花咲みの魔女に告ぐ

hanaemi no majo no tsugu

花咲みの魔女に告ぐ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神22
  • 萌×217
  • 萌25
  • 中立11
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
16
得点
264
評価数
78
平均
3.6 / 5
神率
28.2%
著者
キタハラリイ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784801965140

あらすじ

物心つく前からの幼馴染である結と綾。
高校生になっても側にいることが日常なふたりだったが、
結の祖母が亡くなった日を境に世界が一変。
結の髪色が変化し、感情を高ぶらせる度に不思議な現象が起こり、
人には持ちえない能力も開花し始め、結が‶普通〟ではなくなってしまい――。

【花】【記憶】【海】の魔女がテーマのミステリアスな3部作。


儚くも美しく紡がれる
キタハラリイ、待望の豪華トリロジー集
大切によみたい珠玉の物語たちがここに。

表題作花咲みの魔女に告ぐ

端羽 結(高校生・クォーター)
藤嶋 綾(高校生)

同時収録作品ワンダーラムスホール

ジウ(ギャングの下っ端)
ファン(男娼)

同時収録作品エアリーブルーに睡れ

アオイ(弟、異国でダイバーをしている)
ナギサ(兄、日本でエリート銀行員)

その他の収録作品

  • 雪降りの一番星は君に(描き下ろし)
  • ミッドナイトブルーに解く(電子限定描き下ろし)

レビュー投稿数16

魔女たちが織りなす不思議な世界

魔女をテーマとした3作。
幼馴染の切ないすれ違いを描いた表題作をメインに、他2作。

表題作は、幼馴染美人ワンコ×黒髪オカンという大好きな組み合わせ。
中性的だけど高身長でかっこよくてモテて、でも受けには子供っぽいワンコで彼のことを「ちゃん」付けで呼ぶという好みを詰め込んだ攻めで、それだけでも大満足。

おばあちゃんを亡くして魔女の血が覚醒した結と、そんな結を見守り続けてきた綾。
周りからも「オカン」と言われて結の世話を焼く綾だけど、虫を怖がって大騒ぎするのがかわいいです。
いつも一緒の二人だけど、感情が力を増幅させるせいで、自分の想いも魔女の力も隠せなくなっていく結は、大好きな綾ちゃんから離れようとする。

結の離れ方はゆるやかで、周りにはわからないように自然に離れていくのが、彼の優しくて穏やかな性格を現しています。
結は努めて何でもないように振る舞うけど、魔女の力が嘘を許してくれず、連日の雨模様。
自分のことが大好きなくせに、キスまでしたくせに、距離を取る結に詰め寄る綾。

想いを確かめ合い結ばれた後、結は旅立ち、しばしのお別れ。でも綾ちゃんがかけてくれた言葉の魔法があるからきっと大丈夫。
終盤、恐らく綾が怖がっていた虫くんが美しい蝶となって羽ばたいていくのが、旅立つ結に重なるような気がしました。

描き下ろしは、旅立った結との6年ぶりの再会。空港で子供を連れた家族を見つめる綾の心中を察すると切ないです。
でも、帰ってきた結に人目も憚らずに抱きしめられて、その腕の中で涙を浮かべるのを見てほっとしました。好きな人が傍にいるって大事ですね。

成長した結はかなりかっこよくなっていて、綾を攻める表情の男っぽい色気にドキッとしました。
そして、数年ぶりの触れ合いに恥じらう綾がかわいい。
最後は、それまで涙雨を降らせてばかりいた結による満天の流星ショーに感涙です。

「ワンダースラムホール」は甘さから一転、エロくハードな世界観。エンディングも不穏な雰囲気。
見知らぬ街に迷い込んだジウと、彼を誘う男娼のファン。熱い夜ののち、降りかかる過酷な末路。
でもそれはファンが見せていた幻。帰り道、「階段は右」と念を押すファン。
二手に別れた階段を前にしたジウは、果たしてどちらを選んだのか。左右の先には何があるのか。
明言されないからこその完成形。だけどそうすると見たくなる結末。

「エアリーブルーに睡れ」は攻めてほしい方が受けだったー!というのが主な感想だったりするのですが、ナギサの誘い美人な感じは受けだなぁと思わせます。
本編では性行為はなく、電子限定の描き下ろしではやってるけど暗転終了なので、希望の組み合わせとは逆だったけど、それとは別に、大人のカップルだし描写がないのは勿体なく感じました。
てっきり自分が抱かれる側だと思っていたアオイの反応が面白いです。

5

もっともっと!!

