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ネッド、君がここを出て行く前に、抱いて欲しい
brightblue ni shizumu
神評価ですが、はっきり言って雰囲気漫画です。キャラ・ストーリー・絵に少しずつひっかるところがあります。だけど画面から爽やかな風を感じられそうなところや、人の優しさ・温かみが伝わってくるところ、切ない時の流れを感じる空気感なんかが堪らなく大好きで、雰囲気萌え?世界観萌え?が神でした。
メインカプはネッドとアル、舞台は日本じゃないどこかです。海の側にある姉弟の家に、ネッドがホームステイするお話。素朴な絵柄とのどかな風景、カントリーな小物のトーンがかっちりハマり、この世界にぐっと引き込まれます。ちょっとポエミーになるところは、舞台設定を魅力的にする要素の一つになっていると感じました。
二人の会話もとても良いです。ユーモアを織り交ぜ、緩急があって、ときにシリアスだったりもして。本音の隠し方に萌えました。
物語は淡々と進んでいきます。ネッドは結婚離婚を経験し、アルは姉の死を乗り越えてからの再会。シネマティック・ラブストーリーとある通り、本当に映画のような綺麗な流れでした。
爽やかな風を感じたいとき、海辺の街にトリップしたいときに読み返したい作品です。
舞台は日本ではなくて。
オレンジやレモン、明るい陽射しと海の感じから、
イタリア、スペインあたりかな?と思いつつ…。
(あとがきを拝見したら、イギリスの港町クロヴリーにある村を
モデルにされてらしたそうです。)
窓を開けたら海が見える、
どこでもない、世界のどこかの、素敵な場所。
避暑に訪れる小説家の卵のネッドと、
ホームステイ先のマギーとアルという姉弟の物語。
ネッドは素直で明るく、育ちの良さがにじみ出てるイケメン。
アルはクセ強めの儚い系美人、料理が上手。
3年間を通して、徐々に、強烈に
ネッドとアルが惹かれ合っていく様子が描かれます。
ただ、ずっとお互い「好き」とは言葉にしないんですよね…。
それがめちゃくちゃ切ない。
言葉にできない理由はいろいろあると思うのですが、
この2人の場合は「状況」
男同士とか以前の問題が山盛り阻んでくる。
お互いがいられるのは最後とわかったとき、
今までの一線を越えて、感情のままに求めあうんだけど…
その時の「君の気持ちは言葉にしないで。自分も言わない」
アルのセリフがぶっ刺さるーーーーー!
ずっと一緒にいられないってわかっている覚悟みたいな。
この先の自分の世界に、相手がいないことはわかっているんだけど、
今この瞬間、お互いを求め合わずにいられない。
唯一無二の相手だと、痛いほど理解しているけど
でも「好き」とは決して口にしない。
つら!!!!!このセックスがつらすぎて
涙ナシには読めません!!!
でもマジで美しい。その儚い瞬間が
生きる糧レベルに大切な思い出になっていくの美しい。
そんな切なくて美しい物語が、
ぱるあ先生の描く海の見える美しい避暑地のシーンと相まって
ものすごい破壊力で迫ってきます。
(個人的にはもっと台詞が少なくてもよかった…)
これは、恋愛のままならなさを知っている
大人の方にオススメしたいな…。
このまま悲恋でも素敵だったけど、
最後はちゃんとハピエンで幸せな気持ちになれますよ~!
文句なく神作品でした。感謝!
