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これは俺の嫁が可愛いという話
kodakara sazukarimashita
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
読んだはずなのに、中身をまったく覚えていない状態で再読。
うわー、これ私の大好きな記憶喪失ものだった!!
しかもただの記憶喪失ではなく、千寿は自分が妖狐だということや妖の世界観すら忘れてしまったから大変!
気づいたら「ただの人間」の自分に、男の妻はいるわ、自分の子供だという狐耳の得体の知れないちびっ子が三人いるわ……。
うんうん、受け止めきれないよね……。
一方の和喜も、突如三人をワンオペ育児する羽目になるんだけど、ここが読んでるだけで心削れていく感じ。
とうとう限界がきて、結婚指輪を外そうとしたときに、万が一俺になにかあった時の保険として千寿がかけていた術が発動するんだけど、この時、見せた幻影の千寿が愛溢れる以前の千寿なんですね。
この愛の深さよ……!!
そして現在の千寿との落差よ……。
でもそこから記憶は失ったままだけど、とりあえず日常を取り戻していこうという姿が良かったですね。
小山田あみさんのイラストが眼福でした。
ちびちゃん三人はぷくぷくしててかわいいし、千寿もかっこいいし、特に大じいさまのイケおじっぷりときたら!!渋くてかっこいー!!!
最後のほうのイラストで千寿、祖父、父親の三人が描かれてるんだけど、全員イケメンすぎるよぉぉぉ。
父親の五百紀もちょい神経質そうなイケメンで、個人的には彼を受けにした何かを読みたいですね。
堅物総領だし、死んでもありえないけど。
2巻がでてるーーー!
と思って即購入しました。
あれ、イラスト作家さんかわっちゃったんですね。。。
好みは1巻の問さんだったんですけど、それより中身!肝心なのは!
とおもって読んだらあるある設定の記憶喪失系のお話でした。。。
うーん、ここで記憶喪失つかっちゃうのかー。と。事故ではない、実父からの嫌がらせ記憶喪失なんですけどね、、、
ここでかー、そうかー、というのが正直な感想でした。
記憶喪失ものってある部分だけ喪失した状態がやっぱりご都合主義に感じてしまうんです。親父もっと違うやり方あるだろうよ、、とイケメン親父に説教したくなります。
育児のワンオペのイラつきとか、読んでてファンタジーなのにリアル…とちょっと読み飛ばしたくなるくらいリアルイライラでした。
1巻既読なので、それを読んでると、ん?こんな思いだった?と表現に少し違和感を覚えたところもありました。
子供ができてから2人の気持ちを通い合わせていたはずなのに、子供ができるか楽しみで、とか、あれ?そうだっけ?
ってなってしまい、続編はとても嬉しかったのですがいろんな少しのズレが自分の中で消化できなかったので、萌評価です。
3巻も出るなら買いますw
三つ子の成長が楽しみです。
前作では、千寿の祖父である百王丸には認めてもらったけど、今回は総領である父親に認めてもらうまでのお話になってます。
妖狐の総領息子である千寿が攻め様であり、その愛しい伴侶である和喜が受け様です。
前作で生まれた三つ子ちゃん達も元気にわいわいしてます。
幸せに過ごしていた5人家族の前に、千寿の父、五百紀が現れます。
勝手に人間を伴侶にした事に怒り心頭の五百紀は、千寿の妖狐としての記憶とここ2年程の記憶を消してしまう。
自分のことをただの人間だと思っている千寿が残され、和喜は最初はまるで不審者さながらの目で見られる事に。
