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shinonome tantei ibunroku
探偵事務所ってワケありの依頼人が殆どだろうなぁと購入させていただいたら
探偵自身も暗い過去がありそう…と冒頭から雰囲気が好ましかったです。
全体的にはジメッとした薄暗さもありながら、バイトの理科は素直で可愛らしい年下くんで
喜怒哀楽が激しくなさそうな和貴とは真逆ですがそういうコの方が合いそうですね。
事件そのものは派手ではありませんでしたが今の世の中に溢れていそうな事柄で
特に孤独死はもっと増えるんだろうな…。
所長が結構なお年を召していらっしゃるんですが
なんかもう凄く渋くて……しかも人情に厚くてこんな人の下だったらずっと働きたいと思えるだろうな。
和貴が恩を感じて傍にいながら力になっていたのが沁みました。
そんな和貴を闇から連れ戻してくれた理科、
それまで凹んでいたのもわかりますし勇気を出せなかったのも共感出来ましたが
星彦の一言で動けて良かった…。
星彦は不思議な青年でしたが純愛話もじーんときましたねぇ。
描き下ろしで更にこの作品が好きになりました。
1冊だけじゃもったいないくらい素敵なお話で
昔のことでもこれからのことでも、色んなエピソードや事件を読みたくなりました。
神寄りの萌×2です。
ちょっと妖しい探偵事務所のお話。
この、カバーイラストのこ汚い微妙なお年頃の男性に、何かピンとくるものを感じたら、狭いツボにヒットする可能性、大!
っていうか、私は好き!
この、堂珍和貴、特殊な生い立ちのせいで、なんというか、引き寄せがち。
前半は、そんなオカルトっぽいミステリー色の方が強めで、和貴が好きでアルバイトしている大学生の理科くんとの恋愛が、どうやったら成立するのかしらと、まあ、無いなら無いでも私的にはかまわないかと読んでいたら、、、
理科くん、がんばったじゃないか。
前日譚と後日譚、揃ってのハッピーエンド。
絵もうまいし、エッジコミックに外れ無し(私限定)の1冊でした。
好き。【BL感】薄め。
東雲探偵事務所にいる、東雲所長・和貴さん・星彦・理科。
東雲探偵事務所でバイトをしている大学生の理科が主人公で、和貴さんに片想い中。
何かよくわからないけど事務所にいる星彦が謎の存在って感じのまま、探偵事務所に来る客の依頼をこなすなかで一旦冷静になり「ん?なんかよくわからん話やな。そもそもこれBLか?」って感情が出てくる(笑)
でも、ラストには「和貴さんが好きな理科」に救われるし、番外編「前日譚」では星彦のお話も入ってて”純愛”に胸がキュッってなりました。まぁ、純愛かどうかは人それぞれでしょうけど。
そしてあとがきにて、その「前日譚」がこのお話の原点だと知ってなんとなくストーリー展開も納得でした。
「死」が出てくるので全体的にかなり暗くジメっと感の強いお話ですがクライマックスで理科が叫んでるシーンは輝くほどの純白でした!!
描き下ろし「後日譚」では「あ、そうだ、これBLだったわ」って引き戻されました(笑)
昔「探偵物語」というカッコいいテレビドラマがあったからだ!と私は思います。刑事ものブーム、オカルトブームというのもあった。その流れを受け継ぐ雰囲気の名作BLがたくさんあるのは作者様がそれらの影響を受けている気がする。つい最近も草間さかえさんの素敵な探偵話を読んだけど窓の「〇〇探偵事務所」という大きな字が部屋から裏返しに見えるあの感じ、なんかいいよねー。
今作は2019年作なので作者はもっとお若い方だと思いますが、裏寂しい場末の探偵という雰囲気。人も街も素敵に描かれています。主役の渋い探偵和貴さんは悲しい過去を持ち、見た目に似合わず純粋な子供のままの所がある人。真っ直ぐに猛進する若者・理科に愛されて幸せになってほしい。
死者がたくさん登場するシックスセンス的な不気味さも大好物なのでアンニュイで素敵な雰囲気を楽しめる一冊でした。暗いお話ですが、思いのほかハッピーエンドです。
人生は出会いと別れ。
「さよならだけが人生だ」という井伏鱒二の言葉は、大人ならきっと人生のどこかで一度くらいは目にしたことがあるでしょう。
だけどそんなのクソくらえだろ?って叫ぶまだ若き青年の青いエネルギーが眩しくて、彼の若さに救われる主人公と一緒に私の胸もじんわりと熱くなるお話でした。
あぁそういえばこの作品の最終回が載ったOPERA70号のテーマは「別れ」だったなぁとか、あの表紙で泣いていた青年の涙顔が美しくてグッときたなぁとか、そんなことも思い出しながら読みました。
