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mitsurukun no mitsugenai haru ga kuru
二作品収録されています。
表題作は加藤ススさんらしい絶妙なズレたコミカルさが楽しめるお話、同時収録作は不幸続きで死を覚悟した青年がとある修羅場に遭遇して……という巻き込まれ型から始まるお話で、どっちも楽しめました。
【みつる君の貢げない春が来る】
病的な貢ぎ体質である受けが、スパダリ気質の男に惚れられてしまって〜というお話。
「あいつの琴線に引っかかってる時点でダメ男だ」と先輩に言われてしまうほど、好きになる相手はクズばかりのみつる。
行き倒れていた志朗をお世話するも、志朗が実はナンバーワンホストだということを知りそんな非の打ち所のない男は無理……!とシャットアウトしちゃうんだけど、志朗はめげない。
お礼をしたい、ご馳走したい、プレゼントしたい、支えになりたい、可愛がりたい、愛したいと志朗がアタックすればするほどドン引きしていくみつる。
なぜならみつるは病的なまでに貢ぎたい&尽くしたい&お世話したい気質だから。
どっちも「大好きだからあれこれしてあげたい」という気持ちは一緒なのにズレてしまうところが面白いし、両者の「〜してあげたい」攻防戦の着地点がそこかー!というラストには笑わせてもらいました。
それにしてもベットインしたときの衝撃の事実には笑った〜。
世話焼き気質が高じてのバリタチとか、新鮮すぎる!
細部にこういう「!?」というのをさり気無くかましてくる加藤さん、最高です。
【これを読んでる頃には僕はもう】
借金に失恋に失業と不幸続きで死を決意した墨田(攻め)が、お隣さんの修羅場に遭遇。
女の子からボコられていた青年に、「こいつと付き合ってるから!」と言われてしまい……。
墨田が童貞のまま死のうとしていたことを知り、さっきのお礼も兼ねて♡とセックスに誘うまさし。
その気持ち良さに開眼する墨田。
寡黙で真面目な攻めと、お調子者でチャラい受けという凸凹コンビだけど、持ちつ持たれずでいい感じというか結構ガッチリハマった感のある二人。
人生山あり谷ありだけど、「人生のきらめき」とやらを味わうには生きていればこそだなぁって思いました。
加藤スス先生の特異なキャラとコミカルさはクセになります!
今回はスパダリよりもヒモが好き、
愛されるより貢ぎたい男のキャラに笑かせてもらいました~♪
ページ半々くらいで、2つの中編が収録されています。
●「みつる君の貢げない春が来る」
ホストクラブ内勤の冴えない美鶴(みつる)は、ヒモ男に貢ぐのを生きがいにしているみつぐくん。
彼氏が家具家電かっさらって出て行っても、頼られると嬉しくて、さらに貢いじゃうバカ野郎です。
でもクズ彼氏は美鶴から搾り取るとまた消えてしまって…
そんな時、道端で倒れている男・志朗を発見!
志朗は財布も持ってないし、美鶴の貢ぐセンサーが反応、エッチなことも積極的にしかけて、ピュアな人にまた会えたらいいなと思っていたら、、、
志朗は入院から戻ってきたその店の元No.1ホストで…
貢ぎ体質の美鶴と、甘いスパダリの志朗とは相性最悪!
志朗から「君のささえになりたい」と言われても、美鶴は何言ってんだかわかんないって感じだし、高級時計をプレゼントされそうになった時のドン引きっぷり!
違う、貢ぐのは俺だ!って感じなんだろうなぁ^^
でも志朗は、美鶴をよく知るホストから攻略法を聞いてまして…
(この的確な攻略法には大笑いしましたw)
そして志朗から頼りなげ~な視線を向けられると美鶴は断れなくて…
美鶴は不幸を背負った感じの地味タイプなのに、意外と我が強いところが笑えます!
二人のポジション決めは…
ちょっと待って?前半のクズ男は実は…だったの???と衝撃的な事実が判明!
それでも美鶴は志朗の希望を聞いてあげるんですけどね^^
そして恋人になってからの二人のその後も描かれてます。
美鶴のことが大好きな志朗は、美鶴が居てくれるだけでいいのに、美鶴は何もしてあげられないのが物足りなくて…
(悲しいじゃなくて、貢ぎたいのに貢げない、性癖が満たされないのが不満w)
愛したがなスパダリと、貢ぎたがりな地味男、
想い合っているのに、二人とも自分の行動で相手を喜ばせたい ”したがり” で、びみょーにかみ合ってないのが絶妙でおもしろい!