なんとか今は一緒に生活していること、三つ子達は自分達の子供であることを理解してもらって、そのまま一緒に暮らし始める。
なんというか、一人で家事育児を抱え込んでる和喜の気持ちがよくわかるわ〜、なんて。
教えるより自分でした方が早いもんねぇ。
それで、いっぱいいっぱいになっちゃった和喜が、千寿にキレて結婚指輪を外そうとした時に、千寿のかけた万が一の時の保険が発動。
妖狐姿の千寿の映像が現れて「自分はなんとか半分お前達の所に戻ろうとしているはずだ」「愛してる」と告げる。
このお陰で落ち着きを取り戻した和喜は、改めて千寿と話し合い、まずは家族として生活し直すことに。
祖父である百王丸の協力もあって、記憶を取り戻す努力をしつつ、少しずつ家族の絆を育てていく5人。
妖狐の時の記憶はなくても、やっぱり和喜に惹かれていく千寿。
妖狐の自分に嫉妬したり。
記憶喪失ものでの、この"記憶にない自分自身への嫉妬"っての、いいですよね(≧▽≦)
ちみっこ達がとってもかわいかったです。
そしてまたいい子達でもある。
謝る時の「めーさい」には、ぎゅんと母心を掴まれました。
またしてもしゃしゃり出てきた五百紀との対決で、千寿は妖狐の記憶を思い出して、しぶしぶながらも五百紀に和喜の存在を認めさせる事ができたのでした。
そして、じぃじ達というのは孫ちゃんに弱いってことでした。
じぃじVS大じぃじの孫取り合戦が笑えました。
千寿と和喜と三つ子ちゃん達家族はこれからも何があってもお互いに助け合って乗り越えていけるだろうな、と思わせてくれる強い家族愛のお話でした(^-^)v
今回は妖狐一族を束ねる長の総領息子と彼の伴侶となった大学生のお話です。
長の策略で記憶を奪われた攻様が家族を取戻し、長と和解するまで。
受様は大学1年の春、家族を亡くしたばかりで体調不良でへばっていた所を
攻様に助けられます。攻様は浮世離れたした美貌で恋人をとっかえひっかえ
していた遊び人でしたが、困っていた受様を助けてくれるような親切な人で
もありました。
秘かに攻様に憧れていた受様は攻様と同じサークルに入り、飲み会の帰り
に酔った攻様に抱かれ、なんと受様は攻様の子供を身籠ってしまうのです!!
というのも攻様は妖狐一族を束ねる惣領息子で、人間界には子作りの為に
人間界にやってきていたのです。
妖狐の世界には女が存在せず、人間の方も妊娠から出産までまるで自覚の
ないケースがほとんどで知らずしらずのうちに出産し、子供は父の妖狐が
彼らの世界へ連れていくため、生活を共にする事もなく、心を通わせるこ
とも滅多にないのです。
攻様も最初は受様を特別な相手と思ってもいませんでした。しかし類まれ
な男腹な受様は攻様の精気が無いと生きられない状態であり、腹の子を
無事に生ませるた目立った受様との同居生活で攻様の意識が変化し、いく
つもの困難の末に三つ子を授かった2人は、子供達が成長するまで人間界で
のびのびと暮らす事を選ぶのです。
幸い攻様の祖父に当たる前惣領は攻様の決断を見守る立場で何かとサポー
トしてくれ、受様は大学生活を送りながら5人で仲良く暮らしていましたが、
惣領である攻様の父は真面目な堅物で、一族の慣例を破って子供と伴侶を
持った事を良く思っていなかったのです。
しかしながら妖狐としての力は受様のほうが大きく、子供達の目をひく罠
を仕掛けて攻様の力と記憶を奪ってしまうのです!!
記憶をなくした攻様は自身が妖狐である事すら忘れており、受様も大学の
後輩と言う認識しかなく、伴侶となった事はもちろん、3人の子供を持った
事すら忘れてしまうのです。
攻様は記憶を取り戻し、最愛の受様と子供達の事を思い出せるのか!?
