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mellow rain
一穂先生の作品で初めて触れたのか『ふったらどしゃぶり』です。
文章の美しさ、一顕と整がパートナーとの関係に悩みながらのジレンマのなかでジリジリと惹かれていく過程にどうしようもないほど引き込まれて、最初に読んで、すぐ2回目を読みました。
この作品を読んで、一穂先生の作品をほとんど読むようになりました。
『ふったらどしゃぶり』のその後の話はさらに2人の関係が愛おしくて、いつか2人で共に歩く人生を描いてもらえないかと首を長くして待っています。
ふったらどしゃぶりの2人がくっついてからの色々。
ほぼほぼ、ニヤニヤしながら読めます。
一顕と整が穏やかに愛し合うお話で、お互いが相手を大事に思い大好きなことを確認していて、読んでいて幸せ。
読み終わってすぐに読み返したくなるくらいに幸せ。
本編では2人とも辛いことを経験して今ある2人の時間を大事にしていて、あー、愛し合っているよなぁと。
たびたび、終わりが来るという、文章があるけど、この終わりの意味は深いなぁ。
終わりが来ると思うほど今、一緒にいることを大切にしていて、そんな2人がたまらなくて。
終わりまで幸せでいてね。
ふったらどしゃぶりの一顕と整のその後のお話。特典やらなにやらで出ていたショートストーリーをまとめたもの。そういうの自分で集めようとすると超大変だからありがたいですね!
2人が春夏秋冬、日常の些細な出来事や、季節のイベントを一緒に過ごしていくなかで、ちょっと喧嘩したり、不安になったり、嫉妬したりされたり、すれ違ったりしながら、都度話し合って気持ちを確かめあって、絆を深めていくショートストーリーが詰まった作品です。
色々ちょいちょいあるけど、結局のところお互い大好きなんだなぁ…ほっこり、、
ちなみにナイトガーデンの和章と柊の話もあったりしないかなぁ、なんて和章好きの私はちょっと期待したりもしたんですが、、ありません。。。
一顕と整のその後が気になって、電子版を購入。
一遍が3分ほどで読了できる短編集だから、外出時にちょっと読む本にピッタリかもしれない。
一顕と整の二人が、雨の音で、思い出す話などの雨音に絡むあれこれ。
二人のやり取りには、著者一穂流の処世術集の一面もあると思う。
こんな時、どうかわしたら角が立たないか、など、参考になるのは特に一顕が詰まったときの内言場面。
整は、一顕が困ったり、焼きもちを焼く素直な性格が好きで、故意に一顕を追い込んで楽しむ捻じれた性格。
整は、同居していた幼馴染に告白して拒否された。
一顕は、同居していたかおりにセックスを拒否された。
そして、ひょんなことから整と一顕は、肉体の交渉を持つ仲になって、情愛は後から育まれたもの。
二人はいつまで仲良くできるんだろう?・・と愛育成中の二人のやり取りが、気になってしまう。
いつまでも仲良しでいてくれたらいいな。
一穂ミチ先生にハマって作品を一気によんだ時はそれほど印象に残らなかったのですが、最近読み直してしみじみ良いなあと思ったので感想を。
こちら「ふったらどしゃぶり」の続編。
「ふったら〜」は、なんていうことはない普通の会社員の2人がたまたまメールの誤送信で知り合い、色んな縁が重なって、怒涛のセックスからの不倫へ、というザ・メロドラマといった感じのお話でした。
こちらはその後の2人の日常エピソードの集成といった感じなので、ドラマティックな話を読んだ直後だと、淡々とし過ぎていると感じたのかも知れません。
でも改めて読んで見ると、一穂作品の中でも、ある意味一番平凡な二人の、ごく普通の生活だからこその、妙な生々しさというかリアリティがあって、(性交の描写の有無に関係なく)エロティックだなあと。
この手のスピンオフは、ラブラブな話、すれ違いや喧嘩からの仲直りなど、エピソードはある程度パターン化するものですが、この作品は、日常の話でありながらも、シチュエーションや視点、踏み込み方だったりが、この作品ならではなのもよいところ。
普通の人の普通の話を、テンプレと思わせずに読ませるのはさすがです。
色んなお話が掲載されているのですが、個人的に好きだったのは「恋をする/恋をした」「恋をした/恋をしている」。
一顕が結婚式の二次会の幹事をすることになったところ、整が新婦側の幹事のSNSを見つけたら、一顕に恋しているようで…という。
そこでヤキモチや浮気の心配といった展開になるわけじゃないところが新鮮だったし、その上でなんだかしみじみしてしまう話の展開も面白かったです。
同じ出来事を整視点と一顕視点の両方で読めたのも良かった!
