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『BANANA FISH』が不朽の名作だという事はもちろん知っていましたが、絵柄がちょい苦手(いや、失礼!)で手が伸びず。が、アニメ化され、1話を見たら、
何じゃこれ…!
面白すぎる…!
復刻版も出版されたことだし、という事で『BANANA FISH 復刻版BOX』を大人買い。
復刻版は旧版と同じ黄色い表紙。表紙が異なる文庫版もあり、こちらは全11巻+Another Storyで巻数も少なくて済むのですが、イメージとしてはこちらの黄色い表紙のほうが『BANANA FISH』ぽいなと。また、復刻版には特典としてB6サイズのポストカードが付属してくる、と聞いたらやっぱりこちらを買うべきかな、という事で、復刻版のほうをお買い上げ。
文庫本のほうが巻数が少ないですし、ブラックを基調とした表紙はこれはこれで素敵なので、完全に好みで選ばれればいいと思います。が、ポストカードが、めっちゃカッコええです。英二とアッシュの二人のイラストが、モノトーン、そして黄色で色付けされています。
復刻版には5巻ずつ収納されていて、vol.1からvol.4まであります。それぞれ箱に入った豪華な装丁です。
と、ここまでは「復刻版」の説明。
内容はご存知の方も多いと思いますが、一応ざっくりと書きたいと思います。vol.1は1巻から5巻までが収納されていますので、5巻までの内容です。
ネタバレ含んでいますので、苦手な方はご注意ください。
1973年、ベトナム戦争終戦間際。
今まで温厚で優しかった一人のアメリカ兵が、仲間に向かって発砲。何人かの仲間を撃ち殺した後で、仲間によって足を撃たれることに。
時は流れ1985年。
NY市の某場所で、一人の男が銃で自殺を図る。
時を同じくして、一人の男が「バナナフィッシュ」と言葉を残しそのまま息絶える。
時期。
そして場所。
全く異なる時と場所で起こった「事件」。
全く無関係に見えるいくつかの事件が「BANANA FISH」という言葉でつながり―。
主人公はストリートギャングのボス・アッシュ。
頭が切れ、仲間想い、そして無駄な殺生はしない。何より、美しいビジュアルを、彼は持つ。
そんなアッシュは、若干17歳にして周囲のグループを一つにまとめ上げ、頭角を現していく。が、それゆえに敵も多い。
そんなアッシュが住むNYに、二人の日本人が訪れる。
ストリートギャングを取材に来た俊一と英二。
英二とアッシュはそこで出会うが、彼らの出会いが、英二とアッシュの未来を変えていく。
「バナナフィッシュ」とは何か、を軸に進むストーリーですが、とにかく話が複雑に絡み合い、どう展開していくのかハラハラしつつ、でもストーリーに引き込まれます。「不朽の名作」と呼ばれる所以が、読むことで理解できる。
小児ポルノ。
レイプ。
殺人。
マフィア、そしてチャイニーズマフィアとの抗争。
痛い描写がてんこ盛りで、もしかしたら読み手を選ぶ作品かも。
少女漫画として刊行されていたということもあるのか、レイプ(被害者は女性、男性共にいます)シーンに関しては直接的な描写はありません。が、とくに子どもを食い物にする大人たちには非常に強い憤りを感じます。
けれど、過酷な過去を持ち、複雑な家庭環境を抱えるアッシュという青年が、とにかく強く、たくましく、そして美しい。
「自由」を手に入れるために彼が闘うさまが、カッコよすぎて悶絶しました。
常に(肉体的にも精神的にも)強いアッシュですが、自分を助けるために空を飛んだ英二を羨ましく思うシーンに胸が詰まります。
幼少期、喰われる側でしかなかったアッシュが、見返りもなく自分を助けるために行動してくれた英二の強さと、そして自由さにあこがれた、その想いに。
巻数の多い作品なので登場人物も多いです。なのに、それがとっ散らかることなくストーリーに重みを与えている。これ、当時タイムリーで読んでいた方はさぞかし続きが気になって仕方なかっただろう、と。
5巻まで読んだ時点で、「バナナフィッシュ」の意味するところまでは描かれています。これから、巨大すぎる敵にどう挑んでいくのか。
アニメは造りが非常に素晴らしく、アッシュのカッコよさと英二の優しさがきちんと描かれていますが、それでもやっぱり原作を読むと省略されている部分もあって、アニメで萌え悶えた方にはぜひとも原作を読んでほしいなと思います。
当時、こういう刹那的というかちょっと哀愁漂う作品て主流だった気がしますが、この作品もやっぱりシリアスな雰囲気満載です。が、一度読み始めると、読み終えるまで読む手が止められない。
素晴らしい作品でした。
中身は皆さんご存知なので書く必要もないかと。
というか、恐れ多くてレビューなんて書けない。それぐらい凄い作品です。
まだ読んでないという方のために・・・
絶対に読んで下さい。
これを知らないなんて人生損してます!
そして私はそんなあなたが羨ましい。
何も知らない状態でもう一度、この作品を読みたい!と思うぐらい凄い名作です。
私の魂はこの作品とともにある・・・