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tatoeba ame ga futtanara
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
大人に読んで欲しい初恋/再会ものでした。
順調だった人生の折り返し地点を過ぎた頃、友人に誘われて勤めていた大手企業を辞め、立ち上げた会社でまんまと騙されてなにもかも失って、あとは死ぬだけか…と。
一度死ぬ覚悟をしたら、逆に怖いものがなくなって、なんだか欲が出てきた。
どうせ死ぬんだから、忘れられない美しい思い出をプレイバック。
初恋の人よ、今いずこ…
久我には高校時代に好きになった男が一人だけいた。
彼と一瞬だけ雨宿りした時に抱いたときめきは、何年経っても色褪せない、宝物のような思い出だった。
…のだと、齢四十五にして思い知らされる。
探偵をしている大学時代の友人に頼んで、彼のことを調べてもらったら、
鄙びた温泉地のストリップ小屋に辿り着く。
思い出は美化されてしまうものだと戒められます笑
ストリップ嬢達とのカオスな生活に仲間入りした久我。
商売柄、裏社会との繋がりは免れない。
客の理不尽な言いがかりに体を張って、
洗濯やらお使いやら雑事もこなしながら
小さなハコでも回すのは一苦労。
久我の初恋の人、充はイメージどおり中身も綺麗な男じゃなかったけれど、
時間が経っても、どんな人生を送ってきたとしても、
やっぱり久我にとっては惹きつけられる特別な人だった。
充はどうだったのかというと、それはカサイウカさんの絵で、セリフで、表情で、余韻で、ぜひぜひ噛み締めて欲しいです!
人間ドラマというより人情ドラマといったほうがしっくりくる作風だと思うのですが、その中に恋心の尊さが描かれるところが大好きです。
続編も予定されているようなので、ゆっくり待ちたいと思います。
雨のシーンが3回出て来ます。
始まりの雨、回想の雨、そしてエピローグの雨。
降り方も温度も強さも全部違います。
大層、洒脱でございました。
今まで読んだカサイさんのお話の中で一番好きです。
お話のあらましを紹介します。
久我は飛び降りる踏ん切りがつかないまま3時間もビルの屋上に立っています。共同経営者が資金を持ち逃げし会社は倒産、妻も出て行き、最後に食べたいと思っていたカツカレーすらお金が足りずに食べられない有様。おまけに雨まで降り出します。45年間の人生の中で何かひとつでもキラキラした良い思い出がないかと考えた末、思い出したのは初恋の相手、半田充のことでした。その思い出に浸っている間に雨は止み、雲間から光が覗きます。思い立った久我は友人の探偵事務所を訪れ、充の捜索を頼みます。程なくして見つかった充を訪ねて行くと、そこは温泉街のストリップ劇場。そこで働きながら姪と暮らしていた充は「二度と来んな」と久我に言い放ちます。しかし、踊り子のまりかから充について話を聞いた久我は、充に謝らなければならないと、帰ることが出来なくなります。劇場の住み込みとして働くことを決めた久我ですが、公演の最中にヤクザが因縁をつけてきて……
ここからお話は急展開。
高校時代、久我が充にしてしまったことにも関わりますし、ここまで詳しく描かれていなかったその後の充の人生についても大きく関わってくることなので、ここは書きません。だって後から読む姐さま方の楽しさが半減しちゃいますもの。
「ほぇ~っ、そうだったの?」と思いつつ「さもありなん」というような過去でございます。
ただ、ひとつだけ書いておいたほうが良いかな?と思うのは、上記『プレイ』に書かれている『陵辱強姦』は久我と充の間にあったことではありません。
小さい頃には『大人にも子どもの頃があった』という風に思ったことはありませんでした。
でも、大人になって(それもある程度いい年になって)今の自分は子どもの頃からの延長を生きていると感じることが多いです。私の中に、間違いなく15歳の頃の私がいるのです。
そして、その頃の痛みや輝いていた思い出が、時折、ふっと心の中に躍り出て来て激しくうろたえることがあったりします。
このお話はそんな大人になってしまった姐さま方が読むとグッと来て、その後ホワッとなる、そんなお話だと思います。
いやー、満足、満足。
ただ1コマだけ「ん?その流れだったら、ここの絵が違うんじゃない」と思った部分がありまして。
クライマックス付近だったので、ちょっと気分が削がれてしまいました。
編集さん、私の見方が間違っているのかなぁ?
でも、それを差し引いても満足度は変わらないので、最高評価をつけさせていただきます。
昭和に取り残されたような温泉街のストリップ小屋で繰り広げられる、おじさん達の哀愁ドラマティック・ラブ。
良作です!
これも余裕でドラマ化いけると思うなぁ!
