上巻で3人のそれぞれの心理描写がおもしろく、ただエロを楽しむだけの3Pではない感じがしたのがよかったと書き、下巻を楽しみにしていたのですが。
結局、桜と桔梗にとってカズマは共有のペットのようなかわいい存在のままで。
カズマは2人に構われたくて、どMに目覚めてそれで良し。
という3人の関係性が変わらなかったのが個人的には勝手に期待していた展開とは違いました。
もっと三者三様に心理や矢印が入り乱れて、関係性を築き直して3人が対等に恋愛する流れだとおもしろそうだなと想像してしまいました。
そうではなく
上巻で描かれたそれぞれの気持ち、立場が強化された下巻だったなと。
そういうお話なんですね。
左藤先生作品8冊まとめ読みしていて、その6冊目。
酔った勢いで一夜を共にした翌朝、学生証を落とす…またベタなw と笑ってしまいました。
懐かしいあるあるですが2020年発行という。
先生作品はベタと言いますかどこかで見たことあるシチュエーションが多いなと私は感じてしまいまして。
そして学生証を見せて「俺の学生証っ」とわざわざセリフにしたり、全体的に全て説明してくれて非常にわかりやすい。
水族館で濡れて笑っちゃうシーンはくさk…こそばくって小っ恥ずかしくなりました。
旭が健気ヒロインなのも先生作品でよく見る受け像だなと。
運命が全てではない。Ωが差別的に描かれない。
双子でもそれぞれ別の人間、価値観、好み、人生だとのテーマはよかったです。
お屋敷で炎上騒ぎ、狂信者が主人公を悪魔呼ばわり…昭和的メロドラマな世界、懐古趣味が一貫している。
月人が佐倉を弟妹から奪うと言う。
佐倉は物ではないんですよと思いましたが、外国で暮らすというプランがあったからなんですね。
それでも本物の愛情を知ったなら、独占欲はわかるけど、佐倉が望むことをしたいと弟妹と会う機会を増やすという発想になる。そういう成長も見たかったです。
佐倉と接することによって月人の心が育つのはいいなと思ったんですが。
その具体的なエピソードがあまりないような気がして。
表情もあまり変わらないし。
ああ、そうですか…という感じです。
お金と権力がありギフテッドなら何でもありですもんね。
ハピエンでよかったですね。
家柄、階級、精神的に不安でヒステリックな母、ねたみ、いびり、親が決めた婚約者、思い込みが激しすぎるキャラ…とことん昭和的メロドラマな世界。それでもおもしろければ全然いいのですが、様式だけという感じがちょっと…です。
祖母と母の、命、死の扱いが軽い。
月人視点だからそうなるんでしょうけれども。
月人が自分は神だとトンデモ発言する理由がわかりました。
だからってレイプするんですね。
された方も許さないと言いながら親しく接する。結局好きだから。
月人も佐倉も特別な存在。
月人が佐倉をとじこめたい、独占したいと思うのは何もかも信用していないからなんじゃないのと感じてしまいました。
愛ってことなんでしょうけど。
神さまお人形だった月人が心を持ち始めるのはいいですね。
それが庶民の普通の価値観を持った佐倉だからできるというのはわかります。
として読めばいいんですよね。
ヤクザの息子、硬派と軟派、タイプの違うイケメン2人に執着され、取り合いされる健気ヒロイン。
と3Pまでが見どころ。
マジレスと言いますか、真剣に読んでいた私は…
涼青と桐が梛にそこまで執着する動機づけが少々弱いようなとか。
梛のクソ父が記号のようなクズで、チンピラもマンガみたいで(マンガだけど)
梛のピンチでババーンと2人が助けに現れるんだろなと思ったら本当にそうでw
全部セリフで説明してくれてわかりやすいなとか。
2人への気持ちがはっきりしないのに梛が簡単に流されて3Pするのはページの都合でしょうかとか。
涼青があんなに梛への独占欲が強いのに3Pするのが意外だけどストーリーの都合上なのかとか。
いろいろ考えてしまいましたが、コメディだと思えばいいのかなと感じた次第です。
特典などのショートストーリーをまとめた1冊。
単行本派にとってこういうのとてもありがたいです。
が、こう言ったら身も蓋もないですが、らぶらぶ要素は少ない…と私は思ったのに
作品紹介には「本編以上にラブラブな岩永(いわなが)と宮田(みやた)の日常が垣間見えるエピソードが満載♪」とあり…えてしてこういうズレがあるよな〜とw
ま、木下先生作品ですし、この2人においてのらぶらぶはこういうものかもしれないと思い直しました。いちゃいちゃだけがらぶらぶではないですもんね(日々修行中です)
本編ではインテリ同士のケンカップル的要素がおもしろくて、この番外編ではそういう日常エピソードがたくさん見られて楽しいてす。
今更ですが、岩永が天然ボケで宮田がツッコミだなと。
ツンツンする宮田をかわいいと思うほっこりすっとぼけな岩永の組み合わせがいいんだなと改めて思いました。
2巻ラストでようやくくっつき、3巻ではらぶらぶが見られたらいいなぁと思いましたがそうはいかないですよね。
やっぱり出た〜な〜BL続編あるある新キャラ当て馬。しかもやらしい性悪。
でも椙本に負けない宮田。いいぞ。
ただ1巻から読み返したんですが、どうも宮田を好きになれなくて。
そりゃあんなトラウマ、強烈な恥辱を味わったらしょうがないのはわかるけどほぼほぼ素直じゃない。
自分のことばっかり(自分のことは棚に上げてます)
2巻ラストと、3巻で男前な部分とラストくらいですかね素直でいいなと思ったのは。
インテリ大人同士のケンカップルは語彙力と表現力が豊かでおもしろいですが。
それもかわいげあってのことですもんね。
カケオチの時、椙本が宮田にあんな手紙を送ったのは岩永の実家を守るためだったんでしょうか。
ひいては岩永を守るため?
今は岩永が宮田としあわせそうだとわかったので邪魔することはやめたということなんですかね。
幼なじみで両片思いだったのに行き違いで離れ、受けにはセフレがいて再会する…よくある設定。
見どころとしては、お互い好きだったけどうまく伝えることができず、大人になって再会してからもやっぱり好きで、やっと気持ちを通じ合わせることができましたよ。てとこかな。見たまんまですけども。
母親の影響からしょうがないんだろうけど、修がずっと独りよがりで意地をはって嫌な感じで。
南央は逆におっとりマイペースだけど、何を考えているかわからなくて。
シューと呼ぶなと何度も言われているのに呼び慣れてるからやめないとか、食事の時、甘い飲み物を飲むとか…個人的にちょっと苦手なタイプだなと思ったり。
シューシューとそんなに何回も呼ぶ?てくらい出てきて少々イラッとしたりしなかったりw
ずっとネガティブだった修がかけおちの時、自分も気持ちを伝えていなかったことに気づけたのはよかったです。溜飲が下がった気分。
こういう2人はくっついてからが甘々になると思うのでその辺をもっと見てみたかったです。
上記で思ったことが払拭されるくらいかわいいカップルだろうな〜と想像しました。