他、突発的な京都旅行を描いた「LIFE GOES ON」も好みでした。
「世界には私と貴方だけ!」みたいな若い恋人たちとは違う、世界には他人が沢山満ち溢れている事を重々承知している二人が、旅とお酒の勢いでちょっとうかれ、相手に溺れている感じも素敵だったのです。
特別な二人の特別な物語も面白いのですが、平凡な二人の平凡な日常に潜むドラマとそのエロさをしみじみ味わえる作品もまた良いものですね。
2度目の方が美味しく感じた、スルメ的な作品でした。
雑誌以外は電子書籍派なのでやっと読むことが出来ました。
2人はあの後、手巻きずしを食べたんですね。
ふったらどしゃぶりは一穂先生の作品の中では一番好きだし、OFF AIR と林檎甘いか酸っぱいかも良かったので期待しすぎたのか「思ったより・・・」と感じました。
会社員だと日常にそうそう変化ないし、結局同棲はまだしないようだし、人生面での変化のなさが物足りなさの原因かもしれません。
10年後や老いてからも一緒にいるというような会話をしているし、この先の2人のことも是非読んでみたいです。
一穂先生ビギナーです。”YESかNOか”がそんなにしっくりこなかったのですが…(なぜだろう?)本作でめった刺しに刺さりました。といっても、”ふったらどしゃぶり”も、結ばれるところまではそんなにしっくりきてなくて(これまたなぜ?)、後半からハマりました。社会人の日常をめちゃくちゃ丁寧に描くなぁ~…というところで、非日常を求める心のストライクゾーンに入らなかったのかもしれないのですが、登場人物が手にするお洒落アイテムが魅力的で真似したくなったりと、”萌え”とは全く関係ない部分で、ちょいちょい印象に残るものが多かったです。100%ジャケ買いだった本作、くっついた二人の番外って安心して読めますよね。糖度高めで大好きです。このくらいずっとイチャイチャしててほしい。お互いに執着することにまだ躊躇する二人が、徐々に徐々に恋人としての関係を深めていく過程に、春夏秋冬が織り込められていて、さらにその文章が美しいので繰り返し読みたくなる作品です。
個人的にツボなのは、”彼女と別れたイケメン(攻)が、モテてモテて困っちゃうけど、男の恋人がいるということをカムアウトできないヤキモキ”というところです。自分の恋人に片思いする女子のTwitterを半井さんが密かにウォッチしちゃう”恋をする/恋をした”は萌え転げました。
”同性カップルを認めた会社に届け出をだして同棲の日々”を読みたいので、ぜひよろしくお願いします。
同人誌は購入済みでもちろん読ませていただいておりますが
このように一冊になってまとめて読めるとなると幸福感の宝箱!!!!!
新郎側の幹事を任された一顕が
新婦側の幹事の女性にこっそり想いを寄せられ
LINEのやりとりを見てもいいと言われても
ちょっとやきもきしてしまう整が可愛い『恋をする/恋をした』の続きだという
書き下ろしの『恋をした/恋をしている』がとても嬉しくて
アルコール度数が高いお酒をちびちび舐めるように読ませていただきました。
いずれにしてもお互いが大好き過ぎて思わずため息がこぼれます。
自分とは違う他人をここまで愛せるなんて
その人にも同じように愛してもらえるなんて
いったいどれだけの人間がこんな幸せを感じられているのかと
胸がじりじりしたりきゅうきゅうしたり忙しいのです。
傷ついて傷つけてしまって側にいることを選んだ二人だから
一緒にいることが当たり前だと思えるようになるくらい
時々わがまま言ったりしてほしい。
それにしてもいまだに“嫌われるのが怖い”ってかわいすぎませんか??