他の方も書かれていたように、もっと続きをよみたい作品3作、という感じでした。

自分自身、魔法使い的なものが大好きなので、すごく夢のあるお話ばかりでした。

相手を想いすぎると伸びてしまう髪。
悲しい涙は冷たい雨なのに
前向きな涙はお天気雨。
メルヘン好きにはたまらなかったです笑

全体的に物足りなさは少し感じるけれど、妄想でお話を続けるのもありかと思いました笑

アオイとナギサ兄弟の続きは是非読みたいなあ、書いてほしいなあ笑

1

魔女のお話

こういう愛がある御伽噺、私は大好き。

温室のなかの花の香やむあっとする花活きれや温度が伝わってくるような描写
結が泣くと、雨が降る。大好きな人を想うと髪の毛が伸びる。
魔法の力を安定させるには、愛する人が傍に居た方がよさそうなので、
別れた二人はきっとまた再開できると思う。

二話は、ワンダースラム。この話は、異国の話。こういうのなんというのか、白日夢と言うのかな、現実にはない迷宮に迷い込んで、案内に従って現実に戻る。
本来なら銃で撃たれて死ぬ未来を、魔法使いが出口を道案内して変えてあげる。
きっと、また会うことは無いと思う別れ。

もう一話は、海の人魚の話。
水のなかで、長時間潜水できるので、いつも溺れていると間違えられるアオイ。
死んだ母は、実は人魚だった。
大きなクジラが現れて、お母さんの遺骨を散骨したら不思議な現象が起きる。
米津玄師 MV「海の幽霊」のあのシーンを連想、雄大な海の幻想。




1

大人のおとぎ話のような一冊

不思議な世界観のお話

短編3作入ってました
どれも、ふわりとした雲を掴むような作品
表題作は同級生のお話
甘酸っぱい青春のお話

2作目はミステリアスなお話
読み方によって展開がどちらにも転ぶような不思議な読み心地のお話

3作目は義兄弟のお話
出来る兄と劣等感の塊の弟
細かいことは描かれてないのに、何故か2人のこれまでを感じられるお話

どのお話もキレイで繊細な描写と深みのある余白が素敵な一冊でした

エロエロな描写もいつも通り美しい作品でした

3

テイストの違う3作品の魔女たち

魔女だけど、魔女というより"ふと感じた日常の不思議"に近い印象で、私が思う"いかにも魔女"ではないところがすごく好きです。
素敵な3作品が載ってます♫

表題作 花咲みの魔女に告ぐ
魔女なんだけど、そのことよりも、すっごく純愛を感じて、涙が止まりませんでした。思いが溢れると容姿が変わってしまい、雨が降ったり流れ星を呼んだり…そこは現実的じゃないかもしれません。でも、恋をする姿、恋して苦しい姿、一途に思い続ける姿、そこは我々と何一つ変わらず、その思いに共感できて、胸がいっぱいになりました。

ワンダーラムスホール
こちらはもう妖艶でミステリアスで独特!!どこからが魔法・夢で、どこからが現実なんだろう…キタハラリイ先生の作品は大好きで必ずチェックさせて頂いてますが、今までにない感じです(*^▽^*)!!!私は好きですねー♫

