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masochism ni koi wo suru
変わり種SMと聞いて飛んできました。
んんん~、精神的なMが弱い、と言えばそうかもしれないけど
実際のSMプレイってこんな感じなのでは?とおもしろかったです。
BLだと苦しそうだったり痛そうなのが多いけど、
あくまで遊戯として楽しんで、その中で唯一無二の絆ができていくのが新しかったです!
ストーリーも読み応えがありました。
絵はBLっぽくはない?
大洋図書イベント記念本『SUMMER』の番外編が初読み。
番外編はコミカルだったから、本編もコミカルなSMものをイメージしてましたが、生きる世界が違う二人のすれ違いを描いたシリアスめのお話でした。
※マゾを強調した表紙ですが、SMプレイはちょっとだけなので、SM萌えには期待しないほうがいいです。
祖父の死後、弁護士事務所の所長となった祐進は、弁護士としても所長としても未熟なことを自覚し、眉間にシワを寄せて張りつめているのだけど、、、
所長秘書の京介は真正マゾヒストで、スーツの下は麻縄でセルフ縛りしてるし、祐進をSM的に誘惑してくるド変態!
はじまりだけは、ドM変態がノーマルノンケにちょっかいを出すのをコミカルに楽しめます。
でも、叔父のような存在の弁護士から「あいつを本気で奪いにいく」と言われると、祐進は京介を手放したくないと思っていることに気付き…
京介も、ノンケの祐進が新人女子社員と良い雰囲気なことに嫉妬して態度がよそよそしくなったり…
二人とも真剣になりつつあるのがわかります。
そして気持ちを自覚した祐進が、京介に「好きだ」と告げると、京介は ”二人の間にはSMしか無い=京介は祐進には気持ちが無い” という態度を取る。
最初の頃のドM京介だったら、祐進が振り向いてくれたことも、ノーマルがぎこちなくS攻めしてくるのも喜んで受け入れると思うんだけど?
そこにちょっと違和感…
京介は、祖父が祐進のことを思って遺してくれた存在らしい。
豪傑だった祖父の愛人だったかもしれない男。
祖父と京介の関係は描かれてないのが残念。京介は遊んでる男となら関係を結ぶけど、祐進のような真面目なタイプだと敬遠してしまうって、対比をハッキリさせるイイ素材だと思うんだけどなぁ?
祐進は京介への気持ちを自覚して、愛する人をただ大事にしたい。
京介も祐進に本気になってるのに、祐進は普通の人だから、マゾの自分とは住む世界が違うから関係は続くはずはない…
それなら二人の間にはSMしか無いと思わせて、祐進が離れていった時に、祐進の中に傷が残れば良いと思う。
ノーマルノンケの愛し方と、ドM変態の遠慮からくるすれ違い、この心理戦の設定はすごくいいなーと思うんですよ!
でも、この心理戦を描くのはデビューコミックスだと難易度が高い気がします。
京介のキャラが最初とブレてしまっていたり、京介の心理がわかりにくかったりで、いまいち世界観に入り込めませんでした…
京介はノンケでも思わずゾクッとくる魔性的魅力がある設定なんですが、絵からは京介にあまり魅力を感じられず…
あと京介の描き方が、中性的だったり、男っぽかったり、統一されていなかったのも残念。
ちなみにSMプレイは首輪つけたお散歩(@オフィス)と、手錠くらいで、ぜんぜん激しさはありません。
設定が良いだけに、作者さんの力不足が目立ってしまったかなぁ?
数作描いて、読者への見せ方のコツを掴んだ頃に、この話を描いて欲しかったなぁ。
秘書の京介はドMということですが、痛いのが好きということではなさそう。
縛られたり、犬扱いされたり、変態と呼ばれるのが好きだったり…比較的ソフトな印象でした。
本当はもっと酷くされたいのかもしれませんが。結局は祐進の祖父とどうだったのか含めハッキリしません。
祖父との関係は気にしない方向でいくのかと思ったら、最後に祐進自身引っかかっているのでモヤッとしました。
S要素のない祐進が京介のために歩み寄ったり頑張ったりするところは、素敵です。
読み始め、京介は以前から祐進を知っていて好感を持っているような印象を受けたんですが…。
特にそんなこともなく。私のフラグ読み間違えだったようです。
後半どんどん京介が引いていくので、いまいち盛り上がれませんでした。
お試し読みで期待値がかなり高かったのでよけいに萌切れなかったのかもしれません。
京介が素直になったら、これからどんどん幸せになるんだろうなという二人でした。
一見、というか表面的にモロドMで推してる作品です。
帯にも【縛られたい、虐げられたい、犬になりたい、それなのに―――】と書かれてたり、
漫画のタイトルもガツンとストレートに マゾヒズム と書かれていたり、するのですがどうにもその部分でモヤモヤ。
確かに自縛ではあるけど縄で縛っていたり、少々だけど首輪でお散歩プレーや緩い言葉攻めぽい感じの物など要所要所で一応はSMプレー的な事はありました。(痛そう系は無かったです)
攻めがノーマルなので仕方ないのでしょうが…。
すごく、すごく、とても、ドMを前面に推しているのにまったくMに徹していないと感じる…この受け本物のドMじゃないよね?と感じる…。
なんでなんだろう…。
あらすじやタイトルや帯の文字だけで選んで期待したら、あれれー…?と言うのが読了後の今の気持ちです。
あと、絵は好き嫌いあるかもしれません。
私は受けがどうしても実家の近所のおばさんにしか見えなくて、なんか悲しくなりながら読み終えました(´・ω・`)
テーマや設定等が好きなので、趣味じゃない寄りの中立と言う事で…。
ちるちるの作家さんインタビューを見て、おぉっ、いいねぇ~私好みのテーマ!とウキウキしながら購入したのですが、あれ?
性癖なんていうのは自称なので、ご本人がそうだとおっしゃるならそうなんでしょうけど、私から見たらドMの変態というより、ちょっとしたお遊びの延長に過ぎないというか、すぐに満足しちゃって簡単で楽でいいなぁ~って思ってしまいました。
せっかくの荒縄も自縛があっただけで、それを使ってもっと恥ずかしいポーズをとらせてコトに及ぶ訳でもなく、手錠もただ拘束するだけだし、首輪でお散歩シーンなど多少ドキドキさせてくれるところがないわけではないのですが、たいして発展せず。言葉責めも相手にSっ気がないから仕方ないのですが、詰るわけでも貶めるわけでもないし、たいしたことない一言できゅんとできちゃうんだ…う~ん、タイトルに銘打つほどマゾヒズムじゃあないよなぁ…(苦笑)
せめて話が面白かったらそれでもいいのですが、当て馬も出てはくるものの引っ掻き回すほどでもないし…すごい盛り上がりもなく、う〰️ん。
好みはあると思いますが、絵もなぁ…筋肉を愛する私としては身体のラインがなぁ…せっかくの荒縄とか拘束具があるのに…もったいないなぁ。
全体を通してちょっと残念な作品でした。