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政治の世界を舞台に複雑に絡まり合う「兄弟+1」の執着愛!!
yubisaki no shimi
関係性萌えの魔術師、たうみまゆさんの待ちに待った新刊!
250ページの分厚めな1冊にこれでもかとたうみ節が効いていて、夢中になって読んでいたら読み終わるまでに普段の倍以上の時間が経っていました。
ヤクザの世界を描いた「傘を持て」、政治家の世界を描いた今作、魑魅魍魎が跋扈する世界で揺るがない静かに熱い関係性を描くのが本当にお上手な作家様だなぁと改めて思いました。
あらすじを読んでも、攻め受け情報を見ても、どういうカップリングなのかよく分からなかったので分からないまま読み進めたのですが、私的にはそれが良かったです。
読み進めていく中で、少しずつキャラ達の人物像と矢印の向きが描かれていきます。
そうして紐解かれていくところに潜んでいるのですよ、じわり、と熱を持った「萌え」が。
主な登場人物は4人います。
若手議員の櫻田門明(表紙左)
門明の腹違いの弟、明菜(表紙右)
門明の大学の先輩で、現在私設秘書をつとめる九重(表紙中)
門明の“特別な友人”、カル
お話は、お坊っちゃん議員の門明を、頭の切れる九重が右腕として表側でサポートし、弟の明菜が裏で汚れ役を引き受けてサポートしている、という構図で始まります。
が、もちろんこれは、言ってしまえば“見せかけ”。本当の彼等は・・・と展開していくお話です。
カップリングも【兄弟+1】の三角関係に見せかけて、彼等がどこに行き着くかは・・・?
先にも描いた通り、読み進めていく中で少しずつキャラ達の人物像と矢印の向きが判っていくのが面白いので、これ以上は書きません。
行き着いた結末はあぁたうみさんだなぁ( ´艸`)と思いました。
なんつーんだろな・・・ロックな演歌なんだよな、たうみまゆ作品は。
タイトルの「指先の染み」というのは、明菜が自分のことを門明の指先の染み(=汚れ)だと思っていることに由来しているんですが、意味を変えて着地するラストがグッときました。
ラブサイドをほとんど伏せる代わりに、ストーリーの方をネタバレ気味に書かせてもらいます。
「父親が門明にかけた呪い」というキーワードを先に見ていたので、毒親の呪い的なものを想像して読んだんですけど、まずそこが全然違いましたね。
BL要素外しても青年マンガとしてガッツリ読み味重めのピカレスクロマン調のストーリーで、「トンデモ政治テロBL」ってそういう話か!ってなりました。
一言でいうなら、お父さんがヤベー奴なんですよ。
で、門明にもしっかりとそのDNAが引き継がれてる。もはや「呪い」じゃないのよ。
あれはきっと“門明”というOSを「起動」させるスクリプトだったんですよ、と私は解釈しています。
シヴァとヴィシュヌってワードが出てくるんだけど、父親と門明を例えるなら“シヴァ”でしょうね。
欲を言うなら、メインの2人のお話も、残りの2人のお話も、「傘を持て」の時みたいな後日談が入ってたらさらに嬉しかったなぁ。
でもこの後を引くぐらいが、いい映画を見終わったあと静かに流れ出すエンドロールの物寂しさに近くていいのかもしれない。
麗人作品なので、エロ度は作者比でわりと高め。
電子の共通データはまぁまぁ修正入ると思いますので、気になる電子派さんはレンタでどうぞ。
電子特典は#008の続き(初エッチの内容)です♡
本編は控えめ描写なので必読かな。
【電子】レンタ版:修正○、カバー下○、裏表紙○、電子限定描き下ろし(4p)付き
もし★6つがあればぜひもう一つつけたいと思わせられる、とても面白い漫画でした。
政治サスペンスもの。
麗人だけに、1話に必ず1Hを要求されるからかもしれませんが、いろんなカップルのHが自然にちりばめられつつも、1話目からきちんと伏線がはられており、1巻の最後まで入念に準備された大きなストーリーを読み進むのはとても面白かったです。
政治家として宿命を生きる兄、その兄を守ろうとする弟、明菜。兄が信頼した秘書、九重。兄は、肉親と同級生という絶対に信頼できる人で周りを固める。
ここに複雑に恋愛感情が交じってきます。まさかそのカップルとは、、という展開もあり、最後まで目が離せません。
とても読み応えのある漫画でした。
作者さんの他の漫画を大人買いしようと思いました。
政治家の世界を舞台にした兄弟+1の関係。
どれぐらい政治で、どれくらいBLな内容か心配しつつ電子購入しましたが、
練り込んだ構成が面白くて、引き込まれました。
身体を使った政治取引や情報操作は想定内で楽しみましたが、
私には想像もつかない、想定外な伏線回収…
これぞ政治だなと、久々に色々考えたくなるラスト、面白かったです。
BLの部分も、それぞれの貞操観念も想定外でしたが、3Pはなかったですよ。
人気若手議員・櫻田門明を支える二人の男。
