせると思います。
それぞれのキャラが魅力的で切なくて、絵柄も綺麗でした。

最後に結ばれるシーンも良かったのですが、心理描写のが好きすぎてその後の雪のシーンでまた涙腺が…。
ハッピーエンドで良かったです。















紙本購入
修正はトーンです。(エッチは1回のみ)

7

何度も読み返したくなる作品

登場人物の生い立ちや設定がとても丁寧に書かれている作品でした。
作中にちりばめられた要素が、後に生きていて無駄な要素がなく読み応えがあり何度も読み返したくなる作品です。

ストーリーは再会から始まる復讐劇。オンブラに復讐心があるとは知らず一緒に過ごすシリウス。次第にオンブラに惹かれていくシリウスが戸惑ったり照れたりする姿は初々しく愛らしいです。コミカルなシーンもあるので見ていて微笑ましい反面、この後どう裏切られるんだろうとハラハラもしました。

復讐するはずのオンブラがシリウスを憎みきれずに葛藤する姿は人間らしくよかったです。お互い思い合っているのに立場の違いから離ればなれになってしまう過程は切なくて胸が苦しくなりました。
けれどそこで諦めないシリウスは芯があり、しっかりとした考えを持って行動していて魅力がさらに増しました。

全編通してイラストも綺麗で見せ方も美しいです。言葉も綺麗で台詞を何度も噛みしめながら読んでいきました。
憎しみに生きて愛に救われる。切ない関係から築かれていく愛に心が温かくなる作品。
読み終わった後も2人の幸せを願わずにはいられない1冊です。

6

ふたりの手

作家買いの五月女えむ先生。
今作は童謡の森のくまさんみたいなBLを描きたいということだったそうなんですが、単なる幼馴染再会ものではなく心に温かく沁み入ってくるオンブラとシリウスのせつなくも深い愛の物語でした。

オンブラのシリウスに対する複雑な感情が、その原因となる背景が重くて辛くてしんどいです。
それを知らないシリウスの純真さと無防備な笑顔がさらにその感情を煽って乱して…

オンブラの憎しみで塗り潰されてしまっていた黒い感情からシリウスへの愛情が引き摺り出されて、シリウスがオンブラへの強い想いを伝えるシーン…。
過去をどうすることもできないふたりが抱き締め合う姿に胸が締め付けられ、こんなに愛憎渦巻くせつない心情を纏め仕上げる五月女先生のお話し運びはさすがだな、と泣きながら思いました。
オンブラの名前を絡めてくるエピソードがまた泣けます…!
ふたりが出会いまた再会し、赦し合い出した答えは決して間違いじゃなかったんだな、と最後のオンブラの涙と雪景色の中のふたりを見て確信しました。

オンブラの陰のある佇まいに傷を負った顔、シリウスのピュアで柔らかな雰囲気と少し幼さのある顔。そして、ふたりの手。
対比がお見事で、作品のムードにしっかりとハマっていて相変わらずの絵の美麗さに見惚れました。
オンブラの前髪はあげたら大変なことになります(照)

五月女先生の新刊ラッシュなので、次の作品を読むのが楽しみです。

4

ワイルドな山男と高潔な美人王子の組み合わせは最高です!

裏表紙のあらすじにロマンスとは程遠い愛憎劇とあったので、ちょっと覚悟して読みましたが
どこが~?すごく良かったです。2人の名前が星ということにもロマンを感じます。
オンブラのシリウスに対する愛憎みたいな、好きで好きでたまらないのに、憎いみたいな複雑な感情がたまりませんシリウスを殺したら自分も死のうと思ってた見たいで切ないです
でも結局シリウスも被害者なんです。幼い頃の両親のゴタゴタに巻き込まれてつらいおもいをしてきて
そこのとこオンブラは考えてほしかった。まだ何も分からない子供だったのに
オンブラを助けて、シリウス1人だけ城に戻る別れのシーンはほんとうに泣けました。城に戻りムートを看取って、前王を告発して再び二人が会えたときは、ほんとにホットしました
少し大人になった二人はようやく結ばれます
シリウスが天使で高潔な心の持ち主で、そんなシリウスを大事に大事にこれからも2人で雪原を生きていくのでしょうね

