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torokeru ojisan
日本で一番、愛らしくて色っぽいおじさんを描く作家さんだという印象があったのですが、今作もまた愛らしさ爆発でした。
年齢設定だけおじさんでおじさんじゃないかわいいおじさんの出てくる漫画なら読んだことがあり、いやいや、おじさんがかわいいとかないでしょ、おじさんが愛らしかったら気持ち悪いでしょ、と思っていたのですが、りーるー先生のおじさんはほんっとかわいいんです。かわいいだけじゃなくて色っぽいというのがすごいです。
かっこいい陽キャのデルヘリのお兄さん(シュウくん)が訪問した先に待っていたのが、今作の主人公、仕事ができそう、有能そうな、でもかわいい感じのおじさんです。リクエストが「僕をメスイキできる身体にしてください」と初風俗にしてすごいことを言い出します。
まだ会えていない彼氏のために、といういじらしい理由のとんでもないリクエスト、ギャップのすごさがよりおじさんを可愛く見せます。
エッチなことへの探求心と吸収力が高いのは、少年ぽさ、男らしさ、できる大人らしさ、乙女っぽさ、ハナさん(メスイキできるようになりたいおじさん)の持つこれらの性質がほどよい加減で配合されたからなのかな、と思いました。
お目当て、かつ片思いの相手の代理のボーイさんを夕飯に誘っているところも、ハナさんの性格、性質がじんわり優しく表れていて素敵でした。
エッチシーンはどれもかなり濃厚なのですが、私には教科書のようにも見えました。手技の説明が細かくされているのがおもしろく感じました。説明がないシーンも手技が順を追って記されているのがやはり教科書みたいでおもしろいです。
表情、ポーズ、台詞、ド濃厚なのですが、なにより書き文字のエロさ、色っぽさがすごいです。文字からあふれ出る色気にやられました。
色っぽい展開とは無縁ですが、さらにおじさん追加2人。古い間取りのおうちに法事、おじさん3人兄弟の会話、何もかもBLとは遠いものたちのように見えますが、兄弟をやりとりを通しての家族の空気感、暖かさがすごく素敵でした。真ん中のお兄ちゃんのキャラクターがまたよくて、もっとこの家族のやりとりを見ていたくなりました。シュウくんと会ったときに「
おいクソガキ、このオッサン弄んでんなら招致しねえぞ。なんせ俺の可愛い弟だからな」とすごむところ、そんなシーンじゃないかもですが、ちょっと泣きそうになりました。
シュウくんがお泊りした翌朝、起きて来たシュウくんを迎えるハナさんの笑顔、おーいー、かわいすぎるでしょ!と身震いしてしまいました。
想いが通じ合ったあとの濃厚なエッチシーンも素敵ですが、アフターケアでシュウくんがハナさんの腰をもんであげているところがすごく好きです。暖かい幸せな気持ちになります。
今まで悩んで苦しんできたハナさんが吹っ切ってからのはっきりきっぱりぶりもすごく素敵です。ラブラブ全開で会話がお花畑になっているところ、かわいいやらおもしろいやらで1人で読んでいるのにふふふと声をあげて笑ってしまいました。そこからの幹兄ちゃんに抱きつくところ、胸がぎゅうぎゅうして涙が出ました。そこからの兄弟の会話もすごく素敵で、笑って泣いたあとにまた暖かい気持ちでいっぱいになりました。
もう1作のおじハラは、やはりおじさんが主役、しかも相手もおじさんです。タイトルの作品と違って、どろっとした感じのするお話です。
ハラスメントで告発されていると呼び出されて、その後の展開がぶっ飛んでいます。ええ、ええ、ええ、
どうなっちゃうの、と思っているうちに濃ゆいエロエロシーンが続き、最後は明るめに終わります。
なんとも不思議なお話です。
この世界線のお話、もっと読みたくなりました。