ayaayac
hakari wo ookiku katamukete
『彼が眼鏡を外すとき』に収録されたいた「ほんとのところ/ほんとのほんと」のその後、オリジナル番外編。
まえがきによると、麻生先生はこの二人はずっと一緒にいるんだろうなと想像するのがお好きなそうですが、一太と土屋は安心できるところまで描けず心残りがあったみたいです。
土屋は一太とだけは話すけど、クラスメートから挨拶されても、うまく返すことができなくて、巴(一太のことが好き、後の一太の弟の恋人になる)から怒られてしまう。
すると土屋は素直に謝って、一太はそんな土屋の良さがみんなにも伝われば良いと思うのだけど、土屋がみんなに受け入れられていくのは嬉しい反面、自分だけの土屋でなくなったような気がして…
その人の幸せを願う気持ちと、自分だけが独占したい気持ち、好きだからこそのジレンマですよね。
一太は五人兄弟の長男だから兄弟みんなが平等になるように気を配っていた。
それはすごく良いお兄ちゃんなんだけど、”特別” がないみたいなのが寂しい。
土屋が一太や友達たちに誕生日を祝われてほころばせる笑顔はすごく楽しそうで、土屋が良い方向に変わったことが嬉しくなります。
でも土屋にとっての ”特別” はやっぱり一太しかいない。
麻生先生らしくエピソードを積み上げて繊細にまとめあげた幸せな後日譚でジーンとさせられました。
麻生先生のJ庭参加が決まった時、『Only you, only』の番外編か「青いカルテ」のその後を描くかもと仰っていて、ちるちるチャート本棚に神作品として『Only you, only』を推したこともあるので、『Only you, only』じゃなかったことがちょっとだけ残念だったのですが、読んだらやっぱり麻生先生の繊細なストーリーは素晴らしくって、描いてくださってありがとうございますって感じです。
(『Only you, only』の二人にもまた会いたいデス)
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