「この作品がBLアワードにノミネートされなきゃ、死ぬ。」でヒロシ社長が推してたのは分かる気がする。女性以上に、アラフィフ辺りのまだまだ働き盛りなんだけど花盛りは確実に過ぎつつあるおじさん層に刺さりそうだ。
もう少しとっておいて、五月雨の時期に読むのも乙だったかもしれない。
中年の哀愁を描かせたらこの人の右に出る者はいまい、と思うカサイウカさん。
30代半ばくらいまではきっとそれなりに人生上手くいっていたのだろうと思わせる面影を残した“中年のくたびれ感”を出すのが巧い!
本作はそれがぶっちぎりに出ていて、主役達だけでなく当て馬のおじさんからも目を離せなくてね。
切ないんだよおじさん達がみんな。
勝ち組として残れていないおじさん達の漂わせる物悲しさというのかな。
彼等を客観的に見ている若者達の視点が、さらに哀愁を誘うんですよね。
丹崎(当て馬)と充のセックスシーンなんか特に見てて物悲しいったらない。
お前邪魔すんな!!って思うよりも先に、このおじさん(当て馬)にも救いをやってくれ〜〜!って思わされてしまいました。
ナンバリング形式ではないけど、本作には「例えば雪が融け合うように」というタイトルでまだ続きが用意されているとのこと。
本作だけでもストーリー的な区切りは付いているので先に読んでしまって大丈夫かなと思いますが、2人の人生はこれからがリスタートというところですし、おじさん二人がキス止まりじゃおじさん好きとしては物足りませぬ!!
だってカサイウカさんの描くおじさん同士のセックスめっちゃ色っぽいし、おじさん同士のいちゃいちゃはめちゃ萌えだもん。そこはしっかり読ませてもらわなきゃ!
続きを楽しみに待ちます!
それにしても素敵な表紙だなぁ。読み終わった後に眺めると萌えが広がります。
【電子】ebj版:修正白抜き、カバー下○、裏表紙×
スルッと読んだ割にストーリーが…キャラが…
心の中に流れ込んできて居座っている……
そんな作品だった。
この作品で萌を見つけられなかったと仰る方が居ると思う。
だがそれはこの作品に(萌がない)のではなく
読み手側が若いか、単に好みではなかったかだろう。
読者の年齢が若いとどうしても全てが《空想》でしかなくなってしまう。
兎角10代・20代の頃だと40代という年代は自分達の親世代という感覚が頭から離れてくれないのが常だ。そうなるとどんな作品でも萌えられなくて当然といえば当然だ。
だがこの作品は本当に素敵だ。
人はみんな等しく歳をとる。
高校の時は自分が目の前を歩く少し草臥れた中年になるなど誰も思いはしない…ならないと思っている。
しかし なるのだ。
久我も充も……
高校の頃には想像もしなかった想いに駆られる。
その時には日常の中に埋もれて過ぎていく事が、未来の自分の生きる力になる事もある。
久我は何もかもなくしたと思い 死を選ぼうとした時に それまで思い出さなかった(充)というキラキラした初恋の存在を想い、生を繋ぐ。
歳を重ねる毎に(夢)は色褪せ、現実が伸し掛る。
そして現実に身を委ねて時を過ごし…昔見ていたはずの夢はいつの間にか消えていく。
30年前の想いは二人の男の心の片隅にあり続けた。
形は違うが確かに存在していた。
だから久我は自らの最期と決めた時に充を思い出し、
充も30年間会わなかったのに一目見て久我だと分かったのだ。
人生の中でほんの少しだけ時を共有した二人…
歳を経て見た目も 過ごした環境も違うのに少しずつ…少しずつ空白の時間を埋めていく。
その様子はまるで(初恋)そのものだ。
煌めいた想い出の中のあの日も雨が降っていた。
久我が人生をやめようとし充を思い出した瞬間にも雨が降っていた。
そして「帰ってくる」と充に約束し戻る時にも雨が降っていた。
全ての雨が希望へと続いているようで とても優しく思えた。
カサイさんがあとがきに書かれているように
この作品にはまだ続編があるようだ。
先に配信となり後日書籍化する様なのでそれを待ちたい。
こういうイイ作品に出会えた時は特に…
自らの手で1ページ1ページを捲りながら…
彼らの想いと共に読み進めたい。
ページを捲る毎に顔を覗かせる様々な萌を味わい尽くしたくなる……そんな一冊。
評価が【神】ではないのは
続編に【神】を付けたいが為だ。(笑)
おっさんといえばカサイウカ!! ですが、今回も見事に、しょぼくれたおっさんのお話で、
もう、ほんと、
表紙詐欺やん
こんな、雨上がりの空をバックに、雲間から天使の梯子降りてきちゃってる体の、ブルーベースの切ない青春物かと思わせるカバーイラストで、中身ほとんど、訳アリおっさん二人が田舎のうらぶれたストリップ劇場で働いてる話だからね。
でもね、おっさん同級生が、初恋をやり直すお話は、なかなか、甘酸っぱくて、
このカバーイラストは、これはこれで、すごくちゃんと中身に合っているの。
最高です。
