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shounen to kamikakushi
レビューを見て読みました。
おお……なんだか心が洗われるような。
ほわっとやさしい絵にぴったりのきれいなお話でした。
エロエロではないのですが(描写もやさしい)、ふたりの初キスがなぁんかエロティックで。
呉服屋の娘さんがキスしてきた時は、なんと積極的な…!修一郎も目をつむるな!!とイラッとしましたがwそれ以上進まず素直になってくれてよかった
何とか永く一緒にいられる術はないものか。
とりあえずテンがかっこよかった…!
昭和28年の頃のお話で輪廻転生もの。
優しい二人に対して、起こるエピソードがえげつないというギャップがすごいです。
悪人もいて、より二人の想いや人相が際立ちます。
攻めの回想中の幼い頃に、拾って育ててくれた優しい上人様を失い、行き場を失った時、初老の僧侶に貰われ、ヤられてしまうシーンがもう辛すぎました。
人によっては地雷だと思います。
しかも大好きな上人様が…という怒涛の展開に読む手が止まりかけました。
だからこそ、幸せをより感じることができるのですが…。
こういう、一方は死なないけど片方は寿命が来る物語って、やっぱり読み終わりが悲しくなってしまいます…。
ラストまでは描かれていないのが、逆に良かったです。
一人取り残される攻めを見るの辛すぎる…。
ただ、物語としては完成されていて読み飽きることはなかったです。
短編にも思えるくらいあっという間でした。
【単行本版】を分冊化して発刊したものが新しく出ていて、続編ではなかった、
残念。
●修一郎:17才
山の寂れた神社に生後間もない子を若い母が置き去る。
昭和28年、神社に捨てられた主人公を拾い、養育した老女が死亡。
一人ぼっちで身寄りがない主人公は山を降りる。
神社に挨拶のお参りをした後、天狗面に山伏装束の男が目の前に現れる、
謎の男性は、名を「テン」と名乗る。
主人公の修一郎は、同じ夢を繰り返し見ている。
・・僧侶姿の人と傍にいる少年。
前世の「テン」との縁を、火事に遭った後に思い出す。
走馬灯のように、グルグル回って繰り返すスレチガイの輪廻。
次ぎの生こそ、同じ寿命の種に生まれて出会い、
独りぼっちを体験しないように・・と願ってしまう結末。
●左大弁:太政官左弁官局の長官。 従四位上相当。最上首の左大史
作家買いです。
レビューが多いのでストーリーは省きますが、今作もゆき先生の線が細くて繊細な絵がぴったりの作品でした。その相まった儚さに、ハンパなく胸を締め付けられます。
一応人外BL(?)ですが、テンは完全な人の形なので、苦手な方でも問題なく読めると思います。天狗と記載されていますが、実際は霊でも妖怪でもなく、天狗と呼ばれることがあった存在なんだそうです。そして美人系イケメンです(笑)
修一郎は文句なしの可愛い少年。真面目で素直で優しくて、誰からも好かれるようなタイプ。でも普通の子どもっぽいところもあって、照れたり怒ったりするたび、キュンとなります(笑)
見所は何と言っても、愛しいけど触れられない、もどかしさ。と、前世の自分がずっと存在している苦しさ、でしょうか。
過去に修一郎の前世である上人様を失ったテンは、修一郎をまた失うのが怖くて、求められずにいて。修一郎もテンと一緒にいることを望むものの、テンの過去や、上人様の身代わりのような気がして苦しんでいた。そんなテンの気持ちが最大限に表れている、唇と首に触れるだけのシーンは、爆発的に切なくて、悶ます。それだけで腰砕けになる修一郎。最高です!!!!
そしてテンが姿を消してしまったラスト。上人様はテンの元に帰りたくても帰れないまま亡くなってしまったけど、修一郎はテンの元に辿り着くんです。その一瞬、目に映るテンが子ども姿に見える、輪廻転生の想いの強さにグッときました。
もちろん描き下ろし共に、結ばれるシーンも萌えまくりですっ!!!!直接的な局部が描かれてないところが、また綺麗で、でもめちゃくちゃエロくて。何度読んでも、うっとりしちゃいます。
ハピエンかどうかは読み手次第だと思いますが、本当にゆき先生の描く世界は美しい!読んだことない人は、是非読んでみて欲しいです!
以前、凄く評判になっていたので気になって読んだところ残念に思った記憶が……。
作中の現在は戦後8年が経った日本。
近代化が進み景気が良くなって来た時代だけど、まだ辛うじて片隅には薄暗い前近代的な民話の世界が残っているような。
回想の舞台は服装やテンのお父さんの役職名からしてたぶん平安時代。
10世紀以前?
なのでテンは100年前どころか1000年以上前から生きています!
場所は比叡山延暦寺のような天台宗の寺院。
テンの仕える上人様(修一郎の前世)は稚児灌頂などには手を出さぬ高潔で慈愛に満ちたお方。
テンは上人様を敬慕し、千日回峰行から帰るのを待ちわびる。
が、上人様が戻ることはなく、生臭坊主の手籠に合い、黒い思いを持つようになる。
そして盗みや汚いこともして生き自堕落に死に、いつしか人ならざる者になった。
で、ずうっと1000年も一人で生きて来たところに、上人様の生まれ変わりの赤児を見つける。
嬉しかっただろうなー。
鳥を使ってストーカーしたり時々覗き見しに行ったりして、陰ながら成長を見守ってきたんだろうな。
で、ですよ。
そんなにも尊敬しお慕い申し上げてきた上人様に罪悪感なく劣情を抱くものでしょうか?