小中先生の既刊『狐宝 授かりました』続編で、攻様と父親との確執を軸に
攻様と受様、家族の絆の強さで難関を乗り切るもふもふラブコメディです♪
前巻では見えなかった攻様の背景をうまく絡めながら進むので、本作だけで
読めなくはないものの、やっぱり前巻から読まれたほうがより良い1作です。
何もかも忘れてしまった攻様は受様が共に過ごしてきたスパダリ"妖狐"では
なく、記憶の無い心許ない"人間"の大学生で、受様に対する配慮も子供達へ
の気配りもできません。
急にワンオペ育児となった受様は徐々に疲弊していき、爆発してしまうので
すが、そんな事態もスパダリ"妖狐"だったかつての攻様は想定していて、
受様の窮地を救うのですよ (>_<)
そして記憶を失った攻様も受様の言う「妖狐で夫で父親な自分」を受け入れ
ていき、少しづつ5人家族としての生活を取り戻していくのですが、攻様の
許嫁が乱入してきたことで、更なる波乱を巻き起こすのです!!
続編ですのでどんなにハラハラしてもハピエンはお約束なので、ハラハラし
つつも、落としどころがどうなるのかとワクワク&ドキドキ、たいへん楽し
く読ませて頂きました♪
堅物で真面目な惣領も彼自身としては息子に良かれと思っての行動なのでし
ょうが、攻様的には慣例を良しとし、攻様の意見を聞かずに自分の考えを
押し付ける惣領は良き父親とは思えません。
その為に自分と馬の合う前惣領である祖父を頼った事も、惣領としては色々
と面白くなかったのは仕方がないようにも思えるのですが、やっぱり器の
大きさは前惣領と攻様には比べるべくもなく、可哀想でもあります(笑)
最終的には皆が和解し、子供達を鎹にして皆が関りを持とうとする展開も
今後の家族としての繋がりの深まりが期待されて読了感もとっても良かった
です。
もっと続きを読みたいな (^O^)/
まさか続編が読めるとは思っていなくて、大喜びで予約しました。
前巻で百王丸に気に入られて一件落着かと思っていましたが、最大の難敵の父親の五百紀が残ってましたね。そうでした。
そして千寿と和喜と三つ子家族に最大の危機が訪れるのです。この父親が本当に頭が固くて陰湿過ぎて腹が立ってしょうがなかったです。
千寿に和喜と一緒に過ごした記憶や妖狐としての記憶を消すんですから。
記憶を無くして和喜や子供たちの存在に戸惑う千寿とワンオペ育児で疲弊していく和喜が可哀想で。
しかし和喜は負けませんでした。
千寿の帰宅が遅くなった時に浮気を疑った和喜が爆発して指輪を外そうとして、千寿のかけた「保険」が発動したのです。
千寿からのメッセージを見た和喜は落ち着きを取り戻して、記憶を無くした千寿と話し合いをするのです。
そして千寿も変化して記憶を無くした以外は、家族としての絆も深まって行きます。
そのうち百王丸が五百紀と話し合って、千寿が妖狐の誰からも手助けを受けずに記憶と妖力を取り戻せたら、和喜を伴侶として認めて子供たちが大きくなるまで人間界で暮らす事を認めるという約束を取り付けて来てくれたのでした。
しかも無期限です。記憶の無い千寿も和喜を愛するようになり、子供たちも安定した家族は久しぶりに大型スーパーへと出かけたのでした。
子供たちが狐に変化する事無く楽しく買い物を終えた時に駐車場で異変は起きました。
五百紀が勝手に決めた千寿の許婚が現れて、一家を自分の結界に拐ったのです。その結界がとても品が無くて許婚の百弥も下品としか言いようがなかったです。
しかも五百紀がしれっと登場して。百王丸との取り決めで惣領である五百紀は手出しできない事になっているので、百弥の暴走を理由に現れたのです。
和喜は結界の理を知っていて2人が共謀していると暴きました。一方で千寿は和喜が月でピンク男(百弥)はすっぽんだ、和喜ならどんな服を着せられようが可愛いし、むしろ禿萌えるとまで言い切りました。笑笑