3

攻めさんの男の色香にKO

五月女さん作品は『サハラの黒鷲』に次いで2冊目。
ちるちるさんの作家インタビューを拝見して手に取ってみました。

とにかく絵が綺麗!攻めさんのシャツがいつもはだけていてですね、ムッキムキの筋肉美がこれでもかと描かれていて眼福です。表紙ではちょい悪な表情を浮かべている(ように見える)攻めさんですが、過酷な過去を持つ、めちゃめちゃ素敵なナイスガイでした。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





山奥に一人で暮らすオンデルは、ある日とある青年と出会う。
彼らが住まう国の王子のシリウス。が、オンデルとシリウスは、子どもの時に出会っていて―。

あらすじにも書いてあるのでここでも書いてしまいますが、シリウスの母親は王の愛妾。が、その王から逃げてきたシリウス母子をオンデルの村の人たちは匿い親切にしていた。が、その行為が王への不敬罪ということで、村は焼き払われ、そしてオンデルの両親も殺されてしまった。

シリウスを大切に思っていたオンデルは、恩を仇で返すことになったシリウスに対して深い怒りを感じて生きてきたのだった。

それから10年。
シリウスはとある事情から、オンデルの知識を求めてやってきたが、オンデルを思い出すこともない。シリウスに復讐したい。その願いを果たすために、オンデルはシリウスに手を貸すことにするが―。

オンデルという青年の、滲み出る男の色香がヤバいです。
褐色の肌、黒い髪、筋肉質の身体。顔の傷ですら彼の魅力でしかない。そこに加わるのがオンデルの孤独。人を信じず、両親と村の仲間たちの復讐を誓う、その思いが、彼の魅力をさらに引き立てている、そんな感じ。

オンデルが「闇」なら、シリウスはさながら「光」です。
白い肌に金色の髪。王子という高貴な身分と、人を疑うことをせずに天真爛漫。

オンデルの、シリウスへの復讐は、はたして遂行されるのか―。
と、そこを軸に進むストーリーです。

これね、どうストーリーを動かしていくのかなー、と思ったんですよ。
王子と、彼に復讐心を抱く青年。二人の間に愛は成立するのかな、と。

が、シリウスという王子の中身が、意外なほど複雑でした。

登場人物はさほど多くはありません。
舞台も、オンデルが住まう山がメイン。

が、そこに彼らの過去、彼らを取り巻く環境が上手にミックスされ、奥深いお話でした。そして、すごく良いなと思ったのは、「星」という存在が生きていること。彼らの名前(オンデルの本当の名前とか)、日食とか、夜空とか。

オンデルはシリウスに裏切られたと思い、復讐を誓う。それが彼の生きる意義であり、糧だった。けれどそこまで彼を突き動かしたのは、はたして憎しみだけだったのか。彼のシリウスに対する想いは、根っこのところでは子どもの時からずっと変わらなかったのだろうな、と思うのです。

読み始めたときは凄くダークでシリアスなお話だと思いました。が、この作品で描かれているのは彼らがずっと大切に温めてきた深い愛情です。

綺麗な絵柄も相俟って、めちゃめちゃ萌える、切なくも温かいお話でした。

8

ちょっと読み足りない

もう色々レビューされているので、大した事は書けませんが、これだけのストーリーを一冊にまとめられるって凄いです!
ちょっと読み足りないかなって思いましたが、話が伝わらないような事ではなく、もう少し物語に浸っていたかったというだけなので、安心して下さい。

オンブラが復讐に駆られて葛藤しているシーンなど、鬼気迫る表情で辛くなりました。文章で多くを語らない、表情で語る。凄く引き込まれました。

ストーリーと画力で殴って来る様な濃密な作品でした。
ストーリー重視の方にお薦めです。

7

最高です。

五月女えむ先生新作!
本当に絵が綺麗です。表情豊か。

こちらはあらすじにある通り、"憎愛"がテーマです。
あらすじが全て物語っています。
はい。あらすじがほぼ全てです。

中盤までは、攻めの憎悪と執着が書かれ、受けのピュアな心情、表情が描かれています。
後半からはかなり怒涛の展開。

王子の立場などが明かされます。
でも、でも!!もっと色々と描いてほしかった!!
上下巻にして欲しかったです!
後半の展開が早すぎて、追いつけないと言いますか、ちょっと理解しづらい部分もあって、勿体無い!!

