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kiminoginnoashi
パラスポーツ選手とピアニスト。突然出会って急激に惹かれあって離れてしまうところまでで、読むだけですごいカロリーを使った気がしました。
肉体的なハンデのある登場人物がいる漫画では、暗いバックグラウンドとか、環境とかがお約束だったのですが、こんなにポジティブで素敵なキャラは初めて見ました。
二人がそれぞれのアクシデントからどのように立ち直っていくのか、その工程がものすごく丁寧に描かれていて、今までの日野先生の作品と大きく違う雰囲気です。
義足スノーボーダーのオランダ人トビアスと過去を引きずってる日本人放浪者ススムのお話。
障がい者作品ってなると、保護される者、お世話される弱き者として描かれて美しいピュアなストーリーにまとめられがちですが、こちらはちゃんと生きてる人として描かれています。
トビアスは片足が太ももから下義足ですが、そんな人でも活躍出来るよ!って広告塔として堂々と義足を晒して大会に出て見事にいいスコアを出して優勝する強い人。なので、初対面のススムにも積極的。
ワンナイトラブもお誘いしちゃう。
でも、ススムは同性からのお誘い初めてだしびっくりしてその日は同じベッドで寝るだけでお別れ。
強烈な出会いだったもんであとからトビアスの事が気になってきてやっぱやっとけばよかったなーなんて思っちゃったりすんの。で、SNS頼りに大会でカナダに遠征してるトビアスにアポ無しで会いに行っちゃうんだよ。(行動力と資金力よ!)ススム若そうなのになんでこんな行動力と柔軟性とお金あんの?と思いながら読んでました。
何故かは、あとで明かされます。
しかし、この作品の私的萌えポイントは受け攻めが想像と逆なところ。
日野雄飛先生作品読み慣れてる方なら想像通りってなると思うけど、こちらはススムが攻めです。
トビアスは入れられたい方の人なのです。でも最近はそっちはご無沙汰だったみたいでとても嬉しそう。「俺の身体こんなだからセックスしてもらえるだけで嬉しくて……っ」って言うの。読んでるこっちもキュンとしました。
日常生活では障がいを気にしてなさそうなトビアスですが、いざメイクラブとなると負い目を感じてなかなか致す機会が無かったよう。
でも、ススムはそうは取らなかったみたいでSEXしてくれるなら誰でもいいみたいに聞こえたんだって。うーん、受け止め方って人それぞれなんだね。
せっかく2人は結ばれたのに直後にススムの触れられたくなかった過去をトビアスが知ってしまった事、言われたくなかった事を言われてススム激怒。めっちゃ嫌な言い方して2人は仲違いします。マヂあんな言い方ないよススムよ。
言った後で、自分を振り返る事ができたススムくん仲直りしたいとカナダの次はスイスまで追っかけていきます。世界中飛び回る壮大な日常系BL初めてですw
自分の触れたくない部分をお互い掘り下げながら先に進んでいく人間同士のぶつかり合いのお話でした。
ススムの家族に紹介するために実家にトビアス連れて行くお話も最高です。
性格の全く違う2人、良きパートナーとしてこれからも世界中飛び回るんだろうなー。
こちら、義足を外して致すシーン、義足を着けたまま致すシーンが出てくるのですが、これがまたエロいのです。
ちゃんと足がない事でのエロさが出ています。でも、見せ物的ではない描き方がなされているので、さすが日野雄飛先生です。
紙本で購入。
完全白抜き
デリケートなテーマをここまで大胆にかつ誠実に扱ってボーイズラブを描くことは日野さんにしか出来ないと思います...。
発売されてすぐに購入していたのですが、ススムに感情移入しすぎてしまったので少し時間を置いて読み返しました。
何を書いてもネタバレになってしまうのですが...2人の関係性が、抱える障碍によって変化していく様を、ジェットコースターに乗っているような気持ちでドキドキしたりハラハラしたりしながら見守りました。
傷は癒えても無かったことにはならなくて、失ったものを受け入れるしかないけれど。その経験でしか手に入れられなかった出会いもあって...人生を大切に生きようと思わせてくれる1冊です。
◾︎トビアス×ススム
日野先生、大好きです。
素晴らしい1冊でした。そもそも漫画で新たな知識を得たり新たな世界を見たいと思っている自分は、パラスポーツの世界を丁寧に描いてくださったことが嬉しい。
取材したり調べたりしないと描けない作品を世に出してくれる先生が好きで、BL漫画でたまにそういう作品を読めると幸せ。
また、いわゆるハンディキャップのある人物を描くことは繊細な取り扱いを要する面もあり、難しいと思うのです。この「繊細な取り扱いを要する」という意識すらよろしくないのではと、泥沼に陥る。
ススムが感情の高ぶりにまかせて、トビアスを傷付けます。ススムの態度は偶然"それ"を知ってしまったトビアスへの振る舞いとして考えなしですが、生涯をかけるものがあって、その喪失を味わった同士の会話なんですよ。