一顕がそのままでいてくれる限り、
嫌いになることなんて無いでしょうに。
私も一顕のまっすぐなところがとても好きです。
整の、よくわからないツボも
あっさりしていそうで実は情が深いところも好きです。
足立も平岩も一顕のお兄さんもみんな味のあるキャラしていて
こんな世界で生きてみたかったww
特に、女の子大好きな足立が身を固めてしまっても
相変わらず軽口たたいてるのかよ~仕方ないヤツだなも~って思ってたのに
社員旅行中こっそり携帯で泣いてる娘ちゃんに声をかけているシーン、
泣いてしまいましてね。
私の娘にはこんな優しい父を選んであげられなかった申し訳なさと
単純に愛の温かさが染みてそうさせたんだと思います。
相変わらずぐいぐい抉ってくれるぜ……。
そこも全部含めて、やっぱり大好きなんです。
体の関係から始まった一顕と整が、季節を積み重ねて、恋を育んでいく様子が描かれています。
初めてのお家ごはん、ささいな喧嘩、小さな嫉妬、バースデーサプライズ。楽しく微笑ましいです。
整が雨の日も一顕と一緒に外出を楽しむようになったり、一顕の爪が短く整えられるようになったり。二人の変化から恋が伝わってきます。
でも、過去の恋が消えるわけではなくて、ふとした時に思い出す痛みを、二人が心と体で上書きしていくのが、いいなと思いました。
雨の音、雨の匂い、雨に光る路面。二人を包む雨も、「ふったらどしゃぶり」のときより、ずっと穏やかで優しく感じられます。
どのお話も好きですが、特に好きだと思ったのは、「海を見に行こう」と「ひかりのはる」でした。
「海を見に行こう」
夏祭りで、整が自分と一顕の名前が並ぶのを見たくて、ちょっと“工夫”するところが、すごく可愛いいです。そして、“おしまいの日”に思いを巡らす一顕からは、整への愛おしさが伝わってきます。
「ひかりのはる」
一緒に住もうと言ってくれない一顕に不安になって泣いてしまう整と、毎日セックスしたくなりそうで言えなかったと告白する一顕。こらからも「知らなかった」と気づくことがあるのでしょうね。二人が、すっかり恋人らしくて、いいなと思いました。
誰にも言えない二人だけの恋だから、嬉しいことも苦しいことも、全部二人で分け合って、だからこそ二人の恋は甘く切ないのかもしれません。
「何もいらない、傍にいて。」二人の恋のすべてだと思いました。
『ふったらどしゃぶり When it rains, it pours』の同人誌、ブログ掲載SS、特典、などをまとめて収録した「ふったらどしゃぶり」の番外総集編のような1冊です。
同人誌や特典は手に入れられなかったものもあるので、個人的にめっちゃ嬉しかった。
収録内容は、
・アフターレイン(『ふったらどしゃぶり When it rains, it pours』サイン会お土産小冊子)
・秋雨前線(同人誌)
・ハートがかえらない(同人誌)
・LIFE GOES ON(同人誌)
・恋をする/恋をした(同人誌)
・その他掌編(美ログ掲載SS等)
・泡と光(同人誌)
・ひかりのにおい(同人誌)
・ひかりのはる(同人誌)
・恋をした/恋をしている(書き下ろし)
です。
同人誌によっては「ナイトガーデン」の和章×柊のお話が収録されているものもありますが、今作品は一顕×整のお話だけが収録されていました。
時系列としては『ふったらどしゃぶり When it rains, it pours』のその後のお話。同僚の結婚、ちょっとしたすれ違い、なんかを乗り越え、信頼関係を盤石なものにしていく。
主人公がリーマンという事もあって、きらきら感はあまり無い。
地に足をつけた、と言えばいいのか、どちらかというとどっしり、しっとり、といった展開。それがまた良い。少しずつ、でも着実に。そんな大人の恋が描かれていて、萌え捲りました。
同人誌に掲載されている作品は読もうと思えば読めるわけですが、サイン会で配布された小冊子はなかなかのレアものだと思います。未読の方は是非。
名前も知らず、メールだけでお互いの思いだけを吐露しあった。
恋人との関係に悩み、相手にすがった過去。
そんな二人が、少しずつ、でもきちんとした信頼関係を築いていっている。
『ふったらどしゃぶり When it rains, it pours』にも激しく萌えましたが、こうして、彼らの「それから」が読めて幸せです。
まだまだ、彼らのお話を読みたいです。