プライドの高い百弥の憎しみは和喜に向いて、火の玉を投げ付けたのでした。
咄嗟に庇った千寿の背中は酷いやけどで、千寿の代わりに和喜が子供たちを助けに行こうとします。
その時、両親を傷付けられたと思った子供たちの力が暴走を始めてしまうのです。
焦る和喜に声を掛けた千寿は妖狐の姿に戻ってて、子供たちを落ち着けるとそのまま全員を自分の結界内に移動させるのでした。
その場には百王丸も現れて千寿の伴侶は和喜で子供たちが成長するまで人間界に留まる事を惣領の五百紀が認めた証人になったのでした。
五百紀と百弥に罰を与えるかと聞く百王丸に対して千寿は願いが認められればそれで良いと答えたのでした。
そしてそこからが面白かった。百王丸は千寿以上の力を持つ子供たちに妖術の使い方は自分が教えると言って、定期的に自分の元に通うようにと決めたのでした。それに対して思わずズルいと言った五百紀に爆笑してしまいました。
さらに千寿の結界に入る為に子供たちの好きなピカ虫を利用した為に、おもちゃをプレゼントしても泣かれたらしく流石に気の毒になりました。
後書きには続巻の事は一切無かったのですが、五百紀の孫たちに認められるまでの奮闘と妖狐界で和喜がどう頑張るのか、三つ子たちがどう育つのかもっともっと読みたいです。
小中大豆先生お願いします!
「狐宝(こだから)授かりました」2巻目です。
今作だけでも読めるようにはなってるんですけど、1巻を読んでからの方がシンプルに萌えると思います。
あと、著者が真式マキさんになってるけど、小中大豆さんです。
イラストレーターは、小山田あみさん。
修正依頼しましたが、何故か修正されなかった。
で、妖狐の攻めと天涯孤独な主人公が、子宝を授かった事をキッカケに、紆余曲折を経て心を通わせ結ばれたのが前作。
ほのぼの甘々で可愛いけど、印象としてはサラッとしてるなぁって感じだったんですよね。
今回はですね、三つ子達と共に愛に溢れた幸せな日々を過ごす二人。
そこに、千寿の父親で妖狐一族の総領が現れ、「人間などを伴侶にしたお前に、罰を与える!」と、千寿から和喜や子ども達の記憶を奪いー・・・と言ったものになります。
失礼ながら、前作がそこまで刺さらなかった為、今作もそれほど期待してなかったんですよね。
が、良かった。
めちゃくちゃ良かった。
もうね、千寿の愛の深さに、心を打たれた。
これ、切なすぎるわー!と。
また、主人公である和喜が、とても強く逞しくなってるのも良かった。
や、前作の和喜ですが、もっとオドオドした気弱な印象だったんですよね。
いや、う~ん。
この、千寿の記憶喪失ですけど、自分が妖狐である事や二人のこれまでがまるっと消されちゃったってものになるんですよ。
そう、今の千寿にとって、自分は人間の大学生で、和喜がただの後輩。
それなのに、自宅マンションに和喜達が勝手に居座ってって状態になるんですよね。
まぁ当然ではありますが、「子どもや動物(三つ子です)まで勝手に持ち込んで、早く出ていけ! 今なら警察は呼ばないでおいてやる」みたいな。
ここから、客観的証拠を元に自分達が伴侶である事、三つ子が千寿自身の子どもである事を和喜から告げられ、共に暮らして協力しあう事となり・・・と言う展開。
このね、記憶を無くした最初の方の千寿ですけど、めちゃくちゃイラついたんですよ。
や、だってさ、三つ子が夜泣きしても自分だけ別室で寝てる。
また、家事とかろくに出来ないくせに「子どもにパンと牛乳だけって大丈夫か? 栄養が偏る」みたいな、したり顔で余計な口出しだけはする。
ついでに、自分だけ大学に出掛けて、連絡もせずに遅くまで帰って来ない。
挙げ句、「腹がへった、何か食べるものはあるかな」みたいな。
そんなさ、一人で子どもを三人も見ながら、凝った料理なんて作れる?