初めて読んだ ぱるあ先生の作品です。
ぱるあ先生のデビューコミックスになります。
新人の小説家 エドワード(ネッド)とホームステイ先の青年 アルバート(アル)のお話。
今年の夏もあのブライトブルーの海がある街へ
小説家を目指しているネッド(エドワード)は、ある写真集をきっかけに、毎年 夏の間は海辺のある街にホームステイをしています。
ホームステイ先のホストマザー マーガレットと弟のアル(アルバート)は、ネッドが訪れるのを楽しみにしてくれていました。
ネッドにとって、今回で3回目のホームステイ…それは、ここで過ごす最後の夏――。
タイトルと表紙がめちゃくちゃ好みで飛び付きました(笑)
舞台はイギリス南部の避暑地でしょうか。
オールフルカラーで読みたいくらい、作品全体を通して情景が目に浮かんできました。
外国特有の陽気さと個人が抱える問題の深さが絶妙なバランスで、とても素敵なストーリーに仕上がっています。
また、ネッドとアルはもちろん、他のキャラクターも魅力的でした。
個人的には、アルの「キラキラ星」を聴きたかったな〜。
ネッドは今年も帰って来ました。
ブライトブルーの海とアルの特製レモネードが出迎えてくれるこの家に。
この物語は、ネッドとアルの生い立ちや過去を絡ませながらゆっくり丁寧に進んでいきます。
お互い意識はしているけれど、これまで進展がなかった2人。
しかし、ネッドが母親から自由を許されているのは今年の夏まででした。
ホームステイが終わって自宅に戻れば、来年 許嫁と婚約をしなければならない現実が待っています。
それをアルに伝えようとした時、ある事が起きてしまい…。
ネッドとアルの出会いから再会までの6年間の軌跡が読み解けます。
どのようにして2人の気持ちが変化していったのか?
その気持ちはどこにたどり着いたのか?
単巻ではなく上下巻で、2人が会えなかった間のエピソードなども読みたかったな(笑)
ずっとお互いのことを想い続けて生きてきたのでしょうね。
後半では、それが痛いほど伝わりますよ。
このお話には、当て馬は登場しません。
脇キャラとしては、アルの姉 マーガレットとお手伝いのメアリーが登場します。
マーガレットの天真爛漫な性格とメアリーの優しさが作品をより引き立てていました。
とくに、マーガレットは重要なポジションを担っています。
Hシーンは、本編で2回と描き下ろしで1回あります。
本編→愛おしさの中に扇情的な情欲も感じられてゾクゾクしました。
描き下ろし→ふんわりとしているのでセックスの描写はありません。
「この唇も」「この息遣いも」ひとつでも覚えていたい…アルの一途な想いが溢れ出ていていましたね。
このアルの行動を知っているからこそ、その後の展開にはグッときました。
「見つけてくれてありがとう」
…次は全裸の2人をお願いします(笑)
描き下ろし『アフターエピソード』
本編のその後のお話。
途中、ネッドの手紙に心臓が止まりそうでしたが、3年後に再会できて本当に嬉しい (๑•̥̥̥́ω•̀ू๑)ジーン
アルの想いが叶って良かった!
2人の幸せをこれからも見守り続けたい。
ネッドには6年分も含めてアルを溺愛して欲しいな♡
避暑地の恋が終わり、そして新しい恋が始まる…。
ブライトブルーは海と夜が混ざった色。
キラキラと太陽を反射する紺碧の海に幾千の星が瞬くダークブルーの夜…あの家に帰ろう。
まだまだ粗削りな部分はありますが、繊細で切ない心理描写が上手に表現されていました。
これからが楽しみな作家先生です。
気になっている方は、ぜひご覧いただくことをおすすめします!
ドラマチックないい作品でした。
「ブライトブルー」というタイトルにもある色が、作中の景色や本など意味付けられていて、読み終えて一層、タイトルから素敵な作品だなと感じました。
中盤あたりに出てくる、
「熱帯夜が続き暑さで眠れない日に悩まされた」
ってところの表現も素敵でいいなと思った点です。
"眠れない"のは熱帯夜による暑さのせいだけじゃなくて、恋の自覚による暑さや眠れなさを含んでそうだな…とか、この想像が膨らむ表現の仕方がうまいなと感じました。