この二人の関係を、もうちょっと先まで深く知りたいので、今の時点ではかなり神寄りの萌2つで。
枯れおじ×枯れおじ。絵柄が時代ものに合いそうな枯れ系なので、おじ感に説得力がありすぎでした。二人とも心配になるやつれおじ。全てを失ったおじとクズチンピラおじ。初恋の切なさも渋さが勝つおじっぷりでとても良かったです。
あとがきでも書かれてますが、BLとしてはここからってところで終わってます。死のうとまで考えた久我が、唯一好きになった男に会いに行くお話。
キラキラした初恋のやり直しができたとは言い難い感じでしたが、久我は充がさらに闇へと堕ちていくのを止められたのかな、と思います。充が最後の最後でやっと素直になれたところでエンドマーク。死のうとした場所と似た屋上で日が昇るシチュエーションが作られていて、とても感動的でした。
ストーリーは綺麗に終わっていないので、続きがあってほっとします。久我が全てを失う原因となった件を片付けに行くところで終わってるので。取り急ぎ続編を読みます。
一応こういうエンディングもアリかもしれませんが、この一冊で一区切りと思える読者は殆どいないんじゃないかなと思います。最初から「例えば雪が融け合うように」と前後二冊と考えた方が良いです。
一般BLに飽きたので、読みました
昔の美しさを老化で失い、ほうれい線が深まる黄昏世代
① 例えば雨が降ったなら 初恋の充に会う久我
② 例えば雪が融け合うように 充のもとに、久我は約束通り戻る、劇場閉鎖と充は過去の清算
誰だって、どうやったって老いていく。
でも主人公が味わうのは、老いだけじゃない、
起業仲間の裏切り。 多額の負債。
死のうと思って屋上に行くけど、飛び降りきれない。
未だ「マトモ」が残っている。
初恋の美少年を思い出し、居場所を探して尋ねると、地方の場末のストリップ。
若く美しかった恋人も、老いて、人生が上手くいっていない。
傷の舐めあいのような展開
恋は、絶望した人にも効く藥。 生き直せて良かった。
裏切らない人を得た・・二人がずっと離れなかったら 人生変わっていたかも。
ちょい辛口レビューになりましたが単純に私の嗜好にハマらなかっただけです;
すみません…;
表紙はとても素敵で気に入ってます。
PCで見ると綺麗なブルーが鮮やかですが、
紙だと曇天の中に光が射していました。
内容については先の姐様方が書いて下さってるので
個人的な感想のみ。。。
本編は表紙ほど爽やかな印象は無かったです。
色あせた現在の姿の中で『忘れられない初恋』のワードだけが煌めいてました。
現在が幸せとは言えない状況だからこそ思い出は更に美しく見える。
初恋の相手を忘れることの出来なかったおっさんの再会物語で良いお話だったなと思います。
レビューをどう書くか悩みました。
ふわっと良いお話だとは感じられるけどそれ以上の言葉がでない。
良いお話だとは思うけど、萌えセンサーは無反応でうぬぬぬ…(ФωФ;)
非常に残念に感じた点は、過去の回想です。
2人にとって楽しかった一時の描写は途中途中に差し込まれてますが
それよりも後味の悪い仲違いとなったキッカケの回想の印象が強く残りました。
『忘れられない初恋相手』をキーワードにするならもっと過去を煌めかせて欲しかったなーと。
20年以上経っても忘れられない美しい時間の描写をもっと見たかったです。
まだ続くそうなので続編を読めば印象も変わると思いますが、
現段階では萌えはあまり感じられなかったかな。
表紙で期待した分の落差が大きく、余計に感度が鈍ってるのかも…;
萌え的には中立ですがストーリーが悪い訳ではないので萌え評価で。
45歳にもなれば色々ありますが
全てをなくしてしまった久我の絶望を思うと
なんだかもう気の毒過ぎてお話に集中出来ないくらいです…。
でも、その中で初恋の相手を思い出すのは
後悔と罪悪感に苛まれていたからだなんてせつない。
あとは失うものなどない男の行動力に感心してしまいました。
結構楽天家な面があってホッとしましたしww
昔美少年だった充が働く場末のストリップ劇場……。
やはり清潔なイメージは持てませんが
働く人も観に来るお客さんにも
それぞれの事情や人生があるんですものね。
再会出来たらそれで良いとはならず、
充に踏み込んでいく久我に対して
ちょっと自分勝手なのではないかなと思ったりもしましたが
充の心を解放できるのは久我だけだったのだから
勇気を出せて良かったね。
二人の雨は上がり、もしまた雨が降ってもひとつの傘に入るのでしょう。
充に執着していた丹崎が意外にもあっさり手放していたので
ここは拍子抜けしてしまいましたが
久我と充がこれから幸せに生きられるのであれば
結果オーライかもしれませんね。
しかしここから!二人の甘い生活じゃないんですか!(泣)
カバー裏で続きを描いて下さるとのことでしたので
また読ませていただきたいです。
萌×2寄りの萌で。