1冊で、纏まっていますが、もっとふたりを見たい、知りたいと思う作品です!

6

もっと詳しく!!もっと欲しい!せめて2巻!

すごく面白かった
と読み終わって思うのに同時にもっと詳しく読みたかったと強く思った

王子シリウスは難病に犯された自分の友人を助けたく
幼い頃から知っていた幻の薬草を手に入れるために森に入ってくる
そこで出会った男オンブラはシリウスだけを連れて森の奥深くに入っていく
実はオンブラはシリウスが幼い時に母と隠れていた村で仲良くしていた男の子だったがシリウスの母を愛しすぎた王が彼らをかくまっていた村ごと焼き払ってしまった際たった一人生き残った男の子だった
生き残った男の子はオンブラと名前を変え
村を焼き払った全てに復讐したいという想いだけで生きてきた
そんな彼の目の前に友人を救いたいとキラキラしたシリウスが現れる
村の皆の様に信頼させた後身も心も切り裂いて復讐したいと思いオンブラはシリウスと共に暮らす

共に暮らしていく間にやはり彼を殺せないと気づく

ものすごい情念の塊のような話だと思う
その情念があちらこちらの方面に大変な熱量で転がっているのでそれ一つ一つをきちんと取り上げたらすごい大河ドラマになるだろうに
これを1冊で収めるにはこうなってしまうよね…と思うしかない
残念ということもあるが
コレを一冊に収めてすごい!という感動と驚きの方が大きい

不完全燃焼を残しながらも拾えるところは拾って1冊にするにはこれしかないかなと言う点をついていると思う
でも!
コレもっと素晴らしくなるお話だと思う

個人的にはオンブルがシリウスを愛してしまい許さざるを得ないと自ら受け入れるまでの尺をせめてもう少しとってほしかった
一つ一つの表情が非常に素晴らしいので勿体無い!と強く思った
あまりに勿体無くて胸をかきむしりたくなるくらい
この胸の中にモヤモヤしている不完全燃焼さと
でも全体を流れる物語の大きな波に大満足と思う気持ちを比べるとわたしは満足に傾きました

でもねあともう1冊本当なら5冊位かけてもよかったんじゃないかな
と思う素晴らしい内容だと思います‼︎‼︎‼︎

6

大河ドラマではないBL

BL連載なのでこの様なまとまり感になるんだろうと思いましたが、登場人物全員もっと掘り下げて大河ドラマにしては?と思える程作り込まれたストーリー。
ですので、主となる4人の人と成りの説明に物足りない部分も多少有りましたが、これはこれで素晴らしい感動作に出来上がってます。
ただ本当にみんな興味深いキャラクターだし、設定なので、もっと掘り下げた感動巨編で読んでみたいです。そうなると、BLでも何でもない歴史大作みたいな部分が続いたりしてBLジャンルでは成り立たなくなってしまいますもんね。

3

シリアス萌え

五月女先生作品を順に読んできて7作目です。
エロ先行でないのは(ヌくのはありましたが)お初?くらいな印象です。

絵が更にきれいですね。
そしてシリアス…。2人とも辛い過去がある。
それでも惹かれ合う場面がみずみずしくて引き込まれました。

特にシリウスがオンブルを好きだと気づく場面、綺麗だと思うものを一緒に見たい(ラストシーンにつながる)この恋は一生の宝物だ…が良かったです。

オンブルがシリウスに抱きしめられ涙を流して…もうお前を殺せねぇ…俺はシリウスとどう向き合えばいいんだ…は、オンブルの心の大きな変化が動揺とともに伝わって好きな場面です。

無垢だったシリウスが単に世間知らずなだけでないのもよかったし、オンブルを好きになることで逞しくなったのもすばらしかったです。

オンブルが苦しみながらトラウマや葛藤を乗り越えてシリウスを好きだと言う流れもよかった。
深刻だった分、シリウスへの思いが強いのも説得力ありました。

再会の場面はうれしいのと萌えでたまりませんでした。
描き下ろしは、更にお互いかっこいいかわいいと心の声が激萌えでした。もっといちゃつくところが見たい〜とジタバタしました。

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