最後の〆はとっても美鶴らしい執着計画♪
そこも志朗はびみょーに勘違いしてるけど、この二人は相手の行動を良い方に勘違いして幸せなほのぼのカップルになりそうです。
●「これを読んでる頃には僕はもう」
リストラ&借金苦&初めての彼女に振られ死のうと思っていた墨田は、隣人・まさしの修羅場に巻き込まれ、さらに暗くなっていると、お気楽なまさしは「初彼女とはエッチした?俺が相手してあげるよ」と!
で、初めてのエッチをしたらめーっちゃ気持ちよくって…
それからも、くたびれて淀んだオッサンとチャラ男は、いつの間にか同棲してて、気付いたらエッチばっかしてて、生活は底辺に。
そこで墨田は就職探しに本腰を入れ、まさしを追い出そうとすると、まさしは家に帰ってこなくなって…
墨田はまさしのためを思って追い出そうとしたんですけどねぇ。
それを真に受けて、墨田のために墨田から離れようとしてるまさしは健気かわいくって、はじまりはコミカルエッチだったけど、けっこー純愛しちゃってる二人です♪
愛したがりと貢ぎたがり、くたびれたオッサンとチャラ男、どちらの話もタイプ真逆な二人の間のびみょーなズレが笑えます^^
ダメ男に貢いで尽くしてしまう美鶴&
好きな人をとことん優しく甘やかしたいスパダリ志郎♪
性格の全く違う二人がどう決着を着けるのか楽しみに最後まで楽しく読みました!
志郎が素敵な笑顔で高級寿司に誘ったり高級時計をプレゼントしても全く喜ばない美鶴
同級生の雅より美鶴攻略法を教わり実践する志郎
相性が合わない二人の追い追われが繰り返されるのが面白く、いつまでも読んでいたくなりました!
キャラとしては序盤の貢ぎまくってる美鶴の方が面白いんですよね。彼はきっと自分に自信がなく、だから相手の駄目なところを見て可愛いと思ってしまうのかな。そして好きになって貢ぐようになり相手に去られ、また繰り返す、という悪循環だったのではないかと思います。
ベッドでも尽くそうとジェルをブンブン振る美鶴(笑)
彼らなりの良い折り合いを付けたエンドでした♪
後半のお話は、自殺するはずの男&アパート隣のゲイ&借金
硬派な童貞が気持ち良さにのめり込んで夢中になっちゃうのが最高でした…!
ちゃんと人生を立て直そう!と思いつつただれた生活から抜け出せない隅田。
こちらもコメディタッチですが、死ぬギリギリで3大欲求の性欲が満たされ繋ぎ止められたと思うと、結構重いし深い気がします。
どちらのお話も1冊張れるテーマとキャラクターだと思うのです。中編としてコンパクトに読みやすく纏まっていて、物足りなさを感じるくらいがちょうど良いのかも。
どちらもタイトルがとても好きです。
タイトル通りの展開です。
貢ぎ体質の美鶴は、ヒモのような男たちに散々貢いでは捨てられてきた。
彼氏のテッちゃんに一切合切売り払われ、一緒に行こうと貯めた旅行資金まで渡して捨てられてしまった。
傷心の美鶴が出会ったのは、空腹で行き倒れていた・シロー。
放って置けないシローにご飯を奢り一晩泊めるが、シローは美鶴が務めるホストクラブのNo. 1だった。
美鶴を放って置けないシローは美鶴にアタックするが、なんでも持っているシローを拒絶する美鶴だったが…。
シローは心底いい男です。
そして、美鶴は心底貢ぎ体質です。
それでも、自然とシローに惹かれていく美鶴。
貢げないことに多少のストレスはあるものの、少しずつワガママになっていく美鶴が可愛かった。
ラストは、シローの老後を支えるために貯金するという新たな貢ぎ先?をみつけ、幸せそうな美鶴に笑いました。
同時収録作も好きでした。
「これを読んでる頃には僕はもう」
こちらもタイトルから内容が推察できます。
自殺志願者・墨田だったが、隣人・まさしのトラブルに巻き込まれる。
童貞のまま死ぬのはもったいないと言われ、半ば強引にみつるに奪われてしまう。
そのまま同棲状態を続けるが、その頃にはお互いを好きになっていて…。
みつるを天使だという墨田と、墨田を人生のきらめきと言うみつる。
まさに、相思相愛です。
みつるに出会ってから良いことばかりで、本当に天からの使いなのでは?と思っていた矢先、しっかりオチがあります(笑)
どちらもとても可愛らしい話で、読んでいて楽しかった。
続編があったら是非読んでみたいです!