ただ、初回で身体を重ねる所がちょっといきなりでびっくりしました。
あと、アルの家に残るか迷う場面も、
母との約束を優先させようとしたネッドが少し理解できませんでした。
家族を捨てるって思うと確かに難しい決断かもしれないけど、ネッドの場合家族も家族だったんだし、アルのためにもなるんだからアルの家に迷わず居ればいいのに…と思ってしまって。
まぁきっと、それだけネッド自身が義理堅くて優しい性格なんだろうなと勝手に推測して納得しています。(笑)
これらが少し気になったので、この評価にしました。
しかし、伏線具合や世界観、登場人物に至っては拍手の手が止まりません。
最後は最高に甘々で幸せなエッチが拝めたので十分満足できました。
帯に書かれた『シネマティック・ラブ』
まさにその通りで異国情緒あふれる作品です。
外国の空気感が撫でるようにジンワリと沁みます。
ドストレートな萌えを楽しむというより、
映画のスクリーンを見ているような気分でした。
カタカタと流れる映写機の音と共に。
アナログ感のある穏やかさと切なさが心地よいです。
さてさて。
エドワード(ネッド)は駆け出しの小説家です。
威圧的な父親に逆らってばかりいて家族の中では浮いた存在で居場所はありません。
心の中の澱を文字にぶつけるよう小説を書いていました。
そんなある日、目に止まった写真集。
ブライトブルーの海がみえる窓辺。
ネッドはその窓辺がある家にホームステイに行きます。
その家はマーガレット&アルバート姉弟が寄り添うように楽しく穏やかに暮らしていました。
その風景に心癒やされながら姉弟のバックボーンを知り、アルを意識するようになって…。
そんな中、終わりを告げる3度目の夏がやってきてーーーと展開します。
上にも書きましたが、映画をみている感覚です。
物語が目の前で流れていくのを映写機のカタカタ流れる音と共にみているような。
叙情的なノスタルジックな時間を感じました。
じんわりと惹かれ合っていくのも、
良い意味で"雰囲気で伝わる"なんですね。
わずかな言葉、目と目、ほんの少し置いた呼吸。
それらの一つ一つから恋色になりブワッときます。
しかしこれは始まらずに終わる恋、なんですね。
アルは病を患う姉を誰よりも大切に思っています。
(姉弟の結束が強いバックボーンが切ない…;;)
また、ネッドには自由でいられる期限がありました。
楽しく優しく穏やかに過ごした夏の時間が終わります。
ブライトブルーの海が見える家には誰も残らない。
アルは病床の姉と共に街中に移り住み、
ネッドは親との約束があってーーー。
個人的に"刹那的な情交"に萌える質でして。
今だけ、この時だけ、他は望まないから、というね。
この本にもそんなひとときが描かれていて、
それがめっっっっちゃ切なくて刺さった…!!!!!(;///;)
作中のアルのセリフを引用させていただくと、
「君の気持ちは言わないでほしい」
「俺も口にしないーーー言葉にしないでくれ」と。
そして薄々両想いを感じつつもみないふりしてた感情が一気に弾けるんですね。
言葉にしないまま、伝えられないまま、愛し合う。
こういう感想が正しいかはわからないけど美しかった。
ちゃーんとハッピーエンドです!
良かったには良かったんだけど、個人的には
ネッドの行動は受け身に見えて少し悲しかったかな。
なんとなくスッキリしない気持ちが残りました。
あのままだったらどうするつもりだったのか…?という疑問が湧くんですよね。
家族を捨てられないからと親との約束を守って。
何年経ってもアルを忘れられないのは伝わるけれど、
寂寥感を抱えながら淡々と生きてくつもりだったのかな?
自分から探しに行くとかなかったの?
アルが動かなかったらどうしてたのよ!?
大体ね、アルに報告の手紙出すってどんな心情よ?
(手紙の一文をなぞって涙を零すアルがめちゃ切ない…)
(くそっくそくそくそ~~!( `д´)⊂彡☆))Д´) パーン)
・・・というね。モヤモヤが。
なぁぁぁぁぁんかスッキリしなーーーーーい!!!