腹違いの弟で兄を慕って自ら情報工作で身体を張る明菜と、大学先輩で秘書の九重。
そして子どもの頃政治家の父が亡くなる直前、門明にかけた呪い(オカルトではないですよ)。
政治家を巡る兄弟絡みの三角関係ものかと思ったら、これが違うんですよね…。
亡くなった父の呪いだけでなく、門明は生まれながらにして生粋の政治家気質。
学生時代もずっと政治家としてプラスになる行動をして、
高校生の明菜はその門明をサポートする為に情報収集。
政治家の三男として生まれ、才能はあっても政治家にはなれない九重、
大学で出会い、斜に構えた中立的な物の考え方を門明に見込まれて、
魑魅魍魎を観察する悪趣味な九重も、門明を政治家として支えることになり15年。
政治の世界で地位をキープする為に、様々な裏取引や情報操作に手を染めている3人。
爽やか若手議員の門明が、実は一番政治家気質なのも面白くて、
汚れるのは自分だけでいいと身体を張っていた明菜ですが、
実は門明と九重が、明菜には解らないようにしている事の方が多かった。
門明に頼まれて海外から来た友人のカルを面倒みることになる明菜。
魅力的な美人カルに襲われて直ぐカラダの関係になる二人。
その関係を見て、嫉妬するのが…九重です。
情報操作や交錯する人間関係に、気付けばのみ込まれている作品です。
私は門明という存在に驚かされましたが、
呪いが解けて解放された門明の後日談を、もっと知りたかったなぁ。
そして、久々に政治的思想というのもがあったことを思い出させてくれたわ。
私はほんと、のほほんと生きてるな。
ひとつ、明菜がけっこう簡単に九重を受け入れるのが、ちょっと違和感。
基本は女を抱いていた明菜が、カルを抱いて、最終九重に抱かれる。
明菜は九重が好きだったのか?ここをもう少し描いて欲しかったな…なんかしっくりこない。
確かに色いろと助けられて、執着愛をぶつけられた驚きはわかるけどね。
呪いは本編でお楽しみ下さい。
※シーモア:修正は白抜きです。
亡き父の後を継いで若手議員となり国民に注目され、裏では有力者とベッドを共にすることで着実に足場を固めていく門明。一般的なBLなら、登場人物の中で彼が一番可哀想で、同情すべき受けになるんでしょうけれど、この作品においてはそうではない。門明には不思議なほど悲愴感がなくて、そこが面白い要素なんですよね。本当に心身を削っているのは、弟の明菜の方で。門明の指先の染みに徹する彼の自分の身を一切顧みない尽くしっぷりは、潔いのと同時に痛ましくもあり、気付けば彼の幸せを願ってしまう。そんな話の展開のさせ方が、お見事でした。
どこまでも門明を守るため、という完全一致した目的のために共に生きてきたつもりだった九重と明菜。でも、九重の方は明菜が門明を守りたいと望んでいるから門明を守っているという、明菜を介した理由なんですよね。それを最後の最後に明かすというのが、九重らしく、憎い男だなぁと。この時初めて兄とは異なる存在として認められ、愛を与えられた明菜がどれほど心を満たされたか。ここまで殺伐とした展開を追ってきた甲斐があるというものです。門明が父の思想にただ囚われていたのか、共感していたのかは私にははっきりとは分かりませんでしたが、享楽主義者のカルと共に活動することで、彼にも空っぽではなく意義のあったと思える人生を送って欲しいと願います。
正直言って私には難しかった。
お話の本筋が「政治テロ」で、議員・議員秘書・情報工作の3人の会話が難しいこと難しいこと。
なので途中から党の関係性や他の議員の名前などは読みつつも意識を飛ばしてました(笑)
それでも、難しい会話の中で3人の向いてる方向というか…最終的な目的のようなものにはドキドキわくわくさせられました。
一番分かりやすかったけど一番振り回されてた明菜も、みんなの指針のような門明も、表と腹の中は違う目的をもってそうな九重も、みんなにドキドキでした♡
最後の”兄弟喧嘩”の前に明菜が泣いたシーンと九重が「満を持した」と発したシーンは最高に好きです!!
このシーンを読んだとき私の「待ってました」感が最高潮でした(笑)
爽やか議員の兄(門明)、汚れ仕事担当の義弟(明菜)、頭がキレる冷徹な秘書(九重)、歪な3人の執着に兄の特別な友人(カル)も関わって、政治会の思惑もドロドロ!守っているはずだったのに、汚れてる指先は…本心を知った時のあーと堕ちる気持ちとスッキリした気持ちと不思議な感覚。
全体的に重めなのに日本人のせー液はソイソース味だとか、挟まれるユーモア、駆け引きや相手を思う気持ちに吸い寄せられた。兄を守るため汚れ仕事を率先する明菜が1番擦れてないっていうのがなんとま言えません。それを本人が気づいてないとこに、門明も九重もカルも好ましく思ってたのかな。
九重みたいな冷徹な人の本音、それをさらっと重要なこと言っちゃうのが良い。かわいく見える~ラブ全面じゃないけど、奥底に隠れた感じが染みる。兄の影、汚れてると思いこんでた明菜にはストレートな九重の押しは効いたのでは!