上人様はそれは大切にテンを扱ってきたというのに。
そして、誕生からずっと成長を見守ってきて可愛くて仕方ない修一郎に躊躇なく
手を出せるものなのでしょうか?
何だかそれまでの二人の純粋で尊い気持ちが簡単に蹂躙されてしまうようで残念に感じました。
もしかしたらエロなしでもよかった作品かもしれません。
エロ、好きですけど(笑)
せつない
昭和28年、捨て子のシュウイチロウは、唯一の家族であった義母(年齢的には義祖母)を亡くして、生まれ育った村を出る。旅の途中で怪我をしたところを、奇妙な面をした青年・テンに助けられる
はじまった、山奥での二人暮らし。穏やかな日々の中、町に魚を売りに行った際に声をかけられ、居酒屋で働くことになったシュウイチロウ
ある日、資産家に忘れ物を届けに行ったシュウイチロウは、事件に巻き込まれそうになる。それを救ったのは、テンだった。暖炉の火力を上げて、家ごと燃やさんとした。テンは、人ならざるものだった
強い執念を抱えて、天狗となったテンと、厳しい修行の末に命を落とし、生まれ変わったシュウイチロウ。テンは、かつてシュウイチロウの稚児だった
シュウイチロウに、普通の幸せを手に入れてほしいと願う気持ちと、自分と一緒にいてほしいと願う気持ちの間で揺れ動くテン。ずっと独りぼっちで過ごしてきたテンに何かしてあげたいと思うシュウイチロウ
やさしくて、せつなくて、静かな愛があふれるお話です
「玉響」に続いて読んだゆき林檎先生の作品でした。
生まれ変わりをテーマとした和ファンタジー。
修一郎が育ての親を亡くし、山を降りる途中で山伏のような男に助けられて…な始まり。
執念や妄執にとらわれた僧は天狗になる、という仏教の教えがあるそうで、山伏と思われた男は実は天狗⁉︎というお話でした。
修一郎も実はある人物の生まれ変わりで、天狗のテンとは前世で深く関わりがあった事が分かってきます。
前世の2人は恋愛関係ではなかったのですが、別れが切なかった。
また、それ以上に稚児灌頂という儀式が辛かった…現在のBLの始まりなんて考え方もあるようですが、テンがされたように一方的な行為はBLでもなんでもねぇ!と私は思うのです。
永遠の命を持つ人外との恋愛は、一緒に年を重ねて行きたいという望みが叶わず、片方が愛する人が居なくなった後もずっと生きていかなくてはならないという哀しさがつきまといますね。
修一郎がまた生まれ変わっても、テンは見つけられると思うのですが生まれ変わった方はまたゼロからだからなぁ、辛いですよね。
天狗は不老不死なんだろうか…?
修一郎が次生まれ変わるときは私も人として生まれて…というセリフがあるので天狗にも寿命はあるのでしょうね。
とても綺麗なお話だったのですが、考える事が多すぎて2人の恋愛の萌えが薄れてしまったのがちょっと残念でした。
とても美しいファンタジーでした。
ゆき林檎先生の世界観を存分に楽しませてもらいました。
テンは初めからすべてを悟ったような眼差しで修一郎を見ていたのが何故なのか
徐々に紐解かれていって
惹き込まれるように読み進めてしまいました。
過去の経験と記憶が絡まって
修一郎を繋ぎ止めることができないテンを
揺り動かした修一郎の強さに
とても感動しました。
テンの優しさも気遣いも痛いほど
伝わっていたけれど
見守られているだけで終わりたくない、
今を一緒に生きてほしい、という
最大の我が儘だったんだろうな、と。
テンの過去は
幸せなだけではない、
けれど辛くて切ない記憶だけでもない‥
だからこそ、今生での巡り合わせが
幸せなものになればいいなと思いました。
ちなみに‥
テンがお面をつけて振り向いた時、
めちゃくちゃビビりました(笑)
それほどにリアルでした。
タイトル含めて起承転結まとまりよく流れるように作られてます。
出遅れ気味に読みました。自分はいわゆるメリーバッドエンドと読んだのですが、皆さんの意見はどうなのだろうとレビューを見たら、やっぱりそうよね…
市井で生きることを諦めると、途端に衰える気がするの。どんなに愛した人でも、それこそ僧のように徳の高い人でも、1対1の人間関係にはいつか行き詰まりを感じるのではと不安になる終わり方でした。
そこはとりあえず置いておいて、作画が相変わらず美しかった…五右衛門風呂いいです。
赤子修一郎のかわいさ…そりゃテンだって放っては置けないよ。神社に来るような心根の人なら拾ってくれるもんね、きっと。
お家探しに旅立つ直前のテンの抱擁、腰砕け〜〜〜
色気が…エッチシーンではないのにこの溢れんばかりの色気
最後の方、リバの機運を感じたので、読みたいなぁリバ
ゆき林檎 先生作品 絵がきれい(3回目)
不思議なお話。でも自然にすっと入れた。
お互い愛おしく思っている描写がやさしくていい。 ほっぺや首にちゅとされて修一郎が腰が砕けるとこが好み
初のえっちな絡みが河原で体痛いでしょと余計な心配したりw エロもきれいで品があっていいな✨