本をひっくり返すとね、裏側にその青年がいます。鮮やかな青髪の。
彼のこの青い髪って【青さ】の象徴なのかな?ってところまでは、読み終えた今、勝手に深読みしております。
経歴不明の所長〔東雲〕、見るからに不健康そうな探偵〔和貴〕、和貴に好意を寄せるバイトの助手〔理科〕、謎の美青年〔星彦〕。
東雲探偵事務所に集まる訳ありの男達4人の人間ドラマが読める1冊です。
BL的な主役は和貴と理科ですが、帯に「これは、一人の男が救われるまでの少し不思議な一幕」とあるように、本編の主人公は和貴です。
彼の出会いと別れの人生を、彼に想いを寄せる理科の視点(+一部東雲視点)で描いてゆくお話、といった感じ。
そして、本編を読むだけだと星彦はなんだろな?って位置付けのキャラなんですが、こちらは巻末収録の前日譚の主役。この読み切りが最初に生まれて、のちに本編の連載化に至ったとのこと。
ちなみに帯の【幽霊×純愛×場末の探偵】はカップリング表記じゃあないです。三角関係は期待するなかれ。
主役の和貴はちょうど人生の折り返し地点にいるくらいの年齢の男なんですね。
そんな彼を人生の酸いも苦いも噛み締めてあとは死にゆくだけの老人(東雲)と、まだまだこれから人生を咲かせていく若者(理科)がそれぞれの世代らしい視点で見ているんです。
物語を読み進めていくと彼らの出会いと関係性が紐解かれていくんですが、和貴がこのお話の中で理科の若さに救われるように、東雲もまた若い頃の和貴に救われたんだなってことが読み取れます。
東雲が和貴にさらっと言うんです。
「若い力ってのは結構な影響力があるからな」
作中でことさら強調されてるセリフではないんだけど、この作品が私の中にストンと落ちる手助けをしてくれたのはこのセリフでした。
東雲が死ぬ間際に和貴に謝罪の言葉を伝えるんだけど、あの言葉の奥にはきっと和貴への感謝が潜んでいると思うんだ。
「俺の人生に巻き込んで悪かったな、でもありがとう。」本当の気持ちはこうじゃないかな?
そして和貴が東雲の年齢になった時、きっと今度は和貴が理科に対してそう思うんじゃないかな。
別れの虚無感じゃなくて、出会いの大切さを思いながら読み終えました。
和貴と理科の物語は始まったばかり。
描き下ろしでちょこっとだけBがLしてるその後が見れるけど、「ここからだろ?!」って叫びたいところで終わってしまうので、不定期連載でもいいからこの2人の続きの人生をまた読ませてほしい気持ちでいっぱいです。
これから読む方に先に一言伝えるなら、あまりBLと思わずにどうぞ。
和貴世代の迷える大人達に贈られる人生賛歌って感じかな。
私は好きなお話です!
※紙版カバー下なし
こういう陰湿で皆が救いを求めて足掻いているような雰囲気の作品、大好きです。表紙の人物でもある和貴は絶妙に哀愁漂っている男で、不思議と周りの同情を誘うんですよね。そんな彼を取り巻く人間模様がちょっぴり複雑で、でも面白い。和貴はやはり東雲に対して慕う以上の感情を持っていたんでしょうか。そこも読者によって自由に解釈していいのかもしれませんね。
個人的には青さの目立つキャラはけっして苦手ではないのだけど、他に大人なキャラが登場する場合どうしてもそっちの方が気になってしまうため、東雲と和貴、星彦と和貴、森下と星彦の関係性をもっと読みたかったなぁと思い、萌評価になりました。ただ、結局和貴のように周りの温度に引っ張られてずるずると堕ちていってしまうような人間には、理科のような周りに左右されず確固たる芯を持っている人間が必要なんだろうなと思います。読後は爽やかな印象の残る作品でした。
舞台は猫探しからユーレイ退治までなんでも扱う探偵事務所
母親と父親を亡くし施設で育った 和貴
職を捨て探偵事務所を持った 東雲
ゲイを告白し親の反応から家出した 理科
死の臭いについてきたと言う不思議な青年 星彦
扱う仕事の途中途中で明かされていく4人の過去
怪奇モノとも 探偵ものとも BLにも振り切れない中途半端さはあるものの お話のつづられ方は仄暗い人間ドラマを見ているようで面白い 特にそれまで謎の多かった星彦の前日譚での恋の話は不憫にも美しいような 物哀しいような
ただ 1巻完結にしようとしたためか取ってつけたようなハピエンがどうにももったいない どうせなら続きをじっくり描いて本当のハピエンに繋いでほしかった
って言う「欲」が自然とでてきた作品でした