エアリーブルーに睡れ
離れていても感じる"魔女の血"と兄弟(異父兄弟)にしかわからない"特別"なもの。漫画は白黒なのに、海のすごく鮮やかな色が見えました。因みに、電子版でアオイが攻めで、ナギサが受けと分かります。
海の中なら上手く息ができるのに 海の上は聞きたくないことが多すぎる…印象的な言葉です。"らしく生きる"ことと、"自由でいる"ことは、別なんだなって感じました。3作品中1番お気に入りです。

全くテイストの違う3作品を楽しめます(^ ^)

2

「言葉は魔法だから。」Bewitched〜魔法をかけられたのは、きみ。

男の子だから「魔女」では無いと思うんだけど、魔法使い?
作者は「男でも魔女だという」と言っているけれど。
どちらかというと、魔女の血族であるということ。
両親を早くに亡くし、イギリス人の祖母に育てられた結は、祖母が亡くなったその日から、
不思議な力を持つ様になる。
結が涙すると雨が降り、それまで黒髪だったのが、薄い金色の髪になり。
幼馴染の綾ちゃんに愛を感じる時には突然、尋常じゃなく髪が伸びる。
そして、日増しに美しくなる結は、花が咲くように笑う。
詩情溢れるファンタジー。
たった一人になってしまった結は、まだ高校生なので、イギリスの親戚の元に
引き取られる事になり、別れを告げる。
「言葉は魔法なんだろ。」
「俺たちは必ずまた会える。」
愛を交わし合った二人は約束する。
描き下ろしは、6年後の彼らの再会を描いていて。
結の喜びは雨を降らせる事は無く、夜空いっぱいに流れ星を輝かせる。
とても、とても、ロマンティック。

同時収録は、不気味な白昼夢。
「ワンダースラムホール」
ハメられて、麻薬の横流しの濡れ衣をかけられたジウは、組織に追われて街中を逃げていた。
不思議な老人に誘われ、男娼を買うことになってしまう。
ファンと呼ばれた美しい男は、ジウの目の前でパチンと指を鳴らす。
不思議な感覚に襲われるジウ。
ジウは、ファンにねだられて乱暴に抱きながら、兄弟分だと思っていたヌエンを思い出している。
事後、ふらふらと部屋をでたジウは、組織の人間に撃たれて犬死した…。
と、思われたが。
フッと我に返る。それは白昼夢。
おそらく、魔女の末裔のファンの見せた夢。っていう。
短かすぎるショートストーリー。
この後の彼らの話は無い。(描き下ろしで、綾が待つ空港のTVで、ジウが逃亡中とのニュース。
つまり彼は、生きていて。逃げている。)

父親は違うが、同じ魔女の母から生まれた兄弟の物語「エアリーブルーに睡れ」
魔法といえるのか、どうなのか。
海の中で、水の中で。息が出来る、声も出せる。
作中では、「魚人」と言って兄は笑うが、つまりは「人魚」の様なものだろう。
思春期の頃、優秀な兄にコンプレックスを持っていたアオイは、社会人になるやいなや家を出る。
自由に息が出来ると思っていたのに、仕事が合わず、会社を辞めて。
異国の地でダイバーをしていた。
何年も家に帰らないアオイを訪ねて、兄が会いに来る。
兄は母が亡くなったことを告げに来たのだった。
この世にたった二人きりになってしまった海の魔女の血族である兄弟。
兄はそれ以上に、弟のアオイを愛していた。
しかし、こちらも短かすぎるショートストーリーなので。
兄の、アオイへの愛おしさは本編では読み取れず。
絆の深さを感じられる程度。おまけでは、日本に帰って来たアオイが、
兄ととうとう一線を超えるが、ロマンティックでは無く。即物的にヤッちゃったみたい。
そこは端折って、あっという間に事後。

表題作をじっくり描いて欲しかったなぁ。って、悔やまれる。
キタハラリィ先生の作品で、詩情溢れるモノローグと言えば、「フルーツ、ガトーショコラ」
みたいに、丁寧に丁寧に、ロマンティックに描き切って欲しかったなぁ。
評価は表題作のみで「萌」です。

