青の王と花ひらくオメガ

ao no ou to hanahiraku omega

青の王と花ひらくオメガ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神13
  • 萌×229
  • 萌8
  • 中立5
  • しゅみじゃない8

--

レビュー数
15
得点
210
評価数
63
平均
3.5 / 5
神率
20.6%
著者
葵居ゆゆ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
笹原亜美 
媒体
小説
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
カクテルキス文庫
発売日
電子発売日
価格
¥755(税抜)  
ISBN
9784866693262

あらすじ

この世の誰よりお前がほしい
オメガ性を持つ〝神子〟が住まう神殿で、第二性別を持たないセレンは下働きとしてひっそりと働いていた。王家のアルファたちが神子を迎えに来る日――。生まれながらの罪のせいで俯いてばかりのセレンに、「顔を上げろ」と言い放ったのは孤高の第一王子・レイだった。「この俺が気に入ってやったんだ。喜んで抱かれておけ」。王になりたくないと異端の振る舞いをするレイのため、献身的に身体を差しだすセレンだったが…。
健気な蕾が清廉に花ひらく、砂漠の寵愛オメガバース

表題作青の王と花ひらくオメガ

レイ・バシレウス・リザニアール,22歳,リザニアール国第一王子でα
セレン,18歳,第二性別を持たない下働き

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数15

不憫受け下働きが、真実の愛を掴むまで

シリーズ2作目、新作が今月発売!ということで、未読だったこちらをまず読んでみました。面白かったーー!
ページを開いて口絵にびっくり。セレン(受)がベッドの上でひっくり返り、レイ(攻)が*を舐めてた…!(*゚∀゚)=3

先生のあとがきにもあるように、オメガバース×神話のような物語。物語としてすごく面白く、グッと引き込まれます。
下記のような独自設定があり、物語に神秘性と奥行きを与えてくれているなと思いました。

・オメガ声を持つものは「神子」と呼ばれ神殿で大切に保護されている(勝手に出て行ったり自由な恋愛はできないため、牢獄のような場所でもありますが…)
・アルファを産むことができるのはオメガだけ
・オメガの発情期は最初の発情から16年で終わり、普通の人に戻る
・上記のことから、この物語の国では16は神聖な数字とされている

序盤〜中盤にかけてはレイの仕打ちの酷さとセレンの不憫さが際立っていて正直読み進めるのが辛かった…けれど、セレンが自分のことを好きだなと確信してからのレイは、頼もしく甘く変身していました◎
序盤のレイとラストのレイ、別人すぎる…

攻め受けそれぞれのキャラはちょーっと癖があり、好みが分かれるところかもしれません。

葵居ゆゆ先生安定の、不憫健気受け。
…なんですけども、ちょっとたまには違う毛色の受け様を見たいかなあ、という欲が。。
正直なところ、「罪の子」=両親の許されざる恋によってできた子だとしても自分自身に罪はないのだから、そこまで思い詰めなくてもいいよー…!と思ってしまいました。

粛々と自分の立場を受け入れ、諦念に到達しちゃっているところがもどかしい…。与えられた運命に自力で抗い、抜け出そうとする強さが見たかった…!!
そして、神子であるヨシュアにはこの気持ち分からないよね…、と、自分の気持ちを打ち明けずにいることにも、少し傲慢さを感じてしまいました;

で、攻め様である第一王子・レイ。この方がですね…序盤、まあ、結構ひどい。

2年ぶりに神子たちの集まる神子殿にやってきたと思ったら、セレンを横に侍らせ皆の見てる前で、しゃぶらせる。
そして「このように家畜のような扱いを受けてもいいなら夜這いに来い」と。
このへん、読んでいてしんどかったです(›´ω`‹ )

で、そんなことをされても嫌だとは思わない、レイ様の言うことならなんでも聞きます!と言うセレン。

めちゃめちゃ酷いことをされているわけですが、レイは自分に対して初めて「俯いていないで上を見て歩け」と言ってくれた人なんですよね。
この、「上を見ろ」という言葉に従うことによってセレンがある物の美しさに気付き、レイに深く感謝するようになるのです。