うわ~、よいです。好き作家さんなのですが、初めての方にもおすすめな楽しい作品。
タイトル通り、主人公のみつるはクズ男に貢がずにはいられない体質(性癖)。ホストクラブでバイトをしています。
彼氏に家具まるごと持ち逃げされ、さらに泣き落としで金の無心に来ると思わずお金を渡してしまうという、どうしようもなく苦労するタイプ。しかし本人はそれで幸せを感じている模様。
ある日、空腹で倒れていたしろうを助けたみつる。しろうは、実は怪我で休養していたNo.1ホストだった。でも、しろうはみつるのことがすごく好きみたいで、好き好きアピールをするも、リア充イケメンなしろうは、みつるのタイプでは全然なくて。。
二人の恋の行方がコミカルに描かれていて楽しいです。
しろうがイケメン(絵が好き)。
彼氏が家財道具をもって家を出て行ったのに「金がいる」と舞い戻ってくればタンス貯金まで差し出しちゃう程に貢ぎ精神が根付いてるみつる。
そんなみつるがナンバーワンホストの志朗に好かれてしまう。
貢ぎ癖のあるみつるにはピッタリかと思いきや、志朗は好きな子は甘やかしたいタイプで
プレゼントをくれたり食事を奢ったり、セックスではみつるを何度もイかせ・・・・。
中々自分が志朗に尽くせないのがストレスになってくるみつる。(笑)
仕舞いには志朗にドンペリを入れると息巻いてシフトビッチリ入れて稼ぎまくろうとするみつるは可愛かったー!!
『みつるくんの貢げない春が来る』
噂には聞いたことがある「貢ぎ体質」をテーマとしたところに、面白さを感じました。
みつるくんの元カレは皆「マグロ」
という訳で、みつるくんは「抱く側しかやったことがない」という点には 正直、驚きました……
老後に貢ぐ為に貯金をする……
徹底した貢ぎの精神に脱帽です。
『これを読んでる頃にはもう』
死のうとしていた墨田さんが、チャラくて楽天的なまさしくんと出会い「お前がいないと生きていけない」などというクサい台詞を吐くことが出来るようになる……
何となく心が温かくなるようなお話でした。
◾︎みつる君の貢げない春が来る
貢体質の美鶴が、ナンバーワンホストの志朗に愛されるお話です。ラブコメで面白いのですが、コメディが突き抜けているわけではなく、同様にラブやエロがすごいわけではないので、少々物足りなかった。縦軸たる美鶴くんのキャラも、言うほど跳ねなかった印象。
美鶴、生き様がハードって書かれてて笑いました。いいな、生き様がハード。
役不足の使い方間違ってて、こういうのこそ編集が気づくべきだろと憤りが…
※電子書籍book
白抜き カバー下有り 裏表紙無し
限定おまけ漫画1枚 みつる君の攻められない春
2つのお話が入ってます
どちらもなかなかの設定で面白かったです
表題作は、ダメ男に貢いでしまう受けがナンバーワンに惚れられるお話
ギャグテイスト溢れるストーリーでした
美鶴くんの天然なのかズレてるのか、つかみどころの無いキャラクターが新鮮でした
こういうタイプは尽くしてる自分が好きだったりするんでしょうね
志朗さんの包容力があまり活かされないのが残念で面白かったです
もう1作もちょっと飛んだ設定で面白かったですが、一回読んだらお腹いっぱいになる一冊でした
みつる君の貢げない春が来る
みつる君、可哀想な人をほっておけなくて、愛されたくて必要とされたくて。
そして貢いで尽くして搾り取られて捨てられて…。
ドMな性癖のみつる君。
せっかく顔も中身もまともな男前ナンバーワンホスト志朗にアプローチされても、ダメなんです。
土下座してきて雨にふられてタクシー乗れなくてボロボロでないと、みつる君はときめかないんです!
これはどうやって幸せになるの?志朗に尽くされても、みつる君はどうやってお返ししたらいいのか?お金稼いでシャンパンを入れなきゃって。
噛み合わない二人がどうやって幸せになるのか?
これを読んでる頃には僕はもう
まさしは天使だね!こんなに明るくて前向きな子がいてくれたら大丈夫だよ!
加藤ススさんの独特な感覚?笑いが良いですね!
ギャグも交えながら読者を置いていく勢いのお話で。