門明も最後まで爽やか過ぎて怖くて怖くて好き。不敵でえげつなくて黒いのにまっさら雰囲気がすごい。その後が知りたいキャラナンバー1!
門明の童貞と処女を誰に捧げるかってミーティングを3人で理路整然と行ってるのもシュールだった。そこで、明菜の人間性、3人の関係が見えるのも面白く印象的なシーン。ただ、時系列ちょっと違うような?話し合いは門明が大学1年だけど、門明と九重が出会ったのは門明が2年生だった?と気になった。読み込めてないだけかもしれませんが…そんなこと言いつつ、とても好きなシーン!
キャラ同士、腹を探り探り本心を見せないところ、じっとりと伸し掛るとこ、軽やかなとこといろんな面が面白かったです。
おもしろかったです。
たうみ先生作品では「傘を持て」の次に好きです。
ストーリー的にも、BL的にも、先が全く読めない展開にドキドキしながら、そうくるか〜とどんどんハマっていきました。
政治家・門明、秘書・九重、門明の弟・明菜の話。
九重がわかりにくい〜w と思ったけど、最後は意外にも素直に気持ちを告げて実ってよかったねと。
嫌いじゃないです、こういう人。
明菜も門明への一途な思いが痛々しいほどだったけど、ずっと近くで見てくれていた理解者がいてよかったね。
門明の本心に切り込んで「兄弟になりたかった」と言ってもらえてよかったね。
清廉潔白そうな門明がずっとうさんくせぇ〜と思っていたのですが、父の呪いを他ならぬ明菜に解いてもらえてよかった。
汚れ役の明菜が純粋で、九重に綺麗と言われてたのが萌え〜でした。
九重が明菜をそう見ているのが、九重やるやん!と、めっちゃいい男やん!とうれしくなりました。
これは思ったよりも深い話でした。
お気楽な気持ちでは読めない(自分はやってしまった^^;)
ラブストーリーではないです!
これB L?って思ったけど、
〝brother love〟のBLですね。
父の意思を継ぎ政治家になった兄・門明と、
門明を守るために汚れ仕事をこなす明菜。
門明の秘書・九重。
この3人を中心に繰り広げられる、
政界の裏を描いた作品です。
身体も使ってコネやパイプを作るため動く門明。
協力者する九重と、何も知らない明菜。
自分だけが汚れ役でいいと思う明菜こそが一番綺麗な人間であり、この作品の良心です。
門明の目の闇が深いなぁ……と思っていましたが、
とんでもない食わせ者でした。
父の呪いといいますが、資質は十分あったような気がします。
兄弟愛の捉え方が難しくて、
ラブの意味もあったのかな?とも思うけど、
普通の兄弟への憧れもありそうだし……
とにかく、私のような凡人には理解が難しいんですよ(^◇^;)
だけど、九重と明菜が結ばれたことだけは嬉しかったです。
そうならないかなー?と思っていたので!
九重は、明菜がいれば多分大丈夫でしょう。
とても台詞の多い仄暗いお話しでしたが、
ラストの自分のために歩き出した明菜に救われました。
門明もしかして……?と思わせる演出は、
まるで映画のようでもあり、
違った意味の希望を残すものでした。
このストーリで後味の悪い読後感にならないところは、
作者のたうみまゆ先生さすがだと思います。
「素晴らしきこのクソ世界」が面白かったので、こちらも読んでみました。
政治家の裏の顔、政治家のために裏で手を汚す者たちのお話で非常に内容が濃く、そして難しく2回読んで理解できたかなって感じです。
腹違いの兄で政治家の門明のために、裏で汚れた仕事をしている明菜。
また秘書の九重も門明が上にいくために働いている。
門明は子供の頃から政治家になる覚悟を持っているような人物で、清廉なイメージとは裏腹に自分の貞操でさえも政治に利用する。
架空の物語ですが、本当の政治家はこうであって欲しくはないな…と思わずにはいられません。
あらすじしか見ずに読み始めたので、誰と誰がカップルなのか分からず、しかも途中でカルという謎の人物も出てきて、BLとしても予測の全くつかない状況でした。
カップルになりはしたのですが、その組み合わせだったか…と意外性がかなりありました。
私がしてた予想は「明菜×門明」もしくは「九重×門明」と「明菜×カル」だったので。
「そのためにずっと側にいたのに気づかなかったんですか?」
ぜんっぜん気づかんかったー。いや、少しは伏線あったね。
明菜はそれで良かったんか?兄にただならぬ想いを抱いてると思ってたので、そこが少し引っかかりました。
自分だけが汚れていればいい、と思っていた明菜が1番汚れていなかった。
そんな明菜に九重は救われていたんですね。
門明も呪いが解けたようでホッとしました。
作者さんのめっちゃアホなBLも楽しみにしております♪