このレイの言葉と、二人が揃って市場に出かけるシーンで見たものが綺麗に重なっていて、とても好きなシーンでした✨

全部で300ページ超えの分厚めの本なのですが、一日で一気に読めてしまいました。

続編も購入済みなので、読むのが楽しみです◎

1

続編が楽しみ

続編が出るということで、読みました。

安定の不憫受けです。
細かい設定は他の方がたくさん書かれているので、感想を。

ほんとに不憫な、受け。この子、何も悪いことしてないのに虐げられて育っていて、アイデンティティがどうかなってしまっている。

攻めは一見変わってるけど、原因を探れば愛着障害的な感じなのかしら、と思った。
実母がすぐに亡くなっているから、義母をほんとの母のように慕うが向こうはそうではない。腹違いの弟は愛される。より母の愛に飢えるし、愛されないことで情緒面の発達に影響出ますよね。
捩れた人なんです。
こういう人は試すような行動しますから、受け入れまくりの受けちゃんに弱い。

オメガバなんだけど、オメガバ的運命の番…みたいなテーマは感じられず、出会いや出産等の設定にオメガバが使われているかな、という印象で。
主軸は攻め、受けともに抱えている孤独や生き方がテーマかな、と思いました。

あと、悪代官的キャラが何人かいて面白かった。義母も強烈。

くっついた後は、SSでめちゃくちゃイチャつきます。大団円で話が終わったので、逆に続編どうするのか気になりました。
子が産まれてからの2人の関係性に期待です。

2

童話のようなオメガバース

オメガバースって夢がありますよね。
作者さんによっていろんな解釈があるし、作品によってもいろんな描かれ方がしますよね。

今回は童話のようなストーリーでした。
葵居先生の作品は、童話のようなおとぎ話のような作品が多い気がします。
ー苦しい境遇でも他人を恨まず一生懸命生きている人には幸せが待っている。

主人公の2人が心優しいので、読んでいて心が暖かくふわふわします。
最初はこの王子が本当に良い人なの?と怪しんだりもしましたが、能ある鷹は爪を隠すタイプですね。
覚悟を決めた彼はカッコよかったー。
そして、セレンの過去の秘密がここにつながるとは!
ロワ王がどうしてもレイに王位を譲ろうとしたのは、ミリアの招待を知ってたから、だといいな。ダメな王の振りをして、本当は賢いけどちょっと勇気が足りない、みたいな。

それから、今回もエッチが魅力的でしたね。
もっと両思いの2人のエッチが見たかったです。

2

最初は嫌いだったけど

初めての作家様です。
オメガバースのお話が好きなのでこちらの作品を購入しました。

生まれながらにひどい扱いを受けていたセレンと
孤高の第一王子・レイのお話です。

最初はレイのことが嫌いでした。
献身的に身体を差しだ出すセレンが可哀想で仕方なかったです。
でも、お話を読んでいくにつれてレイも可哀想だと思いました。
それぞれ孤独を抱えて生きていたんですよね。

途中辛いことが何度もあったし
レイのセレンの扱いがあまりにも酷く嫌な気持ちになったけど
最後はちゃんとハッピーエンドで
しかもすごくセレンのことが好きなのが伝わってきたし
セレンもレイのことが好きなのがわかったので
読み終えた時にはレイへの嫌悪感は消えていました。
あんなに適当な人間だったレイがセレンに
「命令はしない。嘘も忠誠心もいらない。一人の神子として…人間として、おまえは俺を選んでくれるか?」と問うた時と、
「セレンに断られたら、一生誰の事も愛さないつもりだった」と言うところに胸がぎゅっとなりました。
「でしたら、先に言ってくださればよかったのに」というセレンに
「言ったら、いくらちゃんと望みを言えと言ってもセレンは黙ってしまうだろう?」とレイはいい
きちんとセレンの事を一番に考えているのが伝わってきてよかったです。