8

期待が大きかったので・・・

”魔女”にまつわるオムニバス

表題作は魔女の孫でクウォーターの男子高生とその幼馴染のお話。
祖母が亡くなり日本に一人ぼっちになった結は、死ぬ間際に祖母から受け継いだ魔女の力をコントロールできずに色々と起っちゃう…。
その為結の感情で天気が変わり、髪が変わり、花が咲き・・・
結の情緒不安定感が前面に出てた気がします。。。
力のコントロールができないため、イギリスの親戚のところへ引っ越すことになり、稜とは離れ離れになるけど再会を約束して終わる。。。

2本目に収録されている作品は、ちょっと・・・いや、結構不思議なお話。
これに関しては、ちょっとどう書いていいかわからない。

最後に収録されているのは異父兄弟で、母親が海の魔女。
まぁ、母親が海の魔女だと分かるのは母親が亡くなってからだけど、小さい頃から水の中で息ができる自分を隠していた弟が主人公。
この作品に関しては”BL”のようでそうじゃないような…微妙なライン。


キタハラリイ先生の作品5作目にして初めてモヤット感の残る作品でした。

8

美しい絵があるからこそ物足りない……

作家買い作品。

短編3本が収録されていますが、全体の感想として、フルカラーで読みたい!そしてそれぞれのお話1本で1冊いけるから!もったいない!といった感じです。


魔女がテーマということで、お話はもちろんミステリアスなのですが、それを援護するように、花、空、光、風、におい、音、海……などの自然パワーがよりいっそう不思議感を演出しています。
キタハラリイ先生はカラーもとても綺麗なので、自分の頭ではなく、先生自身からはどういった色で見えているのか知りたくなるほど美しかったです。


だからこそのお話の物足りなさが残念でした。
登場人物の最低限の心の変化は描かれているので、なんとかついていけたといった感じ。
もっと丁寧に進んでも良かったのではないかと。
小さな変化が飛ばされて、え!?この前後にもっとなんかあったよね!?えー??て思っていたら終わっていました……。
寄り添う準備はできていたのに……。
ほんとにもったいない!!


しかしキタハラリイ先生はファンタジーも美味しいということは分かったので、次回に期待です!!

4

魔女シリーズ

なんとファンタジー(タイトルで気付けよ)、魔女シリーズでした。

表題作は、おばあちゃんから受け継いだという魔女の力をうまくコントロール出来ない泣き虫さん。幼馴染同士、好きあっているのだけど言い出せず、という初々しいなカップルでした。イギリスの親戚に引き取られ離れ離れになりますが、数年後にオスみを増した泣き虫くんの成長に萌。

その他、中国のギャング街で迷い込んだ色街で出逢った魔女男娼の話や、異父兄弟の再会話など。いずれも魔女の力を持つ人たちでした。
しかし男娼の話は、魔女関係あるのかな?魔女といえば女性なんだよね、と今更気になりました。

しかし、ジェラテリア〜などで切なハッピーなイメージがあった作家さんですが、ファンタジーで意外性がありました。

4

どの作品も満喫するのに時間が足りない

 不思議な力を持ったキャラが登場する作品が3つ収録されています。絵も幻想的で話の雰囲気に合っており綺麗ですし、1人ひとりのキャラが魅力的でした。ただ、素敵な世界観なのに、なんだかあまり印象に残らなかった感が否めず。このキャラと世界観であれば、もっと掘り下げて欲しかったなぁと思う作品ばかりした。
 
 素敵な設定だからこそ、1人ひとりの心情をもっと詳しく知りたくなるんですよね。2作品くらいに絞って、もう少し読者が感情移入できる余裕を与えて欲しかったなと思います。どれも切なさの漂う物語なので、やはり登場人物達の心に寄り添うにはそれ相応の時間が必要だと思うんです。私は最後の兄弟の話が好きなんですが、母がいた頃の兄弟の関係性の変遷が詳細に描かれていれば、南国での再会がもっと感慨深いものになった気がします。そういう点が惜しいなぁと感じた作品でした。

1

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