(でも再会後のネッドの言葉でアルが感極まって流した涙がグッときたから、許す。(何様))
(描写はないがネッドに会うため動いたアルの心情を想像すると切なキュン…(;///;))
少~し残念だったのが年齢不詳っぷり(^^;)
作中はかなりの時間経過がみられるんですが、顔が変わらないので少々混乱しました。
あれ?これは1年目?2年目?会話から察して、ああ、2年目の夏か…と理解する。みたいな。
でも絵に味が合って外国の風も感じられて良かったです。
今後もチェックしたい作家さん開拓になりました♪
一言で言うと、BLぽくは無いんです。もはやBLにしなくても良かったのでは?と思うくらい。BL未満として読めてもしまうので。私的には、ネッドとアルの身体の繋がりは要らなかったのでは無いかな、とさえ思います。
毎年の様に、夏には訪れる場所。海の見える景色の、穏やかな美しさ。温かく出迎えてくれる姉弟の営むパブ。喉を潤すお気に入りのレモネード。ネッドにとって、そこは完璧な夏だった。(ああ、旅に出たい。)
いつまでも。そのままでいれたら良いのに。そんな風に過ごす夏は、突然終わってしまう。
郷愁とメランコリー。いつか。人は自分に訪れる変化を受け入れなくてはならない。
毎夏、ホームステイを楽しむ為に訪れていたネッドは、この夏が最後なのだと聞かされる。気丈に振る舞っていた姉のマギーは重い病に冒されていて、入院をするという。弟で、料理自慢のアルも、姉の世話をする為にこの店を畳むと言う。
此処で過ごす内に、2人で支え合って生きて来た姉弟の不遇の過去や、ネッドの家庭環境などが差し込まれ、およそ景色の美しさとはそぐわない程に、重たくなって行く。
最後の夜、二度と会うことはしないと誓ったのか。ネッドはアルを抱く。
最初から読み返すと、アルはネッドに秘めた気持ちが少し漏れていたのに気付くんだけど。
最初読んだ時は些か驚かされた。何だか突然な気もしたし。
立ち去ってから、ネッドはアッサリ結婚した。その時点では結構酷い男なのだから。
後にその結婚は祝福されたものでは無かったと分かるとは言え。結婚の知らせを受けた時の、アルの胸の内を思うと、痛みに引きちぎられそうになる。
そして数年後。ネッドは成功した作家になっていて。離婚している。偶然に導かれた様に、都会の片隅で出逢う2人。今度は二度と離さない。
そして。あの夏の日に、あの美しい海の見える家に帰るのだ。
遠回りしていた2人。でも愛と縁は繋がっていて。必ず。帰るべきところへ帰る。と言う様な、ロマンティックな物語。
離れていた時間も2人にとっては必要な時間だったのかもしれないけれど。
私は寂しくて寂しくて堪りませんでした。
以前働いていたメアリーが、婚約者を連れて笑顔でやって来るのは癒し。おまけっぽさはあるけども。
作者は、家屋とかをイギリスを想定して描いていたみたい。私はラスト周辺に出て来る都会はアトランタとかサンフランシスコをイメージしてたんだけど。
どちらでも良いや。ああ、旅に出たい。旅心を大いにそそられる物語でした。
自分は表紙の雰囲気と中の絵柄が違うな、と思ったので、試し読みをお勧めします。特にデフォルメのちびキャラが多用される点、一昔前のweb漫画や少女漫画感があって少し苦手。絵柄はじめ、コマ割りやセリフ運びに漫画として読みにくいところがありましたが、個人的な好みの問題な気もします。
たった数日間の恋人生活、エドワード(攻め)の結婚、見つけて欲しい受け…この辺りがツボでした。お姉さんの病気、過去の問題、エドワードの家庭のいざこざといったトラブルでむしろありがちか安っぽい話になってる気もして、ちょっと勿体ない。
小説家のネッドが日常から逃れるために訪れた避暑地のホームステイ先で出会ったアルとのお話でした。
美しい海と心地よい風、夜空一面に輝く星。
そんな素敵な地で出会ったネッドとアルはすぐに恋に落ちたわけではなく。
一年に一度、その場所でともに過ごす日々の中でお互いに気持ちを募らせていく様子がとても美しかった。
外国でのお話なので感情表現やその受け取り方に違いがあって、ややわかりにくい部分はあったけれど。
彼らが出会ったこと、みんなで過ごした夏、苦しい別れ。そして運命的な再会はドラマチックで美しく、とても引き込まれました。
マギーが亡くなった悲しみは簡単に拭えるものではないけれど、
ネッドと暮らすアルの幸せそうな表情からは前を向いて進んでいく彼の強さも感じられて
そんな彼らを見守ることが出来て良かったなと思いました。
とても素敵な表紙に惹かれて読みました。
海外が舞台のお話で映画のような雰囲気がありました。
年に一度訪れるホームステイ先に居る受けに惹かれる攻め。
受けも満更ではなく、両想いか…?と思いきや、攻めは親の命令で自由にできるのは3年のみ。
最後の想い出にと一度だけエッチするのがなんとも切ない…。
そして本当に攻めは親が決めた許嫁と結婚!!
それから数年の月日が経ち、二人は再び出会います。
その後、どうなったのかはぜひ本編でご確認ください。
ちなみに私はこの結末に満足です!
一番印象的だったのは、作中に受けが「キラキラ星」の英語ver.を歌うシーン。
雰囲気が合っていてとても良かったです。