もっと続きが読みたいと思う作品でした。
二人の間に出来た子を溺愛するレイが見たいなぁと思いました。

2

後宮の勢力争いがテーマ

初めて読む作家。
オメガは、神の子と呼ばれ、施設に集められて国が管理する。
18歳になると、王族に引き取られて後宮に入る。王族はアルファ。
発情期になると、王族が選んで番う。
オメガは、お宿下がりをするまでの10年間、後宮に居る。
・・という、王族の繁殖制度がある国。
主人公は、「罪の子」と言われて、虐げられていた。
不当な労働を義務付けられている様子を不憫に思った、第一王子が「罪の子」を連れて王宮に戻る。
それから事件が起きて、解決して二人は幸せ。
飽きない展開で、面白かった。

葵居屋 http:// aoiyuyu. jugem. jp にSSがある。

2

作家さんが好きで読みました

Kindle unlimitedにて。オメガバースそこまで読まないんですが作家さんが好きなのと表紙がとても綺麗だったので読みました。
私好みの不憫受けで萌えが止まりませんでした。オメガバースでは被差別側になりがちなオメガ性ですがこの作品では「神子」として扱っており、その設定がふんだんに活かされていてこの世界観にどっぷり浸ることができると思います。この設定により受けセレンの出生がミステリアスなものとなっているので読者の好奇心をくすぐります。
攻めのレイ様は物語序盤では第一王子にもかかわらず素行不良のうつけ者な訳ですが、なぜ彼がこういった振る舞いをするのかも徐々にわかってきて面白かったです。一気に見せるのではなく言葉や行動の要所要所で少しずつ見せているのがよかったです。
そして、この作品の見どころの一つであるセレンのオメガ性発覚のシーンは興奮せずには読めません。オメガと発覚する前から惹かれあっていたのもいいです。お互いの性によって好きになったのではなくそうなるべくして好き同士になったというのが素晴らしいです。

5

モブが怖い

Kindle Unlimitedにて読みました。

まず、登場人物にすっごく良い人とすっごく悪い人しかいません(笑)。メインの二人は可愛いのですが、読み終わった後に怖い人の印象しかないのが・・・ちょっと残念かなと思いました。

葵居ゆゆ先生の作品はいくつか読んでいて、「受けがかわいそう」なイメージだったのですが、今回は攻めもかわいそうです。かわいそうなキャラが好きな方は結構ハマるんじゃないかなと思いました。色んな人の思惑が絡み合ってドロドロしているのですが、かわいそうな人が幸せになる王道的な締めくくりだったと思います。
個人的には後半の盛り上がりに欠けたかなと思うんですけど、オメガバースとファンタジーな雰囲気がよくマッチしていたと思います。
ただ、オメガバース目当てだと描写が少ないような・・・。また、よくあるオメガが虐げられて~の要素はないので私は快適に読めましたが、苦手な方もいるのかなと思いました。また、変にオメガバースを混ぜずに王宮のドロドロと二人のイチャイチャを中心にした方が面白かったのかな、と少し残念でした。とはいえ、メインの二人の設定やストーリーはよく練られていて面白かったです。

3

オメガバースと砂漠の王宮

訳あって王位を継ぎたくない継承権第1位の王子 レイ
王の資格なしと思われるため粗野で野蛮で能力のないふりしつつも本当は優しく孤独な王子様です。
傍若無人な王子様が本当は寂しがりやで人恋しく誰よりも民の幸福を願っているのでした。

もう一人の主人公セレンは罪の子と蔑まれながらも一生懸命役に立とうと働く健気な使用人です。
親の犯した罪のため肩身の狭い思いをしていても、育ててもらった恩を感じる働き者です。

そんな二人が出会っていつしか恋が芽生えていく物語りです

王子が、自分さえいなくなり弟が王になれば王宮も国も安泰と考えたのは納得できませんでしたが、失った物が多すぎて嫌になって逃げ出したかっ他のかなとも思うと可哀想になり、誰かそれをわかってそばにいてくれたらいいのにと思わずにいられませんでした。

