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secondworld
同級生への秘めた想いを抱える先輩と、仄暗くも健気に先輩を思う後輩のお話。
最後までの描写はないですが、二人の纏う濃密な空気がエロティックで、「その先」が想像できる作品です。
お風呂で「胸小さい、かわいい」と千秋が先輩に触れるシーンは背徳感があってドキドキ。
その夜、先輩が自分が女性になった夢を見るのも絶妙にリンクしています。
先輩は他にも「女には勝てない」と言うなど女性的な部分があり、千秋もまた先輩を脅して優位に立っている姿ではなく、愛に飢えた幼い部分が露呈していき、そうした誰にも見せてこなかった弱い部分を露わにし合って、時には傷つきながら、少しずつ近づいていく過程が切なくて、でも最後は幸せで愛しいです。
先輩への想いをさらけ出した千秋は、脅しから始まった最初の印象とは随分変わるのですが、「先輩を守れるくらい強くなる」という言葉が健気だしやっぱりかっこいい。
それを「プロポーズみたい」と喜ぶ先輩もかわいいくて。弱い部分を補い合って寄り添って、末永く幸せになって欲しいです。
描かれたのは数年前だそうで、当時先生の体調不良で単行本化が叶わなかったとのことですが、電子版のみでもこうしてまとめていただけたおかげで、この作品に出会えたのですごく嬉しいです。
店舗特典等はありませんが、先生がネットプリントで特典(漫画ペーパーとポストカード)を描き下ろしてくださり、漫画の方には同棲を始めた二人のその後が描かれていて、千秋のワンコかわいさにやれやれと付き合う先輩の様子が大満足な内容でした。
ゆき林檎先生の、大好きな作品の中の一つです。
まず絵が本当に美しくてずっと見ていられる…
お話も、ぎゅっと胸を掴まれるような切なさのあるもので、女装やコスプレ系には全く興味がない自分も主人公・夏川に共感し、一気に読めちゃいました。
女装コスプレが趣味の夏川。ある日それが後輩の千秋にバレてしまい、秘密にしてくれるよう頼むと交換条件を出されます。
それは「コスプレして千秋の言うことを聞く」というもの。
3ヶ月間の期間限定で始まった二人の歪んだ関係はー
と続くお話です。
親友の棚橋に思いを寄せる夏川の心情が切なくて痛い…!!
女装が趣味になったきっかけも棚橋のある一言にあり、その一言にどれだけ心を抉られたんだろ…と思うと胸が締め付けられます。
棚橋のことを想いながら千秋とキスし、棚橋本人には絶対に言えない言葉を繰り返す夏川の姿に涙が出ました( ; ; )
そして、最初は単に楽しむつもりで夏川を脅した(と思われる)千秋が、だんだんと本気になっていき棚橋の身代わりではなく、自分自身を好きになって欲しいと思う気持ちの変化もまた、切なかった。。
千秋の転校により離れてしまった二人だけど、気持ちを自覚し追いかける夏川は頼もしく、頑張れー!と拳を握って応援しながら読んでいました。
エッチ本番はないんですが、何度かあるキス描写がとても気持ちのこもったもので美しくて、それだけで大満足です。
ゆき林檎先生の久々の新作!
相変わらず絵がお美しく、コスプレに逃避して承認欲求を満たしている高校生の漏れ出る色気に見惚れます!
最初のカラーページと、見開きのカラー扉絵が本当に綺麗なんです。
夏川はゲームキャラのコスプレイヤー。
でもゲームのこともキャラのことも詳しくはない、ただ美しい衣装を身にまとって、違う自分になれる瞬間が欲しいだけ。
そして写真を撮りに来たコスプレキャラのファン・千秋が、実は学校の後輩で、誰にも言わないでもらう代わりに千秋の言うことを聞くことに。
千秋のためだけにコスプレして、千秋の好きにさせる…
千秋は、親が泥沼離婚しているから、なまなましい恋愛感情なんていらない、架空のキャラを愛でるくらいがちょうどいい。
コスプレしてる夏川は架空のキャラ、でも体温は感じられる、千秋にとっては最も都合の良い存在。
夏川は親友にずっと恋してるけど、ノンケで彼女もいるから、ずっと気持ちを抑えてる。
親友を一番理解しているのは自分なのに、彼女より自分の方がキレイなのに、親友だって自分が女だったら選んだと言ってくれたのに…
でも夏川は男でしかないから、鬱屈した気持ちをコスプレに逃避して、コスプレで承認欲求を満たしている。
そうして二人の関係は、お互いのカラダを身代わりとして利用するようになる…
でも一緒にいれば気持ちや考えが伝わってくる、肌を合わせれば情もわいてくる。
はじまりがはじまりだから、二人が関係をリスタートするのは簡単じゃありません。
千秋の「一から始めませんか?」って言葉を、怖がりな夏川はすぐに受け入れることができない。
でも失ってはじめて夏川は自分の気持ちに向き合って行動に移します!
架空からはじまった虚しい関係に、熱と気持ちが入り込んで、目の前にいる人と現実で向き合っていく。
二人の心の中にくすぶってる気持ちが痛々しくもあり、言葉のセレクトになるほどなーって思ったり、読ませるストーリーだと思います。
絵はもちろん、ストーリーのクォリティも高いのだから、紙本も発売すればいいのになぜか電子限定です。
170ページあるから紙本にできると思うのだけど?
私は電子で読めて嬉しいですが、紙本オンリーの方が手にする機会が減ってしまうのは残念です。
ゆき先生のお美しい絵の余韻に浸ります。
この作品、電子専門だったんですね?
発売時に購入してやっと読み終わりました^^;
いつものゆき先生の作品よりはあっさりしてるかな?
と思います。
心情の複雑さが少ないというかなんというか……
好きな人に褒められたくてコスプレを始めた夏川と、
夏川の弱みに漬け込んで好き勝手する千秋のお話です。
お互いに初めは気持ちなんてなかったと思いますが、
徐々に惹かれていく。
まさに、絆されていく……
夏川の片思いの相手・棚橋の素直なセリフが心に残りました。
夏川に告白され、自分も夏川ならいけると思った事があるが、
やっぱり自分は男で、今は付き合っている彼女がめっちゃ好きだという。
これがすごくリアルに感じました。
いけると思っても、現実は違うよね……って。
本編の筋からはそれちゃうかもしれませんが、
本作で一番心に残った場面です。
夏川と千秋はといいますと、
もちろん両思いハッピーエンドです!
自信がない千秋ですが、夏川はダメなところもすべて受け入れてくれています。
傷付き傷付けながらも、お互いを許しながら関係を続けていけたらいいなと思いました。
ちょっと厳しめかなーと思いつつ、自分の好みとはちょっと違ったので辛めの評価です。
女装というよりもレイヤーさんなのかな?
高校の先輩後輩のカップル。コスプレした夏川先輩を本人と見破った千秋。黙っている代わりにちょっとHな二人だけの撮影会を要求。。
という出会いですが、夏川のレイヤーは最初だけで、割と普通の高校生だった。
千秋もオラ系か?と見せて、親子関係が上手くいっていない影のあるむしろ陰キャ。
このキャラのぶれ感がピンと来ませんでした。