その喪失を乗り越えて溌剌と生きるトビアスがススムにとって殊更輝いて見えるのは当然。
ススムが身を捧げる態度でトビアスに謝って、なんとか彼と共にありたい意志を示す様子は愛しかった。謝罪の気持ちをピアノで語ることを思い描くススムが非常に切ない。表現の手段を失う辛さ…
強い信念があるからこそ易々と許したりしないトビアスも良いです。
ススムが一方的にトビアスを振り回してるようにも見えるけど、トビアスもススムを捉えあぐねて失敗してるところがあって。トビアスだいぶ年上だから、振り回されればいいんですよ!笑
小さなすれ違いを漫画の中でなんとなく漂わせるところも好きです。すれ違いを指差し確認して解消するわけではなくて、生活の中ですり合わせたりしますよね。そんな風に彼らが互いの良い距離感とか収まりどころを見つけて、この漫画のラストに繋がっていったのかなぁと、1冊で人生の岐路を見た満足感。
BL的セクシーさや萌も感じつつ、しっかりとした哲学を感じる作品でした。
正)◾️ススム×トビアス
存在意義だと思っていた物を失ったら自分ならどうするだろう、と考えさせられます。
そうして見るトビアスはどこからどう見てもカッコ良くて、色っぽくて、本当に眩しい。彼は彼なりに色々抱え込んでいて、本当は内に押し込めてる弱さもあった上で、あの振る舞いをしてると思うとさらに魅力的に感じます。
障害と言っても、目に見える障害や目に見えない障害、生活に支障がなくてもその人の存在意義に大きく関わってしまう障害、また、どうしてそうなったかの経緯、そして向き合い方も様々です。障害を持っている者同士が理解しあえるかはまた別のお話。
感情をむき出しにしてぶつかるシーンで、きちんと怒って、対立して、本音をぶつけられるからこそ深まる関係があるんだな、と再確認させられます。一時的な感情で怒っているのではなく、生き方や信念があって怒っている訳で、あのトビアスが簡単にススムを許さないところがすごく人間味あってよかった。
素晴らしいドキュメンタリーを見ているような気持ちになりました。何よりも、大事なものを失う事を悲劇として描かず、新しいスタートとして描かれているのがとても印象に残りました。
ベッドでの描写も、キャラクターが持つ魅力と、クドくない丁寧な表現がとても色っぽかった。エロいと言うよりも…色っぽい!!
大きな損失があっても可哀想なんて微塵も感じさせない、むしろ憧れてしまうような2人のお話。
日野さんの本は全部読んでいる訳ではないのですが、毎回他に無い新しい世界を持って来てくれますね。
BLというより、人間愛というか、もう少し間口が広い話のような印象を受けました。
一般でたまたま男性同士でカップルになりました、という雰囲気でもあるし、逆に言えばBのLでなくてはならないという印象でも無かったです。
単純にどちらかの性別が女性でも破綻せずに成り立つと思うんですよね…
もちろん、そういうお話は多くあると思いますので、これが駄目かと言うとそんな事はないのですが、なんでBLなんだろう?と思ってしまったのも事実あるんです。
同性同士だから理解し合えたというより、似た境遇に陥ったから理解し合えたんだろうなという方が強くて。
文句を付けたい訳では無くて、それだけ考えさせられる内容だったのです。
進む先はそれでいいの?という部分もありましたし。
人との関係を構築する中で、ジーニアスのメンタル強すぎない?って思ったのですが、これはススムが変わってるだけなんだな、と他の登場人物の反応で分かりました。
はっきり言って何考えてるのかよく分からないし、感情移入するには突飛すぎる。
こういう、クセのある人物の行動を描写出来るのってすごいなと単純に感心しました。
表紙からほのぼのとした雰囲気を想像していて、実際そのイメージからかけ離れていたわけではなかったのですが、考えさせられる部分も多い作品でした。怪我で脚の切断を余儀なくされ義足となったトビアスは、健常者だった頃にできていたことの一部ができなくなったことに一度は挫折を覚えつつも、今では障碍者として同じ競技に復帰し何度も優勝を決めきらきらと輝いている。一方で、事故でピアノを以前のように弾けなくなったススムは、自分探しの旅と称して世界中をふらふらと彷徨う日々。
トビアスは怒ってしまったけれど、ススムの言う通り、立ち直りの早さの違いには、怪我の原因が自分にあるか他人にあるかも関わるというのには一理あるように思います。自分のせいなら諦めもつきやすいかもしれない。でも、他人のせいなら一生その他人を恨まずにはいられない。自分に落ち度のないことで光に溢れた道を絶たれてしまう喪失感。ススムがトビアスに投げつけた言葉は確かに怒りの矛先がお門違いではあったけれど、大いに共感できるものでした。もちろん、トビアスの立ち直り方だってススムは知らないのだから、あんな風に決めつける発言は良くないですけどね。