全ての悪事の大元だった人の罪をなかったことにして弟が王位を継ぎ王子が砂漠の商人になる結末が見えた時にはがっかりしましたが、そうならずにほっとしました。
身勝手に自己の栄達や利害のために犯した罪が明らかになり、真面目で優しい人が幸せになる結末でよかったと思います。

2

表紙買い

青い表紙にどうしても惹かれて購入。後ろの金髪さんがぶすーっとしている理由がわかり、あんまり惚れられなかったのと、オメガバースが得意な方ではないので萌にしました。本編300Pほど+あとがき。

リザニアール王国の砂漠のど真ん中にありイリュシア。王族のアルファに抱かれ子を産む神子を守る町で、神の庭と呼ばれています。そこで神殿の下働きとして働いているセレンは、ある日、2年に1度神子たちを連れにやってくる王族たちの一人、第一王子のレイに「他の神子たちと一緒に王宮に連れていく」と言われ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
エクエス(第二王子)、ミリア(王妃)、ヨシュア、サヴァン(神子)、ダニエル(神子殿の使用人)、ナイード(ヨシュアの想い人)等々。

++攻め受けについて

受けは、生まれに事情あり、罪の子と呼ばれ虐げられているのですが、罪の子であることを刷り込まれたため、「自分は生きているのも申し訳ない、誰ともかかわらない、恋なんかしない」的考えを普通に持っている方。全然悲観的に考えている様子ではなく、素でそう思っているから、あんまり辛さは感じなかったですが、大概酷い扱い、人権団体に通報したいぐらい。いい子だし、ぴーぴー泣いてる訳ではないので、「うんうん、よく頑張ったね」という印象。

攻めはスパダリの部類なんだろうけど、ある事情によりミリア王妃を慕っているのに猛烈に嫌われていて、第一王子なんだけどなんとか王位を継がなくてよいようにしたがっているひねくれ者とでも言えばいいのでしょうか。
この方もある種可哀想なところはあるんでしょうね・・慕っている人に毒もられたら堪らんわ。最初は自分を貶めるために利用したセレンにだんだん惹かれていくというあたりは、「かわい♡」と萌えましたが、最後の最後、じゃじゃーんと王様になるあたりが、「え、決定ですか」とやや驚きでした。

攻め受けとも猛烈に好きという訳ではなくお話も±0というところでした。設定はオメガバース王道だったので、うーん・・オメガバ好きな方だったらいいのかも、です。あ、カラー口絵はかなり大胆なポーズでいらっしゃるので、開くのにはご注意ください。

4

伏線の回収が見事でした

余りにも孤独な2人が結ばれるお話でした。

それぞれの境遇を読んでいてとても心が痛みました。生い立ち故に自己肯定感の低い受けのセレン、慕って来た人に罪を犯して欲しくない為に自らを犠牲にする攻めの第一王子のレイ。

2人が出会ってすれ違いながらも心を通わせる過程がとても良かったです。

それに脇を固める人物も魅力的でした。
心優しい神子のヨシュアに生真面目で異母兄のレイを慕っているエクエス。

そして最後の事件の後にセレンの出世の秘密が詳らかになって、レイは王となる決意をして2人は幸せになります。

伏線や人間関係が最後にスッキリ解決しているので、何も知らないまま読んで欲しいです。

言える事は子供より自分の欲を優先させる毒親は決して幸せにはなれないって事ですかね。

途中途中の描写で分かる事ですがレイは賢王になります。王になってから直ぐにお話は終わってしまいますが、王としての采配も素晴らしいので是非読んで欲しいです。

これだけ絶賛しておいて神にならなかったのは、最後のエッチの時にやたら喋るレイが個人的に受け付け無かっただけです。せっかくカッコいいのにそれは詳しく言わなくってもいいからと思ってしまいました。w

3

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