買い物にも行けないのに、どうやって食べ物なんて調達する?
そもそも、まともに食料も無い和喜達は放っておいて、自分の食事はしっかり要求するんかーーーい!と。
これさあ、和喜が一人でめっちゃ頑張るんですよ。
まだ戸惑いが大きい千寿を気遣い、子ども達の世話をヘロヘロになりながらしと、家族がバラバラになるのを防ごうとする。
だからこそ、千寿に腹が立って腹が立って仕方なくって。
こいつ、ダメだわ~。
1巻での、あのスパダリ千寿はどこにいっちゃったの?と。
まぁそんなワケで、ここまでは怒りと苛立ちばかりの展開。
が、ここからですね、怒涛の萌えが来るんですよ~!
実は千寿ですが、自分にもしもの事があった時の為にと、ちゃんとメッセージを指輪に託してあったんですよ。
えーと、千寿との生活に、とうとう苛立ちを爆発させた和喜が指輪を外そうとする。
すると、妖狐姿の千寿の幻が現れ・・・と言った具合に。
彼が不在でも結界の中に行く方法や、味方となってくれる存在に連絡をとる方法。
そして、自分が生きているなら、なんとかしてお前達に会いに行こうとしてるはず、と。
子ども達を頼む。
お前達を愛している、と。
ああああ、千寿ーーーー!
なんて、なんて愛が深い・・・!
また、幻に「千寿さん・・・千寿さんっ」と泣きながら呼び掛ける和喜。
で、一人かやの外状態で戸惑う、実物の千寿!
これな!
なんかやたらスカッとしちゃうんですよ。
実物千寿に。
千寿め!
この(幻の)格好よすぎる千寿を見たか!と。
や、何故か攻めザマァの気持ち良さなんですよね。
お前は、こっちの千寿をしっかり見習え!みたいな。
ちなみに、しつこいですが、ここからが怒涛の萌え展開。
この出来事をキッカケに二人はちゃんと語り合いと、スレ違ってた気持ちを重ね合わせ始めるんですよね。
私は受け贔屓の為、やたら和喜の肩を持ちたくなるんですけど、実は彼も彼で、悪い所があった。
一人で抱えこんで、そのせいでキャパを越えちゃってと。
これ、千寿は千寿で、どうすればいいか分からなかっただけなんですよね。
そう、この作品ですが、ファンタジーでありながら日常系。
二人の地に足がついた日常や、等身大のスレ違いに互いの気持ち。
そんなものがしっかり書かれてる所が、最大の魅力だと思うのです。
ここから、再び丁寧に愛情を育んで行く二人と、もう萌えまくっちゃうんですよ。
ついでに、和喜視点なんですけど、千寿が和喜を意識しまくりなのが、よく分かる仕様。
彼はですね、中学生男子のような可愛らしい反応しまくりなのです。
甘酸っぱーい!
めっちゃ、甘酸っぱーーーい!と。
最後になっちゃいましたが、こちら、嫌な奴が一人も出てこない所も、個人的ツボでした。
二人の仲を引っ掻き回してくれる父親や、当て馬である千寿の婚約者まで、妙に憎めないタイプで。
婚約者なー。
めちゃくちゃ底が浅いアホですが、根は素直ないい子なんですよ。
こういうキャラ、個人的に好きなんですよね。
父親とのスピンオフとか、有りじゃないでしょうか?