トビアスには憧れも抱きつつコンプレックスを刺激されてしまうススム。でも、いつもの行動力を活かして彼は真っ直ぐトビアスに謝りに行く。この作品のいいなぁと思ったところは、会話のシーンが安直でないところ。ススムがこんなに必死に謝りに来たのだから、トビアスもすんなり許さないにしろ柔らかい空気は出してくれるだろうと思っていたら、彼は冷たさや恨みがましい口ぶりを隠そうともしないんです。それだけススムの言葉が、彼にとって重くのしかかっていたということ。素直な彼は、きっと他人の言葉の受け取り方も素直なんでしょう。一度吐いた言葉は取り消せない、その通りですね。そして、仲直りして恋人になっても、ススムの放浪癖はそのままだったり。付き合ったからといって、性格が変わるわけじゃない。キャラクターの感情や性格を、丁寧に描き出しているなぁと。日本人であるススムが攻めであるところも含め、他のBL漫画にない独特の魅力がたくさん感じられた作品でした。
自身のクセで表紙絵をみて受攻を当てる、という一人遊びを勝手にやっているんですが…今回は受攻が予想に反していた←w
黒髪細身の青年が攻で大柄で金髪のコが受です。
オランダを一人旅をしていた日本人のススム、スポーツバーで出会ったのは義足のパラスノーボーダー・トビアス。
意気投合したけれどトビアスの遠征やススムの旅のトラブルがあって
ススムは急遽帰国をし離ればなれに。
それでも忘れられずに、彼の競技を見に行ったカナダで再会。
身体を重ねるけれど、ススムの地雷をトビアスが踏み抜いて大喧嘩。
そのまま別れなのかと思いきや、ススムが追いかける形で復縁。
とある事故でプチ自暴自棄だったススムですが、トビアスと出会う事で『これから』を思い描くようになり、ふたりには幸せな未来が訪れます。
日野先生の画力が高くてスポーツシーンもHシーンもとっても楽しめました。
義足のパラスノーボーダーと、見た目には健常者の元ピアニストの話。
トビアスのが遊んでそうな見た目をしていますが、ススムのが自由人で、芸術家気質で好きでした。
いろいろあってススムがトビアスに理不尽にキレて仲違いをしてしまい、トビアスはススムを避ける(あたりまえ)のですが、やっぱり好きだということに気づいてススムはトビアスを追いかけます。
自分勝手だな!?と思ったけど、ススムは
21歳で芸術家育ちなので、普通と感覚が違うことを加味すればわからんでもない展開。
仲直りして付き合うようになったら、ススムが仕事もせずに(昔の賞金があるので、トビアスのひもではないと思う)
フラフラしていることに気がついて、仕事をさせようとトビアスも働きかけたのですがうまくいかず、
ススムはトビアスのサポートをするようになります。多分この人は普通の職場では働けない…。
ススムは突然トビアスを両親にあわせて、たぶんそのうち結婚しますと言ったり、突拍子もないことをするのですけど、そういうところも好きでした。
(トビアスはススムの両親に会うとき、トレードマークの(?)ピアスを外していて好感が持てました。トビアスのが常識人)
日野先生の描くカップルは普通じゃないというか、丸いところに丸く収まらない感じが好きで、今回の話もそういう二人を見ることができて良かったです。
あと毎度ですがエッチシーンが好き。
今作はパラスノーボーダーという職業であることにも興味を持ちました。
スポーツ自体を私はあまり嗜みませんが、パラスノーボードに興味をもちました。
自分になかった世界に興味を持たせてくれたし、よい作品でした。
タイトルの『銀の足』は、義足の事を指します。
パラスノーボーダーのトビアスと、元ピアニストのススムの恋。
ただのラブストーリーじゃなくて、大きな喪失を抱えた二人の一筋縄ではいかない物語です。
大きな喪失感を癒すように、世界を旅するススム。
オランダで出会った義足のトビアスが雪を滑る姿に感動し、
そこから二人は交流を持つようになります。
足を失ったトビアスと、見えない障害に苦しむススム。
傷つけ傷つき、一度は離れ離れになります。
障害って、目に見えるものだけではないんですよね。
ススムは、事故でピアニストの夢を絶たれます。
生活に支障がなくても、その人のアイデンティティや人生そのものに影響する障害もある。
ススムにとってトビアスは希望であり、苦しみでもあります。
障害を乗り越え、好きなことを見つけて努力できるトビアスと、
何も見つけ出せない自分。
常に、二人の対比がそこにあるのです。
いつしか、トビアスがススムの生きがいになっていきます。
ススムが見つけた新しい目標は、トビアスと共に夢を追うこと。
うん。素敵なんだけど、出来ればススムにも自分自身の目標を持って欲しかったかな。
ここがちょっと残念でした。
〝不可能とは、可能性だ〟と、パラスキーメダリストの新田選手が仰っていました。
障害があってもなくても、不可能を乗り越える可能性は誰にでも必ずあるのです。
ラブストーリーだけではない人間ドラマを感じる、素敵な作品でした。
トビアスが受けだったのが意外だったけど、それも良かった♡
義足なしHも義足ありHも、とてもロマンチックで美しく感じました。