あと、大じいじがめっちゃ良かった。
めっちゃ格好良かった。
彼が、最後に美味しいところを全部持ってちゃいましたね。
まぁそんな感じで、とにかくすごく良かったです。
若干、記憶が戻るのが簡単すぎる気もするけど、そんなのは些末な事なの。
めちゃくちゃ萌えたから、問題ないの。
作家買い。
『狐宝 授かりました』の続編ですが、序盤に前作のざっくりとしたあらすじが書かれていますので前作未読でも理解できないことはないと思います。が、前作ありきの作品ではあるので前作を読まれた方がより今作品の世界観には浸れるかなと思います。
前作含めてのネタバレ表現があります。ご注意ください。
天涯孤独の大学生・和喜は、弱っていた時に親切にしてくれた大学の先輩である千寿に淡い恋心を抱く。男も女も遊び放題、という遊び人の千寿に少しでも近づきたくて同じサークルに入るが、そこで酔った勢いで抱かれてしまう。
が、実は千寿は妖狐。子を成すために人間界にやってきたのだ。妖狐である千寿は男でも妊娠させることができる。そのためその行為で和喜は妊娠してしまい…。
というのが前作のお話。
今作品は前作から2年後のお話です。
前作は、序盤やや難ありの攻めさんだった千寿が、和喜と心を通わせ、親バカになっていく、という展開でしたが、今作品は千寿が和喜と三人のお子たちの記憶を失ってしまうというシリアス展開でスタートします。
なぜ千寿は記憶を失ってしまうのか。
それは、彼の父親で妖狐一族の長である五百紀に子たちの存在が知られてしまったため。彼は子たちと千寿「だけ」、妖狐の住まう世界に取り戻したいのです。和喜が邪魔なんですね。だから、彼ら家族の間に亀裂を入れたい。
今まで自分を愛し、子たちも愛してくれていた千寿から、他人を見る目で見られることになった和喜は心が折れそうになるけれど、和喜は子たちのために、そして自分と千寿のために、再び本当の千寿を取り戻そうと奮闘するー。
千寿は記憶を取り戻すことができるのか?というところを軸に進むストーリーです。
ストーリーとしては王道と言って良いでしょう。
無事心通わせた二人に襲い掛かる困難。
千寿の妖狐の許婚の存在。
雨降って地固まる、を地で行く展開です。
が、今作品が薄っぺらいストーリーでないのは、子育てとか、千寿と和喜の2人のやり取りが非常にリアルだからかな、と。彼らには3人の子がいるが、三人の子育てって、めっちゃ激務。子たちは可愛いけれど、可愛いだけでは済まない大変さもある。その辺りの描写もきちんと描かれているために、ただ甘いだけのふわふわしている恋愛小説とは一線を画しているように思います。
反対に言うと、BLで子育てとかちょっと、とか、BLは恋愛をベースに描いてなんぼでしょ、と思われる方にはお勧めできない作品かもしれません。けれど、千寿と和喜のお互いを想う愛情とか、二人が大切なものを失わないために奮闘する展開もきちんと描かれています。
千寿が記憶を失ってしまうというシリアス展開の作品ではありますが、ベースは甘々です。
孤独だった和喜が、千寿に愛され、愛し、そして守るべき子を得たことでカッコいいナイスガイに成長していること。
千寿の祖父の百王丸のサポートがあること。
そして子たちが可愛いこと。
何より、千寿のスパダリ感が半端ないから。
戦記は記憶喪失になってなお、損なわれることの無いこのスパダリ感。安心感。最高か。
千寿がスパダリなので、言い換えると結構なご都合主義的な感じもモリモリします。しますが、この甘くて、けれど彼らが紡ぐ深い愛情の世界観が非常にツボでした。
前作は問さんが挿絵を描かれてて、そちらもとても素敵でしたが今作は小山田さん。どっちも素敵。絵師さんが違うと雰囲気も少し変わりますね。
千寿×和喜の三人のお子たちも素晴らしい能力持ちさんの様で、彼らが大人になったストーリーも読んでみたいと思いますが、千寿の父ちゃん、さらにじいちゃんの2人の過去のお話も読んでみたい。
とても好きな世界観のお話なので、ぜひともスピンオフを描いてほしと絶賛切望中です。